2008年10月の井上力
80年ぶりのできごと目の前に

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10月28日(火)

どつぼにはまると名をかえる

10月27日(月)

本山美彦教授の講演は来月9日

10月24日(金)

「反対の賛成、これでいいのだ」ではないのだ

10月16日(木)

年金目減りさせた人がいる

10月8日(水)

国民的行事うわまわる歴史的事件

10月1日(水)

経済学の溶解と金融工学の破たん

   

2008年10月28日(火)の井上力
どつぼにはまると名をかえる

「アッソウだ。空売りを禁止しよう、つまり株価が急激に下がることを期待して売買に参加するヤツ(市場に大きな影響を与えているのは投資ファンド=会社法の規制を受けない資本)を排除しよう」と麻生首相が思ったらしく、空売り規制から空売り禁止の流れだそうです。上がることを期待して取引に参加する人ばかりなら安心、という単純明快な期待どおりに「市場」は動くのでしょうか?

「時価総額、日本で、世界で、○○兆円の損失」・・・「みんなが損をした。みんなでそれを取り返せるようにしよう」こういう話なのでしょうか?

善良な投資活動を奨励・保護し、投機を規制すれば「いい世の中」になるでしょうか?

投機について会社法と消費生活協同組合法を以下に引用しました。

株式会社の目的の範囲外において、投機取引のために株式会社の財産を処分したとき。(会社法963条5項3号)

組合の役員がいかなる名義をもつてするを問わず、投機取引のために組合の財産を処分したときは、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金(共済事業を行う組合の役員にあつては、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金)に処する(消費生活協同組合法98条)

しかし実際には土地が投機の対象となり、株や投資信託ばかりでなく、ドルやユーロが毎日、大幅に乱高下しています。裏返せば「円」も投機の対象になっています。会社も生協も、通貨で決済すること自体が投機取引になり始めています。

「キツネは木の葉を小判に変える」「キツネは野つぼをいい湯加減の風呂に仕立てる」という民話があります。「いい湯加減のお湯」にどっぷりとつかって小判を手にしていた「世界」が、これはただの紙きれであり野つぼであったと知っただけのことです。「やはり野つぼはいい湯加減でなければならないし、木の葉は小判でなくてはならない。キツネが不足している」から、「もっと賢いキツネを増やそう」というのが麻生首相です。キツネが増えては困ります。

若い人は野つぼ(あるいは「どつぼ」とも)をご存じないでしょうが、まだまだ「商品の集積体」以外のモノが日本にあった頃のお話しです。これにはまると「名前をかえる」というルール?もあったようです。それでジュンイチロー、シンゾー、ヤスオ、タローとほぼ毎年、名前をかえているのです。

あらためて本山教授の講演会のご案内

と き 11月9日(日)午後1時〜3時
ところ 神戸貿易センタービル・26階
11月1日に訂正しました
     (ポートライナー貿センビル駅。三宮から歩いて10分)
講 師 本山美彦(京大名誉教授)
主 催 原和美を国会に送る会

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2008年10月27日(月)の井上力
本山美彦教授の講演は来月9日

原和美・予定候補と世界経済論の権威・本山美彦教授には、たくさんの共通点があるようです。金融危機の真相を知っていること、あるいは解明してそれを多くの人に理解してもらいたいと考えていること、神戸市東部(兵庫一区)に縁のあること、誕生日が1月1日であること・・・。

もっとも本山教授は20世紀前半の生まれであり、原和美は20世紀後半の生まれであることなど、多くの相違点も、きっとあるでしょう。

氏の神戸市医療産業都市構想についての分析は、私の確信を深めるものです。ベクテルの陰に軍事あり。いまや、控え目に見積もっても税収72億円、数年後には229億円の税収を産み出す企業群に成長するというまさに画餅を神戸市に高く売りつけ、ありがたそうにこれをバイブルのように崇めてきたのが神戸市でした。(『場所も心も市民から遠ざかる』より)

(単位:百万円)

1年目

5年目

10年目

15年目

20年目

国税収入

315

3,969

12,481

25,795

42,084

県税収入

103

1,286

4,046

8,362

13,642

市税収入

179

1,946

6,379

12,554

19,944

税収合計

597

7,201

22,906

46,711

75,670

後日談がすでにあって、ことし、兵庫県知事はポートアイランド2期につくる(市民病院ではないもう1つの)新しい病院の資金をUAEまで行って、投資ファンドと接触したそうです。「年利10%の利潤が確実なら投資する」という回答のあと、この話は続編がありません。

折からの金融危機で円がとても強くなり、「アメリカを日本が買う時代だ」とおっしゃる向きもある時代、10%もの利益を約束する病院なら、きっと日本の投資ファンドが名乗り出るでしょう。日本の医療はガタガタになります。一方に高収益病院。そしてもう一方にお産で女性が命を落とす途上国並み病院(キューバのように途上国でも立派な医療制度を誇りにしている国もありますが)。とんでもない話ですが、医療産業都市構想の偽らざる姿です。

さて、本山教授を迎えての「時局講演会」が以下のように決まりました。

と き 11月9日(日)午後1時〜3時
ところ 神戸貿易センタービル・27階
     (ポートライナー貿センビル駅。三宮から歩いて10分)
主 催 原和美を国会に送る会

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2008年10月24日(金)の井上力
「反対の賛成、これでいいのだ」ではないのだ

きのうの「木曜行動」で、バカボンのパパのギャグ「賛成の反対なのだ」では、「首相のまねしてマンガです」と、某組閣目前野党の国会戦術を揶揄したのですが、大切なことを書き忘れ、マイクでは二、三度、「でも『これでいいのだ』とは国民はだれも言いません」

同じくコラムで金融危機について、「イカサマ博打の胴元に奉行所は頭が上がらない」と書いたのですが、時代劇なら、ここで正義の味方が登場し、社会の大混乱を未然に防ぐのです。しかし、すでに混乱は起きました。(資本論をもっと勉強しておけばよかったと、私は反省)本山美彦教授が、原和美さんに貴重なアドバイスを送って下さっているそうです。もちろん金融をテーマに。

原和美/くらしと平和を語る(5)

金融危機@  ・・・なのに「改革継続」ですって


――3つの争点、労働者派遣法、後期高齢者医療制度、そして自衛隊の海外派遣についてお聞きしてきたんですが、この間に金融危機が深刻になりました。

原 和美 自民党政権が2度にわたって政権放棄した背景には、新自由主義の行きづまりがあって、それがアメリカ発の金融危機で一気に世界レベルの混乱に巻き込まれたと言うことなんでしょうね。

――日本は10年前に経験ずみだから大丈夫って相変わらず脳天気な御用学者が多いようですけど?

原 和美 不安を煽るつもりはありませんが、これまでと同じように、働く仲間に犠牲を押しつけようとするでしょうね。

――トヨタでは派遣労働者が「契約切れ」で解雇とか、もう言われてますものね。

原 和美 1929年以来のできごと、90歳の人が子どものときに起きた恐慌以来というのですから、国の舵取りは難しく、とても重要ですよね。なのに「改革の継続」ってまだ自民党は言ってます。

――惰性じゃどうにもならない、と?

原 和美 そう。デトロイトが、GMが、アメリカが危ないんです。(つづく)
 

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2008年10月16日(木)の井上力
年金目減りさせた人がいる

世界(と日本)の資本主義の行きづまりは、「混乱回避策」のあと、いっそう深刻です。「最長の景気回復局面」でも増えなかった賃金が露骨に買いたたかれます。『週刊新潮』には「年金積立金がすでに損失2年で15兆円」「失業者700万人・自殺者10万人」など。

自民も民主も「われわれこそが改革」と競った改革は、年金の積立金を株や債券につぎ込んでもいいことになり、「年金積立金管理運用独立行政法人」に約150兆円のうち95兆円を「運用してもらって」いたのです。

同独立行政法人が、株や債券で「運用」を始めた初年度'06年度こそ利益がでたものの、'07年度は初年度の利益を上回る損が出て、今年の株価の大暴落となりました。ホームページで公表されているのは6月までで、下のように、損害はまだ「軽微」です。株価の暴落で、全員が損をしているわけではなく、空売りなどでボロ儲けをした者(法人)もいれば、利益を減らしただけで「売り抜けた人」もいるのだそうです。go.jpの拡張子を持つ国家機関にはできない芸当です。

(単位:億円)

'06年度

36,404

'07年度

-58,400

'08年度第1四半期

13,042

けさの『木曜行動』のチラシに「世界でも日本でも必要なのは、雇用を拡大し、「運用益」どころか運用「損」の出た公的年金を復元し、医療を崩壊から救うことです。アメリカの大企業やアメリカの負け戦を救済することではありません。」と書いたところです。

*** * ***

原和美/くらしと平和を語る(4)

後期高齢者医療制度「廃止」は老若問わず


――もう一つの焦点は後期高齢者医療制度、その廃止ですね。

原 和美 高齢者の方々の怒りが、本当に毎日、痛いように分かります。また「選挙で何とかしよう」っていう、まさに社会的合意になっている雰囲気です。

――「生きさせろ」は、高齢者からも?

原 和美 「はよ死ね、が実行段階に入っている」って怒ってた人もいました。ここ数年、控除の廃止など実質増税で、お年寄りは「予定していた収入が毎年、毎年減った上に、勝手に天引きした」って。物価も上がったし、怒りはもっともですよね。改善のため廃止法を成立させたいです。

――とくにポイントをどこにおいて廃止をうったえますか。

原 和美 一度は大臣も変更するって言った「年齢で区切る」「脱退を強制する」こと、年齢で差別医療することを認めたら、所得で差別するとんでもない医療になってしまいます。

――保険料下がったからええやんって人もいます?

原 和美 いいえ、むしろ若い人からも、たとえば健保組合が解散に追い込まれたりしたからでしょうが、「廃止」の声をたくさん聞きます。
 

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2008年10月8日(水)の井上力
国民的行事うわまわる歴史的事件

きょうは「国民的行事」とされた10.8で、当時サードを守った人が監督のチームが「決戦」に挑みます。相手チームこそ違え、歴史は繰り返すようです。さて、1度目は「歓喜」だったとして2度目は?

1929年、ウォール街に始まった世界大恐慌は、新たに植民地を得た日本がいち早く脱出し、でも最終的には16年後の1945年、世界中の富という富を破壊し尽くして収まりました。

「国民的行事」のその日、株価は下落率で「スターリン暴落」以来という大暴落、歴史的大事件です。新自由主義も原始自由主義と同じく、「見えざる手」を持っていませんでした。

*** * ***

原和美/くらしと平和を語る(3)

「労働者立法」で労働者派遣法の抜本改正を


――まちでどんな話を聞きますか

原 和美 宣伝車にかけよってくださったり、財布から2千円とかカンパをくださったり、こんどは負けられません。阪急御影の駅前で「息子が30歳過ぎたところで会社が倒産、原さんの言ってるとおりです。ぜひ勝って」って語りかけてくださった女性も。

――若い人は?

原 和美 まちでじゃないけど、ユニオンの仲間に集まってもらってお話しを聞きました。何も悪いことしたわけじゃないのに、ハケンだパートだってなぜ差別されなきゃならないの?って。

――少し前は「学校出ても仕事に就けない」だったし、今は「働いても食えない」ですよね。

原 和美 若者は仕事してても結婚できない、結婚した女性が子どもを産めない、でしょう?少子化も不況も自然災害じゃありません、政治に責任があります。掛け金払うために生きる訳じゃないけど、社会保障制度が崩壊するのも当然ですよね。

――どうしますか。

原 和美 被災者支援法は被災者がつくりました。「労働者立法」で、労働者派遣法を99年以前の状態に戻すことです。
 

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2008年10月1日(水)の井上力
経済学の溶解と金融工学の破たん

経済学が経営学に乗っ取られ、その経営学も最近では金融工学の激しい浸食に「立つ瀬がない」状態のようです。あすの『木曜行動』では、先週に続いて「原和美/くらしと平和を語る(2)」を載せました。

原和美/くらしと平和を語る(2)

金融工学なんか知らないけど 私には夢がある


――最初の仕事は貯金局でしたね。

原 和美 働く女性が今ほど多くないとき、出産や育児と仕事の両方で、社会を支えるって、言い出すことにとても勇気のいる発言を先輩たちがしていました。結果として、女性が声を出せば男性も仕事がしやすくなり、当時の郵政省にも貢献したんですよ。

――貯金局も神戸にはなくなり、3年前の総選挙は「郵政解散」でしたね。

原 和美 たった3年で、結果が出るなんて思ってもいませんでした。郵政民営化は「外圧」、アメリカの金融保険業界は、たとえば簡保が日本の市場を独占している、開放しろって言い続けてましたよね。

――ところがAIGは国有化・・・。

原 和美 そうなんです。民営化を押しつけてきた国が「国有化」って、変ですね。そして金持ちを救済するのがアメリカ。むしろ格差を広げない日本流のやり方をガンコにつらぬくときがなくちゃいけない、私はそう思います。

――郵政で働いたことのある原和美さんの出番?

原 和美 そうさせてください。金融工学なんか知らないけど、社会のつくりかたに、夢を持っています。
 

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