2010年12月の井上力

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12月14日(火) 関空解体販売への兵庫県の意見
12月10日(金) 関西空港解体販売の図
12月6日(月) 神戸空襲アーカイブを
12月5日(日) 神戸J1奇跡の残留
12月4日(土) 一人一票運動と参院選のブロック化
   

2010年12月14日(火)の井上力
関空解体販売への兵庫県の意見

「関空解体販売」計画に対して、兵庫県が意見書を出しました。私は勘違いして提出が10日だと思って(読売の記事を見て、昨日の『おはよう新社会党です』にも「誤報」を載せました)いましたが、提出は13日だそうです。関西経済同友会の意見書もアップされています。

兵庫県の意見書は、6項目です。

(1)関西の空港戦略を示せ。関空着陸料を大幅に引き下げ、伊丹は国内基幹空港として位置づける。(2)関空の債務を縮減するためには伊丹で次のように社会実権を行え。近距離便、長距離便、国際チャーター便を。(3)伊丹の周辺環境対策の継続。(4)関空への地元自治体の出資金は運営会社への現物出資とし、同じく出資してきた周辺整備機構(独法)を適正に取り扱え。(5)伊丹のターミナル(大阪国際空港ターミナル株式会社)の運営会社への統合に反対。(6)神戸空港について、「一体運用」までは国際チャーター便、便数、運用時間の規制緩和。

表向き賛成の意見書ですが、国交省・大阪府の合同チームに「してやられている」感じは否めません。「関空解体販売作戦」は、財務上は「関空会社の偽装分割」と「伊丹の民営化」です。運用面ではアジアの航空会社を呼び込むために、国際線と国内線で着陸料に二重基準を設けることが主要な柱になっています。すでに全日空にLCC(格安航空会社)を立ち上げさせて関空を母港とすることや、日航にもLCC設立を働きかけています。資金面がクリアできればLCC専用ターミナル建設も。このように「関西の空港戦略」は、あると言えばあるのです。ないのは総合交通政策です。(2)以降については省略しますが、(4)は、この販売計画の根幹をなす部分で、地元自治体のヒモがついた運営権を高く買う会社があるだろうかという問題と、同時に分割の段階で関空から見ればバランスシートの右側がさらに大きくなる話です。それに見合うバランスシートの左側、資産がないのではないでしょうか。「いまどきの神戸空港」に書いたように、資産を試算せず、いい加減な「四分六」の話であることを指摘した方がいいように思います。

奇しくも昨年のきょう12月14日に、成長戦略会議は第5回会議で平田オリザさん、橋下・大阪府知事、五百蔵・兵庫県副知事、松沢・神奈川県知事らがプレゼンテーション。ここでの議論がその後の成り行きを決定的にしました。3月末の府県議会が意見書を決議し、市民不在の激論(ののしりあい?)がたたかわされ、6月18日に閣議決定された「日本を元気にする成長戦略」は、実は参院選で国民からは見向きもされなかった代物だと言わざるを得ません。普天間基地問題も成長戦略も争点ではない、争点は消費税だと首相自らが宣言したのは記憶に新しいことです。

論理的につなげようとすれば、鳩山政権が出した結論、普天間(5月28日の日米共同声明=伝統的な安全保障上の脅威への対処)と「元気な日本」という2つの目標は、菅内閣の手で行う消費税増税によって達成されるという、とんでもない文言となってしまうのです。これは論理になっていません。どこまで行っても、関空救済劇、どこまで行っても多国籍資本天国です。

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2010年12月10日(金)の井上力
関西空港解体販売の図

関西空港の解体販売が始まりました。伊丹をつけて。資産査定もそこそこに、四分六でと方向が決まったように報じられています。新聞等での図が分かりにくいので、つくりました。またまた正真正銘の自画自賛です。「いまどきの神戸空港」に。伊丹空港周辺対策費に目が行きますが、兵庫県や神戸市からの関空への出資金、取り返しておかないとエライことになりそうです。データは『毎日新聞』7日と9日の朝刊です。図画(法律用語で「とが」と読みます)を追加訂正しました。13日

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2010年12月6日(月)の井上力
神戸空襲アーカイブを

毎日新聞』夕刊(東京)が、2人のアメリカ人が日本の空襲資料を収集し、『日本空襲デジタルアーカイブ』サイトをつくったと報じました。出版計画もあるようです。

神戸では「神戸空襲を記録する会」(中田政子さん)が、お母様が始められた会を引き継いで、記録を積み上げています。戦跡ウォークや慰霊祭、記録展など。戦後生まれの中田さんが長い年月をかけて積み上げる記録に、神戸市もやっと動き始めたのは今年の夏でした。憲法を生かす会・灘や神戸新聞が報じたところでは、犠牲者名簿の収集・作成に神戸市が協力すること、「神戸空襲を記録する会」と神戸市の手で諏訪山公園に慰霊碑を建てることなどが表明されました。

記録する会が集めた資料の一部は兵庫図書館に展示され、平和記念館構想はネット上のバーチャル博物館となっています。「神戸災害と戦災資料館」として。他と比べて評価することが目的ではありません。'67年の水害もありました。'95年の阪神大震災のあと、建て替えられなかった家屋を探す方が難しい地域も極めて多いのが現実です。「ずっとここに住んでいる」人にいたっては、それ自体が貴重です。この時代に神戸市民の手で収集できる限界は自ずとあります。10年先にどう評価されるか、65年前だったらどうか。35年後にどう評価されるか、ではなく、いま始めることが大切です。

NHKが今年の夏、軍事郵便から見る戦争とか何とかいう番組を深夜、放映していました。(何年か前の再放送だったかも知れません。またそういう記録をしている団体がありそうです)何十年もたって、なお初めて人目に触れるような資料も多いようです。募れば集まったようです。検閲で本来なら届かないような軍事郵便も紹介されていました。

私は戦後'49年生まれですが、三重県津市によくやってきた台風が近づくと、祖母が防空ずきんを納屋から取り出してかぶり、それをカッパ代わりに雨戸を釘付けにしていたのを記憶しています。祖母が使っていたお茶碗は、薄く黄色い焦げ目がついていました。床下に埋めておいたのが空襲でそうなったのだと聞かされました。家は母が'53年に建てたもので、空襲から何度も引っ越しをしています。母子家庭が2代続きモノを大切に使っていました。ごみ収集、ましてや粗大ごみという言葉もなかった時代です。仮に祖母のお茶碗は50年前には写真に撮って残すことさえしませんでしたが、戦後65年ならどうか分かりません。

他人に見せるようなモノではない。少なくとも貴重なモノではなさそう。でもコツコツと集めること。記録すること、記憶を引き寄せること。空襲の痕跡をとどめるかどうかだけではなく、その時代のイデオロギーや人々の暮らしを解く資料を残すことが大事ではないでしょうか。公文書だって、あるかも分かりません。戦没者名簿の作成にあわせて、神戸市が兵庫県が、資料収集へ強く歩み出すことを期待しています。

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2010年12月5日(日)の井上力
神戸J1奇跡の残留

ほぼ絶望と言われたヴィッセル神戸のJ1残留。和田監督、 選手たち、三木谷オーナー・・・すごい。結束、団結の力です。神戸が残り、東京と名がつくチームがJIから消えました。最後の7試合、4勝3分。得失点差でもきのう一日で6点も差を縮めました。来年はそろそろ優勝を。子どものとき宿題を夏休みの終わりが近づかないと手を着けない、いまだにビラは前の日にしかつくらない・・・だれかと同じ性格なのでしょうか。

ろっこう医療生協は、あすからチケット販売が始まるビリーバンバンのコンサートをファイナルイベントに、創立30周年事業の行事が続きます。イベントだけでなく、灘区で2か所目の小規模多機能の事業着手も。2月末の芸術スポーツフェスタには、ヴィッセル神戸の協力 を得ます。ヴィッセル神戸は、親子サッカー教室など、地域のスポーツ振興にも熱心です。先週、最後の2試合を残している段階で、準備をしている元ユースのMさんに、「Mさんが現役復帰しないとヴィッセル降格かも・・・」と言ったら、「大丈夫、ものすごい結束力で必ず残留します」とMさん。本当にそのとおりになりました。きょうはファン感謝デーです。よかった。よかった。

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2010年12月4日(土)の井上力
一人一票運動と参院選のブロック化

朝日新聞が一昨日、民主党参議院議員総会に出された参議院選挙のブロック化についての「改革案」を報じました。「一票の格差は1.038〜1.191倍に収ま」ると紹介されました。都道府県を選挙区としている現状では、「一人0.5票」とか「一人0.2票」という凄まじい不公平が生じており、しかも主要政党は、比例定数を減らす意向で、選挙区の一票の格差は温存するといういい加減なものです。

一人一票実現国民会議」も選挙区をブロックにすることによる改革を訴えていますが、民主党案は似て非なるもののように見えます。違憲審査の最高裁判断が明快さを欠き、一度も選挙のやり直しが命じられないばかりか、4倍、5倍、6倍(0.25票、0.2票、0.17票)と、現制度では格差は広がることはあっても、縮まる可能性がないことについての認識は共通していますが、定数削減ありきの民主党案と、「一人一票実現」とでは、本質が違います。

伊藤真さんは、議員数、つまり代議員数は増やすべきだとしています。代議員数を減らして民主主義が拡充するはずがありません。議員の質が下がるか上がるかは、実は代議員の数とはあまり関係がありません。 国会議員を一人にすれば、一票の格差は完全解消しますが、これは独裁国家です。総理大臣だけの国になってしまいます。一方、議員に払う国費・公費は減らすべきで、それは歳費を減らすこと、政党助成をやめる、あるいは減らすことで、いま言われている議員定数削減以上の効果があります。

この問題では、ある意味、国会の議論が「熟議」にならなくてよかったように思えます。

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話題のウィキリークスのドメインが変更されました。.chは、スイスです。乱雑に書くと読み間違えるのは中国の.cnです。

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