2011年6月の井上力

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6月27日(月) プルトニウムこそ妖怪
6月18日(土) 山内知也さん講演会のチラシできました
6月16日(木) 労働者が命を削っている
6月13日(月) シャネルとアレバ
6月12日(日) 小出さんの講演byFMわぃわぃ
6月11日(土) 3か月たちました
6月6日(月) 山内知也先生招き学習会
6月3日(金) 繰り返す歴史は喜劇(2)
6月2日(木) 繰り返す歴史は喜劇
   

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2011年6月27日(月)の井上力
プルトニウムこそ妖怪

「30日の講演会のチラシを持ってきてください。近所に配ります」「必ず行きますから」・・・たくさん電話が入ります。賛同人・団体は、なお拡散中です。順不同・敬称略

憲法を生かす会・灘/さよなら原発 神戸アクション/神戸YWCA/神戸学生・青年センター/神戸土木建築労働組合/こうべ消費者クラブ/健康道場サラ・シャンテ/自然派cafeごパン/村上正治(ろっこう医療生協)/松村敏明(えんぴつの家理事長)/田中英雄/前迫志郎/北川諭/堀克祐/友田清司/赤松竜(マブイ六甲)/岡本光彰/奥谷勉(あんしんたべものくらしネットワークあしの会)/豊田惣樹/中田作成/赤松徳治/鳴海妥/今村稔/吉田俊弘/井上力/小林るみ子/松尾正敏(神戸市原爆被害者の会)/浦上忠文/粟原富夫/加納花枝(I女性会議兵庫県本部)/原和美(9プラス25憲法改悪阻止・市民の会)/共同購入会 和達の会

脱原発か原発依存かは、エネルギー政策は言うに及ばず「国の形」の問題であり、つまりTPPなどは枝葉末節で、国益=国の繁栄=国民の生活水準を維持したいなら原発だ(いのちの問題だと気づく頃には皆いない)という反論がめだってきました。故・高木仁三郎さんがチェルノブイリ事故の後、「日本では起きない」合唱が始まり、わずかの間に世論が縮んでしまったことを指摘しておられました。もんじゅの炉内中継装置の吊り上げができたこと、電力会社が株主総会を控えていること、現場の循環注水冷却が始まったこと、首相が30年来の政治目標だと言い出したこと、再生可能エネルギー特措法に孫正義さんが大応援を始めたことなどが、日本経団連をはじめとする原発推進勢力を勢いづかせているように見えます。

原稿は5月末以降のデータがないことから、発刊・ネットへのアップを待っていた(電話で問い合わせた際は6月中旬とされていた)機関誌『Plutonium』がきょうアップされていました。新聞の一面トップが原発でなくなる日を指折り数えて「発刊」に至ったようです。きのう神戸の六甲荘で前原前外相が「脱原発と叫ぶポピュリズムの政治はよくない」と演説したそうですが、同誌の巻頭言に「事故があったからとして原子力利用を萎縮させることは誰でも出来る簡単なこと、ポピュリズムである」と書かれています。脱原発という不人気な訴えに与してきた者としては住む世界の違いに愕然とせざるを得ません。いのちの問題です。何より未だオフサイトセンターに救援拠点はなく、現地は「放射能だけくれた」「原発を東京へ持って帰れ」(週刊新社会)です。

「原子炉が不具合になってもそのままにしておけば自動的に止まり、自然対流で自動的に冷却してしまうような小型炉」・・・さすがにこれは「概念の提案」と遠慮がち。しかし続いて「自動車の変速機以上に人間が扱いやすい原子炉の開発」「津波を寄せ付けない安全対策」「原子力潜水艦のように、30度以上のローリングやピッチングがあっても、海水中であっても運転し続けることができる」と、語るに落ちます。「原発は雇用がある」と思っている方は、ぜひ読んでみてほしいです。

この号のメインの記事は16ページ。そのうち被曝問題は1ページあるかないか、避難指示の問題については「早すぎた」指摘があって住民の健康を心配するか所はありません。女川原発が避難所になったことを賛美し、数千の労働者が被曝して復旧にあたっていることにも触れられてさえいません。「燃料溶融」ではなく「燃料破損」だ(7ページ)と。発行する原子燃料政策研究会というその名から、3号機でおこなわれていたプルサーマルが、それ故に水素爆発(?)に伴う放射性物質の飛散がどうであったのか、当然のように検討対象(検証というらしい)ではありません。脱原発の研究者も技術者も、そしてどのような立場の者も、事故が起きてしまって若者や未来世代に謝罪し、収束を願うという「祈り」がありますが、ここに出てくる唯一の「願い」は福島第一原発の吉田所長の健康についてだけです(11ページ)。

多少なりとも反省の気持ちや、「取り返しのつかないできごと」であるという認識を、元社会党衆議院議員である後藤茂・編集長に期待した私が愚かでありました。春号なのに、発刊をわざと遅らせた証拠が書かれています。「人類はこうした放射性物質と共存しているのだが、ウランというだけで危険と煽る妖怪は、『真夏の夜の夢』だけではなくて、突然変異して現れてくる」(19ページ)原子力安全委員長にして「原発は不気味」と言う。プルトニウムこそ妖怪。

山内先生の講演会。「6月30日・午後6時30分・六甲道勤労市民センター」ぜひご参加ください。

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2011年6月18日(土)の井上力
山内知也さん講演会のチラシできましたリンク先を大幅に減らしました

きのう「実行委員会」の会議が持たれ、6月30日(木)午後6時30分から六甲道勤労市民センターで開く講演会の打ち合わせをしました。

呼びかけチラシは憲法を生かす会・灘のホームページから。吉田俊弘さんのサイト内にずーっと仮住まい中です。

たくさんの個人・団体が賛同していただきました。

さよなら原発 神戸アクション/北川諭/神戸YWCA/神戸学生・青年センター/神戸土木建築労働組合/こうべ消費者クラブ/健康道場サラ・シャンテ/自然派cafeごパン/村上正治(ろっこう医療生協)/松村敏明(えんぴつの家理事長)/田中英雄/前迫志郎/堀克祐/友田清司/赤松竜(マブイ六甲)/岡本光彰/奥谷勉(あんしんたべものくらしネットワークあしの会)/豊田惣樹/中田作成/赤松徳治/鳴海妥/今村稔/吉田俊弘/井上力/小林るみ子

賛同人と賛同団体は募集中です。

ご承知のように山内知也さん(神戸大学大学院教授)は、東電の原発事故に際し、「子どもに20mSvという避難計画撤回を」と意見書を出してこられました。国際放射線防護委員会(ICRP)は3月21日に'07年の見解を踏襲してフクシマにも、「緊急時は20〜100ミリシーベルト、緊急事故後の復旧時は1〜20ミリシーベルト、平常時は1ミリシーベルト以下」という声明を発表、原子力安全委員会が助言した結果を受けて、政府は避難の指示(最近は勧奨も)を出してきました。

ICRPが「緊急時」「緊急事故の復旧時」「平常時」をどれほどの日数で考えたのか分かりませんが、その後、東電が4月17日に発表した工程表では第一ステップが3か月(4/17〜7/17)、第二ステップが6〜9か月(7/17〜10/17または来年1/17)となっています。現在が第一ステップであり、1〜20ミリシーベルトをかたくなに変更しないままであることから、現在は「緊急事故の復旧時」で、このあと1か月もしないうちに「平常時」がやってくるしかない訳です。

ところが現実は、循環注水冷却の成功を祈ることに東電も政府も国民も、専念、まさにもっぱら念じるしかありません。

山内知也さんは東京・江東区の女性グループ<NO放射能「江東こども守る会」>の依頼を受けて調査されました。ユーチューブに次の動画があります。

ついに16日の国交省の通達にいたりました。電離放射線障害防止規則を準用しなければならないほど、フクシマはもちろん首都圏の汚染も深刻です。住民の被ばくを最小限にとどめる、ということ自体、法律になく、原発労働者や医師など、被ばくが不可避の仕事に就いている人びとに対するやむを得ぬ基準を、というのです。川崎のスラッジセンターは汚泥の山です。

電離放射線障害防止規則:デンリソク =基本原則・第一条/事業者は、労働者が電離放射線を受けることをできるだけ少なくするように努めなければならない。

労働者被ばくの方は、さらに深刻です。

会社から「もしよかったら線量を測る」と言われ、・・・内部被ばく線量を調べるホールボディーカウンターによる検査を受けた。検査後に線量値を聞いたところ、「今の時点で結果は教えられない。今後、結果を教えるかどうかも言えない」と言われ、現在も連絡がない・・・(けさの『毎日』、告発は全国労働安全衛生センター連絡会議)。

祈りが集中する循環注水冷却は、きょう未明に始まり、昼前に止まったそうです。チェルノブイリのときより「緊急時」がはるかに長く続き、「緊急事故の復旧時」は、いつ始まって終わりがいつなのか分からりません。

「とてつもない」(小出裕章さんが多用する表現)放射能の飛散と「途轍もない」史上最大・最悪規模の高濃度汚染水。その一方、政治は急に「スピード感」があります。心はポスト・フクシマでしょうか。海江田・経産相が原発再開を知事に「要請」し始めたと言います。

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2011年6月16日(木)の井上力
労働者が命を削っている

きのうの『毎日新聞』に原発で働く労働者の被曝問題をカメラにおさめてきた樋口健二さんが特集されていました(大阪は16日夕刊、東京は15日夕刊)。

フジテレビ系(関西テレビ)スーパーニュースアンカーが2011年5月23日に放送した「原発労働者・被ばくの実態」にも出てこられました。同じ頃、NHKが「ニュースウォッチ・9」で冒頭、フクシマで大変なことになっていることが報じられていました。(東電記者会見で、松本純一・立地副本部長が、何人かの記者にだけは真面目に答える =一目置かれている、その何人かの一人が構成したのかなあ、などと思います)

こうした報道が続いてやっと、13日、東電は被曝を中間報告しました。内部被曝について半減期を遡って最大値を 推定(評価=assessment?という言葉が多用されている)したということですが、3号機「内部」などはこれからです。詳しい人からはホールボディカウンタが少ないことが致命的と指摘されています。けさの『木曜行動』に「東電フクシマ原発・この1週間」を載せ、これらをまとめました。

東電フクシマ原発 この1週間

東京電力「250mSv=ミリシーベルト以上被曝した労働者が8人」(13日)(http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/110613l.pdf)/厚労省は「内部被曝だけで100mSvを超えた労働者(23人)を現場から外せ」と指示(14日)/「内部、外部あわせて50mSvを超えた労働者に放射線作業以外の就業を保証すべき」(原子力資料情報室の要請)労働者の数は、協力企業48人を含め317人

福島県福島市や同伊達市は、中学生以下の子ども全員に積算線量計を配布することを決定(伊達市9日、福島市14日)

計画的避難区域外で、年間被曝線量が20mSvを超える恐れのある「ホットポイント」について、政府は家族単位で避難を支援する指針を近く発表と『朝日新聞』が15日、報道

東京都内で100か所、高さ5mと1mなど放射線測定の方法を変更(8日)。測定は15日から。従来は各都道府県1か所、高さ18mなど

兵庫県の発表(13日)では、登録している神戸への避難者数は189世帯、476人で、うち福島県からは105世帯、296人

原発からの撤退など株主提案も行われる株主総会は東電28日、関電29日、東北電力29日。関電の会場は堂島リバーフォーラム(阪神福島)。関電は顧客に15%節電要請(10日)

福島県相馬市で4月まで牛36頭を飼い酪農業を営んでいた50代男性が「原発さえなければ」と書き遺して自殺(6月11日)。3月24日には、須賀川市で有機農業30年の男性(64)が「もう終わりだ」と自殺。ホウレン草などの摂取制限(今は解除)の翌日だった

大量の汚染水から放射性物質と塩分を濾し取る「処理装置」が試験運転開始(14日)/3号機「内」の線量はじめて公表/17日で「工程表」2か月

大震災から3か月の11日、全国144か所、世界では200か所以上で「脱原発アクション

イタリアで11、12の両日行われた「原発・国民投票は投票率57%で成立、脱原発が94%

9日、若狭湾に14基、原発銀座を控える福井県小浜市議会は全会一致で脱原発の意見書を可決した

フジテレビ系(関西テレビ)スーパーニュースアンカーが2011年5月23日に放送した「原発労働者・被ばくの実態」は、YouTubeにどなたかがアップしてくださっています。

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2011年6月13日(月)の井上力
シャネルとアレバ

土曜日の「ThinkFukushimaいのちを考える神戸パレード」の5番目のグループは私たち「シュプレッヒコールし隊」だったのですが、前の諸グループと20分以上も離れてしま いました。離れてしまった理由は長く止まっていたからでした。その様子を吉田俊弘さんがビデオを撮ってくださっていました。下の画像を加えました。動画 は重く不評なのでリンクをはずしました

ご注意:音が出ます

ビデオで私の後ろに映っているのはCHANELで、AREVAではありません。

「汚染水処理」とか「浄化装置」「浄化システム」が難航していると報じられています。千分の一になる、一万分の一になるとも。つまり千分の999とか一万分の9,999が特定の場所に固まります。CHANELのお店の前に立って、放射線と放射性物質(放射能)にエゲツナイ臭いを付ける技術をCHANELがAREVAに教えてあげればいいのに・・・などと考えました。原子力村の教授・研究者たちは科学技術に不可能はない、と言うなら、放射線が見えるようにすればいいのに、とも。

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2011年6月12日(日)の井上力
小出さんの講演byFMわぃわぃ

神戸での「脱原発100万人アクション」から、数百メートル離れた、こうべまちづくり会館で小出裕章さんと纐纈(はなぶさ)あやさんの講演「原発の安全神話を考える」が行われていました。

FMわぃわぃの収録をUstreamで見る(聴く)ことができます。

http://www.ustream.tv/recorded/15303419

冒頭、空白があります。8分経過ごろから主催者の会への入会の勧め(学生センターや神戸YWCAなどを除いて)などがあり、纐纈あやさんが登場。『祝(ほふり)の島』も観るつもりです。38分経過ごろから小出裕章さん。1時間45分経過ごろ休憩となり、1時間53分50秒ころから最後まで質疑の時間です。質問者の最初は大熊町から避難してきておられる方です。

重いという批評で、削除しました。

「小出裕章・非公式まとめ」が、小出さんの発言を詳細に発信してくださっています。いつもありがとうございます。

*** * ***

村上春樹さんのカタルーニャ国際賞・受賞スピーチ全文が『毎日新聞』WEB版にあります。大阪本社版では、全文を見つけることができませんでした。(ニュースは10日夕刊)

http://mainichi.jp/enta/art/news/20110611k0000m040017000c.html?toprank=oneday

10日晩、報道ステーション(テレビ朝日)で寺島実郎さん・・・原発震災後は「脱原発批判」が目立っています・・・が村上春樹さんに同意できない趣旨のコメントがありました(どなたかユーチューブにアップしてほしい)。

日本は被爆国でありながら、核の平和利用(いまの世界では核ではなく、原子力と呼ばれている・・・小出さん)にまい進してきました。ヒロシマ、ナガサキ、第五福竜丸、東海村JCOと、急性放射 線マチガイ1字障害で人命を失う事件に4たび(隠されている死亡事故が他にたくさんあるという説もあり)遭遇し、今回のフクシマです。

寺島実郎ともあろう人が・・・残念に感じました。

東京電力や原子炉プラントメーカーは、そして止まることのない科学技術の進歩を確信している人びとは、廃炉と中間処理、そして最終処分にいたる工程表を、そして数万年にわたる年次計画を、その場所や工費や社会システムも含めて、提案すべきです。氏であれば、反省さえすれば、これが可能なように見えます。

東芝、日立、東京電力、そして政府は、「トイレのないマンション」を海外に販売し、ゴミと屎尿(しにょう)は日本に持ち帰るつもりでしょうか。国産原発で事故が起きたとき、北沢大臣は自慢の国産ロボットを決死隊として派遣するそうです。ロボットを開発するだけ、開発するための予算がほしいだけなのでしょうが、輸出が先です。最終処分場も、決死隊ロボットも、世界にないのです。すべてのケースを想定してロボットを今から開発する財政的ゆとりがあるとは思えません。それこそ想定不適切です。3号機にカメラを入れたのは事故から3か月もたってからでした。

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2011年6月11日(土)の井上力
3か月たちました

きょうは「脱原発100万人アクション」。雨も上がって500人のデモでした。私たちのグループは「硬派」だからと「シュプレッヒコールし隊」と名づけられました。「原発やめて」・・・We Shall Overcome・・・田中英雄さんも前迫志郎さんも元気いっぱい歌っておられました。

↓ オープニングは岡本光彰さんでした

さて、地層処分について経済産業省の資料を見て、とても驚いています。いったい、いくつまで生きている人が書いた文書なんだろう?まさか10万年?

Q&Aに使用済み核燃料が再処理され、地層処分する際の「ガラス固化体」について、次のような説明がなされています。全体として「安心してください。大丈夫」が強調されていますがその中身は、たとえば・・・

「比較的早く放射能が減衰し、千年後には・・・」

という調子です。千年と言えば貞観津波(869年)から今回の大津波までの間ほどの時間です。

昨年10月1日、神戸のニチイ学館(ポートアイランド)で経済産業省が行ったシンポジウムは、例の「20億円だすから核のゴミ捨てさせてください事業」の説明会でした。 地層処分の処分場に名乗りを上げる貧乏な自治体探しのプロジェクトです。

難儀なのは、すでにドラム缶で2百万本?もある使用済み核燃料や、アレバ社(日本法人が神戸貿易センタービルに入ったそうです)に頼んだ高濃度放射性廃棄物などがドラム缶で数十万本。

世界はこれを知らなかったのではなく、ドイツや日本など「アタマのいい」(と自惚れている)国が原発の「恩恵」にあずかれば、最終処分のことは考え出すだろう。三人寄れば文殊(もんじゅ)の知恵。米仏英が独占せず(当時は露中とは対立関係)、日独両国もトモダチとして加わらせよう。とりわけ、被爆国日本は資源のために無謀な戦争をした国。アレルギーもあるだろうが広島、長崎の被爆者に体調の変化が起き始める前に(つまり1950年代に)、トモダチになっておこう。日本人はがまん強く、勤勉。きっと原発事故は起こさないし、起こしても隠すだろう。アタマもいい(と思い込んでいる)から、教育費に糸目を付けず(あくまでも当時の話)、科学技術の振興費は湯水のように使ってきた国だから。われわれ (米英仏)は当面、原発の材料としてプルトニウムは足りないくらいなのだ。・・・

ただ脱原発の道を歩んでも、これはどこかに最終処分しなければなりません。つらく急峻な道程です。日本は石炭から石油へとエネルギー政策を転換したとき、 炭じん爆発事故など大失敗をして尊い命を大量に失ったという歴史を持つ国です。どうせカネをかけるなら使わなければソン、という卑しい政府の国です。アスベスト使用禁止のときも30年近い犠牲を伴い、水銀などウラン以外の重金属の公害も、同様でした。道はあまりにも急峻で、長い。

つらく急峻なみちのりです。でも原子力村の人びとが言うように科学技術は限りなく進歩するのであれば、最終処分が不可能なはずはありません。資金も9電力とその株主たちは余るほど持っています。そうさせることのできる政治的で国民(労働者)としての力が必要です。ただし、もちろん脱原発で、発電のために使うウランをゼロにすることが前提です。現状は1か所目さえ候補地が決まらず、再処理工場もプルサーマル(福島の3号機が 初誤字訂正の事故)も、ましてや高速増殖炉もダメなのですから、本当に苦難の道です。

数行削除しました

藤田祐幸さんがおっしゃるように、中緯度の日本は太陽光と自然に恵まれているという点を活用すれば、脱原発こそが私たちの道です。

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2011年6月6日(月)の井上力
山内知也先生招き学習会

けさの『おはよう新社会党です』に、2日の「社会保障改革に関する集中検討会議」に片山善博・総務大臣が出した意見書について書きました。「ちゃぶ台をひっくり返し」(『毎日』3日)てほしいです。片山大臣、がんばってください。

『週刊現代』の感想はあすにでも。

憲法を生かす会・灘が6月30日に、山内知也・神戸大学大学院教授を招き、学習会「福島原発事故と放射線被曝」を開催します。午後6時30分から六甲道勤労市民センター・大会議室。この集会の賛同人と賛同団体を募っています。

山内教授の「子どもに20ミリシーベルト」問題の意見書を紹介します。教授は4月から再三の申し入れをしておられます。最初の申し入れは4月21日です。文科省が「20ミリシーベルト/年、3.8マイクロシーベルト/時間」と発表したのは4月21日でした。原子力安全委員会は先立つ4月5日に、住民の被曝限度を20ミリシーベルトに引き上げる検討を始めました。神戸でもが緊急署名運動(ちびくろ保育園の田中英雄理事長ら)が始まりました。『神戸新聞』が5月24日に山内教授の意見を大きく紹介しました。

2011年5月11日
児童・生徒の被ばく限度についての申入書(4)
文部科学省学校健康教育科 電話 03-6734-2695
FAX 03-6734-3794
原子力安全委員会事務局 電話 03-3581-9948
FAX 03-3581-9837
山内知也 神戸大学大学院海事科学研究科 教授

 大学で放射線を教授している者として申し入れます。

 セシウムによる被ばく影響について、その実例としてはチェルノブイリ原発事故があります。国際放射線防護委員会ICRPは2007年に新しい勧告(ICRP Publication 103)を出していますが、そこには同原発事故に関する記述が見当たりませんでした。国連のUNSCEAR2000等の報告書では子供の甲状腺がんについては事故との因果関係を認めていますが、ガンや他の疾患については放射線被ばくとの関係はないとしていました。

 ところが2004年には次のような論文が公表されています:
 
[1] A. E. Okeanov, E. Y. Sosnovskaya, O. P. Priatkina, “A national cancer registry to assess trend after the Chernobyi accident”, SWISS MED WKLY, 134, 645-649.  (2004)
[2] Martin Tondel, Peter Hjalmarsson, Lennart Hardell, Goersn Carlsson, Olav   Axelon, “Increase of regional total cancer incidence in north Sweden due to the Chernobyl accident? Journal of Epidemiology & Community Health, 58, pp.  1011-1016. (2004)

 論文[1]は、ベラルーシのガン登録について記述しており、1976年から1986年までのがん発症率と事故後の1990年から2000年までのそれが比較されています。ブレスト33%増、ビテプスク38%増、ゴメリ52%増、グロードゥノ44%増、ミンスク49%増、モギリョフ32%増、ミンスク市18%増、そして、全ベラルーシ40%増となっており、ガンは確実に増えています。

 論文[2]は、スウェーデン北部における疫学調査で、数100 mの区画という高精度のセシウム-137の汚染マップと同国ならではと言える詳細な国民の生活記録に基づいています。調査は1988年から1996年までの期間ですが、汚染レベルとガンの発症率との間に有意な相関が出ており、100 kBq/m2の汚染地帯に暮らす発がんのリスクは11%増という結果です。この汚染レベルで年間に受けるセシウム-137からの外部被ばくは3.4 mSv程度です。これは極めて高いリスクであって、ICRPのリスク係数0.05 /Svでは全く説明できません。

 365日休みなく放射線被ばくを受けつづける場合については、原爆や医療被ばくのような一回の外部被ばくとは異なる健康影響が表れているという事実に国際的な機関が目をつぶっている可能性があります。

 まずは、子供に対しては法令のいう年間1 mSvの基準を厳格に下回るように対処することを申し入れます。そして避難計画の一からの見直しを申し入れます。今回に震災の復興を担うのは若い世代です。そのような世代の健康を第一に考えるのは最も優先すべき課題かと存じます。
以上

(4)となっているのは、4度目の申し入れだからです。3度目の申し入れは主権者が憲法を守らせる観点から次のような内容です。

 大学で放射線を教授している者として申し入れます。

 先に2011年4月21日付け及び5月5日付けで申入書を提出いたしましたように、福島県内の児童と生徒の被ばく限度とされている年間20ミリシーベルトの基準は、子供が浴びる線量としては不当に高いものです。撤回して年1ミリシーベルトの基準を児童と生徒にはまず適用してください。

 日本国憲法は、その第13条において、「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」と定めています。また、第14条では、「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」とし、第25条では、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」と規定しています。

 すなわち、福島県の児童と生徒には他の都道府県の子供らと等しく、社会福祉と公衆衛生のサービスを受ける権利があります。

 放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律は、その第一条によれば「放射性同位元素の使用、販売、賃貸、廃棄その他の取扱い、放射線発生装置の使用及び放射性同位元素によって汚染された物の廃棄その他の取扱いを規制することにより、これらによる放射線障害を防止し、公共の安全を確保することを目的」としてつくられています。この法律の中で、放射性同位元素の取扱の制限を定めた第三十一条によれば、「何人も、次の各号のいずれかに該当する者に放射性同位元素又は放射性同位元素によって汚染された物の取扱いをさせてはならない。一  十八歳未満の者」と定めています。

 福島県の多くの学校を含む土壌汚染の高さは、この法律が定める「放射性同位元素によって汚染された物」に達しています。

 可及的速やかに避難計画や除染計画を立案・実施し、児童や生徒の被ばく量が年1ミリシーベルトを超えない措置をとって下さい。

ところで枝葉末節ですが、「シーベルト」の学術記号がATOKにありません。Svで横書きのときはいいとして・・・(私は縦書きのビラをつくるとき「縦中横」を使います)。ジャストシステムに問い合わせ、強く要望しておきました。㏜はマイクロソフトIMEにはあります。マイクロソフトIMEにもマイクロシーベルトはありません。

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2011年6月3日(金)の井上力
繰り返す歴史は喜劇(2)

きのうのできごとの元となった鳩山・前首相と菅首相の「合意文書」は、次のとおりだそうです。

▽民主党を壊さないこと
▽自民党政権に逆戻りさせないこと
▽大震災の復興並びに被災者の救済に責任を持つこと
 〈1〉復興基本法案の成立
 〈2〉第2次補正予算の早期編成のめどをつけること

原発で避難している住民はどうなるのでしょう?

福島第1原発事故は工程表の「ステップ2」が完了して放射性物質の放出がほぼなくなり冷温停止になるのが「一定のめど」だ。(昨夜の記者会見)

原子力安全保安院が「冷温停止」をどう規定しているか、また菅内閣がどんな新規定を創設するかは別として、従来の経産省が持つ概念としての「冷温停止」は、メルトダウンによって何十万年かけようと不可能となっています。

政治は「工程表」で行うものではなく、福島の被災者が(相対的に)安全な場所へ全員が避難し終わるとき、とか、そこで生計を維持できるようになるとき、とか、あるいは元の住まいや暮らしを取り戻せるとき、そうしたことを「めど」と言うのではないでしょうか。いずれも首相がいつまで居座ろうが、衆議院議員の任期中には不可能です。実現可能で、即刻しなければならないのは、線量計を配り、モニタリングポストを増やし、ホットスポットの場所を調べ直し、あるいはそうするために、体制を変革して政府の「原子力災害現地対策本部」を本部に替え、東電も内閣もその責任者(首相は首相を辞めたくないかも知れませんが、現地対策本部長は、いまもっと名誉ある役職です)も、現地に入ることです。

同本部は大熊町のオフサイトセンターにありましたが、放射線がひどいので福島県庁内に移っています。放射線もひどいですが「原子力災害対策」をしている東電と政府・経産省もひどいものです。福井県は14基の原発を抱え、オフサイトセンターは4か所あるそうですが、いずれも原発から20キロ以内と近く、安全神話が崩壊した今、事故のときどうなるかという指摘がでているそうです(福井新聞)。

放射線被害調査は、福島県知事がやると表明していますが、他の事故と違って、それこそ「ただちに・・・」ですから、首相が何年居座ろうと、在任中に業務上過失致死傷罪で告訴されることはありません。原子力基本法('55年)から災害特別措置法('99年)など原子力や放射線についてのすべての法律は、政治主導で原発推進のためにつくられており、政治と政治家が裁かれることはない仕組みになっています(文科省のホームページ)。

鳩山前首相が想定した6月中にも、政府と自治体の事故対応の失敗や遅延の罪、国民の「いのち」をないがしろにした罪、居住の自由を侵した罪、職業選択の自由を奪った罪、人びとの幸福追求を妨げた罪など原発推進政治を取り締まる刑法改正をしてほしい。「<ただちに>首相が辞めることを求めるものではありません」

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2011年6月2日(木)の井上力
繰り返す歴史は喜劇

主権が国民にある社会では、政権は国民の手で倒されなければなりません。国民の代表を名乗る国会議員の手で首相をたらい回しするのをやめて。昨年奇しくも6月2日、鳩山首相は沖縄の大きな怒りの声によって倒されました。ちょうど一年後、鳩山前首相が菅首相に引導を渡したと報じられています。自らを奇兵隊と名乗る首相が大政奉還をするのも変です。白虎隊の悲劇か「20ミリシーベルトをガマンせよ」とフクシマの子どもたちに首相は迫っています。福島県知事や町村長たちは怒っています。歴史は繰り返し、最近のナポレオンは二度目が悲劇ではなく二度目から、いや最初から喜劇です。悲劇は最初から最後まで民衆が経験します。被災地から沖縄のように怒りの声が大きくなる日を待ちます。

もっとも阪神大震災でも、集会を開いたり決議をあげるためには1年近くの年月を要しました。避難所の自治組織を支援しろ。市長は避難所を廻れ。暖かい飯を。再開発反対。仮設住宅を増やせ。民有地に仮設を。避難所を閉めるな。・・・個々の動きがようやく公的援助法へと流れをつくり出したのは年末でした。「正月が来ない」いや電気をつけてルミナリエをやっている・・・鎮魂だ、そして商売再開だ。『世界』に故・小田実さんの呼びかけが載りました。六甲道勤労市民センターで「小田実+早川和男。公的援助法を」という集会を開いたのは2月23日でした。珍しく雪化粧の朝でした。夕方まで降り続いたときのためにと場内看板や配付資料を会場に運び、帰りがけに故・太田猛さんと六甲口のバス停でお会いしたことや、事務所の前の雪かきで汗をかいた記憶があります。

『週刊現代』は若狭湾の原発を取材し(大野記者や長谷川さん)、大震災直後に東電福島原発の吉田所長をクローズアップするなど。私は今、月曜日に週刊誌を手にすることが大きな楽しみになっています。6月11日号巻頭グラビアに「三陸鉄道支援募金のお知らせ」が載っています。ささやかに賛同するつもりです。故・吉村昭さんの『三陸海岸大津波』は田野畑村。沿線から外れます(旧国鉄が捨てなかった)が大槌町・吉里吉里。この地域のことは、友田塾(神戸市灘区上野通。宮沢賢治の研究者)で。宮古へ行ってきた建築家の向井志郎さんや、気仙沼へ行ってきた塩浜勇さんからも、もっとお話を聞きたいと思います。大船渡へは、ろっこう医療生協が中・長期的に(当面、半年間)支援活動をしています。

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