神戸市空港整備室は、神戸空港の利用客数を初年度で319万人、平成22(2010)年度に403 万人になるとしています。過大な需要予測は構想段階でも建設途上でも、いろいろと物議 をかもしましたが、運用段階でも最大の問題です。

神戸市は建設財源については空港島の土地売却で約3,000億円をまかなうとしてきました が、民間売却はいまだにゼロであることから借金を増やし、この返済にも着陸料収入を充 てるとしてきました。空港の維持・管理にも着陸料収入が充当されます。

乗降客数の多少は、空港の管理収支を左右するものではありません。しかし、航空会社は 乗客が多かろうと少なかろうと着陸料・燃料・人件費・整備費・減価償却費など支出は固 定していることから、6割の搭乗率を確保できなければ撤退する(便を減らす)といわれ ています。したがって乗降客数の多少は、空港にとって運命を決する大問題です。

一時は国土交通省に「離発着便を確保するためには、神戸市が航空会社を持つしかない。 市営航空会社を持てばどうか」などと言われたそうです。05年6月24日にANAが、そして 7月15日にJALが、それぞれ10往復便の就航を発表しました。すでにSKY(スカイマーク) は「羽田8便を中心に10便」を発表しています。ANAが就航機種を発表しました。意外 と小型機が多いという印象です。どの路線の、どの時間帯に、どの機種を、という詳細の 公表は11月だそうです。

いまのところ、年間利用客数がどうなるかという試算は、何とおりもの計算をしてみない とわかりません。ANAの就航機種で1日10便、年間利用客数を試算するソフトをわがOD Aさんがつくってくださいました。試算の最終結果は、航空会社3社が同様に1年間利用 した場合(1日30便、離発着60回)の数字にしてあります。季節も曜日も平均した搭乗率 です。

●ANAの1日の合計便数が10便以内であること(無視した試算も可能)
●必ず、どの機種も1便は使用すること
●「搭乗率」と「便数」を半角英数で入力してください(Tabキーを使うと便利)。全機種に入力後、「結果」ボタンを押し てください。内容は随時変更可能です。

さて、どんな結果になりますか。神戸市の需要予測に近づきましたか。足りないときは搭 乗率を上げるか、小型機を休ませ、より座席の多い機種の便数を増やしてください。計1 0便を超えると乗降客数は増えますが、国土交通省からお叱りがきます。

※ WindowsXP SP2 で操作できない場合は、次の設定をしてください。
インターネットエクスプローラーのツールバーの「ツール」→「インターネットオプション」→「セキュリティ」→「レベルのカスタマイズ」→セキュリティの設定で「アクティブスクリプト」の「有効にする」を選択→「OK」、以下「OK」で閉じる。

機種名座席数搭乗率便数/日 *利用客数 **
ボーイング
767-300
288便
ボーイング
737-500
126便
エアバス
A320
166便
ボンバルディア
DHC8-400
74便
ANAで試算平均搭乗率:
合計便数:
便
1日利用客数:

* 1離発着で1便  ** 座席数×搭乗率×2

試算の最終結果
1日利用客数: 年間便数:便 年間利用客数:
評価:

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