Uさんという市民の方への私のメッセージの一部です。(1999年11月30日記)
私は高羽幹線について次のように考えています。
画 Sachiko Tanabe
1.鶴甲は、もともと道路計画と神戸大学の拡張計画があって、その際、道路だけではもったいないので団地を造成したのではないか。他の団地(渦が森とか北須磨)のように、団地を造るためにその生活道路として道路ができたのではない。加えて、団地の分譲面積を多く確保するために、六甲川水系と石屋川水系を一挙にまたぐような構造にしてしまい、結果、自然の地形を無視した道路となり、欠陥道路と言われている
2.当初は六甲山への観光道路のつもりだったものが、北区の開発等で通勤者の通行量が予想を超えた
3.中国自動車道、山陽自動車道、さらにはそれらへのアクセスとして北神戸有料道路などがにわかに建設され、産業道路の性格を強めた
4.決定的な要因は、神戸港と神戸の産業の関係です。かつて重厚長大産業の典型であった鉄鋼、造船、電機、あるいは製粉や食品加工産業は、原料を海外から輸入して神戸港内で加工してそのまま輸出していました。加工貿易です。当時の神戸港の全国に占めるシェアは40%超でした。
産業構造の転換ということが標榜されて久しい。古い産業をスクラップしたものの、神戸市と運輸省は新しい産業の方向性を示すことができないまま、ときがたち、その間に港の整備だけは以前のスタイルのままで「世界一」を維持し続けようとしました。「止まらない公共事業」です。神戸港の機能はどんどん上昇するのに、肝心の神戸の産業が衰退して神戸港が一人歩きとも言える役割を果たし始めます。最新鋭のクレーンは一日数時間しか稼動せず、それでも陸揚げした荷物は、神戸とその周辺で必要とする荷物の何十倍もの量。荷物は高速道路へ向かってたとえその周辺が住宅であろうと商店街であろうと、そのまんなかを貫通する、というわけです。
5.神戸市は六甲アイランドの南に人工島を建設中です。事業費5,600億円の巨大公共事業です。人はポーアイU期といっしょで一人も住みません。すべて港湾施設。空港が3,140億円ですから、いかに巨大な計画か。
なお、この計画を決めた港湾審議会は震災から2週間後、ヘリコプターで審議会の「先生」を会場へ運んだのだそうです。なぜ、この島が必要かというわれわれの質問に神戸市は「テクノスーパーライナーは水深15bの岸壁が要る」と、答えています。日本の国で、いや世界中で、テクノスーパーライナーのための港の整備をしているのは神戸港だけです。「神戸港を出た船はどこの港を目指すのか」???
6.トレーラーなどの交通量が日増しに多くなっていることに対して、神戸市は「東神戸トンネルを造る」と言っています。有野から住吉へ抜ける長大トンネル構想です。カネもないのに。そして、その構想が実現すれば高羽幹線の交通量は緩和されるとしています。
私は、「それまで待てない」「東神戸トンネルができたとしても料金抵抗から、高羽幹線の交通量は緩和されない」。「今すぐ、高羽幹線の交通量、とくに大型車の通行量を減らす対策を行え」と、主張してきました。
7.もともと、新神戸トンネルの方が大型車の通行には適した設計になっており、新神戸トンネルができるまでは「新神戸トンネルができれば大型車はそちらへ向かう」と言っていました。ところが、今のありさまです。
8.そこで、いちど時間を取ってお話させてほしいのですが、私は次のように考えます。
1.東神戸トンネルがいつ完成するのかを明らかにさせる
2.大型車について、東神戸トンネルの通行料金と六甲トンネルの通行料金を同一にする。これは環境対策であって、建設費や補修費の多少と無関係に行わせる
3.東神戸トンネルの完成まで、鶴甲の住民は待てない。
ア)ただちに騒音、振動、大気、車種別・時間帯別通行台数の詳細な調査をさせる
イ)鶴甲の住民の手で独自の環境基準を設定する
ウ)大型車の通行量緩和策について行政と一緒に研究会を持つ
エ)代替道路の建設について行政と一緒に研究会を持つ
オ)貨物の輸送手段について代替案を研究する
4.いずれにしても、鶴甲地域内の高羽幹線は生活専用道路とする