2007年10月の井上力
ネットざんまい「読書の秋」は遠くなり

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日付

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10月28日(日) そちもワルよのう
10月27日(土) クスリとリスク
10月25日(木) FACTAが報じた山田洋行事件
10月22日(月) 誤字とダジャレのちがい
10月18日(木) 闘病観察・20
10月8日(祝) 公聴会で動議をだしました
10月5日(金) 「モラルハザードな人」
10月1日(月) 行きたかった沖縄
   

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2007年10月28日(日)の井上力
そちもワルよのう

「越後屋よ、お前もワルよのう」「いえお代官様ほどでは」・・・と、あすの『おはよう新社会党です』と書き出して、ネットで調べてみたら、政商・悪徳商人の代名詞は越後屋ではなくて、大黒屋だそうです。ほんとうは「そちもワルよのう・・・」が正しいそうです。

この実に学術的なホームページを調べてくれたのは吉田俊弘さん。

明日の証人喚問と以後の東京地検の動きの背景を、次のようにまとめてみました。

C−X(次期輸送機)

●防衛庁(当時)は、C130輸送機の後継機を検討、'00年に中型輸送機の国産化を決定した。'01年11月に川崎重工業を選定。「国産化」と言っても海外派遣を常態化させたかった思惑もからみ、たとえば派遣先のクエートで点検・整備する体制はない、ましてやイラクでは。部品の調達・点検・整備を見通し、エンジンはアメリカから購入。'01年11月当時の長官は中谷元

月刊『FACTA』6月号によれば「G・E社のエンジン価格は1基1千万ドル(約12億円)。C−Xは2010〜20年に50機が配備されることになっており、双発なのでエンジンは100基、合わせれば概算で1千億円台

●『ウィキペディア』によれば「P−X(次期固定翼哨戒機)と同時に開発し、一部部品や治工具の共用によって両機種あわせた開発費を抑えることとされ、その額は両機合わせて3400億円

G・E(ゼネラル・エレクトリック)社の代理店

●三井物産→山田洋行→日本ミライズと変遷した

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2007年10月27日(土)の井上力
クスリとリスク

舛添厚生労働大臣が「1,000億から2,000億だったら(国民)1人1,000円出してもらえばすむ。国民がこれだけ大変な病気なんだから、出しましょうという気にならなきゃいけない」「7年後にはこの病気で悩む人はほとんどいなくなる可能性がある」と、記者団の質問に答えているところが各社の動画ニュース(おそらくお昼のテレビ・ラジオのニュース)で。

C型肝炎のインターフェロン治療について、薬害C型肝炎訴訟の全国的な動向、厚労省の地下室からでてきたことや、東京では新たな治療費助成が始まり、与党のプロジェクトチームの意向などに沿う形でしょうし、助成は一日も早く始めなければなりません。

大臣発言は公式のものではありませんが、「国民が・・・気にならなきゃ」とは、あらためて愕然とします。どこまで行っても行政の責任を認めず、「国民が・・・出す」ことに国民が反対してきたかのようではありませんか。事実はそのまったく反対であって、地方自治体で治療費助成制度の要望をしていない自治体は珍しいのが実状です。

「これだけ大変な病気」とは?

私は「非A型・非B型肝炎」という表現で、初めて耳にしました。「ヘモフィリア(血友病)友の会」のK・Iさんという方が、要望書を持って来られたことがきっかけで、本を読んだり、当時(ちょうど20年前)、撤退した直後の「ミドリ十字神戸営業所」を訪ねたりしたのでした。

血液は生命の一部であって、人間が製造したり販売する対象ではないこと、日本の血液行政は長年、売買血に依存してきたこと、いや「儲かるクスリ」のためにリスクが常に市民の健康を蝕んできたこと、いまも血液行政の弊害が解消されていないこと・・・。

現在も、日本は血液輸入大国です。国内血と輸入血液のどちらがリスクが大きいか、そんな問題ではなく、血液に価格を付けてはいけないというのが世界の常識です。医療と市場原理の関係は、小泉改革で大きく変更されました。この市場原理主義革命をとめない、と叫んでいる人もいます。

この基本的な問題にふれることなく、「7年後にはこの病気で悩む人はほとんどいなくなる可能性がある」とは、恐れ入ります。

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2007年10月25日(木)の井上力
FACTAが報じた山田洋行事件

『なだ・平和のための木曜行動』は、けさ265回目でした。選挙中や祝日、お盆と正月を休んで、まる6年。自衛隊がインド洋へ出て行ったのが6年前の11月でした。そのときから始めたのでした。来週の「木曜行動」は11月1日ですが、奇しくもその日で特措法は期限が切れます。6年たち曜日が一廻りして今年もスタートの年と同じく、11月22日が木曜日です。駅を通るSさんは、暦のプロです。木曜行動の風景については吉田俊弘さんをご覧ください。

けさのチラシをつくる際、参考にしたのは月刊FACTAでした。来週初めからあわただしくなると言われる「山田洋行事件」・・・名称は「CX汚職事件」「国産軍用機汚職事件」「部下イラク大臣ゴルフ接待で事件」いや、もっと大きな名前になるのかも知れません・・・について。「部下イラク大臣ゴルフ接待で」(?)は、朝日新聞の川柳「朝日川柳」から、ちょっと違っていたかも知れません。

新聞が報じる5か月前、FACTAはその全容を報じていました。

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2007年10月22日(月)の井上力
誤字とダジャレ
のちがい

けさの『おはよう新社会党です』は、ある団体の遠足でおいしい近江牛を食べに行き、帰った後、昨晩完成させたのですが、ダジャレに混じって誤字のあるチラシになってしまいました。

誤字は「史上」を「市場」としてしまったものです。それもチラシの冒頭から。原油暴騰で灯油もガソリンも値上げされ、庶民が音を上げています。損保や生保で集められた世界のカネが金融市場から原油やトウモロコシなどに動いた結果です。生保辞退届を書かされ「おにぎり食べたい」と書き遺して餓死者がでた国です。金持ちの投資で庶民が凍死するなんてことになったら悲劇です。

という趣旨のチラシでした。一応、読み直し、縮小版を関係者にファクスで送り、その後印刷を始めたのですが、完成まで気づきませんでした。

ATOKという優れた辞書を使い、購入したばかりのKONICA MINOLTA 344PVにパソコンからデータを直送してつくっているのですが、誤字とダジャレの違いをチェックする機能は、もちろんないようです。パソコン上には、「もしかしたら」とか「○○の間違い」などというお節介と親切が頻繁に出てくるのに・・・。

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2007年10月18日(木)の井上力
闘病観察・20

母の退院から明日で4週間、退院は9月21日でしたから、日曜日で1か月です。舛添要一・厚生労働大臣が出版物にしたように、「介護は大変です」などと言えるようなことは何もせず、ただ、実は退院後、ずっと母の隣の部屋に泊まっています。普段は、ご存じの方はご存じですが(?)私たちは4階、母は1階、厳密に言えば「近居」です。

長い間、息子が中学に入ったときから息子と母が1階、妻と娘と私は4階、そして飯と風呂などは4階で、という暮らしでした。息子が結婚して出て行ったのは4年前です。3年前、母が80台も半ばを迎え、1階を改装して「飯と風呂を1階で」という相談を始めていた矢先に、母が倒れたのでした。以後は私たちが「1階に通う」スタイルになっていました。

母の隣の部屋に私が寝ていて役に立つこともほとんどなく、3日、5日・・・と日がたつに従って熟睡・爆睡ですので、そろそろ元どおりにしようかと相談を始めています。

これまでの「闘病観察」をまとめました。左のメニュー画面から選択してください。

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2007年10月8日(祝)の井上力
公聴会で動議をだしました

湾岸道路についての昨日の公聴会で、9人すべての公述人は湾岸道路が必要ではないこと、少なくともルートを変更する必要があることを主張しました。

私は公述の前後に動議を2つ、だしました。1回目は「報道(テレビのことのよう)はあたま撮りだけ」に異論を唱えたものです。秘密会とは聞いてない、公述人の「個人情報保護」は、報道関係者の方で配慮するのではないか、と。公述人の半数から同趣旨の意見が述べられ、会場からも拍手で賛同がありました。ナント、公述人に賛成を求めてサンテレビが公述の様子をビデオに撮ることを許可した・・・のでした。

もう少しおもしろくするためだけなら、「公述人の後ろ姿こそ、たとえば禿げていて撮ってほしくないという意見だってある。正面にはみな自信があるのだ」なんて言ってもよかったのですが。公述人の後ろからの画像だけにしたのは、報道側の「自粛」です。

2回目の「動議」は、公述のあと「ただいまの公述に対する兵庫県知事の意見」なるものを「読み上げたこと」に対してでした。事業手法も事業主体も、県市の負担についても、公述前と同じように何も明らかにせず、「回答」めいたものとして棒読みされたのでした。これまた、21世紀の白昼堂々と行政が行うべきことではありません。

なお、「いまどきの県政」に、きのうの私の公述をアップしました。

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2007年10月5日(金)の井上力
「モラルハザードな人」

ある銀行に、ある振り込みをしに行きました。振り込み金額は2,121円。振り込み用紙を持って銀行に行くと、630円の振り込み手数料が必要だと。思わず「え〜。2千円の振り込み手数料が630円ですか」「(窓口の)あなた方が悪いというわけじゃないけど、2千円振り込むためには630円もの手数料が要るんですか」と声を上げました。大声は、実はわざと。

周囲にいた人たちがジロリと見たのは言うまでもありません。窓口のなかにいた女性がとても辛そうでした。案内係の方が「キャッシュカードだったら262円です」と教えてくださって、262円でした。振り込み用紙にはバーコードがついていないために窓口のなかと外で何らかの操作が必要だったようです。このフロア・マネージャーは、603−262=341円、私を助けてくれました。

大声を上げた理由は、きのうから格闘中の「神戸市行財政改善懇談会・受益と負担に関するワーキンググループ・報告書」(6月20日)です。

16ページに、わざわざゴチックで、モラルハザードと書かれています。
無償化や著しい低料金設定のために生じる道徳欠如なのだそうです。「最たる例は救急車をタクシーがわりに使うこと」だとも。

もちろんこの報告書では、介護保険料や健康保険料、その他公共料金や行政の手数料、さらには税を指しているのですが・・・。630円という手数料を聞き、一瞬つぎのように考えました。

「あ〜、630円を高いと思う気持ちこそが道徳欠如なんや。振り込み先の地方銀行・大阪営業部まで電車や地下鉄に乗り継げば、片道約600円。どう考えても電車代片道分、トクをした、利益を受けた、と感謝すべきところ、なんとアサマしい、僕は630円は高いと思った。これをモラルハザードというんや」。防犯カメラがたくさんありますから、もちろん顔の表情は「怒」にならないようにしました。

もう2つほど用を済ませて帰ってきてから、262円を教えてくださった行員の方は、銀行の手数料収入を341円減らしたということで、迷惑をかけたのではないだろうか、と、不安になりました。大学の先生たちが書いた報告書で、モラルハザードは、このような使われ方をしているのに、銀行ではモラルハザードは、どんな使われ方をしているんだろう?と。

7ページにグラフ化してある「年齢階層別市民1人あたり受益額」では、算出の結果を「75歳以上は年間200万円ちかい受益」とし、将来推計の結果、「現行制度の維持は不可能」と断じています。

さしずめ「送金するという受益」「銀行へ行くためにバスに乗るという受益」も、「骨折を治療するという受益」「脳卒中を治療するという受益」「ガンの手術を受けるという受益」も、もっと本人が「益」だと感じない例をあげれば火葬も受益です。他人の手を借りておこなうすべての行動が、「受益」で、相当の負担を求めなければ、社会は持続不可能だと。

高齢者の平均世帯所得が448万円、1人あたり184万円だとする国民生活基礎調査の結果の他に、その高齢者1世帯あたり所得が200万円を切る世帯の割合は4割を超え(42.6%)、500万円を超える世帯は1割に過ぎないというグラフを14ページでは使っています。

敬老パスの懇話会では、市のアンケート調査結果として200万円未満が4人に1人(25.5%)としているのと、どちらが本当なのでしょうか。神戸の高齢者は全国平均より相当収入が多いのであればいいのですが。

それらがしかし、いずれも世代間の対立をあおり、高齢者富裕論を誘導しています。アジテーションであって、科学的探求ではないように見えます。

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2007年10月1日(月)の井上力
行きたかった沖縄

木曜行動でも、けさの『おはよう』でも、教科書検定=改ざんに怒る沖縄県民大会に触れました。月末から月初めは、木・月・木と連続して六甲道です。なのに連続して沖縄県民大会でした。チラシは灘総支部のサイトを。名護の座り込み応援もあり、行きたかった。

改めて、教科書がどう改ざんされたのか、「島ぐるみ」の迫力、琉球新報沖縄タイムスの記事や動画を読み、改めてひどい話しです。「12年前の少女暴行事件以来の規模」などと表現されますが、今度は怒りは米軍ではなく「やまと」に向いています。アピールや決議、そして3月30日以来の関係者の語録など、地元紙は詳報しています。

私の一押しは「ハイサイブギ高校生日記」です。

歴史がどう歪曲されたのか、教科書はどう書き換えられたのか、少し長い引用をします。「事件」が3月末、なにぶん選挙中で、とても疎い話しになってしまっていました。沖縄からの提起があればこそです。表内のアンダーラインはリンクではありません。


山川出版 日本史A 申請本

島の南部では両軍の死闘に巻き込まれて住民多数が死んだが、日本軍によって壕を追い出され、あるいは集団自決に追い込まれた住民もあった。


山川出版 日本史A 検定決定

島の南部では両軍の死闘に巻き込まれて住民多数が死んだが、そのなかには日本軍に壕から追い出されたり、自決した住民もいた。


東京書籍 日本史A 申請本

沖縄県民の犠牲者は、戦争終結前後の餓死やマラリアなどによる死者を加えると、一五万人をこえた。そのなかには、日本軍がスパイ容疑で虐殺した一般住民や、集団で「自決」を強いられたものもあった。


東京書籍 日本史A 検定決定

沖縄県民の犠牲者は、戦争終結前後の餓死やマラリアなどによる死者を加えると、一五万人をこえた。そのなかには、「集団自決」においこまれたり、日本軍がスパイ容疑で虐殺した一般住民もあった。


三省堂 日本史A 申請本
 

沖縄では、一九四五年三月にアメリカ軍が上陸し、日本国内で住民をまきこんだ地上戦がおよそ三か月間にわたって行なわれ、戦死者は日本側で約一八万八〇〇〇人、そのうち一二万人以上は沖縄県民であった。さらに日本軍に「集団自決」を強いられたり、戦闘の邪魔になるとか、スパイ容疑をかけられて殺害された人も多く、沖縄戦は悲惨をきわめた。


三省堂 日本史A 検定決定

沖縄では、一九四五年三月にアメリカ軍が上陸し、日本国内で住民をまきこんだ地上戦がおよそ三か月間にわたって行なわれ、戦死者と戦闘による犠牲者は日本側で約一八万八〇〇〇人、このうち、沖縄県民は一二万人以上の数にのぼった。さらに、追いつめられて「集団自決」した人や、戦闘の邪魔になるとかスパイ容疑を理由に殺害された人も多く、沖縄戦は悲惨をきわめた。


三省堂 日本史B 申請本

沖縄では、一九四五年三月にアメリカ軍が上陸し、約三か月間にわたった日本国内で住民をまきこんだ地上戦が行なわれ、戦死者は日本側で約一八万八〇〇〇人、このうち、沖縄県民は一二万人以上の数にのぼった。さらに日本軍に「集団自決」を強いられたり、戦闘の邪魔になるとか、スパイ容疑をかけられて殺害された人も多く、沖縄戦は悲惨をきわめた。


三省堂 日本史B 検定決定

沖縄では、一九四五年三月にアメリカ軍が上陸し、日本国内で住民をまきこんだ地上戦がおよそ三か月間にわたって行なわれ、戦死者と戦闘による犠牲者は日本側で約一八万八〇〇〇人、このうち、沖縄県民は一二万人以上の数にのぼった。さらに、追いつめられて「集団自決」した人や、戦闘の邪魔になるとかスパイ容疑を理由に殺害された人も多く、沖縄戦は悲惨をきわめた。


清水書院 日本史B 申請本

現地召集の郷土防衛隊、鉄血勤皇隊、ひめゆり隊など非戦闘員の犠牲者も多かった。なかには日本軍に集団自決を強制された人もいた

 


清水書院 日本史B 検定決定

現地召集の郷土防衛隊、鉄血勤皇隊、ひめゆり隊など非戦闘員の犠牲者も多かった。なかには集団自決に追い込まれた人々もいた。この沖縄戦ではおよそ一二万の沖縄県民(軍人・軍属、一般住民)が死亡した。


実教出版 日本史B 申請本

日本軍は、県民を壕から追い出し、スパイ容疑で殺害し、日本軍のくばった手榴弾で集団自害と殺しあいをさせ、八〇〇人以上の犠牲者を出した。


実教出版 日本史B 検定決定

日本軍は、県民を壕から追い出したり、スパイ容疑で殺害したりした。また、日本軍のくばった手榴弾で集団自害と殺しあいがおこった。犠牲者はあわせて八〇〇人以上にのぼった。


実教出版 日本史B 申請本

六月までつづいた戦闘で、鉄血勤皇隊・ひめゆり隊などに編成された少年・少女を含む一般住民多数が戦闘にまきこまれ、マラリア・飢餓による死者も少なくなく、約一五万人の県民が犠牲となった。また日本軍により、県民が戦闘の妨げになるなどで集団自決に追いやられたり、幼児を殺されたり、スパイ容疑などの理由で殺害されたりする事件が多発した。


実教出版 日本史B 検定決定

六月までつづいた戦闘で、鉄血勤皇隊・ひめゆり隊などに編成された少年・少女を含む一般住民多数が戦闘にまきこまれ、マラリア・飢餓による死者も少なくなく、約一五万人の県民が犠牲となった。また、県民が日本軍の戦闘の妨げになるなどで集団自決に追いやられたり、日本軍により幼児を殺されたり、スパイ容疑などの理由で殺害されたりする事件が多発した。

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