2011年6月から『なだ・平和のための木曜行動』の片隅に、原発問題の1週間のできごとをまとめています。東電フクシマ原発この1週間
2018年5月17日
なだ・平和のための木曜行動738
■九州電力玄海原発で稼働中の3号機2次系配管は蒸気漏れ、再稼働準備の4号機は1次冷却水ポンプの不具合。さよなら原発!佐賀連絡会(豊島耕一代表)や「原発なくそう!九州玄海訴訟」原告団(長谷川照団長)は14日、佐賀県知事に同意撤回などを申し入れた
■玄海原発4号機は5日から再稼働工程を中断し問題箇所を分解して点検している。25日とされていた再稼働は、遅れる。16日3号機営業運転に規制委が合格証
■『西日本新聞』は15日「九電、信頼回復道半ば『やらせメール』7年、拭えぬ不安」と玄海原発再稼働を急ぐ九電周辺の住民の声を特集した
■11日会計検査院はもんじゅについての検査結果を公表した。「保守管理の不備が廃炉につながった」「半世紀にわたり1兆1,313億円」「稼働日数は250日、研究の達成度は16%」「廃炉費用は固定資産税と人件費を加えると、国が試算している3,750億円を超える可能性」など。『神戸新聞』は12日「核燃サイクルは事実上破たん」
■『東京新聞』16日の「こちら原発取材班」は「楢葉町、山菜のセシウムは今」
2018年5月10日
なだ・平和のための木曜行動737
◆関西電力は大飯原発4号機を9日午後5時、再稼働させた。隣接する高浜町とおおい町の、15キロ✕5キロの範囲にある4基の原発を同時稼働させる暴挙。神戸からも。大阪、京都、滋賀からはバスで、抗議
◆8日の『東京新聞』1めん「大飯再稼働反対が多数」「同意権のない小浜市の5キロ圏内」。おおい町にある大飯原発から5キロ圏内の小浜市内外海(うちとみ)地区の65戸を訪問、59戸の住民が回答。再稼働「賛成」11人、反対28人(47%)。「即廃炉」と「将来的に廃炉」を合わせると87.7%
◆九州電力・玄海原発4号機で3日、1次冷却水を循環させるポンプ4台のうち2台で不具合が発生、24日の再稼働は困難に
◆四国電力・伊方原発3号機で9日、一次冷却水130mlが漏洩。差し止め仮処分中
◆『東京新聞』8日の「こちら原発取材班」は「福島第一原発と柏崎刈羽原発、新潟県が進める三つの検証」。避難計画、被害の住民への影響、事故原因の3調査
◆米山隆一・新潟県知事の辞職に伴う知事選に池田千賀子さん野党統一で出馬へ
◆新もんじゅ訴訟は7日、勝利宣言。11日御影公会堂で燃料取り出し危険性問う講演
2018年4月26日
なだ・平和のための木曜行動736
●フクシマの事故で強制起訴された東電の当時の副社長など責任者3人を被告とする東京地裁での裁判は、24日第8回公判が行われた。元社員は、当時の副社長の対応は「時間稼ぎともとれる」(『東京』)、巨大津波が襲来するとの試算結果が出る前から「対策を始める必要があると思っていた」(『西日本』)など証言
●これも「安倍案件」(『週刊ダイヤモンド』)。トルコの原発から実行可能性調査をしてきた伊藤忠が離脱の方向と25日、報じられた。事業費が2兆円から倍増し、採算が採れないことが確実となったため。三菱重工は調査延長。日本政府と企業による「原発輸出」はベトナム、ヨルダンでも頓挫した
●上関(かみのせき)原発に島ぐるみで反対を36年貫く祝島の漁業補償受け取り拒否のたたかい「私たちの島を汚させない」(『週刊女性』5月1日号、ネットには4月22日)
●『東京新聞』25日の「こちら原発取材班」は「事故から7年、浪江町の様子」。常磐道の海側(請戸など)だけ避難指示が解除(昨年4月)された。帰還703人、県内避難14,343人、県外避難6,277人「スーパーはなくあまりに不便で戻ったあと、再避難の人も」
2018年4月12日
なだ・平和のための木曜行動734
■『はとぽっぽ通信』(原発設置反対小浜市民の会)第222号。大飯原発3号機の再稼働に中嶌哲演さんが3月12〜14日、断食で抗議した。通信では「断食カンパ」が呼びかけられている
■『原子力資料情報室通信』は第526号
■『東京新聞』11日の「こちら原発取材班」は「動き始めた『上関まるごと博物館』」
■経済産業省の「エネルギー基本計画2050年提言」(エネルギー情勢懇談会10日)は再生可能エネルギーを主力電源と位置づけたものの「安全性・経済性・機動性に優れた炉の追求」など原発新増設の可能性に意欲満々の文言がきわめて多い
■「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」(石丸初美代表)と、「原子力規制を監視する市民の会」(阪上武代表)は、点検しなかったため蒸気漏れ(カバーの内側では噴出)事故を起こし、なお玄海原発を止めない九州電力について9日、原子力規制委員会に「停止」の要請をした(佐賀新聞)
■佐賀県は3月30日の蒸気漏れ事故について13日に九州電力から事情聴取する。配管取り替えを終えたが追加対策も?
2018年4月5日
なだ・平和のための木曜行動733
◆3月23日に再稼働の九電・玄海原発3号機が30日、「微量の蒸気漏れ」で発電と送電を停止した。25日から出力を上げ、4月5日にフル出力とし、24日に営業運転を始める予定だった。止めたときの出力は75%
◆九電は1日午後から点検を始め、二次系(格納容器の外側)の「脱気器」に直径1センチの穴が空いていることを発見した。九電は2日、穴が見つかった配管には変色やさびがあり、表面を覆う保温材が雨水を吸ったことで配管の外面が腐食したのが原因と推定されると発表した
◆4日の『朝日』は「'06年に配管の厚さを調べ、支障なく使える『寿命』が約47年間と判断」「同種の点検は当面、実施しなくても問題ないとみて、その後配管の外装は外さず、そうした厚さの点検もせず、穴が開く兆候を見落とした」と報じた
◆日本原子力発電は東海第2原発(茨城県東海村)の再稼働に関し3日、水戸市など30キロ圏内の6市村と新たな安全協定を結んだ。圏内には14市町村ある
◆『東京新聞』4日の「こちら原発取材班」は「全国の原発の状況」。地図で見るとまさに「原発列島」。差止を求める訴訟の現状も
2018年3月29日
なだ・平和のための木曜行動732
▼福島県内の避難指示区域に住んでいた原告216人が訴えた「ふるさと喪失慰謝料」訴訟で福島地裁いわき支部が22日、6億円余の判決。原告の國分富夫さん「失ったものに比べ、あまりにも低すぎる」(『朝日』)
▼関西電力神戸営業所前で続けているカンキン行動は30日に第300回、午後6時〜
▼四国電力は27日、伊方原発2号機を廃炉にする決定。再稼働で60年の「延命」運転をめざすには巨額の安全対策費が必要になり、投資に見合う収益が見込めないと判断した(大分合同新聞27日夕刊1めん)
▼伊方原発は、もともと関西電力などへの「融通のための原発」。関電が売り上げ減少で先々の契約が不透明に。1号機の廃炉決定は'16年3月25日、3号機は広島高裁が運転差し止めの仮処分(昨年12月13日)
▼23日、九州電力は玄海原発3号機を、住民の反対を押し切って再稼働させた
▼28日の『東京新聞』「こちら原発取材班」は「進む高齢化〜住民帰還の今」。避難指示が解除された9市町村、6万人の人口のうち帰還は11,715人。全国の高齢化率27.3%に対し44.4%。川俣町山木屋地区は935人のうち、291人が帰り高齢化率61.9%
2018年3月22日
なだ・平和のための木曜行動731
●福島・郡山から大阪市に2人の子供を連れて避難している森松明希子さん(44)が19日、ジュネーブで開かれた国連人権理事会でスピーチした。自主避難者に対する支援継続などを日本に求めた理事会勧告について「政府は完全に実施してほしい」
●「避難の権利」京都訴訟で15日、京都地裁は会津を含む福島県内から京都への自主避難者110人(原告174人)に対し、東電と国の責任を認め賠償を命じる判決。'02年には津波が予見可能だった。居住地や避難時期、子どもがいたかどうかなどで避難の相当性を判断した
●「避難の権利」東京訴訟(2例め)で16日、福島市やいわき市からの自主避難者42人(原告47人)に対し、東電と国の責任を認め賠償を命じる判決。'06年までに津波への対策が可能であった。原告の大半を占める自主避難者について避難の合理性を認めるとともに生活の本拠地を自由に決める権利が侵害されたとした。原告4人が避難後に学校でいじめや嫌がらせを受けたと認定し、慰謝料が増額された
●玄海原発の再稼働差し止めを求めた仮処分申請を20日、佐賀地裁は却下した
2018年3月15日
なだ・平和のための木曜行動730
■関電は大飯原発3号機を14日午後5時に再稼働させた。新基準で6機目、うち3機が関電、来月には同4号機を再稼働させる。九州電力玄海原発も2機を下旬から再稼働させる(仮処分通知は20日)
■関電は料金を再値下げするが、利用者が新電力との契約に切り替えており、売り上げが減っている。廃炉の経費負担が本格化する。「ガスは関電で」など戸別訪問をしているが、値下げ幅はごく小さい
■関電本店前(中之島)では、中嶌哲演さんが断食をし、10日から抗議の声が止まなかった。14日は朝から、ゲートのかなり手前につくられたバリケードの前で抗議活動が繰り広げられた。兵庫から、はりまアクションも
■外国人技能実習生として来日した20代のベトナム人男性を、東電がフクシマ第1原発事故に伴う福島県内の除染作業に従事させていた。実習先の建設会社から説明なし。NPO法人「移住者と連帯する全国ネットワーク」が14日、報告会で
■「避難の権利」京都裁判きょう判決
■『東京新聞』14日の「こちら原発取材班」は「原発事故から7年、双葉町の様子」車に線量計をつけて走行・取材
2018年3月1日
なだ・平和のための木曜行動729
◆「25日は21,000歩。26日は午前中はビラ配り、昼からはデモ、それにトラメガなどを一杯抱えて『ぎっくり腰にならないか』と不安になりながら帰り着いて、なんと23,000歩」大飯再稼働を止めようと訴える「拡大アメーバデモ」。「25日26日と東舞鶴駅周辺にビラ配り」フェイスブックで2人のMさん(神戸と高砂)
◆「拡大アメーバデモ」で、原発反対県民会議、ふるさとを守る高浜・おおいの会、若狭の原発を考える会などでつくる「大飯原発うごかすな!実行委員会」は25日に原子力規制庁の敦賀原子力規制事務所、26日に美浜町の関電原子力事業本部にそれぞれ「うごかすな」と申し入れ
◆関西電力は大飯3号機を3月13日にも再稼働させる
◆敦賀で「もんじゅ」に先だって'03年廃炉となった新型転換炉「ふげん」の廃炉完了時期について「2033年には必ず」と、原子力研究開発機構が福井県と敦賀市に2度目の延期を表明(26日)。使用済み核燃料の搬出先がいまだに決まらない
◆『東京新聞』28日の「こちら原発取材班」は「地上から見た福島第一原発」(2月16日)
2018年2月22日
なだ・平和のための木曜行動728
●福島県飯舘(いいたて)村の大久保文雄さん=原発事故による強制避難を前に精神的に追い詰められて自殺=の遺族3人が、東電に計約6千万円の賠償を求めた訴訟の判決で、福島地裁は20日、東電に1,520万円の支払いを命じた。金沢秀樹裁判長「102歳と高齢だった大久保さんにとって、村に帰還できず最期を迎える可能性が高く、耐え難い苦痛を与えた」
●関西電力は13日に大飯原発3号機にウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を含む計193体の核燃料を装てんする作業を終えた。九州電力は、玄海原発3号機の原子炉に同じく193体の核燃料(MOX含む)を装てんする作業を20日午前に終えた
●福井県の18年度当初予算案4,790億円のうち、原発関連収入は294億円、実に6.1%を占める。大飯原発3・4号機が再稼働すると増額補正される。原発関連税収(関電の電気代から)は136億円、国庫からの電源3法交付金は158億円
●18日投票の山口県上関(かみのせき)町の町議選は、原発建設反対の当選者が1人増え3人に。定数10。3人とも祝島出身。「上関まるごと博物館」は1月開館、宿泊可
2018年2月15日
なだ・平和のための木曜行動727
●「再生可能エネルギーの発電コストが‘10年からの7年間で大幅に下がり、世界平均で太陽光は73%、陸上の風力は23%下落したとの報告書を、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)がまとめた。20年までに太陽光のコストはさらに半減する可能性があり、一部の太陽光と陸上風力は、火力発電より安くなると予測。アドナン・アミン事務局長は「再生エネへの転換は、環境への配慮というだけでなく、今や経済的な選択だ」と指摘した(『東京新聞』13日1めん)
●再生可能エネルギーが全電源に占める割合の政府目標は、低すぎるのではないかと柴山昌彦・自民党筆頭副幹事長が13日の衆議院予算委員会で質問した
●「避難指示が'14年4月以降に解除された福島県の9市町村で、解除地域に住民票がある計約4万9千人のうち、実際に居住しているのは14.8%の計約7,300人にとどまると、共同通信11日
●『東京新聞』14日の「こちら原発取材班」は「核ごみの最終処分を担うNUMOはどんな組織?」電気代を元に電力会社が108億円だし、広報費36億円(電通や博報堂に委託)、人件費16億円など事業費87億円
2018年2月8日
なだ・平和のための木曜行動726
◆『はとぽっぽ通信』第221号巻頭言は「自他一如・小欲知足」中嶌哲演さん。巻末の「読者の便り」に「長野県・小出裕章さん」「東京都・西尾漠さん」などがある。原発設置反対小浜市民の会。郵便振替02金沢00730-4-16220
◆「さよなら原発・関西アクション」3月11日(日)13時エルおおさか大ホール。講談「福島の祈り」神田香織さん。講演「原発・核燃の破綻」海渡雄一さん。15:50デモ(〜西梅田)10:15より「午前企画・女のひろば」
◆『原子力資料情報室通信』第524号「原子力防災を目的とした国内における安定ヨウ素剤事前配布の状況ならびに海外の動向について」を玉山ともよさん(篠山市原子力災害対策検討委員会委員、南山大)
◆『東京新聞』7日の「こちら原発取材班」は「湖沼や川にたまる放射性セシウム」利根川や霞ヶ浦、手賀沼、印旛沼、あるいは東京湾に注ぐ花見川などで同紙が3度目の堆積物調査。−5pまでの表層から5センチ刻みで採取して調査
◆関西電力は大飯原発3号機への燃料装填を9日、九州電力は玄海原発3号機への燃料装填を16日にそれぞれ始める
2018年1月25日
なだ・平和のための木曜行動724
■広島高裁が差し止め仮処分(即時抗告審、昨年12月13日)をした伊方原発3号機の再稼働を止めようと20日と21日、現地で集会。沖縄から山城博治さん、若狭の原発を止める会や神戸からも。四国電力は1月としていた再稼働をできない(仮処分の差し止め期間は9月30日まで)
■政府が、国際協力銀行(JBIC)を通じて欧州のウラン濃縮大手、ウレンコ社(本社・英国)の買収交渉に入った。米エネルギー会社との共同提案。濃縮ウランの権益確保に踏み込むと『日経』が20日報じた
■『東京新聞」24日の「こちら原発取材班」は「廃炉担う作業員・・・空から見た福島第一原発」。同社ヘリで福島第一原発を空撮。作業員が小さな点で写る数千人の使用済み防護服の巨大な山など
■東電は2号機の格納容器内にパイプの先につけたカメラを入れ撮影した。これまで「燃料は大半が圧力容器内にある」としてきたが、カメラには溶け落ちた燃料が大量に写っていた。また核燃料を束ねる部品の一部が落下しているのを写したことから、圧力容器の底には大きな穴があいているもよう(19日撮影、公開は22日)
2018年1月18日
なだ・平和のための木曜行動723
◆関電が福井県内3原発から出た使用済み燃料を、青森県むつ市の中間貯蔵施設に搬入し一時保管する方針を固めたとの報道(7日いっせい報道・・・リークだったと指摘されている)については「方針を固めた事実はない」(「むつ」を否定せず)と、15日に福井新聞社を訪ねた豊松秀己・副社長が語った。従来どおり今年中に計画地点を示すとしている
◆原子力市民委員会座長の吉岡斉(ひとし)さん(九州大学・院・教授、64歳)が14日亡くなった。『脱原子力国家への道』(岩波書店)など。脱原発運動の巨大な柱を失ったと惜しむ声。神戸学生・青年センターが'11年9月に行った食品環境セミナーの連鎖講座で講演した。「原発と日本の未来」
◆三菱マテリアル(子会社)の製品検査データ改ざん問題で関西電力は、大飯原発3、4号機の重要設備に付けられている「電磁弁」と呼ばれる空気を出し入れする弁のスイッチ約100台を交換することを明らかにした(17日『神戸新聞』)
◆『東京新聞』17日の「こちら原発取材班」は「伊方原発と周辺地域」。原発の西、佐田岬半島の5,000人はフェリーで避難の計画
2018年1月11日
なだ・平和のための木曜行動722
●関西電力が使用済み核燃料を、青森県むつ市の中間貯蔵施設に「一時保管」する方針を固めたと7日、報じられた。『東京新聞』1めんなど、ほぼ全紙が報じた
●福井県内に原発が立地する日本原電、関西電力、日本原子力研究開発機構のトップ3人が、年頭あいさつで福井県庁と敦賀市役所を訪れ、西川一誠知事、渕上隆信市長と懇談したのは5日だった
●むつ市の宮下宗一郎市長は「関電の意向を聞いたことはない」「地域の気持ちを無視している」として7日、緊急会見で拒否を表明した。同日ホームページに「使用済燃料中間貯蔵施設に係る一部報道について」で「遺憾の意」を表明した
●関西電力の高浜、大飯、美浜の3原発からでる使用済み核燃料は、再稼働を進めると7年でプールは満杯となる。西川・福井県知事はかねて「関西の消費地に中間貯蔵を」と主張し、一部知事は「前向き」だった
●小泉純一郎元首相らが顧問の「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」(会長・吉原毅・城南信用金庫顧問)は10日「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」を発表した。小泉元首相は「必ず実現させる」(記者会見)
2017年12月28日
なだ・平和のための木曜行動721
★原発事故の3月、東電はメルトダウン(炉心溶融)を6月まで公表せず、結果として犠牲を大きくした。東電・清水正孝社長(当時)が「自らの判断で(炉心溶融を使わないよう、武藤副社長に)指示した」と、新潟県と東電でつくる合同検証委員会が26日
★東電の検証調査報告書は昨年6月16日「菅(かん)首相からメルトダウンという言葉を使うなと指示があったので清水社長はそれに従った」としていた
★原子力規制委員会は27日、柏崎刈羽原発6・7号機(新潟県)の審査書を決定した。申請は'13年9月。沸騰水型、東電、とも初めて。「合格」は7原発14基に
★「核ごみ説明会」への学生動員問題で「孫請け会社がやった」などとされてきたが、東電から機構(原子力発電環境整備機構)に出向している社員が東電(他電力も)に要請のメールを送っていたと『神戸』27日など
★もんじゅの廃炉決定から21日で1年を迎え、『福井新聞』が20日、21日、特集「もんじゅの道標」を連載した。「上」は「こだわり廃炉体制、関係者は複雑」「下」は「もんじゅ地元、国への不信消えず」。敦賀市白木地区(15世帯)の不安など
2017年12月21日
なだ・平和のための木曜行動720
★関西電力は22日、臨時取締役会を開いて大飯原発1・2号機の廃炉を決める。100万キロワットを超える大型原発の廃炉は初めて。2基は19年に運転開始40年を迎える老朽原発。10月、『毎日』が報じた際は「当社からでた情報ではない」としていた
★大飯原発1・2号機は安全審査をクリアするための経費が巨額に上るが、廃炉にともなう資産減少(不良資産化)を天秤にかけ、決断するものと思われる
★「原子力は・・・将来ますます広範に利用されるエネルギー源である」。チェルノブイリ原発事故(1986年4月26日)から9日目の5月5日、G7(先進国首脳会議)東京サミットで日本政府が議長国として主導した議論の経過を示す公文書が20日、公表された
★政府の地震調査委員会は19日、「道東沖でM9クラスの地震発生確率は30年以内に40%」などとする予測を公表した。「原発防災、想定に甘さ」と『神戸新聞』20日
★『東京新聞』20日の「こちら原発取材班」は「増える日本のプルトニウム」。原爆何発分かを図解で。日本国内1,200発分、イギリスに2,600発分、フランスに2,000発分日、広島高裁は伊方原発3号機を差し止める仮処分決定をだした(1めん)
2017年12月14日
なだ・平和のための木曜行動719
■13日、広島高裁は伊方原発3号機を差し止める仮処分決定をだした(1めん)
■NUMO(原子力発電環境整備機構)が核ごみの最終処分場をどこかに押しつけるために開いている「意見交換会」を7日、長野市で行った(23か所め)。カネを払って学生を動員していた問題について「カネで意見を買うな」「説明や資料は信用しろと言われても・・・」など。参加者は50人だった(『信濃毎日』8日など)
■もんじゅが冷却剤のナトリウム漏れ事故を起こしてから8日で22年を迎えた。「福井県外」とするナトリウムと燃料の搬出先が決まらなければ全行程がストップする
■廃炉申請を行ったもんじゅ廃炉の複雑な組織体制について、伊藤肇・原子力研究開発機構・理事は「プロジェクト(60人規模の敦賀廃止措置実証本部)の指揮者は未定だ」「もんじゅはサドンデス(突然死)だったので、廃炉の準備をあまりやっていない」と語ったと7日の『福井新聞』
■『東京新聞』13日の「こちら原発取材班」は「完成近づく『かみのせき丸ごと博物館』」。ネットで基金を呼びかけたのは「上関の自然を守る会」(高島美登里・共同代表)
2017年12月7日
なだ・平和のための木曜行動718
◆5日、津市で「核のごみ説明会」。大学生に謝礼を渡し動員していた問題で、NUMO(原子力発電環境整備機構)の伊藤真一理事が「国民の不信を招いた。事実関係を徹底究明する」と謝罪した。市民団体は会場前で「三重はNO」。「三重を候補地から外すべきだ」など申し入れ書を主催者側に手渡そうとした際、NUMOは「マスコミのカメラがいる前では受け取れない」(『中日新聞』6日)
◆廃炉が決まったもんじゅは、ナトリウム漏れ事故から8日で22年を迎える(1めん)
◆「3.11甲状腺がん子ども基金」(崎山比早子・代表理事)は6日、福島県が実施する県内全ての子どもを対象とした甲状腺検査について、患者やその家族にアンケートした結果、継続を望む声が多数だったと発表した。事故当時、18歳以下だった約38万人が対象。2011年度に始まり、これまでに甲状腺がんと診断された人は計154人、疑いは計39人
◆『東京新聞』6日の「こちら原発取材班」は「東海第二原発と首都圏」30キロ圏内に96万人が住む。茨城県庁は20キロ。11月24日に「40年超え延長運転」を申請
2017年11月30日
なだ・平和のための木曜行動717
●西川一誠・福井県知事が大飯原発の再稼働(1月)に27日、同意した。13キロしか離れていない高浜もあわせ4基同時運転も。神戸・王子公園などまで広域に避難する計画はあるが2原発同時発災想定はなし。使用済み核燃料の中間貯蔵施設を福井県外に造る表明(関電)などと抱き合わせ
●原告の中嶌哲演さん(75)は「判決確定まで効力こそないが、一審の運転差し止め判決が生きている段階であり、司法判断を尊重するべきだ」(『福井新聞』28日)
●名古屋高裁金沢支部(内藤正之裁判長)は20日、第13回口頭弁論(水戸喜世子さんら)、傍聴219人。住民側からだされていた証人調べを拒否し、一審('14年5月樋口英明裁判長)で運転が禁止されている大飯原発の控訴審を結審した。3・4号機が再稼働したのち、3月に逆転判決か
●「大飯原発うごかすな現地全国集会」は12月3日13時、おおい町総合町民センター
●玄海原発3号機の再稼働は来年1月とされていたが、神戸製鋼の検査データ改ざん問題で2月以降に(共同通信22日)
●『東京新聞』29日の「こちら原発取材班」は「常磐線は今<3>浪江〜原ノ町」
2017年11月16日
なだ・平和のための木曜行動716
■「核ごみ説明会」に「日当1万円」「サークルに謝礼」と39人の学生を誘い「動員」していた(15日『神戸新聞』1めんトップ)。「オーシャナイズ」が委託契約で開催。主催は経産省とNUMO(原子力発電環境整備機構)、後援は関西電力、電事連など
■神戸では2日、三宮センタープラザ東館で「住民説明会」は行われた。兵庫県では播磨地方の瀬戸内海沿岸、淡路島、日本海沿岸の一部を経産省は「適地」としている
■11日、波止場町緑地で行われた「大飯原発再稼働反対HYOGOaction」に400人。中嶌哲演さんが、制服向上委員会、影法師の歌まじえ。大阪でも。イベント後、関電神戸営業所前を通り元町までデモ
■福島県内の「指定廃棄物」の最終処分場(富岡町)への搬入を17日から環境省が始める。指定廃棄物は放射性セシウム濃度が1キロ当たり8000ベクレル超、10万ベクレル以下の汚泥や稲わら、牧草の焼却灰など。72万トンあり、搬入に6〜10年
■『東京新聞』15日の「こちら原発取材班」は「JR常磐線の今」富岡〜浪江は不通。「復旧」した富岡駅0.14、竜田駅0.16、木戸駅0.12、いすれもマイクロシーベルト
2017年11月9日
なだ・平和のための木曜行動715
●大飯原発再稼働反対!HYOGO Actionおもなプログラム。14:35影法師ライブ15:10原発避難者の訴え(原発賠償ひょうご訴訟原告) 15:20制服向上委員会ライブ16:00中嶌哲演さんアピール 16:20デモ出発(緑地→関電前→フラワーロード→三宮交差点→元町交差点)
●不当結審となる恐れの強い大飯原発控訴審は11月20日(月)、名古屋高裁金沢支部で。第13回口頭弁論では原告・水戸喜世子さんが意見陳述。「福井から原発を止める裁判の会」(代表・中嶌哲演さん)がバス。16日までに東山さん090-1896-8882へ予約を。10時敦賀駅前発(芦屋7:28新快速、みどりの窓口でワンデイパス3,600円)。13:00傍聴抽選。報告会あり。カンパ歓迎
●5日、福井市の県国際交流会館で「もんじゅ廃炉!核燃サイクルを止める全国集会」。もんじゅ廃炉の運動勝利宣言。中嶌哲演さん、伴英行さん(原子力資料情報室)、海渡雄一さんら。95年12月8日のナトリウム漏れ事故の翌年以来、22回目
●上記主催6団体(県民会議など)は「もんじゅ廃炉」の申請に同意していない福井県に6日、速やかな同意などを求める要望
2017年11月2日
なだ・平和のための木曜行動714
◆福島の広域で各地に野積みされている除染ででた汚染土を双葉町と大熊町に集め「中間貯蔵」する「施設」が、やっと動き出した(28日)。環境省が確保できた中間貯蔵施設の用地は約4割
◆自主避難で仕事を失い、男性がうつ病で働けなくなったと、東電に損害賠償を求めた訴訟の控訴審で京都高裁は27日、一審の半額1,615万円を家族5人に支払うよう命じた。原告に1,400万円の返還命令
◆上記原告代理人の井戸謙一さん「血も涙もない判決です。この国では、加害者は責任を問われることもなく、のうのうと生活し、被害者はわずかな賠償金の支払いを受けるのみで放置され、あとは自己責任とされ、司法も救済しない。酷い国です。原告のお母さんは、絶句し、『司法に絶望しました』と言いました」(フェイスブックで同日)
◆関西電力は27日、17年度上半期決算を発表した。値上げで1,152億円の黒字だが販売電力量は7.3%減の569億キロワット時で、ピーク時の'10年9月中間期の768億キロワット時から7年連続で減少
◆『東京新聞』「こちら原発取材班」1日は「廃炉でたまる使用済み核燃料」
2017年10月26日
なだ・平和のための木曜行動713
■小選挙区で野党系候補が勝ち越したのは5県(岩手、新潟、長野、佐賀、沖縄)。東電・柏崎刈羽原発のある新潟は6選挙区のうち5選挙区で候補者を一本化、4選挙区で野党統一候補が勝利した。新潟、福島と並ぶ原発銀座の福井県では、8年ぶりに非自民(希望)の衆議院議員が誕生した
■運転禁止の地裁判決を覆す訴訟指揮が悪どい大飯原発3・4号機差し止めの控訴審(名古屋高裁金沢支部)は、11月20日に結審を宣言している。住民側弁護団は18日、「関電の地盤調査は調査方法や結果の評価に問題がある」「火山灰対策は不十分」と追加主張する書面を提出し、専門家2人の証人尋問を申請した
■3,800人が原告の「原発損賠・福島訴訟」で10日、住民が勝訴した。福島地裁(金沢英樹裁判長)は、「津波を予見できたのに怠った」として国と東電の双方に損害賠償を命じた。ほぼ全紙が社説でも取り上げた
■『東京新聞』「こちら原発取材班」25日は「東京湾セシウム汚染は今」、18日は「東京湾(千葉・花見川橋)の放射能汚染は今」、11日は「(通行止めが解除された)国道114号の放射線量は今」
総選挙期間中 休刊でした
2017年10月5日
なだ・平和のための木曜行動712
▼原子力規制委員会(更田豊志委員長)は4日、東京電力・柏崎刈羽原発6・7号機(新潟県)の審査で、重大事故対策が新規制基準に適合したとする「審査書案」を了承した。福島と同型の沸騰水型で初
▼米山隆一・新潟県知事「県は国・規制委員会の判断に異を差し挟む立場にありませんが、同様に国・規制委員会も県の検証は国と独立であると理解して頂ける事と思います。徹底的な3つの検証がなされない限り再稼働の議論は始められない事に全く影響ありません」(ツイッターで4日)
▼運転が地裁から禁止されている大飯原発3・4号機の控訴審で、住民側の裁判官忌避申し立て特別抗告を最高裁も棄却
▼中嶌哲演代表と島田広弁護団長は3日、連名で(前項)「棄却理由は裁判官の訴訟指揮が適正だったことを示すものではない。名古屋高裁金沢支部に対し、結審の方針を再考し審理を尽くすよう求める」との声明を出した。結審は11月20日とされる
▼『東京新聞』4日の「こちら原発取材班」は「全国の原発の状況」。規制委員会が「新基準適合」としたのは7原発14基。稼働中は高浜2基など4基、来年1月に大飯と玄海
2017年9月28日
なだ・平和のための木曜行動711
●原発避難者・千葉訴訟判決が22日。「ふるさと喪失」による精神的損害を認めた一方で、国の過失認めず。3月の前橋より後退
●フクシマのデブリ(溶けた燃料)取り出し方法確定を「来年度前半」から「19年度」に、使用済み核燃料の取り出しは3年遅らせ'23年度に、と安倍政権。廃炉の入り口がまだ見えない、決まらない、決まっていたものを先送りする。「工程表」改定は4回目(『神戸』26日夕刊など)
●規制委員会(更田委員長)は27日、東電・柏崎刈羽原発6・7号機「審査書案」を提示し、10月4日に決定する。フクシマと同型の沸騰水型としては初めて「新基準クリア」
●『東京新聞』27日の「こちら原発取材班」は「柏崎刈羽も新基準適合というが、東電の賠償への備えは?」。フクシマの賠償と除染ですでに国費など8.9兆円、東電の備えは1,200億円の保険だけ
●25日、おおい町議会の全員協議会で、中塚寛・同町長が大飯原発3・4号機の再稼働について同意を表明した。一審('14年5月)「関電は運転してはならない」判決を控訴(「11月20日結審」と27日)したのは関電、おおい町は日本国の自治体
2017年9月14日
なだ・平和のための木曜行動710
■『東京新聞』13日、4めんの「こちら原発取材班」は「汚染水問題は今」。凍土遮水壁は効果を上げていないが、サブドレン(井戸)で地下水をくみ上げる方法が効果を上げている。汚染水量は半分の5万トンに
■核のごみ最終処分場の「核ごみ地図」に基づいて、経産省は都道府県単位で来月から「意見交換会」を開くと13日に発表した
■関西電力は、14キロしか離れていない大飯、高浜の両原発が同時に事故を起こした想定で社内訓練を社員ら340人参加で12日に始めた。県と各町が行う住民避難計画は同時事故を想定せず、今回も住民避難訓練はしない
■柏崎刈羽原発6・7号機は新基準に適合しているという判断を、規制委員会は20日にも決める。「東京電力は原発を運転する資格がある」とする。米山隆一・新潟県知事は「福島事故の検証には3〜4年かかる」「それまで再稼働を議論しない」
■8日、小浜市文化会館で小泉純一郎・元首相が講演、900人が参加した
■「さよなら原発神戸アクション」が9日、三宮マルイ前で歌やスピーチで再稼働反対をうったえた
2017年9月7日
なだ・平和のための木曜行動709
◆『東京新聞』6日の「こちら原発取材班」は「デブリ(溶け落ちた燃料)取り出し」。「冠水工法」から「気中工法」(1日、政府の廃炉・汚染水対策チームの会合)へ変更した問題点を図解。ほとんど「原子炉に作業員を入らせる」に近い工法。極みはロボットの届かない圧力容器内のデブリ
◆3号機が再稼働中の伊方原発から600メートルのところに活断層があると小松正幸・愛媛大学元学長(地質学)らのグループが指摘し、仮処分申請がだされている山口地裁岩国支部に資料を提出した(『大分合同新聞』6日)
◆関西電力は1日、8月20日に3、4号機の使用済み燃料プールへの送水訓練を行った際、ポンプからの熱水で作業員が入院3週間の大やけどをしたと発表した。「マニュアルがなかったので作業ミスではない」
◆原子力規制委員会が日本原燃のウラン濃縮工場(青森県六ケ所村)の安全対策が不十分だと指摘し、日本原燃がウランの生産を一時停止する方針(各紙3日)
◆おおい町議会は8日の特別委員会で大飯原発3・4号機の再稼働に同意する
2017年8月31日
なだ・平和のための木曜行動708
●『東京新聞』30日の「こちら原発取材班」は「福島原発事故・住民帰還の今」。双葉、大熊両町を除いて、9市町村で避難指示が解除された。対象人口が1万人を超える浪江、富岡両町は200人台で1.6%。「若い世代ほど戻らない傾向」。病院はあるが入院施設はない。南相馬市のMさんの妻、入院は仙台市
●Eiji Etoh(西区在勤・明石市在住)さんの「8月11〜15日の福島訪問」(フェイスブックのタイムライン)は6回目、浪江町のつづき。1月にも訪れた「吉沢牧場」。「決死救命・団結!ーそして希望へ」「俺は被曝牛(ベコ)たちと共に生きぬいてやる!」
●福島県は28日、仮設と「みなし仮設」の提供を2019年3月まで延長する方針を明らかにした。5市町村の約3,700世帯の避難者は現在の避難先から追われる
●関西電力は28日、大飯原発3・4号機の再稼働時期について、2基とも越年するとの見通しを発表した。3号機が9月11日に使用前検査を開始、12月上旬に燃料を装荷し、来年1月中旬に再稼働。4号機の再稼働は3月中旬。九州電力は28日、玄海原発3号機の再稼働を来年1月と発表した
2017年8月24日
なだ・平和のための木曜行動707
■現在は二本松市内で授業を行い(計14人)、来年4月から町内で学校再開を計画する浪江町は、6月に実施した保護者の意向調査結果を22日、発表した。795世帯のうち「通わせる」は13世帯
■凍土遮水壁は、最後の7メートル区間について22日、凍結を始めた。凍結開始から1年5か月、全長1.5キロ、凍結管1,500本、深さ30メートル、工費350億円と毎年の維持管理費が十数億円。規制委員会は効果に最後まで疑問
■『東京新聞』23日の「こちら原発取材班」は千葉県我孫子市「手賀沼のセシウム」
■「大飯原発再稼働に反対する全国自治体議員・市民の会」は21日、福井県おおい町に再稼働への不同意を要請した
■ジュネーブ国連軍縮会議に、今年20年目となる高校生平和大使22人が21万4千人の署名を提出
■これまで3年行ってきた高校生平和大使の軍縮総会での演説は、なし。高見沢将林(のぶやす)軍縮大使(防衛省出身)が「一部の国から強い懸念」を理由に現地で21日、言い渡した。河野太郎・外相に報告済みと『東京新聞』23日「こちら特報部」
2017年8月17日
なだ・平和のための木曜行動706
●昨年3月から進めてきたフクシマの敷地を囲む凍土遮水壁の最後の7メートルを凍らせる工事を、規制委員会は15日、認可した
●9日は、関電美浜原発3号機で死者が出た蒸気噴出事件(死亡5人、重傷6人)から13年、追悼式で岩根社長は「一人ひとりが危険予測に基づく安全『考動』を習慣化」「当社の原子力発祥の地である美浜で、永続的に原子力事業を営んでいきたい」と、1・2号機廃炉と並行して原発を新設する「リプレース」まで表明
●『東京新聞16日の「こちら原発取材班」はフクシマでの「中間貯蔵施設は今」
●(上記では)福島県内から運び込まれた「除染土」の土のうは35万7千袋(㎥)、発生する土のうは2,800万袋の予定。計画は16平方キロ必要で、確保は3割。地権者は福島県外(茨城、栃木など)からの汚染土持ち込みを拒否する意向を何度も表明
●また2025年までに最終処分場を国が確保し、搬出することに法律ではなっているが、そのメドはまったく立っていない
●小泉純一郎元首相原発反対講演会が、9月8日(金)小浜で開かれる。10月15日、関電本店前で大飯原発再稼働反対集会
2017年8月10日
なだ・平和のための木曜行動705
◆6日ヒロシマ、9日ナガサキ、72年を迎えた原爆忌。市主催の平和祈念式。首相は核兵器禁止条約に触れず
◆長崎の式典での被爆者代表は、今年から公募制となり、原爆投下後の長崎市の写真を長年にわたり収集・調査してきた深堀好敏さん(88)が田上市長につづいてうったえた。4,000枚を超える写真収集は後世に伝えるため。フクシマ後、「核は人類と共存できない」と確信した
◆福島第一原発構内の社員の自家用車など460台の一部はひどい汚染のまま中古車市場にでまわっていると9日、共同通信
◆2日、4号機付近の地下水位が低下し、汚染水が海にあふれだす危険があったが、東京電力は「水位計の故障」と誤認。3日、水位計は正常だったことがわかった。内堀・福島県知事は8日「緊張感や危機意識が薄い」
◆9日の『東京新聞』「こちら原発取材班」は「上関(かみのせき)原発(山口県)予定地は今」。「上関の自然を守る会」の高島美登里さんらによる貴重な自然を保護する運動や古民家を改修し、守る運動を紹介している
2017年8月3日
なだ・平和のための木曜行動704
●フクシマ1〜3号機の溶融核燃料(デブリ)取り出しについて、原子力損害賠償・廃炉等支援機構は31日「気中工法」で「格納容器の横から」取り出すと発表した。作業員の被ばくや放射性物質の拡散シミュレーションをするのか、不明。「上から」と「下から」が不可能なことは明瞭
●「核ごみ地図」を経産省が28日公表した。原発から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場の「適地」を地図で。「科学的特性マップ」との名称。フクシマ前から「地層処分」という言い方で、補助金で「志願自治体」を釣り上げようとしてきた
●『東京新聞』2日の「こちら原発取材班」は、福島1号機「核燃料の今」。3月のロボットによる「調査」は失敗した。原子炉最上部のフタが割れ、真上の線量高いまま
●関西電力の電気料金引き下げが1日から。新電力や大阪ガスも値下げと「原発の電気イヤ」で、関電の売り上げ減少は止まらない。「苦戦つづく」と『日経』29日。原発再稼働で悪化はあっても収支改善なし
●原水禁大会(原水禁国民会議)が29日から福島市で始まった「核と人類共存できぬ」
●東芝株が初めて二部上場に降格(1日)
2017年7月27日
なだ・平和のための木曜行動703
◆19〜22日、東電は水中ロボット(「ミニマンボウ」)を3号機格納容器に入れ、溶けた燃料(デブリ)を初めて撮影した。原子炉の大破から実に6年4か月
◆世耕弘成・経済産業大臣は25日、「9月をめどに方針を決めたい」と明言した。「すでに政府と東電が決定した2021年までに取り出しを始める計画に変更はない」とも(TBS系テレビ)
◆『東京新聞』26日の「こちら原発取材班」は、制御棒駆動装置が溶けて原形をとどめていない様子などを同型の5号機の写真と並べて掲載。底にたまったデブリの厚さは1メートルとされる。ほぼ全量が溶けたとされる圧力容器内の様子はもちろん、格納容器の底が溶けて下のコンクリート床に、どれほどめり込んでいるかは不明
◆伊方原発3号機の差し止め仮処分の申し立てを、松山地裁(久保井恵子裁判長)は21日、却下した。昨年5月31日に申し立てた直後の7月、最高裁経験者が主任裁判官として異動し、審理も偏向
◆東芝はイギリスの原発企業エンジーを158億円で買収した。ウェスチングハウスの破たん処理つづく(26日、共同通信配信)
2017年7月20日
なだ・平和のための木曜行動702
●福島第一原発1号機で失敗、2号機で失敗、ロボットで溶けた燃料デブリの場所や形を調べる試みは、3号機でも。今度は水中なので引っかかって格納容器内の通路に放置ということにはならない、分かっているのはそれだけ(19日)
●『東京新聞』19日は「こちら原発取材班」で「2号機核燃料の今」を図解。東電はロボットが失敗したため、作業員の被ばくを減らすため小さくした開口部から、太く大きなパイプの先にカメラをつけて今年度中に再調査する。パイプの先は530シーベルト毎時
●おおい町議会は8月9日に全員協議会を開き、大飯3・4号機の再稼働に同意する見通し。9月に県議会が同意し、知事も
●差し止められている大飯原発3・4号機の控訴審(名古屋高裁金沢支部)で、内藤正之裁判長ら裁判官3人の忌避申し立てを13日付けで却下した。原告側は5日に地震学者ら7人の承認申請をしたが却下され、その場で忌避申し立て。理由書提出(10日)からわずか3日後の却下
●'14年5月21日差止判決(樋口英明裁判長)。控訴審で4月24日、重大証言した島崎邦彦氏インタビューを7月1日『朝日』
2017年7月13日
なだ・平和のための木曜行動701
■6日、規制委員会の田中俊一・委員長は高浜で行われた住民との意見交換会で「北朝鮮の技術がどの程度か分からないが、(核ミサイルは)原子炉に落とすなら東京都のど真ん中に落とした方がよっぽどいい」と言い、翌7日これを撤回した
■上記は(原子炉も心配だが)使用済み核燃料貯蔵プールは小さな爆弾にも耐えられず、当たれば「甚大な被害をもたらす」ことを隠すための発言だった模様。政府は北朝鮮のミサイルについて「撃ち落とす」としながら「頑丈な建物への避難」を国民にテレビで呼びかけている。「撃てるものなら撃ってみろ」と挑発している?
■福井県議会は11日「拉致、核、ミサイル」問題で政府への意見書を全会一致で可決した。「本県の漁船や船舶が日本海で多数航行していることや、本県には原発が立地しており断じて容認できない」「安保理決議遵守を」「拉致被害者早期帰国の交渉」
■福島3号機のロボットは水中用の「ミニマンボウ」。3号機の使用済み核燃料取り出しは来年の今ごろから(『東京新聞』12日)
■関電の料金値下げ(家庭用3.1%)案が経産省の会合で「適当」とされた(11日)
2017年7月6日
なだ・平和のための木曜行動700
●強制起訴された東京電力の勝俣恒久元会長(77)ら3被告の初公判が6月30日、東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれた。大津波襲来の危険性を具体的に予見でき、事故回避が可能だったかどうかで、検察官役指定弁護士と弁護側が全面対決する
●東電は政府が02年に「三陸沖に巨大津波が発生しうる」とした「長期評価」に基づいて社内で高さ最大15.7メートルの津波が第1原発に到来する可能性があると試算し、防潮堤の設置を検討していた。武黒、武藤両元副社長も08年に試算を把握しながら、社外に津波について検討を委ね、対策を先送りした
●28日、関西電力は抗議の人波のなか、神戸で株主総会を開いた。東日本大震災後2度の値上げで約2割電気料金を上げた。総会を受け「原発再稼働の恩恵還元」として4%台の値下げをする。6日、届出
●韓国の文在寅大統領が脱原発を進めると宣言した。韓国政府は27日の閣議で、南部釜山の郊外で建設を進めている新古里原発5、6号機の工事を一時的に中断することを決めた
2017年6月8日
なだ・平和のための木曜行動699
●茨城県大洗町の原子力研究開発機構の大洗研究開発センターでウランとプルトニウムが入った保管容器(詳細、目的も研究目的も不明)から放射性物質が6日、大量に飛散し、5人が被ばくした。一人は肺から2.2万ベクレルのプルトニウムが検出された
●「ただちに健康被害は」と同センターは6日。規制委(7日)では「半端じゃない」
●関西電力は6日午後2時、高浜原発3号機を再稼働させた。4号機につづきプルサーマル発電、MOX燃料は157体中24体。姫路、神戸からも抗議に。抗議は本店前でも
●西川一誠・福井県知事は7日、首相官邸で開かれた協議会に出席した。地元振興策を「説明」され、反対の旗を降ろした。もんじゅの使用済み核燃料は福井県外に搬出すると政府はカラ約束した
●関電は電気料金を値下げして新電力へ移る利用者を引き留めたいが、原油と天然ガスの方が安く、配当もするので「原資」がない。大震災後2度の値上げで20%も高くなっている。夏の関電管内のピーク時消費電力は今年も下がったことを『朝日』が7日
●福島こどもの甲状腺がん3巡目でも2人。1〜3巡で計152人、疑い38人に
2017年6月1日
なだ・平和のための木曜行動698
●『東京新聞』31日の4めんは、「原発この1週間」と、「こちら原発取材班」。取材班が5月9・10両日、飯舘村と川俣町山木屋地区に自動車を走らせて空間線量を測った。「森のなかでは毎時4㍃㏜(シーベルト)超え」「政府の長期目標0.23㍃㏜以下は役場の周辺などだけ」「長泥地区は1㍃㏜超え」
●関西電力は高浜3号機を6日に再稼働させると表明した。同機は稼働中の原発では世界で初めて、司法の手で(昨年3月9日の大津地裁の仮処分)止められた原発
●高浜町の野瀬豊町長が共同通信のインタビューに「使用済み核燃料を原発敷地内で乾式貯蔵も」と答えた。一方27日、福井県の西川一誠知事は定例会見で「まったく考えていない」「県外で中間貯蔵施設を」と地元とは異なる従来方針を強調した
●関西電力は28日に5年連続、神戸で株主総会を開く。決算は「売上高7.2%減で2期連続の減収。前期に黒字転換した損益は、営業利益15.2%減、経常利益18.8%減、当期純利益1,100万円減で減収減益。配当を復活させ1株25円」
●28日の『北海道新聞』は、「若狭の原発集中立地は危ない」と社説
2017年5月25日
なだ・平和のための木曜行動697
◆自主避難者への住宅無償提供が3月で打ち切られたことを受け、支援の継続を求める意見書が16都道府県の80議会で可決されていることを復興庁が23日、公表した(『東京新聞』は朝刊2めんトップ)
◆17日再稼働した高浜4号機は18日、臨界に達し、22日送電を開始した。3号機は来月再稼働の予定。抗議の声止まず
◆関電は大飯3・4号機の再稼働申請をしていたが24日、規制委員会は審査書を決定し、秋の再稼働を認めた。差し止め判決('14年5月21日)控訴審の高裁金沢支部では、島崎邦彦・前規制委員長代理が、地震動の想定に欠陥があると証人として述べた(4月24日)が、訴訟指揮は安倍内閣の再稼働方針を「忖度」する姿勢を隠さない
◆「今度はパイプの先にカメラをつけて」と22日、東京電力。パイプを持って労働者が被ばくする量を減らすためのロボットと言っていた。壊れて拡散が止まらない東電福島原発2号機で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)がどこに、どんな形であるか調べることができるとして「自走式サソリ型ロボット」は2月16日、通路をふさいで故障停止した。ロボットは東芝製
2017年5月18日
なだ・平和のための木曜行動696
■関西電力は高浜原発4号機を、17日午後5時、起動ボタンをして再稼働させた。4号機でのプルサーマル発電は初
■神戸、姫路からも再稼働に抗議する現地での行動。原発正門では県道を挟んで抗議し午後2時、代表が申し入れ書
■中嶌哲演さんらは、大阪・中之島の関電本店前で15日から3日間の抗議ハンガーストライキ。東京支社前でも
■中嶌哲演さんは、「あとからくる者のために」(若狭の一住民・一仏教者として)という声明を発表。・・・「第二のフクシマ」を断じて繰り返させないことを願って、今朝から断食を始めました・・・(上記)
■昨年2月に3、4号機を再稼働させたが、4号機は故障、3月8日の大津地裁仮処分で両機がストップ。今年3月28日、大阪高裁は大津地裁決定を取り消した。西川一誠・福井県知事は4月25日、訪ねた関電・岩根茂樹社長に再稼働を了承した
■改正福島復興再生特別措置法が12日、参院本会議で与党などの賛成多数により可決、成立した
■四国電力伊方原発2、3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止め訴訟で、対岸の大分県の住民114人が11日、大分地裁に追加提訴した。昨年9月に提訴した264人と合わせて、原告数は計378人
■住民側は訴状で、伊方原発は南海トラフに加え、中央構造線断層帯などの活断層も近くにあり、大地震に襲われる恐れがあると主張。「国の新規制基準による審査は、耐震設計の目安とされる地震の揺れ(基準地震動)が過小評価されており、合格しても安全とは言えない」としている。大分県は豊後水道を挟んで原発から50km
2017年5月11日
なだ・平和のための木曜行動695
●4月29日から燃え続けた浪江町の帰還困難区域での山林火災について、林野庁は「現地調査する」とやっと言い、内堀雅雄・福島県知事は8日、「正確な情報提供を進める」と記者会見。「鎮火」とも報じられたが、9日までにすでに50ヘクタール。消防隊員は内部被曝(ひばく)を防ぐマスクのフィルターを安全な場所で交換するため、消防隊員は4時間をめどに交代している(『朝日』10日)
●関西電力は高浜原発4号機を17日に起動すると9日、共同通信。4号機は157体の核燃料のうち4体がMOX燃料(プルトニウムと酸化ウランの混合燃料)でプルサーマル発電(1日に装てん終了)。再稼働の原発は川内(せんだい)1・2号機、伊方3号機にくわえ、4機となる
●4号機は新規制基準に合格し昨年2月に再稼働したものの、直後に電気系統のトラブルで緊急停止した。3月9日、大津地裁が運転差し止めを命じる仮処分を決定し、運転中だった3号機とともに1年以上停止したままだった
●7日、原子力発電に反対する福井県民会議などは「高浜原発うごかすな」集会を行った(1めん)。8日から12日まで高浜から福井まで「リレーデモ」をつづけている
●衆議院の議院運営委員会は9日、9月から新委員長となる更田豊志委員長代理(59)に、所信聴取を行った
●『東京新聞』「こちら特報部」は、韓国の物理学者・姜政敏(かん・じょんみん)博士の衆議院議員会館での講演(28日)を紹介した。釜山郊外の古里(こり)原発で使用済み核燃料プールの火災事故が起きれば風向きによっては西日本の汚染は甚大、など
2017年4月27日
なだ・平和のための木曜行動694
●24日、名古屋高裁金沢支部で大飯原発運転差止('14年5月21日)の控訴審(第11回口頭弁論)。証人として島崎邦彦氏(元原子力規制委員会・委員長代理)が証言。新基準の「入倉三宅式」基準地震動は過小評価であると重大証言。次回は7月5日
●関西電力の岩根茂樹社長は25日、福井県庁を訪れ西川一誠知事に、高浜原発4号機を5月中旬、3号機を6月上旬に再稼働させる工程を示した。西川知事は再稼働を了承した
●高浜原発は昨年1〜2月に再稼働したが、同3月、大津地裁の運転差し止め仮処分決定で停止。今年3月28日、大阪高裁が関電の抗告を認めて仮処分を取り消した
●大阪(関電本社前)での全国集会(27日16:30)、5月7日に高浜で現地集会が予定されている。「神戸は地元や!原発やめんかい!市民会議」は、神戸駅南9時出発、夜8時帰着でバスでの行動を呼びかけている(参加費5,000円、問い合わせは高橋さん090-5886-8364)
●原子力発電に反対する福井県民会議は8日から12日まで「リレーデモ」を呼びかけている。高浜〜おおい〜小浜(泊)〜若狭〜美浜〜敦賀(泊)〜南越前〜越前(泊)〜池田〜鯖江(泊)〜越前〜福井(県民会議0776-25-7784)
●『東京新聞』「こちら特報部」26日は、「核のごみ最終処分場」問題。管理容量23,760dに対し17,828dが各原発に「貯蔵」されている。川内、伊方の両原発も、玄海、高浜も再稼働へ突っ走るが使用済み核燃料は無防備に「貯蔵」され、しかも満杯の危機。23日、脱原発をめざす首長会議は勉強会
2017年4月20日
なだ・平和のための木曜行動693
■安倍政権は規制委員会の委員長に更田豊志氏を充てる人事案(9月18日で5年の任期)を衆参両院の議運に示した。田中俊一委員長は「続投」を固辞
■規制委員会は19日、4原発5基(美浜1・2号、敦賀、島根=松江、玄海の各1号)を廃炉にする計画を認可した。出力の小さい原発だけを廃炉とし、西日本ではこれ以外の全てを寿命越え運転させたい電力会社の思惑がある。廃棄物処理の場所や方法は決まっていない。5基に残る使用済み核燃料の行き場も不明のまま
■原子力規制委員会は17日、日本原子力研究開発機構の高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)の廃炉作業を継続的に確認する「安全監視チーム」の第2回会合を開いた。機構が廃炉基本計画をまだ示さず、規制委は廃炉措置計画を承認していない
■佐賀県議会が13日の臨時会で、玄海原発3・4号機の再稼働を容認する決議案を与党系の賛成多数で可決した。世耕弘成・経産大臣が22日、佐賀県知事を訪問する
■大都市に一番近い原発・玄海原発は防災対策重点地域(UPZ)=半径30キロ圏内に25万人、福岡市(153万人)まで50キロ、50キロ圏内には140万人が住む
■長崎県松浦市議会は12日、再稼働に反対する意見書を全会一致で可決。避難対象となる半径30キロ圏内に位置する長崎県内4市で反対の意見書が可決されたのは、平戸市議会(3月23日)に続いて2例目。平戸市長は4月10日に反対表明
■「原発事故の自主避難は本人の責任」という今村雅弘・復興相発言(4日)は、その後の相次ぐ閣僚暴言などと併せ、非難の声が続いている。正平調(『神戸』)19日など
2017年4月13日
なだ・平和のための木曜行動692
●今村雅弘復興相は4日の記者会見で、東京電力福島の原発事故に伴う自主避難者への対応をめぐり、国の責任を質問したフリーの記者に対し激高し、自己責任論を振りかざして「二度と来ないでください」「うるさい」と怒鳴った
●福島復興庁前では連日の抗議。7日は森松明希子さんも大阪から
●日本ジャーナリスト会議(JCJ)は10日、今村雅弘復興相について「政治家として失格」とする抗議声明を発表した
●民進、共産、自由、社民の野党4党の幹事長・書記局長は5日、安全保障関連法廃止を掲げる市民グループ「市民連合」と国会内で会合を開き、次期衆院選の公約づくりを巡り「原発ゼロを目指す」などとした共通見解をまとめた
●福岡、佐賀、長崎3県の超党派の県議らが6日、佐賀県庁を訪れ、九州電力玄海原発3、4号機(佐賀県玄海町)の再稼働について、佐賀県の山口祥義知事に慎重な判断を求める要請書を提出した
●文科省は11日、福島県から県内外に避難した小中高校生らへのいじめが、計199件あったとする初の調査結果を公表した。このうち東日本大震災や原発事故がきっかけ、あるいは関連するいじめは13件だとした。これを報じたNHKは740世帯余りに行ったアンケートで、少なくとも54人の子どもたちが「原発避難いじめ」に遭ったと回答したと付け加えた
●『はとぽっぽ通信』(小浜市民の会)216号は「プルサーマルの危険性」など
●『原子力資料情報室通信』514号は2017年度総会(5月13日、東京・四谷)の案内や『原子力キーワードガイド』改訂版
2017年4月6日
なだ・平和のための木曜行動691
◆2日の『東京新聞』は、廃炉作業に従事する作業員の「危険手当」(東電は約1万円と国会で答えている)が「300円」だった例もあるなど、大幅に「中抜き」されていることを報じた。(東電→東芝→)東芝プラントシステムから2次下請け業者の段階で7,700円、3次下請け業者には3,800円だった
◆フクシマの事故処理費は当初の政府案11兆円から昨年末22兆円に倍増する見込みであることを経産省が発表していたが、民間シンクタンクの日本経済研究センターが77兆円という試算をまとめた。同センターは「国民負担が大幅増、原子力政策を見直しが必要」と指摘(『神戸新聞』2日)
◆東芝・原発事業の子会社ウェスチングハウス(WH)は29日、連邦破産法11条を申請した。東芝には1兆円を超える赤字だけが残った。11日としていた昨年12月までの決算発表は、WH監査法人の「反撃」で3たび延期される可能性が指摘されている。東証は8月に東芝を2部に降格する
◆WHは原子力空母の原子炉を米軍に納入しており、日本で言えば三菱のような世界軍産複合・経済システムの象徴。関連企業への米政府の債務保証も。東芝の「破たん回避策」には麻生財務大臣、菅官房長官、世耕経産大臣も必死の関与。18日には「日米ハイレベル経済対話」が東京で開かれる
◆東芝は31日、臨時株主総会を開催し、半導体事業(東芝メモリ)を翌日から「分社化」し、売却することを諮った。株主からは愚かな経営判断を批判する声はでたものの、経済産業省の誘導など債務超過をもたらした本質的な原因は未解明。東芝メモリの入札に参加する日本企業は、ない
2017年3月30日
なだ・平和のための木曜行動690
■大阪高裁は28日、高浜原発3・4号機の再稼働について関西電力の主張を全面的に認める決定をだした。「新規制基準が不合理だと立証すべきは住民側」「新基準は最新の知見に基づくもの。基準適合で安全」「基準地震動は過小であると言えない」「重要な施設・設備の耐震安全性を確保している」と、関電主張のコピペ
■昨年3月9日、大津地裁は井戸謙一さんら滋賀県内の住民の請求を認め、高浜3・4号機について「運転をしてはならない」とする仮処分決定をし7月、大津地裁は関電の保全異議を退けた。関電はその取り消しを求めて抗告していた(一般裁判では「控訴」に該当)
■28日の高裁前には、「福井から原発を止める裁判の会」(中嶌哲演さん)ら大勢。「新安全神話だ」「国、関電の主張を忖度(そんたく)」同会会員で高浜町の東山幸広さん「フクシマの事故前に戻ったかのようだ」
■東芝は06年にM&Aで手に入れた米原発企業ウェスチングハウスの破産申請を29日おこなった。年度末(31日)時点の債務は少し減り、連結子会社でなくなる。ただし最終損失額は1兆円を超える模様。再生には韓国の韓国電力の支援を求めている
■韓国で32基の原発を運営している韓国水力原子力(韓水原)は、釜山郊外にある古里(こり)原発4号機で冷却剤が漏れ、28日午前、手動停止した。古里と長崎県対馬の距離は70キロ
■政府は浪江町、川俣町、飯舘村に出ている避難指示を31日に、富岡町への指示を4月1日に解除する。対象は計1万1,944世帯、3万1,822人。準備宿泊登録者は4町村で計733世帯1,652人
2017年3月16日
なだ・平和のための木曜行動688
●11日、6年を迎えた東日本大震災の政府主催追悼式で安倍首相の式辞から「原発事故」が消えた。6年で初めてのこと
●神戸でいくつか行われた追悼集会では自主避難者への住宅の無償打ち切りや、子どもへのいじめ問題で、抗議するものが多かった。11日17時30分から三宮マルイ前など。10日の関電各支店前など「カンキン」行動でも
●11の市町村(1,150平方キロ)にだされていた避難指示は、浪江町、飯舘村の一部が31日に、富岡町の一部は4月1日に解除され、帰還困難区域の369平方キロとなる。避難指示が解除されても、帰還しないという人が若い世代を中心に増加し、大半の旧「避難指示解除準備区域」で帰還は1割
●『毎日新聞』13日夕刊「刻まれた牛の無念」(乳牛が柱にはみ跡を残し餓死)は、福島県立博物館で展示されることを報じた。南相馬市小高の元酪農家・半杭(はんぐい)一成さんは牛舎を残している、と
●3月末で東証1部から2部へ降格の東芝が、アメリカの原発子会社WH(ウエスチングハウス)を売却し、アメリカでの原発事業から完全撤退する方針を固めた
●東芝は三菱重工と競って英核燃料会社BNFLが保有していたWHを超高額で'06年買収し子会社にした。東芝のWHに関わる損失は105億円から7,000億円に増え(昨年末)、さらに間もなく1兆円になると言われている。14日、決算発表の2度目の延期
●WHには米政府が83億ドル(9,500億円)の債務保障をしており、WHの破産は米国民の負担となることから、世耕弘成・経済産業大臣が呼びつけられ訪米する。「仲よし同盟」の日米が、WHの処理をめぐりバトルか
2017年3月9日
なだ・平和のための木曜行動687
◆一般会計の64%、77億円のうち49億円が立地交付金など原発関連の玄海町(佐賀県)は7日、岸本英雄町長が玄海原発3・4号機の再稼働賛成を九電に
◆玄海原発の使用済み核燃料プールは最短3年余で満杯に。町長は中間貯蔵施設を原発敷地内に造ることに賛成し、「原発は町の誇り」(8日『西日本新聞』)。隣接の伊万里市や唐津市は再稼働に反対
◆福島県と同県内市町村の職員の自殺者が'16年度9人、半数が20〜30歳代(7日、自治労福島県本部のまとめ)
◆福島労働局は6日、昨年1年間に東京電力福島第1原発事故の除染作業に携わった1,020事業者のうち、586事業者で労働基準法や労働安全衛生法の違反があったと発表した。土壌の放射線量を測定していないなどの安全衛生関係が497件、時間外割増賃金を一部しか支払わないなど労働条件関係が485件(各紙7日)
◆避難指示が解除された福島県4市町村の小中学校計13校で、児童・生徒数が事故前2,106人の約2割・459人に減った。元の校舎に戻る4月以降、さらに減少し400人を切る(3日、共同通信)
◆『東京新聞』は東日本大震災6年にあたって「あなたにも・・・原発からの請求書」を1日からシリーズで、8日は第7回。また毎水曜日に「こちら原発取材班」。6年間つづく「福島第一の1週間」とともに4めんに
◆『週刊新社会』7日号は「フクシマ6年」レポートは国分富夫さん。自主避難者への住宅支援打ち切りに抗議
◆6年となる11日「原発のない社会へ2017びわこ集会」10時から膳所城跡公園。井戸謙一弁護士が基調講演、デモも
2017年3月2日
なだ・平和のための木曜行動686
●「神戸は地元や!原発やめんかい!市民会議」(田中英雄・代表)は24日、愛媛県庁へ、伊方原発の即時停止を申し入れた。原子力安全対策課は「(みんなのハガキに)知事が回答するよう努力する」。県庁前でアピール。『愛媛新聞』が25日報じた
●福島の後始末経費を利用者は電気料金で負担させられている。27日『朝日』は「2016年一年間で、四国電力1,484円、関西電力1,212円」と一面トップで
●事故処理や廃炉費用などが40兆円に膨らみ(『東京新聞』26日)、2020年から40年間は「託送費」に上乗せされる。東電管内の平均家庭の負担は3万2,040円と1日の『東京新聞』が一面トップで
●「6年」を前に、避難指示解除が猛加速。戻れる人はわずか
●2号機の調査は、ロボットの操作は生身の人間が「数十秒で警報」のなか行っている。「焦りと誇り」と『毎日』27日一面トップ
2017年2月23日
なだ・平和のための木曜行動685
■東電は16日、福島2号機に東芝製のサソリ型ロボットを入れた。圧力容器の真下まで行って、デブリ(溶融燃料)の形や場所を特定することが目標だったが、2b数十aの場所で左側のキャタピラが動かなくなり、ケーブルを切断してロボットを廃棄した
■2日に530シーベルト、9日に650シーベルトが計測されていたが、16日は210シーベルト。温度も低かった。東電は「調査終了」と記者会見。『神戸新聞』17日の一面トップは「溶融燃料ロボ調査失敗」。「終了したのは東電と東芝」と新社会党
■規制委員会は22日、大飯原発3・4号機の審査書案を決定し、再稼働準備にゴーサインをだした。'14年5月21日の福井地裁が運転を禁じた判決については名古屋高裁金沢支部で控訴審が行われている
■「神戸は地元や!原発やめんかい!市民会議」(田中英雄・代表)は24日、愛媛県庁へ、伊方原発の即時停止を申し入れる
2017年2月16日
なだ・平和のための木曜行動684
◆規制委員会は14日、柏崎刈羽原発6・7号機の再稼働審査をした。東京電力は免震重要棟が想定される7つのパターンすべての地震動に、耐えられない可能性があると、これまでの説明を翻した
◆東電は福島2号機、圧力容器の下で東芝製の堆積物除去ロボットが9日、毎時650シーベルトを計測(画像の解析)し、2時間弱でダウンした。堆積物は除去できず、サソリ型ロボット投入時期は延期となりそう。2日には530シーベルトが計測されていた
◆7,125億円損失で昨年末時点で1,912億円の債務超過となっていた東芝の綱川智社長は14日、東芝迷走の原点を「米原発企業WHを買収したことだと言えないこともない」と記者会見(『東京新聞』15日)
◆原子力技術者として東芝で勤務した後藤政志氏は「半導体と原発に特化したことに決定的なミスがあった。東芝はそうした会社ではなく、広く保守的に、安定的に事業をやる会社だった」と述べた(『週刊東洋経済』電子版15日)
◆横浜に避難した子どもが小学校時代、イジメを受けていた問題で、市教育長は13日「ゆすり(150万円)もイジメだった」と認めた
◆「神戸は地元や!原発やめんかい!市民会議」(田中英雄・代表)は24日、愛媛県庁へ、中村時広知事を訪ね、伊方原発の即時停止を申し入れる。知事宛の絵はがきを集めている
◆同行動は伊予鉄高速バス・前売り往復割引を利用、申し込みが必要。高速舞子発7:30(松山着11時)松山発17:50(舞子着21時30分)申し込みは田中さんまで。往復10,800円(学生は半額)
◆フランスの北部、フラマンビル原発で9日火災が発生し2基のうち1基が停止した
2017年2月9日
なだ・平和のための木曜行動683
◆30日、福島2号機の穴からポールにつけたカメラで格納容器内を見たところ、格子状の作業用足場に黒いモノが写っていた。これが燃料デブリであれば、圧力容器の外に出ている量が想定より多い
◆2日、東電は圧力容器の下で530シーベルトだったと発表。東海村JCO、'99年の事故で死んだ大内さんが浴びたのは20シーベルト。東芝製サソリ型ロボットが通る足場を掃除する東芝製ロボットが7日、故障し調査は中断。溶けた燃料が開けたか、足場に1メートルの穴も
◆7,000億円損失の東芝を政府が支える構図がいっそうはっきりしてきた。原発関連の損失で債務超過解消の期限2か月を切る
◆新もんじゅ訴訟第6回口頭弁論は東京地裁103号法定で3月8日。入廷前集会13時15分、報告集会は参議院議員会館で
◆東電は31日、昨年度第3四半期まで(4月〜12月)の決算を記者発表した際、福島原発の処理費が21兆5千億円にのぼり、国民負担が倍増したことを問われ、広瀬直巳社長は「われわれはルールメーカーではない」と他人事のように答え、経営責任には触れなかった
◆関西電力は31日、第3四半期までの決算を記者発表した。売上高は7.3%減、販売電力量は4.6%減でも、過去最高額の2年連続黒字。テレビCF乱発中。原発の寿命を延ばす申請書づくりで社員が過労自殺した件で、「月80時間以上」の残業を禁止へ。6日、塩崎厚労大臣は適用除外通達を見直す(「関電に従う」)と答弁
◆「神戸は地元や!原発やめんかい!市民会議」(田中英雄・代表)は24日、愛媛県庁へ、中村時広知事を訪ね、伊方原発の即時停止を申し入れる
2017年1月26日
なだ・平和のための木曜行動682
■22日、大阪・関電本店を包囲する全国集会に1,000人
■福島第一原発2号機で、先端にカメラを付けたパイプを原子炉格納容器の壁の穴から挿入する作業を始めたが失敗したと、東電が記者会見(24日)。ロボットを入れて調べる前の作業。パイプが入らないのにロボットが入るか?ロボットが燃料デブリの場所と形を突き止める計画という
■高浜原発2号機で、20日クレーンが建屋に覆い被さるように倒れた。2号機は40年寿命超え運転めざし、格納容器の上部をコンクリートで覆う工事の準備作業で使うため置かれていた。西川一誠・福井県知事は23日、謝罪に訪れた関西電力の岩根茂樹社長に「強風という自然に負けたのは問題だ」
■この事故では、燃料取り扱い建屋に保管されていた使用済み燃料と未使用の燃料を、当初の58体から259体に、関西電力は説明を修正した
■中国電力島根原発2号機(松江市)の中央制御室の空調換気系ダクトで、昨年12月、保温材を外したところ腐食による穴が見つかった。原子力規制委員会は18日、再稼働した原発(伊方、川内)を含む全国の原発で同様の問題がないか調べる
■東芝の子会社、米ウエスチング・ハウスが買収した原発建設企業に関連する損失が7,000億円(NHKがこの額を報じたのは19日)、母屋もガタガタになっており、三井住友や日本政策投資銀行(政府系)が支える
■19日、各紙は玄海原発3・4号機について規制委員会が審査書を正式決定したことと近隣自治体(たとえばすでに反対を表明している伊万里市、29日に市長選の唐津市)に同意権がないことなどを報じた
2017年1月19日
なだ・平和のための木曜行動681
●1・22日関電包囲全国集会
<出発前集会と前段のデモ>
◆と き:14:00 ※デモ出発14:30
◆ところ:中之島公園・女性像前(大阪市役所の南側)
デモは西梅田公園が終点。15:15頃、到着予定。その後、三々五々、関電本店前に移動。歩5〜10分。
<本集会>
◆名称:高浜原発うごかすな!1・22関電包囲全国集会
◆と き:16:00〜17:30
◆ところ:関西電力本店前
◆主催:1・22関電包囲全国集会実行委員会
●東北電力女川原発2号機の建屋で1130か所のヒビ、剛性7割減。東日本大震災で想定超える607ガル(17日同社発表)
●『毎日新聞』17日「論」はフランスの高速炉計画を現地取材し「核燃料サイクル幕引く好機」「フランス原発大国も陰り」
●『東京新聞』14日の1めんトップは「原発自主避難者の転居に家賃の壁」「首都圏優先入居枠に応募25%」「家族要件も厳格」
●『東京新聞』16日1めんトップ「福島からの自主避難者に転居費支援、民間基金で」
●関電の40年越え運転をめざす高浜1・2号機の審査資料をつくるなどのため課長職男性が過労自殺した問題で、敦賀労基署が昨年末、関電の岩根茂樹社長を呼び出し指導票を交付した。昨年7月7日が期限だったため、課長は月100時間の残業(16日各紙。『神戸』は社会面でも)
●「神戸は地元や!市民会議」の田中英雄さん(ちびくろ保育園園長)が事故が起きれば瀬戸内海が死滅する伊方原発停止へハガキで抗議呼びかけ東北電力女川原発2号機の建屋で1130か所のヒビ、剛性7割減。東日本大震災で想定超える607ガル(17日同社発表)
2017年1月12日
なだ・平和のための木曜行動680
●トルコ北部・黒海沿岸で建設を日仏合弁企業アトメア(三菱とアレバ)が目指しているシノップ原発は、基準地震動を三菱重工が最大加速度400ガル程度としていることが共同通信の取材で明らかになった(7日)。ダブルスタンダードは建設費をケチったためと批判が起きている
●東京電力の数土文夫会長や広瀬直己社長は5日、新潟県庁で米山隆一知事と初めて会談し、柏崎刈羽原発の再稼働問題を協議した。米山知事は@福島第一原発事故の原因A健康に与える影響B避難計画の実効性の3点について検証がなされない限り、再稼働は認められないし、その検証には数年かかると答えた
●関西電力の岩根茂樹社長は5日、恒例の年始挨拶で福井県庁に西川一誠知事を訪ねた。関電はフクシマ後2期・6年間、出身の森詳介・相談役を関西経済連合会の会長にだしてきたが11日、5月に交代することを発表した
●6日、参議院議員会館で「原発避難者住宅裁判を準備する会」が結成集会。代表世話人は、避難の協同センター世話人で避難当事者の熊本美弥子さん。3月で住宅無償提供を福島県は打ち切るが、避難者の状況や選択に応じた単線型でない支援を求め、協同の具体化の新たな段階であることを確認。避難継続の支援、移住や就労支援、(帰還選択者の)帰還先での保養や健康支援策を要求
●各地で原発避難の子どもをいじめる事件が続発。教員が名前に「キン」をつけて呼ぶなど「先導」例も。横浜でイジメを受けた子の弁護士が、「たかられた150万円」はイジメではなかったとする第三者委の結論に10日、異議を申し立てた
2017年1月5日
なだ・平和のための木曜行動679
●もんじゅ廃炉について『福井新聞』が12月22日から26日まで「夢の終わり〜もんじゅ廃炉」を特集。最終回では新訴訟原告団・共同代表の中嶌哲演さんが「もんじゅ反対に半生を懸け、亡くなられた人たちの努力なくして廃炉決定は迎えられなかった」と故・高木仁三郎さんや故・小木曽美和子さんらの名を挙げた
●その第一回は、廃炉に反対する福井県や敦賀市の動向。事故後、神戸港が母港化されるとされた(半年後の非核神戸の決議につながった)原子力船「むつ」の母港、青森県むつ市長のコメントなども
●原発事故の被災地は6度目の正月。政府は'15年6月、「'17年3月末までに帰還困難区域を除く全域で避難指示解除」を閣議決定した。『河北新報』が帰還率を報道。昨年6月の川内(かわうち)村東部19.9%、'15年9月の楢葉町10.0%、'16年6月の葛尾村7.6%、'16年7月の南相馬市小高区11.8%など。帰還は主に高齢者
●「患者の大半は高齢者で、動かすこと自体が患者の生命を危険にさらしかねないことが懸念された('12年6月22日『朝日』プロメティウスの罠−病院奮戦す)」広野町の高野病院・高野英男院長が12月30日焼死した。常勤医が不在となり、広野町は存続へ応援態勢
●柏崎刈羽原発の再稼働を狙う東京電力は、広瀬直己社長らが5日に新潟県庁を訪問し、10月に就任した新潟県の米山隆一知事と初会談する。一度目の計画は福島県沖地震で、二度目は鳥インフルエンザで中止となっていた
●東芝がアメリカの子会社が購入した原発建設企業の、のれん代「過大」評価や粉飾決算で株価大暴落。年末から年明けも
2016年12月22日
なだ・平和のための木曜行動678
●20日、経済産業省は「東電改革委員会」で21.5兆円に膨れあがった福島事故処理費用(廃炉経費、賠償経費、除染経費、「過去分」まで)の国民への負担転嫁について、「提言」を了承した。「国民が電気代で東電を救済」と各紙
●関係閣僚会議は21日、もんじゅの廃炉を正式決定した。廃炉の経費まで含めると1兆4千億円。「原型炉をやめ、ワンランク上の実証炉の新設を検討」とは「矛盾増殖炉だ」と20日の『東京』特報面
●もんじゅ廃炉に最後まで「反対」と西川一誠・福井県知事。『福井新聞』は20日、県民の声として「もっと早くてもよかった」「やむを得ない」などを紹介
●昨年12月25日提訴して始まった「新もんじゅ訴訟」はどうなるか?原発勝訴が相次ぐ河合弘之、海渡雄一の両弁護士に感謝。「お疲れ様でした」(灘区の一原告)
●原発大国フランスで、原発12基が緊急点検のため停止している。日本鋳鍛鋼が製造した鋼材に基準値を超える炭素が含まれていたため。日本の原発も川内(せんだい)の2基など17基で同社の鋼材が使われている。20日、小出裕章さんの見解などを『日刊SPA』が伝えた
●福島原発1、3号機の水素爆発にも遭い、20年間にわたって149.6ミリシーベルトの被ばくをした男性が、甲状腺がんで初めて労災認定された(17日各紙)
●第1原発事故で福島県からの避難者が国と東電に損害賠償を求めた横浜地裁集団訴訟の原告のうち8世帯9人が、小中学校に在籍中、「福島へ帰れ」などといじめ被害を受けていた。うち2世帯の子ども2人が不登校になっていた。19日、弁護団が公表した
2016年12月15日
なだ・平和のための木曜行動677
■福島第一原発の事故処理・費用負担をどう国民に払わせるか、議論している経産省の有識者会議が9日、提言案。賠償費のうち2.4兆円を、新電力利用者を含む全国民に負担させる。一般家庭で月18円を40年間。16日に決定される(各紙1めん、「理不尽な過去分請求」など解説も)
■'13年の想定は11兆円、今回の試算は21.5兆円。廃炉の経費が2兆円から4倍、賠償は5.4兆円から7.9兆円に、除染費用は2.5兆円から4兆円に、中間貯蔵施設1.1兆円から1.6兆円に
■廃炉の費用まで新電力の利用者に負わせる案は、強い国民の反発で取り下げ、提言案には盛り込まれなかった(8日、共同通信配信)。8兆円で確定した訳でもないし・・・
■11日の『東京新聞』は、大島堅一・立命館大教授の「原発は高い」という主張をグラフつきで紹介した。従来の政府試算は「原発は安い」と主張し続けているが「架空の設定」で、上記9日にきめた国民負担なども反映させていない。大島教授は1㌗あたり原発は13.1円となり政府試算の水力や石炭火力より高額になったと試算
■川内(せんだい)原発1号機を8日夜、九州電力は再稼働させた。同日朝、前回知事選の候補者だった向原祥隆さんらは、門前で再稼働に抗議の声を上げた。国内稼働原発は計3機に。川内2号機が16日から定期点検で休止する
■三菱重工業と日本原燃は、400〜500億円をフランスの原子力大手アレバに投資する。世界の原子力3大陣営から脱落しないため。三菱=アレバ、日立=GE(米ゼネラル・エレクトリック)、東芝=WH(米ウエスチングハウス)
2016年12月8日
なだ・平和のための木曜行動676
◆もんじゅがナトリウム漏れ事故を起こしたのは21年前、阪神大震災の年の12月8日。3日「もんじゅを廃炉へ!全国集会」(原子力資料情報室など6団体主催)が敦賀市内で開かれ800人が参加した。この事故の恐怖から「もんじゅ廃炉」を神戸市会でうったえたのは1週間後の15日、質問者は原和美市議(当時、福井県出身)
◆政府は20日、関係閣僚会議を開いてもんじゅの廃炉を正式決定する見通しであると5日の『福井新聞』が報じた。6日『神戸新聞』は1めんで。「廃炉決定後も、当面もんじゅの施設を活用することや、周辺に新たな研究施設を設置」とも
◆九州電力川内(せんだい)原発1号機は8日に再稼働。10月6日から定期点検のため休止していた。三反園知事は「原子力問題検討委員会」を設置し、その意見を聞くとしてきたが、間に合わなかった。県議会が検討委の予算を承認するのは16日
◆福島原発でミス連発。3号機の原子炉に注水するポンプの一つが5日午前10時2分ごろ停止した。協力企業の作業員が誤ってポンプのスイッチに触れたのが原因。東電は同日、1〜3号機の使用済み核燃料プールを冷却する2次冷却系のポンプでも冷却が一時停止したことも発表。社員が弁に間違って触れたのが原因
◆老朽化した美浜原発3号機の「寿命超え運転」(11月16日規制委員会)の取り消しを求め、高浜1・2号機の同問題で係争中の原告団が9日、名古屋地裁に提訴する
◆新潟の小学校で担任が起こした「原発避難者いじめ」で、6日学校は説明会を開いたが担任出席せず(7日テレ朝、羽鳥慎一モーニングショー)。名前に「菌」をつけて呼ばれ子どもは学校に行けず
2016年12月1日
なだ・平和のための木曜行動675
■廃炉費用が2兆円から8.2兆円に、損害賠償が5.4兆円から8兆円に、除染・中間貯蔵施設が3.6兆円から6.4兆円、計11兆円から22.6兆円に激増という経産省の試算を『神戸新聞』などが30日
■上記は、29日に開かれた有識者会合「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」作業部会の試算。「過去の電気料金に入っていなかった原発事故への備えの費用」を「過去分」と名づけて新電力にも求めるという無茶苦茶
■『毎日新聞』は28日に「20兆円」と1めんで
■もんじゅ後継高速炉は「世界最高レベルの高速炉の開発、実用化」でなければならない。もんじゅが失敗した反省も総括も国民に対するお詫びもない。第3回高速炉会議で世耕弘成・経産相が29日
■もんじゅがナトリウム漏れ事故を起こしたのは21年前の12月8日。3日(土)敦賀の白木海岸(現地集会)と市内(全国集会、菅直人元首相ら講演)で「もんじゅを廃炉へ!全国集会」。新もんじゅ訴訟は7日(水)11時30分、東京地裁で第5回期日
■中嶌哲演さんらの「原発設置反対小浜市民の会」の『はとぽっぽ通信』214号は、来年1月22日(日)、関西電力本店(中之島)包囲行動の呼びかけなど
■27日の『朝日』は、自主避難の男子少年が学校、転校先と塾でも「菌うつる」「ただで生活」などとイジメにあったという2例目を報じた。支援団体「周囲は気づいているはず。学校はしっかり対応を」
■自主避難者への住宅無償提供を打ち切る福島県に対し「原発事故被害者団体連絡会」(武藤類子さんら共同代表)などは28日、方針撤回を内堀雅雄知事に直接訴える行動。20人の直訴状を携えて
2016年11月24日
なだ・平和のための木曜行動674
●「東京電力によりますと、福島第二原子力発電所の3号機の使用済み核燃料プールの冷却装置が停止している状態だということで、現在、詳しい状況の確認を進めています。3号機の使用済み核燃料のプールには2,544体の核燃料が貯蔵されているということです」(NHK生活防災ツイッター22日7時19分)地震は5時59分
●「福島第二原発3号機では、午前6時10分ごろ使用済み燃料を冷却するための水をためるタンクの水位が低下したことを示す警報がなり、プールへの送水が停止しました。冷却水が漏れだすなどの異常はみつかっておらず、東京電力が、今後1、2時間程度でポンプを再び起動させる準備作業を進めています」(同7時52分)
●福島第二原発3号機では、使用済み燃料を冷却するための水を循環させるポンプが停止しましたが、原子力規制庁によりますと、これまでのところ異常はみつからず、東京電力は、午前7時47分にポンプを再び起動させ、冷却を再開したということです」(同8時)以上http://hamusoku.com/より
●『神戸新聞』23日1面トップ「核燃料プール一時停止」「原発地震対策なお不安」
●『東京新聞』23日の「こちら特報部」は22日の福島沖地震と原発
●東電・広瀬社長は22日の地震で新潟県知事との面会を中止し帰京した
●横浜の避難少年への「賠償金」ゆすり事件について『神戸』20日など社説でも各紙
●ベトナム国会は22日、日本とロシアの受注が決まっていた東南アジア初の原発建設計画について、東電福島原発事故を受けたコスト増加や財政難などを理由に中止する政府決議案を賛成多数で可決した。計画の白紙撤回が正式に決まった
2016年11月17日
なだ・平和のための木曜行動673
■「しんさいでいっぱい死んだからいきるときめた」「ばいきんあつかいされ」。「ばいしょうきんあるだろう」と、この子はユスられた。15日、横浜市に自主避難の中一、代理の弁護士が涙の訴え。本人、保護者が学校に訴えたが「むし」され、いじめは続き不登校に。教育委員会は9日、報告書「転入直後から名前に菌を付けて呼ばれたり、蹴られたりするなどのいじめ」と認めつつ
■「義母の『避難を続けられる限りは続けなさい』という言葉に支えられて」「あの避難した日が、家族同居の最後の日でした」など・・・「涙が止まりません」と支えた側の中井忠さん(先月末発行の『みちのくだんわ室―震災から6年を迎えての想い』頒価1,000円)
■文科省から5100万円の委託費を受けて、「エネ理研(利権と読め!)」が全国の小中高校で実施している、「放射能は安全だ」と子どもたちに刷り込む「放射線出前授業」に関する緒方林太郎衆議院議員による質問主意書(4日)への答弁書15日。ほぼ「講師の失言」。堺市議会は引き続き追及(フェイスブック・前田純一タイムライン)
■「佐田岬半島の原発から西側は、全国で唯一『予防避難エリア』に位置づけられ、即時避難する5キロ圏と同じ対応をとる。エリアには約4700人が暮らすが、訓練の参加者は約150人のみで、住民からは実効性を疑問視する声もあがった」と『朝日』が報じた伊方原発避難訓練(大震災・フクシマ5年8か月の11日)
■安倍首相とインドのモディ首相は11日、インドへの原発輸出を可能とする原子力協定を締結し署名した。核実験再開時には日本の協力を停止することは別文書で
■規制委員会は16日、美浜原発3号機の運転延長を容認。高浜3・4号機につづき
2016年11月10日
なだ・平和のための木曜行動672
●6日さよなら原発神戸アクションがあすてっぷ神戸で第3回兵庫フォーラム「まず、もんじゅ廃炉からとりかかろう!」原子力資料情報室の伴英幸さんらが講演
●神戸の市民グループ「暮らしサポート隊」(代表・石東直子さん)がお茶会やクルーズなどをほぼ月1回続けてきた「みちのく談話室」が最終回(29日)。「今後も市や県からの避難者への支援継続と充実を求める運動をつづける」と石東さん(『神戸新聞』29日)
●同会は3号目の記念誌『みちのくだんわ室―震災から6年を迎えての想い』を発行し販売中。頒価1,000円http://www.geocities.jp/kurasapotai/0_home.html
●『東京新聞』9日の1めんトップは「来春、自主避難者向けの住宅無償提供が打ち切られる首都圏で、公営住宅の優先入居枠(有償)わずか4割。優先入居枠なしも3県」。原発被害4団体連絡会は8日、無償提供継続の要請行動を行った
●『東京新聞』8日の「こちら特報部」は、フクシマの処理や原発の費用についての有識者会議のねらいは「国民負担で原発の恒久化」にあるとバッサリ。「電力完全自由化見据え結論急ぐ」「論理なき託送料上乗せ」「発電コスト疑問・自由化にも逆行」「損害賠償も有限責任検討」立命館大の大島堅一教授の見解を紹介「モラルの崩壊」
●経済産業省の「東京電力改革・1F(福島第1原発)問題委員会」は秘密裏に開催していた非公式会合を「今後はやめる」という(共同通信8日配信)
●富岡町(全町避難中)は東京に避難している住民懇談会を5日、都内で開いた。宮本皓一町長は「来年1月末か2月初めに『4月に解除』と言う」。政府は1月解除方針
2016年10月27日
なだ・平和のための木曜行動671
◆23日、第30回伊方集会が開かれた。淡路市北淡町に福島から避難して農業を営む志田さんも交え、神戸から16人
◆神戸市会は26日、母子避難など原発事故からの避難者に配慮と支援拡充を求める意見書を全会一致で可決した
◆経済産業省は福島の廃炉費用が年数千億円に激増し2兆円から6兆円に、損害賠償は9兆円から12兆円になるとする資料を25日の有識者会議(非公開)に提出した。情報操作(リーク)も巧妙
◆同会議で柏崎刈羽原発を再分社する案も議論される。経産省の思惑は同原発の再稼働がしやすいようにする仕組みのみ、国民負担の激増は視野にない
◆21日鳥取県中部で大きな地震、震度6弱、マグニチュード6.6、直下10キロ
◆志賀(しか)原発(能登半島)2号機で9月28日、雨が降り構内道路が冠水、原子炉建屋1階が水浸しとなり地下2階まで、流入量は6.6d。非常時の冷却ができなくなるトラブル。19日規制委員会「想定外」
◆台湾(与那国島から110キロ)は原発を全廃することを閣議決定(22日)。リトアニアでは9日と23日投票の国会選挙で、反原発の「農民・グリーン同盟」が141議席のうち54議席に大躍進、第一党に
◆原発延命、人は寿命の半分。老朽化した高浜1・2号機を延命させるため、月200時間を超える残業をし、過労自殺(4月)した関西電力の課長に労災認定(20日各紙)
◆もんじゅを一時的に稼働させたいと文科省が考えていると『神戸新聞』が26日報じた。27日、高速炉会議
◆堺の小学校「食べ物を通して体に放射線、よかったねえ」など文科省の出前授業が保護者の抗議で中止(26日『朝日』堺版)
2016年10月20日
なだ・平和のための木曜行動670
●新潟知事選で当選した米山隆一さんは、開票翌朝の17日「県民の命と暮らしが守られない現状において、再稼働は認められない」と言明した(17日夕刊各紙)
●泉田知事(任期は24日まで)は開票途上の16日21時5分、ツイッターで「米山さん当確おめでとうございました。未来への責任をしっかり果たし新潟を繁栄させるよう頑張ってください」。応えて米山さんは「大変ありがとうございました。お陰様で勝利をつかむことができました。はい、未来への責任、全力で果たします。今後ともご指導のほど、どうぞよろしくお願いいたします」ず〜と拡散されつづけました
●世耕弘成・経済産業相は米山氏と会談して意見を聞き、対応を慎重に検討する方針であると各紙が報じた。菅官房長官は再稼働をすすめると表明
●東京電力は12日の大規模停電について同じ型の送電線716キロメートルを「緊急点検」し、異常はなかったと14日発表。緊急点検は温度を測る通常点検と同じ手法。原因が不明なので異常が見つかるはずもない。異常があるときはすでに漏電し燃え始めているときではないか、の声
●知事選結果を受け、各紙が柏崎刈羽原発の概要と再稼働に向けたスケジュールなどを報道。17日『日経』は「新潟県は12年に県技術委員会で独自に福島原発事故の検証を開始。東電は県側に対し、炉心溶融(メルトダウン)に関して『判断する基準がなかった』と説明してきたが、マニュアルがあったことが判明し、今年8月に泉田知事に謝罪した」と振り返った
●第30回伊方集会が23日、伊方町で開催される(前号で集会の場所を八幡浜市としていましたが、それは宿泊場所でした)
2016年10月13日
なだ・平和のための木曜行動669
◆第30回伊方集会が23日、八幡浜市で開催される。全戸配布行動。毎年「原子力の日」前後に行われている。IAEAに日本が加入が認められ('56年10月26日)今年で60年
◆ちびくろ保育園の田中英雄さんがマイクロバスで行こうと呼びかけている(出発は前日の22日)。原発サヨナラ四国ネットワークと八幡浜・原発から子どもを守る女性の会との交流も。問い合わせは、憲法を生かす会・灘(078-801-8448)まで
◆「泊原発の再稼働を止めよう」と8日、札幌大通公園で集会、2,500人の参加
◆経産省の「東京電力改革F1問題委員会」(「F1」は福島第一原発)初会合を各紙が報じた(6日)。会合は非公開。新電力の利用者にも廃炉費用を負担させることなどが目的の会議。資料はhttp://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/energy_environment/touden_1f/001_haifu.html
◆スイス政府は6日、脱原発の時期を早めるかどうかの是非を問う国民投票を11月27日に実施すると発表。緑の党などの主導で、老朽化が進んでいる既存の原発5基の運転年数を45年に定め、17年までに3基を停止、29年には5基全てのストップを求めている
◆政府は7日、先の「抜本的見直し」表明を受け、高速増殖炉もんじゅ(福井県)に代わる高速炉の開発方針を議論する「高速炉開発会議」の初会合を開いた
◆渕上隆信・敦賀市長は12日、経済産業省に陳情。「もんじゅ抜きで核燃料サイクル政策や高速炉開発が進められるのか説明していただきたい」「もんじゅを国策として進めないということになれば本市が協力する意味はなくなる」
2016年10月6日
なだ・平和のための木曜行動668
■2日投開票された伊方町長選挙は、元県議で再稼働容認の高門清彦氏が圧勝。『東京新聞』特報面の「本音のコラム」で斎藤美奈子さんが「脱力の町長選」と5日。ちびくろ保育園の田中英雄さんは23日、伊方へバスを出す。参加者を募集中
■28日、168万人の組合員を擁するコープこうべは、来年4月から新電力として組合員に電力供給を行うと発表した(29日『神戸新聞』)。供給電力の3割を太陽光発電やバイオマスなどの再生可能エネルギーで。残る7割は大阪ガスからの火力発電で。同年度末には契約3万件に
■11月末で満40歳の美浜原発3号機について、規制委員会は5日の定例会合で「合格」の審査書。「40年ルール」は高浜1・2号機に続き、さらに形骸化
■『河北新報』の「1か月」(5日)「27日1・2号機の排気筒調査で、ドローンでつり上げていたワイヤが切れ、線量計が内部に落下。30日の調査でもまた落下」など
■『毎日新聞』4日夕刊1めんトップ「賠償・廃炉の費用、当初の9兆円より8兆円増」「電事連は国に負担を要望」解説では「当初は国が立て替え、電力各社が負担する仕組み」「原発のコストは安いと説明している」
■西川一誠福井県知事は3日、稲田朋美防衛相に、原発14基が集中立地する福井県嶺南地域(若狭湾岸)を武力攻撃や大規模災害から守るため、自衛隊の基地を整備し隊員を配備するよう求めた。防衛省は大型ヘリが離発着できるヘリポートのため来年度、調査費を計上。ミサイル攻撃を心配するなら、まず原発撤去
■新潟県知事選挙が29日告示。事実上一騎打ち。森民夫氏=自民・公明、米山隆一氏=(民進離党、共産・生活・社民)
2016年9月29日
なだ・平和のための木曜行動667
●22日大雨の代々木公園で「さよなら原発さよなら戦争」集会、9,500人。長谷川健一さん、中手聖一さんら訴え
●政府は21日夕、関係閣僚会議を開き、高速増殖炉もんじゅの廃炉を事実上決めた(「廃炉を含め年内に抜本的に見直す」)
●原子力資料情報室は27日「国産増殖炉の開発を目標としてきた60年来の原子力政策が撤回された」「遅きに失した感もあるが、率直に歓迎したい」「核燃サイクル政策自体の撤回を」との声明をだした(通信508号、10月1日付け)。新社会党は26日の『おはよう新社会党です』で見解を表明した
●渕上隆信・敦賀市長は、もんじゅの存続をなお主張している。'99〜'14年度、もんじゅの固定資産税は総額412億円。また、'97年度に「リサイクル研究開発促進交付金」約24億円、'08年度には「高速増殖炉サイクル技術研究開発推進交付金」約20億円など。これらを含んで、もんじゅ維持費は毎日5,500万円
●27日、福井県議会の委員会では「高速炉開発会議について情報を得ていく」「(フランスと共同研究というが)外国任せにしては技術が蓄積しなくなる」と未練たっぷり
●日本財団と福島医大は26、27の両日、フクシマの健康影響を検証するとして福島国際専門家会議を開催した。ドイツのヴォルフガング・ヴァイス・元大気放射能研究所長は「放射線のリスクは低いと言っても検査をやめる正当性がない」など。山下俊一・福島医大副学長は「未来志向の議論ができた」「風評や先入観などを乗り越えよう」と会議の成功を強調した
●27日経産省が廃炉の経費を国民に広く負担させるための有識者会合をたちあげた
2016年9月15日
なだ・平和のための木曜行動666
◆「ふつうに止めている」だけで一日5,500万円(このチラシ664号では間違っていました。おわびします)かかっている「もんじゅ」(敦賀市)を廃炉にする方向で、政府部内で調整が始まっていると共同通信が報じた。「再稼働には数千億円の追加費用が必要となり、国民の理解が得られないとの判断に傾いた」と13日の『福井新聞』
◆上記を13日の『神戸新聞』朝刊は1めんトップで、『朝日』も14日一面トップ
◆8日上京して文科省に廃炉に反対の意向を伝えた渕上隆信・敦賀市長は、14日「もんじゅは研究開発の役割を十分果たしておらず、廃炉にすべきでない」と敦賀で報道に表明。「すごく大変なこと・・・なかなか収まらないものがある」
◆新もんじゅ訴訟は7日、第4回口頭弁論が行われた。原告は105人、被告は国だが、運営主体の資格なしと国からダメ出しされた原子力研究開発機構が「訴訟参加」し、三つどもえになった。資格がないと考えるのは原告も同じ。資格だけではない、能力も、モラルもなく恥知らず。次回口頭弁論は12月7日。事故22年の1日前
◆経産省前の脱原発テントが強制執行で撤去(8月21日)された後、はじめての経産省前での集会が、11日行われた。約500人が運動の継続を誓った
◆事故から5年半の『東京新聞』1めんトップ(2めんも)は「増え続ける汚染水」。上空からタンクだらけになっている敷地の航空写真。毎週3,000dずつ増え続けている
◆各紙は、新電力にも廃炉費用や東電の事故対策費を経済産業省が払わせようとしていると9日、報じた。大手電力が持つ送電網の使用料として新電力が支払う「託送料」に転嫁する。怒!
2016年9月8日
なだ・平和のための木曜行動665
●三反園訓(みたぞの・さとし)鹿児島県知事は7日、福岡の九州電力本店に出向き、稼働中の川内(せんだい)原発1・2号機を一時停止して点検することや避難道路の整備について再要請した。三反園知事が8月26日に川内原発の一時停止を申し入れたことに対し、九州電力は5日「応じない」回答をしていた
●関電は3日、高浜原発3号機から燃料157体の取り出しを始め、7日に完了した。大津地裁が3・4号機の運転差し止めを仮処分決定したのは3月9日だったから、燃料取り出しまで、ちょうど半年もかかった
●高浜3号機が今年1月29日から3月10日まで再稼働、同4号機は2月26日から29日まで再稼働させたが、4号機は事故で停止していた。これらを含む異議審などの経過は http://www.inouetsutomu.jp/genpatu-1week.html
●大型鋳鋼品メーカー「日本鋳鍛鋼(JCFC)」(北九州市)が製造した原子炉(建設中)がフランスで強度不足を指摘された。電力各社は2日、稼働中の九電川内原発1・2号機を含む国内8原発13基の原子炉圧力容器が同社製であると規制委員会に報告した。「フラマンビルの加圧水型原子炉容器で検知された異常」と、規制委員会資料。フランスで稼働中の原発58基中18基が同社製。各社は10月末までに点検結果を規制委員会に報告する
●原子力規制委員会の更田豊志委員長代理は、九州電力玄海原発3・4号機(佐賀県)の再稼働について、九電がめざす本年度内の再稼働は困難との見方を示した。規制委は今後、数回の審査会合を行った上で、問題がなければ、合格証に当たる「審査書案」を取りまとめる方針
2016年9月1日
なだ・平和のための木曜行動664
◆高速増殖炉もんじゅは、本体工事着手から31年、250日動かすために1兆2千億円使った。再稼働までに5千億円必要。動かせば今でも原爆5千発分もあるプルトニウムは、さらに増える一方。原子力研究開発機構には運転のモラルも資格も技術もないため、新しい受け皿を探しているが見つかっていない。廃炉にも3千億円必要。維持費に毎日5,500億円かかっている。新もんじゅ訴訟は7日第4回口頭弁論(13:30集会、参議院議員会館101、報告集会17:00まで)
◆『福井新聞』や『神戸新聞』は30日「再稼働を目指す場合、大幅な国費の追加負担が必要と政府が試算し、菅義偉官房長官を交え廃炉も選択肢に対応を検討していることが29日、分かった」と報じた
◆上記の報道を見て福井県の藤田穣・副知事や渕上隆信・敦賀市長は猛反発。文科省の板倉周一郎・官房審議官が30日、福井県庁や敦賀市役所を訪れ、来年度予算の概算要求を説明した
◆来年度概算要求199億円には運営主体の設立に関する費用は盛り込んでいない。「法律改正などが必要で、すぐに立ち上がるものではない」(板倉審議官)
◆高浜町(27日)、おおい町(28日)で原発事故を想定した広域避難訓練。住民の参加は福井、京都の計約9,000人。宝塚や三田、丹波まで約130キロ移動したのは230人(27日)。28日は2,600人参加
◆受け入れた側の不安を『神戸新聞』が28日。「実際に事故が起きたら宝塚も危ない。受け入れは混乱して難しい」(宝塚市危機管理監)、「この訓練に意味はあるのか」(男性会社員)、「スクリーニングを受けずに避難先へ殺到すればパニックとなる」(三田市危機管理課長)
2016年8月25日
なだ・平和のための木曜行動663
●再稼働した伊方原発は21日フル稼働の状態となり、9月7日に営業運転に入る
●伊方原発には3つの地裁(松山、広島、大分)に差し止め仮処分申請がだされている。『毎日新聞』大分版は17日から23日まで5回にわたって「45キロの逡巡」「大分から見る伊方原発」を特集した
●上記記事その4で20日、高知大防災推進センターの岡村真・特任教授の見解。日本最大の内陸直下型地震を発生させる活断層が8キロ以内に複数ある。「『活断層はない、動かない』という前提の伊方原発はこの強い揺れに耐えられない」
●18日の『東京新聞』は、1めんで「節電定着、原発なしでも供給に余裕」と猛暑の電力需給関係を報じた。今夏は'11年以降初めて政府が節電を「要請しない」夏、それでも東京電力の供給力に対する使用率は89%の日が最高。関西、四国、九州も
●規制委員会は再稼働審査で東京電力・柏崎刈羽6・7号機の審査を優先すると24日の各紙。これまでに再稼働した原発は全て加圧水型で、2基が合格すれば、沸騰水型では初めて。'07年の中越沖地震は震度6強、3号機タービン建屋で基準地震動834ガルを超える2,058ガル
●22日福島第一原発で台風9号による大雨のため汚染土砂が「K排水路」に流れ込み、そのまま港に排出された。濃度は2,300ベクレルで、3,000ベクレル超えで排水を止めることにしている(東電記者会見)
●24日の『神戸新聞』社説は「核兵器禁止条約」「被爆国として積極姿勢を」
●1807日を迎えた経済産業省前の「脱原発テントひろば」が21日(日)午前3時40分、撤去された。この種の「強制執行」を日の出前に裁判所が認めた例はなかった
2016年8月18日
なだ・平和のための木曜行動662
■12日、四国電力は伊方原発(愛媛県)3号機を再稼働させた。新基準での再稼働は川内(せんだい)、高浜についで3か所、5基目。四国も電気は余っており、関電などへ売る予定。現在3基が運転中
■同日ゲート前での再稼働抗議の行動には神戸からも。広島の平和公園では原水禁が慰霊碑前で座り込み
■四国電力の佐伯勇人社長は15日、本店(高松)で、運転22年の同原発について「1,700億円かけ安全対策をした・・・60年運転を」(『愛媛新聞』16日)と発言、原則40年廃炉を定めた原子炉等規制法を無視
■『大分合同新聞』は16日、井戸謙一さんの伊方原発についてのインタビューを掲載。「中央構造線が動いたときの地震の加速度予測は、四国電力の計算にごまかしがあるとしか思えない。合理的な避難計画もできず、立地不適」。「大分裁判」の弁護団として「大分、松山、広島の3地裁に伊方原発差し止めの仮処分が申し立てられている。最低でも一つ勝ち、何としても止めたい」
■『毎日新聞』は13日、山口県版で離島の同県上関町八島が伊方原発から30キロ圏内にあり、上関原発に反対する祝島住民が避難を心配していることを報じた。住民28人のうち26人が高齢者で、避難訓練さえ不可能。村岡嗣政・同県知事は12日「防災に万全を期す」とコメント
■内閣府、福井県・京都府・滋賀県、および関西広域連合は、27・28両日、高浜と大飯で原発事故が起きた際の広域避難訓練を行うと、15日発表http://www.kouiki-kansai.jp/data_upload/1471225900.pdf「避難先」には兵庫県の丹波市と宝塚市も。住民7,150人、自衛隊など2,000人参加
2016年8月4日
なだ・平和のための木曜行動661
●上関原発(フクシマ後、工事停止)建設を前提とする埋め立て免許の延長を山口県が認め、許可証を中国電力に3日交付した。「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の清水敏保代表(61)は「常識で考えればありえない判断」
●3日、原子力規制委員会(田中俊一委員長)は「全国屈指のポンコツ原発」(はりまアクションのM女史)美浜原発3号機を再稼働の対象にする決定(「審査書案」を了承)。同じ関電の高浜1・2号機に続き、老朽原発の延命許可は2例目・3基目
●美浜3号機の運転開始は'76年12月1日。再稼働は法定寿命を超える43歳と半年
●運転中に配管が破裂し、5人が死亡した同機の大事故「13回忌」。12年前の8月9日午後、建屋2階にいた作業員の頭上、直径56センチの配管から約140度の蒸気が突然噴き出した。高温、高圧の蒸気を浴びて肌や服がただれた。全身の水分が一瞬にして蒸発・・・
●・「廃炉は石棺で」(溶融燃料取り出しは技術的に不可能との指摘も)が波紋広げたフクシマの1か月・28日ミュー粒子を使った調査で、2号機の溶融燃料の大部分が圧力容器底部にとどまっている可能性が示された・30日協力会社の男性作業員(49)が入退域管理棟の出口で倒れ、搬送先の病院で死亡が確認された(3日『河北新報』の「原発この1か月」)
●原水爆禁止日本国民会議(原水禁)などが主催する原水爆禁止世界大会が30日福島市で始まった。きらり生協など参加
●3日の『朝日』1めんトップは「71自治体が屋内退避に不安」。原発から5〜30キロは大地震で建物が大きな被害を受けていても国の指針では「屋内退避」
2016年7月28日
なだ・平和のための木曜行動660
■政府は22日、「8,000ベクレル以下」に下がった千葉市保管の「元指定廃棄物」7.7トンを、千葉市から求められて指定解除。その瞬間にこれは「一般廃棄物」となり「域内処理」の対象となった
■東日本大震災後、下水処理場などからでた放射性廃棄物は、「指定廃棄物」と名づけて17万トンを12都県で各県ごとに処分する方針だった。千葉県では千葉市での処分を政府は求め、千葉市はこれを拒否してきた
■もんじゅの運営をやめさせられることになっている日本原子力研究開発機構が今年3月末以降、2か月にわたって必要な点検を放置していたことが22日わかった。警告ランプはつきっぱなしだった。冷却剤であるナトリウムの温度を管理する設備
■24日、伊方原発再稼働に反対する抗議集会が愛媛県伊方町で行われた。神戸からも多数。ルポライターの鎌田慧さんも
■四国電力が今月中に再稼働させるとしていた伊方原発3号機は、1次冷却水を循環させるポンプが故障(17日)、調査結果と「シールの取り替え工事」について25日、記者会見。再稼働は8月中旬以降へ
■伊方原発3号機について住民が申請した差し止め仮処分の第1回審尋が26日、松山地裁(久保井恵子裁判長)で行われた
■「避難の権利」兵庫訴訟、「原発賠償」第15回期日が26日。次回は10月12日(水)午後2時、次々回12月20日(火)午後2時。ずっと神戸地裁で一番広い101号法定で
■毎日新聞・神戸版の「Fメール」に井上由紀子さん。春と夏の淡路島での保養キャンプ。福島ハーメルン・プロジェクト・ジョイントチームの企画に触れて。福島の子どもたちに泥遊び、水遊び、海水浴を思いっきり
2016年7月21日
なだ・平和のための木曜行動659
◆毎金曜夕方に関電姫路支店前で続けてきた行動が15日200回を迎え、約60人が参加して支店前と姫路駅前でコールやフラッシュ・モブなど(本号「コラム」参照)
◆鹿児島県知事に当選した三反園訓氏は全国で唯一稼働する川内(せんだい)原発について13日、「熊本地震で原発を不安に思っている県民も多い。九電に一時停止を申し入れる」と言明した
◆規制委員会は大飯原発の基準地震動について、島崎邦彦・前同委員長代理から「過小評価」と指摘されたことに対し、計算方法を手直ししたうえで再計算を実施した。その結果を踏まえ「耐震安全性には問題がない」との結論を13日
◆田中俊一委員長の「島崎さんには原子力規制庁の事務方から試算結果を説明し、ご納得・・・」という説明(13日)に対し、島崎・前代理は15日、田中委員長宛ての書簡を公表して記者会見。試算は1,550ガル。大飯の基準地震動は856ガル。『毎日』20日夕刊(東京)特集は、同氏
◆19日、規制委員長は島崎・前代理と面談した。規制庁職員は「再計算の結果は無理に出した数値」であることを認めた。田中委員長「できないことをやってしまった」(20日『東京新聞』)
◆南相馬市の広い範囲に指定されていた避難指示が11日解除されたことに伴い、政府は年間50ミリシーベルト以上の「帰還困難区域」を21年度には一部解除する方針であると18日、各紙
◆13日、原子力損害賠償・廃炉等支援機構がだした「戦略プラン」で、廃炉手法の一つとして「石棺方式」という表現が入っていたことに、「書き直しを指示した」(林幹雄・経済産業相、15日の記者会見)
2016年7月14日
なだ・平和のための木曜行動658
■参議院選挙と投票日が重なった鹿児島県知事選挙で10日、三反園訓氏(58)が、避難計画なしで再稼働一辺倒の伊藤祐一郎氏(68)を破って初当選した。8万余票の大差。伊藤氏は昨年8月11日全国で唯一、一番に原発を再稼働させるにあたって、県内や全国の市民から寄せられた手紙や陳情に一度も返事を出したことがなかった。「女性はサイン、コサイン、タンジェント知らなくてよい」など、言動は無茶苦茶だった
■元テレビ・コメンテーターの三反園氏を、民進、社民両党のほか一部の保守層も、反原発団体も支援した。九州電力川内(せんだい)原発(薩摩川内市)に関しては、「熊本地震を受けて一時停止して点検する必要がある」と主張した
■関電姫路支店前で毎週金曜日につづける「カンキン行動」は、15日に200回を迎える。鹿児島県民と連帯して再稼働止める声を上げる予定。神戸支店前の「カンキン」も大阪本店前の「カンキン」も
■大津地裁が高浜3・4号機に対して3月9日に出した運転差し止め仮処分に対する関電の異議を審査した同地裁(山本善彦裁判長)は、6月17日に執行停止の申し立てを却下したのに続き12日、異議を退けた。関電は大阪高裁に抗告する。地裁決定の前にトラブルで停止した3号機と、装てんしただけの4号機の燃料を8月に取り出す
■大津地裁の決定を受け関電は12日「審査の中でいただいたご指摘を踏まえ、記載内容の適正化等を行い、これらを反映した補正書を、本日、原子力規制委員会へ再提出」した
■南相馬の避難指示が12日解除された。常磐線の小高駅などが営業を再開した
2016年6月16日
なだ・平和のための木曜行動657
●政府は次々と避難指示を解除している。川内(かわうち)村は、大熊町など立地町と隣接する。'12年1月に「帰村宣言」、3月に役場が「復興」した。'14年10月1日、旧避難指示解除準備区域(原発から20キロ)が解除された。19世帯51人への避難指示を14日に解除し、村は「脱被災地宣言」。葛尾(かつらお)村も。南相馬市も7月12日帰還困難区域を除き、避難指示が解除される(対象3,516世帯10,967人)
●島崎邦彦・元規制委員会委員長代理(東大名誉教授)が基準地震動を求める計算式の「入倉・三宅式」が、西日本の日本海側に多い断層面の傾斜が垂直かそれに近い横ずれ断層で使われた場合、「基準地震動が過小評価されるおそれがある」と指摘する見解を名古屋高裁金沢支部に提出。16日、規制委員会は島崎教授から聞き取りする方針であることをNHKが15日報じた。島崎教授は'14年9月18日、安倍内閣の手で不当更迭された
●熊本地震(いわゆる本震)から16日で2か月。熊本地震の加速度は1,580ガル。'14年10月29日の規制委員会・審査会合で、大飯原発3、4号機の基準地震動について、関電提出の計22種類の地震動(最大加速度856ガル)について「おおむね妥当」としたなど、基準地震動は過小
●8日行われた大飯3・4号機の差し止め決定('14年5月21日)の第8回控訴審(関電が控訴)でも、住民側が島崎教授が提出した「基準地震動を過小評価のおそれ」の見解書について指摘し、共同通信などが島崎教授にインタビューし報道
●大津地裁は高浜3・4号機の差し止め(3月9日)を執行停止するよう求めた関電の申し立てについて、17日に決定を出す
2016年6月9日
なだ・平和のための木曜行動656
◆福島県と県立医大は「県民健康調査検討委員会」で、当時5歳の子が甲状腺がんだという診断結果を6日、発表した。これまでは「5歳以下の子がいない」ことを理由に「原発事故が原因とは考えにくい」としてきた
◆1巡目検査でがんは101人。2巡目検査で、がんや「がんの疑い」と診断されたのは57人となった。昨年12月からの推移は、がんが16人から30人へ、「疑い」が35人から27人へ(検討委員会事務局)
◆「5歳の人が1名出たからと言って、それによってすなわちその評価を変えるということではないと思います」(記者会見で星北斗座長)。テレビ朝日は6日、報道ステーションでチェルノブイリ事故の甲状腺がん多発に関し、ウクライナのチェルニーヒウの医師へのインタビュー映像(3月11日の特集でも)を放映した「すぐに発症したわけではありません。(7〜8年後)12歳から14歳になって、初めて甲状腺がんが見つかったのです」(ブログ「みんな楽しくHappyがいい」より)
◆環境省の有識者検討会は7日、東京都内で会合を開き、除染土を全国の公共工事で使うとする再利用の方針案を大筋で了承した
◆大飯原発3・4号機が運転を差し止められているが、その控訴審(名古屋高裁金沢支部)の口頭弁論が8日、行われた
◆関西電力は3日、高浜原発3、4号機(差し止め、異議審中)がテロ攻撃などを受けた際に原子炉を安全に制御できるようにする「特定重大事故等対処施設」の建設に伴う原子炉設置変更許可申請の補正書を原子力規制委員会に提出した。追加対策により、工事費は当初予定していた691億円から1,257億円に膨らんだ
2016年6月2日
なだ・平和のための木曜行動655
●1974年から動いてきた高浜原発1号機と一年だけ新しい同2号機について、規制委員会は「40年超え運転」を初めて容認する審査を2日に終える。関西電力は電線を不燃化する工事などをして19年末の再稼働をめざす。両機は国内最古の原発
●もんじゅのナトリウム漏れ事故から20年(昨年12月)を機に始めた廃炉を求める裁判は、30日東京地裁で第2回口頭弁論が行われた。以下4項、もんじゅについて
●原子力規制委員会の田中俊一委員長が、文部科学省の有識者検討会について、26日「安全に運転できる主体を求めているが、安全とは何なのかが少なくとも議論されていない」と指摘
●敦賀市の渕上隆信市長は30日の定例会見で26日の田中委員長発言を「無責任な発言」と批判
●文部科学省は27日の有識者検討会の報告を受け31日、規制委員会に中間報告を提出した。「日本原子力研究開発機構の関係部門を分離する」のは、3度目の看板の付け替え。「大手電力会社に人材を派遣してもらう案」は電事連が拒否した。一日5,500万円。廃炉難し、ましてや運転
●日本原子力研究開発機構(敦賀で開いたもんじゅ安全・改革検証委員会)は28日、'13年5月に出された運転禁止命令について、命令解除に向けた報告書を6月にも原子力規制委員会に再提出することを表明した。一度目の提出は'14年12月でその後に点検漏れ・保安規定違反が続出し、機構には運転はもちろん維持管理する能力がないと指摘された経緯がある
●原子力災害対策本部は、葛尾村6月12日、川内(かわうち)村14日、南相馬市は7月12日に避難指示を解除する
2016年5月26日
なだ・平和のための木曜行動654
■もんじゅの運営見直しを協議している文科省の有識者検討会は20日、報告書案をまとめたが、日本原子力研究開発機構(旧動燃)に代わる新組織を明示できないままとなった。27日に報告書を了承する
■24日、馳浩文科相は、もんじゅについてこれまでの「廃炉にしない」から「再稼働する」と閣議後会見で言明
■もんじゅのナトリウム漏れ事故から20年(昨年12月)を機に始めた裁判は、30日東京地裁で第2回口頭弁論が行われる
■15、16両日富山で開かれたG7環境相会議に出席していたドイツのヘンドリクス環境相が20日、日本記者クラブで講演した。福島第一を視察し「原子力とは、いかに甚大なリスクを伴うか、改めて認識した」「力を入れる再生可能エネルギー、風力や地熱で、日本はドイツより条件が恵まれている」「老朽原発の運転延長で改革が遅れる」などと指摘した
■関西電力は25日、昨年度下半期の「『原子力発電の安全性向上に向けた自主的かつ継続的な取組みのさらなる充実』に関する進捗状況について」を発表した。2月、再稼働直後にトラブルで自動停止した高浜4号機について「深く反省」「現場総点検」などを行う、など24ページ
■上記の「参考資料」・「大津地裁の仮処分決定に対する当社の見解」で次のように主張している。「当社は、・・・文献調査、神社への聞き取り調査により、過去1万年に発電所の安全性に影響を与えうる津波が生じていないことを確認している」
■熊本地震で1580ガル。松山の「伊方(いかた)原発をとめる会」は24日、同3号機の再稼働差し止めを求め、今月31日に松山地裁に仮処分を申し立てると発表した
2016年5月19日
なだ・平和のための木曜行動653
◆福島県南相馬市は13日、市議会全員協議会を開いた。政府の原子力災害現地対策本部は、帰還困難区域を除いて7月1日に避難指示を解除する方針を示した。対象は3,673世帯11,702人
◆南相馬は原発から20キロ圏内に市域の多くが含まれ、原発に近い南から小高、原町、鹿島の3行政区(旧小高町、旧原町市、旧鹿島町)がある。昼間だけの立ち入り許可を経て昨年夏からの「準備宿泊」には657世帯1,934人が登録
◆再稼働が予定される九州電力・玄海原発は、事故が起きたときの対応拠点となる「免震棟」建設計画を撤回したことを佐賀県や玄海町に「説明」した。(『佐賀新聞』など18日)稼働中の川内原発でも同じく、再稼働の条件とされた「免震棟」を建設しないと表明している
◆12日、核のゴミ最終処分場の場所選定問題で、佐賀県での「説明会」が佐賀市で開かれた(『神戸新聞』13日)。玄海町など14市町が参加。玄海原発から1キロ東は唐津市(周囲はすべて唐津市)。玄海町は「受け入れ前向き表明」(4月27日)
◆伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の再稼働を差し止める仮処分を、本訴で原告となっている住民側が松山地裁に申請することを、決めた(17日)。熊本地震を引き起こした活断層は日本最大の活断層「中央構造線」の一部で、伊方原発は、中央構造線のほぼ真上に建設されている。県と町の地元同意は終わっている。仮処分申請は3月、広島地裁にも提出されている。熊本地震を受けて大分でも
◆『東京新聞』17日の「3.11後を生きる」は、「被ばく牛見続ける」「研究者たちの執念」。浪江町に岩手大などから研究者
2016年5月12日
なだ・平和のための木曜行動652
●『東京新聞』11日朝刊1めんトップは「浜岡原発建設で、旧浜岡町への114億円の他に、町議など地元に中電が30億円、立教大が資料公開」
●14日で浜岡原発が菅首相(当時)の要請で停止して5年となる。前・御前崎市長の石原茂雄さんは「冷静に考えると震災以降、原発の安全神話は完全に崩れた」「首相の判断は重要だった」と『東京』『中日』(11日)で
●ベルギーのテロ事件では原発が標的だったことがヨーロッパじゅうを震え上がらせた。これまでも火災が起きたり、原子炉に大量のひび割れが見つかったベルギーの原発や、国境にあるベルギーとフランスの老朽原発5基に対し、スイス、ドイツ、ルクセンブルグなどの国や自治体が廃炉を要求している(2日『毎日』など)
●高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めの仮処分決定(大津地裁3月9日)を中傷・非難して関西電力が申し立てた「異議審」(山本善彦裁判長)が10日始まった。関電は新たな証拠を出さず取り消しの決定を求めた。裁判長は反論を住民側に6月10日までに提出するよう求め、同日「結審」する。(『神戸新聞』などが11日)「判決」が覆る可能性は、熊本地震などもあり、ますます少なくなっている
●原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定を巡り、佐賀県玄海町の岸本英雄町長が国との協議に応じる姿勢を示した(4月27日『毎日』)
●東京電力は伊勢志摩サミット(5月26・27日)の期間中、福島第一原発の作業を休止すると3月末に決めていた。「要人が集まるサミットの期間中、なるべくリスクを減らしたいと当社の判断で」(11日『東京』)
2016年4月28日
なだ・平和のための木曜行動651
■ネット署名「川内(せんだい)原発を止めてください」署名数は開始直後に5万人を超え、123,068人(27日午後)。神戸こども未来舎は22日、再稼働に同意した伊藤祐一郎・鹿児島県知事に即時停止要請
■20日の記者会見で田中俊一・原子力規制委員長は熊本地震(1580ガル)と川内原発(基準地震動620ガル)について「新幹線が走ることだって不安に思っている人がいっぱいいますよね。でも『電車止めろ』っていう人はいません」
■川内原発停止を求めるネット署名が11万に達したことや活断層の連鎖について『毎日新聞』25日大阪・夕刊(東京など他本社版は23日の「夕刊ワイド」で)
■籾井勝人会長がNHKの「熊本地震災害対策本部」会議(20日)で「原発については、住民の不安をいたずらにかき立てないよう、公式発表をベースに伝えることを続けてほしい」と発言(23日『毎日』)
■函館市が原告となっている大間原発(青森県)差し止め訴訟は20日、第8回口頭弁論。「'05〜'11年の約6年間に、基準地震動を超える揺れが全国の原発立地地域で5回観測された」「欧州では基準地震動は1万年に1回未満の発生確率で設定されている」「世界で最も厳しい基準だと強調する政府は新たな安全神話を流布している」と原告(『北海道新聞』)
■26日チェルノブイリの大爆発事故から30年、集会が世界各地で。報道も社説も多数。『チェルノブイリの祈り』で昨年ノーベル文学賞のアレクシエービッチさんは「だらしないロシア人だからあのような事故が起きた。日本では・・・ありえない」と邦訳出版に際し'03年に来日して言われたことなどを紹介(『朝日』社説27日)
2016年4月21日
なだ・平和のための木曜行動650
◆14日午後9時26分、熊本地方で震度7の地震。16日午前1時25分、そこからやや阿蘇山寄りを震源とするM(マグニチュード)7.3の本震。丸3日間で震度6弱以上の地震が7回。気象庁は熊本地震と名づけた。死者59人(関連死11人含む、20日)
◆再稼働反対が過半数の世論を「反放射能派」と非難する丸川珠代・原子力防災担当大臣(兼環境大臣)は16日朝の地震非常災害対策本部会議で、稼働中の九州電力・川内(せんだい)原発(鹿児島県)について、「原子力規制委員会において停止させる必要はないと判断されている」と報告した(『朝日』16日夕刊)。菅官房長官「運転を停止する理由はない」
◆規制委員会は18日、臨時会合を開き「揺れた4原発(川内、玄海、伊方、島根)は、いずれの原発も原子炉が自動停止する設定値を下回っていたが、地震が続いていることから状況を注視する」と田中俊一規制委員長。規制委員会の情報発信が不十分であるとの指摘には「率直に反省」
◆19日の衆議院環境委員会で菅元首相は、「予防的な観点から、しばらく停止することを安倍晋三首相に進言してはどうか」と丸川珠代・原子力防災担当大臣に求めた。丸川大臣は「規制委員会の独立性」を口にして予防停止を拒否した
◆安保関連法(戦争法)が参議院を通過したのが9月19日であったことから、毎月続けられている「市民デモKOBE」(37団体)が19日、花時計前で集会を開き、元町3丁目までデモ(120人)。「川内原発の予防的停止」もうったえた
◆規制委員会は20日の会合で、運転開始から40年を迎えた関電高浜原発1・2号機について、「新基準に適合」と決定した
2016年4月14日
なだ・平和のための木曜行動649
●『福井新聞』が3月28日から4月6日まで10回シリーズで「揺れる原発立地県 東電福島事故から5年」。福島2回、青森・六ヶ所村、玄海原発(佐賀県)、島根原発(松江市)、東海原発(茨城県東海村)、川内原発(鹿児島県)、浜岡原発(静岡県御前崎市)、伊方原発(愛媛県)、福井の4自治体
●関西電力は8日、今夏の電力需給見通しを発表した。電力自由化で関電利用者は減少。最大需要見込みは昨夏より224万キロワット少ない2,567キロワット。昨夏3%(予定)だった予備率は8月でも6.8%、他電力からの融通は、なし。'15年度決算は過去2番目の巨額利益。値下げしないことを株主総会は議決の予定
●'13年9月15日まで旧基準で動かした大飯4号機の停止以後、高浜3号機が今年1月29日から3月10日まで再稼働、同4号機を2月26日から29日まで再稼働させたものの、原発ゼロの夏は3年目を迎える
●福島第一の、地下貯水池で、漏水検知用に採取した水で、放射性ストロンチウムなどの濃度が一週間前の100倍近い1リットルあたり8,100ベクレルに上がった。池の残水は桁違いに高濃度だが、原因は分かっていない(『東京新聞』9日)
●『神戸新聞』13日の社説は、中部電力浜岡原発について「原発を囲む異形の構造物はまるで万里の長城」と同原発の危うさを指摘した。1300年の間にM8級の地震が10回以上。2夜連発、直下の3プレートが連動した安政地震(1854年)では、2メートルの断層ができた、電力会社の能力を超えた被害となるなど、警鐘
●4月26日、チェルノブイリから30年を迎える。関電神戸営業所前の「カンキン行動」は29日(祝)、200回を迎える
2016年3月31日
なだ・平和のための木曜行動648
●331キロのプルトニウム(原爆40〜50発分)を積み、英国船籍の貨物船「パシフィック・イグレット」は、21日に東海村を出てアメリカに向かっている。「受け入れ先」となるサウスカロライナ州のニッキー・ヘイリー知事は、23日連邦政府に輸送停止か行き先変更を求めた
●米時刻31日からワシントンで「核安全保障サミット」が開催される。オバマ大統領は日本から返還されるプルトニウムが核拡散を防ぐ行動の象徴とする意向。テーマは北朝鮮の原爆開発やIS対策(シリア)問題も
●電気事業連合会は29日、プルトニウムの消費手段となるプルサーマル発電の実施計画について、原発16〜18基で実施する計画を継続することを29日の原子力委員会に報告した。48トンものプルトニウムを保有する日本に世界の厳しい目が向けられている。既に取り出した分さえ消費のめどが立たないまま、再処理工場は新たなプルトニウムの抽出に向け本格稼働の準備を進めている
●電力自由化(4月1日)が目前に。30日の『神戸新聞』(他紙も)は、「関電離れ顕著」と報じた
●「人シーベルト」が単位の原発作業員の被曝総量は、事故前5年間が91、フクシマの収束作業で事故後は590で、6倍以上であることを各紙が29日報じた
●関西電力は総会で行う人事で、岩根茂樹副社長の社長昇格を28日発表した。社長は会長に、会長は相談役に。会見で岩根副社長は原発依存比率を20〜25%にするという政府方針を達成すると述べた
●26日東京・代々木公園で35,000人が再稼働反対など掲げ大規模集会
2016年3月24日
なだ・平和のための木曜行動647
◇高浜3・4号機の差し止め仮処分(9日大津地裁)を関西経済連合会(関経連)が17日、記者会見で批判(14日に決定の取り消しと異議申し立て)
◇角和夫副会長(=阪急会長)が「憤りを超えて怒り」。「地裁の一裁判官」と見下し、「こういうことができないように速やかな法改正を」と言い、森詳介会長(=関電会長)も「値下げができなくなったことが関西経済に与える影響は小さくない、一日も早く不当な決定を取り消」せ、と
◇電気事業連合会の定例会見(18日)では、八木誠会長(=関電社長)が「(損害賠償請求は)一般論として検討の対象になる」と述べた
◇住民側弁護団(井戸謙一団長)と脱原発弁護団は連名で22日、損害賠償の発言は恫喝(どうかつ)で、全国で新たに運転差し止めの仮処分が申し立てられるのを牽制(けんせい)する目的だと、発言の撤回を求める文書を送った
◇川内(せんだい)原発周辺の線量計問題で18日、規制委員会は朝日新聞社に抗議した。14日、16日につづいて
◇プルトニウム331キロ(原爆40〜50発分)をアメリカに返還するため21日、英国の輸送船が東海村にある日本原子力発電の東海港に接岸、積み込んで22日出航した。日本のプルトニウム保有量は48トン
◇原子力規制委員会は23日、四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の設備の詳細設計をまとめた工事計画を認可した。地元同意は昨年10月、7月にも再稼働か
◇22日ベルギー・ブリュッセルでテロ事件。同市南方のティアンジュ原発と北方のドール原発で、大半の作業員を避難させた。仏の会社が運営している。全容不明
2016年3月17日
なだ・平和のための木曜行動646
■関西電力は、9日大津地裁の差し止め仮処分の決定を受け、10日、高浜3号機の運転を止めた。5月からの電力料金引き下げを撤回(正式発表は11日)し、利用者への値下げ案内チラシの配布を10日からやめた
■関西電力は14日、決定への異議と差し止めの執行停止を同地裁に申し立てた。異議審は前回(昨年)、8か月を要した
■各地で3.11五年の慰霊の集い。11日は5年前と同じ金曜日で、神戸、姫路などで行われた「カン(カンデン)キン(曜日)行動」でも大津地裁決定の意義が報告された。国会前、東電本店前や全国で。13日、大阪中之島、大津、福井県小浜市などでも
■12日、福島県県民健康調査でがんと診断された家族が「311甲状腺がん家族の会」
■中日新聞社が5年前の『東京新聞』電子版(5年前は紙面ビューア形式はなかった)をネットに載せている。16日は2011年3月16日(水)。1面「福島第一制御困難」「4号機建屋に8b大穴2つ」
■放射能の拡散予測をする「SPEEDI」の活用を「しない」という安倍内閣が、自治体の使用を認めた。再稼働の地元同意を狙うもの。13日の『神戸新聞』が報じた。規制委員会は16日「弊害が多い」
■再稼働している川内(せんだい)原発周辺の放射能測定装置(モニタリングポスト)48台のうち22台が、80マイクロシーベルトまでしか計測できないもので、避難の基準を計測できないことを『東京新聞』14日夕刊が報じた。菅官房長官は「問題ない」
■15日の参議院予算委員会で、林幹雄・経済産業大臣は核燃サイクルについて答弁に何度も窮し「(勉強不足の自覚は)ございます」と答えた
2016年3月10日
なだ・平和のための木曜行動645
●9日、大津地裁(山本善彦裁判長)は高浜原発3・4号機の差し止め仮処分申請を認め、運転停止を命じた。再稼働した3号機は止まる。4号機は事故で制御棒が2月29日に挿入され止まっているが、再稼働できない。関電はこの日朝、規制委員会に報告書を出して再稼働させる意向だった。滋賀県内29人の原告は700ガルという基準地震動が甘すぎることや琵琶湖の汚染などを訴えた。神戸は飲料水の4分の3を琵琶湖に頼っている
●あす11日で、東日本大震災から5年を迎える。生活おき去りの立体改造と高い線量の元への帰還を政府は急かせる
●各紙、各局とも東日本大震災5年を特集。『神戸』は8日、燃料デブリの取り出しは「入り口さえ見えない」、汚染水はすでに80万トンたまり、100万トンに迫ると特集
●7日、『神戸』など各紙は共同通信の自治体アンケート結果を報じた。将来の原発依存比率「ゼロ」21%、「低減」44.6%で計66%。兵庫県は「その他」と答えた
●9日の『東京』「こちら特報部」は南相馬の避難指示解除準備区域と居住制限区域で、避難指示解除を政府は4月と表明。「迷」案は「フォローアップ除染」だが裏山は高線量で若者や子どもは戻れない。同市小高区の国分(こくぶん)富夫さん(相双の会)らの苦悩を伝えた
●米国に事務局を置く国際環境疫学会が日本政府と福島県に、原発事故とがんの関係を解明するよう求める書簡を出していたことを共同通信が報じた(7日)。100人を超えたがん罹患は他の地域の12倍(岡山大の津田敏秀教授)、福島県は「原発事故が原因だとは考えにくい」と考えずに何度も復唱するのみ
2016年3月3日
なだ・平和のための木曜行動644
■再稼働(26日)直後に事故で制御棒が挿入された高浜原発4号機について2日、関西電力は「冷温停止状態(一次冷却水93℃以下)になった」と発表した
■事故は29日午後2時、発電機と変圧器の故障を知らせる警報が鳴り、原子炉はその1秒後、緊急停止した
■関電は1日、変圧器から送電線の間で、一時的に規定値を超す電流が流れたことが原因の可能性があるとし、原因を解明し、対策を取りまとめるまでは再稼働の工程は進めないと発表した。原子力規制委員会は、現地にいる
■「高浜町のプレスセンターで当初、操作後10分間としていたライブ中継は4分間で一方的に切れた」と1日の『福井新聞』
■本店、営業所など各地で行われている金曜行動は26日で、午後5時に起動ボタンが押されたことに抗議した。事故後初の行動は4日
■2月20日に同機は「ボルトが緩んで」汚染水が流出したのに予定を変えず再稼働した。1日福井県議会の委員会では、再稼働に同意した会派も含め糾弾の声
■(3・4号機が再稼働にこぎ着け)26日、関電の八木社長は記者会見した。5月1日から電気料金を値下げする。「原発稼働によるメリットを還元するもので、4月の電力自由化とは関係ない」3月末の決算は過去2番目の巨額利益計上。『産経』は「株主への配当なども課題」と27日報じた。大飯原発の1〜2機でもプルサーマル発電とも
■29日の『朝日』はMOX燃料(プルサーマル発電用、ウランとプルトニウムの混合燃料)は通常の9倍の価格で1本9億円と調査して報じた
■フクシマで東電元幹部、強制起訴(29日)
2016年2月25日
なだ・平和のための木曜行動643
◆高浜4号機で汚染一次冷却水38リットルが流れ出した(20日)問題で、関電は「ボルトの閉めつけ不十分」だったとし、22日午後、起動試験を開始し、予定どおり26日に再稼働の起動ボタンを押すと宣言した。同日、3号機の営業運転を始める
◆同一原発で2機同時のプルサーマル発電(ウランとプルトニウムの混合酸化物が燃料)は史上初。料金値下げは新電力へ客離れの度合いを見定めてからか
◆事故の高浜町や福井県庁への関電からの通報は2時間後。兵庫県が公表しているシミュレーションでは、放射能が神戸に達するまで早ければ2時間
◆規制委員会は24日、高浜1・2号機の再稼働「審査書」を決定した。事実上の審査合格で、運転開始40年超の原発では初めて。安全神話は復活、不老不死のおとぎ話まで
◆3.11から5年を迎える。『朝日新聞』は21日、帰還を断念して避難先で土地・住宅を手に入れた人の数は7,100件と報じた。仮設住宅や見なし仮設と比べ、福島の復興住宅は「帰還困難区域の居住者」に限られ、数は余りにも少ない
◆南相馬市の避難指示を4月に解除するとして政府の原子力災害現地対策本部は「説明会」を開いた。時期尚早など反対意見が噴出し、桜井延勝市長は「住宅周辺の除染の進み具合を確認し、4月下旬以降に再度説明会を開く」とし、4月中の避難指示解除は不可能となった
◆19日に福島第一原発を視察した規制委員会の更田豊志委員は、溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)について「(70年経ってまだやってます、はない)取り出さない選択肢もあり得る」と述べた
2016年2月18日
なだ・平和のための木曜行動642
●15日の規制委員会で東電は汚染水対策の決め手として国費350億円で建設中の「凍土遮水壁」について、海側先行に手順を変更し、年度内完了は不可能と表明した。海側遮水壁の凍結開始から8か月後に凍結完了と言う
●甲状腺検査2巡目の本格検査(昨年12月末現在)で新たに1人が甲状腺がんと診断され、累計16人になった。1巡目の検査でがんや「がんの疑い」と診断されたのは116人で、うち100人ががん
●丸川珠代環境相(原子力防災担当)が、年間被ばく量を1ミリシーベルとしている除染の目標について、「『反放射能派』と言うと変ですが、どれだけ下げても心配だと言う人は世の中にいる。そういう人たちが騒いだ中で、何の科学的根拠もなく時の環境大臣が決めた」と松本市内で7日、講演したと、8日の『信濃毎日新聞』が報じた
●同大臣は、環境省について「今まではエコだの何だのと言っていれば良かった」と発言、「自分の身を安全なところに置いて批判していれば、商売が成り立つ」とも(かつてテレビ朝日のアナウンサーだった)
●10日の衆議院予算委員会で、細野・元環境相の追及に、丸川大臣は「記憶がない」など。12日の閣議後会見で「言ったと思う」とし、夜、記者会見を開き、発言撤回。年間1ミリシーベルトの数値についても「科学者が集まって議論をした上で決まったという意味では、まさに科学的な根拠」
●14日の『東京新聞』は、「あなたの東日本大震災を募集します」と1めんで呼びかけた。同紙は「3.11後を生きる」ページを続けている。16日は原発訴訟団・事務局長の服部浩幸さん「苦しいときは声出そう」
2016年2月4日
なだ・平和のための木曜行動641
●大阪府熊取町の京大原子炉実験所の「原子力安全問題ゼミ」が今月10日、第112回で最後を迎える。36年前から続くゼミ。いわゆる「6人組」最後の1人である今中哲二助教(65)が3月で定年を迎える
●元京大原子炉実験所の小出裕章さんが『相双の会』44号に寄稿した新年のメッセージは「いま原発事故の被害者がなすべきことは、お互いを非難し合うことではなく、団結して加害者とたたかうこと」と締めくくられている(『科学的社会主義』2月号)
●高浜3号機を29日に再稼働した関西電力は31日、4号機への燃料装てんを始めた。MOX燃料(ウランとプルトニウムの混合燃料)も。同機でプルサーマル発電は初めて
●高浜3号機が再稼働したことを受け、31日、同原発から50キロの篠山市は、安定ヨウ素剤の配布を始めた(1日『神戸新聞』)。30キロ圏外の例は全国初
●高浜3号機の再稼働後、『神戸新聞』は30日、難問が山積していることを報じた。新電力などとのシェア争いのなか、全国一高い関電の電気代をどう引き下げるかが焦点であることや、使用済み核燃料が7〜8年で満杯となること、そしてプルサーマル発電の再開は3年11か月ぶりであること
●4月の電力小売り全面自由化を目前にして、報道各社は料金体系やその特徴を紹介し始めた。一致して「多く使うほどトク」。寄ってたかって「大量生産・大量消費・大量廃棄のススメ」?
●30日「福島原発刑事訴訟支援団」の発足集会が開かれた。団長の前いわき市議佐藤和良さんは「有罪に持ち込むため、スクラムを組もう」と訴えた。副団長の武藤類子さんも「最悪の事故を経験した大人として、未来に対して何ができるか」
2016年1月28日
なだ・平和のための木曜行動640
■関西電力は高浜3号機をあす(28日)再稼働させる。午前中に制御棒が動かせるかどうか試験し、夕方、起動ボタンを押す。川内(せんだい)の2基に続いて、3基目の再稼働。プルサーマル発電(ウランとプルトニウムの混合燃料)は新基準では初の試み。「再稼働で値下げ」と言っていたが・・・
■『神戸新聞』は24日、電気料金(電源開発促進税)を原資として162億円、政府が立地自治体にプルサーマル発電の交付金を配っていたことを報じた。事故の福島3号機、2度目の高浜3号機、伊方3号機、および玄海3号機(時事通信の調査)
■24日、厳しい寒さのなか、高浜町で再稼働中止を求める現地集会。神戸からも「さよげん」の仲間ら。集会後デモで正門前へ、申し入れ書を手渡し、文化会館で集会、さらに高浜駅までデモ。27日は関電本店前
■『東京新聞』26日の1めんトップは「福島事故まもなく5年」「廃炉遠い高線量」。2めんは見渡す限りのタンク群や並べられた長靴などの写真「過酷な現場 収束いつ」
■再稼働した川内原発で、「事故対応拠点となる免震棟はあとで造るから」と国民をだまし、建設をやめた九州電力に対し、26日の規制委員会で批判が集中した。呼び出された九州電力は「今ある施設と新施設を組み合わせた方が、免震棟建設より、早く安全が確保できる」と言い逃れ。規制委員会は「どれだけ早くなるのか説明を」と他人事、合格証撤回言わず。九電は玄海原発の申請でも免震棟をとりやめた
■東芝の再建は白物家電やテレビなどを分離し、残るのは原発と半導体で、これではいっそう苦しくなると言われてきたが、 八方ふさがりの原発を分社化する。業界再編の号砲、事実上の国営化要求
2016年1月14日
なだ・平和のための木曜行動638
●原発銀座の敦賀から高浜までの首長や県議などで構成する福井県原子力環境安全管理協議会が、12日開かれた。もんじゅを運営する原子力研究開発機構に対し「退場勧告」をだした規制委員会に関し「廃炉になれば規制委員会に大きな責任」と批判(フクナワ13日)
●馳浩文科相は12日、7日に電事連幹部と会ってもんじゅについて協議し、もんじゅの運転・管理と研究を切り離し、運転・管理を電事連(実質、関電)がおこなう要請をしたことを認めた。新年度政府予算案で保守管理費185億円(一日5,068万円)
●もんじゅの廃炉を求める原告団会議が31日に福井市で開催される
●九州電力は再稼働した川内(せんだい)原発の免震重要棟建設について、その建設計画を白紙にし、既存施設を使うとしたことに続き、玄海原発(唐津市)についても免震重要棟の建設計画を白紙にすると表明した(8日、唐津市議会の委員会で山元春義取締役。9日『東京新聞』)
●28日からとされる高浜原発3号機再稼働に備え、関電は11日、重大事故対応訓練を行った。想定は「19分後のメルトダウン」
●4月からの「電力自由化」に備え、関西電力(八木誠社長)は、大口利用者だけ電気料金値下げを「新プラン」として「ちかぢか」(12日、コールセンターの回答)発表する
●関電はすでに2度値上げし15年度は1,671億円の黒字見通し。原油も安い。原発再稼働で余る電力「浪費」が目的の値下げ、一人暮らしや低所得者など「恩恵」なし。来年4月には電気代にも10%の消費税。庶民は「爪に灯をともし」灯火管制下のように
●「電力自由化わかりやすい情報開示を」(『神戸新聞』13日社説)
2016年1月7日
なだ・平和のための木曜行動637
◆『東京新聞』6日1めんトップ。「貯蔵容器で水素ガスが発生し、廃液あふれ出て危険作業が増」。汚染水「浄化」による汚泥(ストロンチウム3,000万ベクレル/リットル)の容器は1,700基。コンクリート製の箱の中に1,000基が3段重ね。クレーンで一つずつ動かしホースで水抜きは手作業
◆12月24日、福井地裁(林潤裁判長)は「高浜異議審」で4月14日の差し止め仮処分を取り消す決定と、大飯原発差し止め仮処分を認めない決定
◆同日、福井市で抗議集会。河合弘之、海渡雄一両弁護士は「基準地震動の算出ルールがない」ことや、「過酷事故への備え」を明言した判決に矛盾を指摘し抗議。「福井から原発を止める会」(中嶌哲演さんら)は「判決は関電主張のコピー」と抗議、6日高裁金沢支部に抗告
◆同日、中川智子・宝塚市長と丸尾牧・県議、小林るみ子・市議ら「放射能と人類は共存できない」と再稼働に反対の声明
◆高浜再稼働を宣言した関電の八木社長は5日福井県庁、高浜町、敦賀市を訪問。4月の電力自由化は高浜再稼働が鍵を握っているとし、美浜1・2号機の廃炉申請を年度内に行うことや、使用済み核燃料の中間貯蔵施設を福井県外で'30年までに建設することなどを表明
◆すでに2度にわたる値上げで関電は儲けすぎていること、「口先値下げ」は自由化への対抗策(新電力を妨害)、再稼働すれば使用済み核燃料があふれる、原発なしで夏も冬も2度ずつ・・・と新社会党は反論
◆28日もんじゅについて文科省が会議。研究と運転を分離するなど「珍」延命案
◆6日北朝鮮が4度目の核実験。「自衛のため」など言い訳空疎。被爆者の声届け
2015年12月24日
なだ・平和のための木曜行動636
◆「関電が異議を唱えた高浜仮処分について福井地裁は24日午後2時に決定をだす」(以上、前号本欄)差し止めを仮処分したのは4月14日。関電の異議審第4回審尋(11月13日、林潤裁判長)で「結審」
◆24日の予定は「13時30分 福井地裁前集合/14時 決定書受領/15時 記者会見・報告集会 於・福井県国際交流会館多目的ホール」で、「裁判の会」から会員に案内はがき。神戸からも、原告の高橋秀典さん、松本なみほさんらが福井へ
◆20日、林幹雄・経産大臣は福井県を訪ね、西川一誠・知事と会談、関西電力高浜原発3・4号機(同県高浜町)の再稼働に同意を求めた
◆21日、西川知事は高浜原発を視察した。午後、関西電力の八木社長から3・4号機の安全対策が万全であるという説明を受けた
◆22日、西川知事は県庁で記者会見し再稼働同意を表明。午後、経済産業省を訪れ、林大臣に同意したことを伝えた
◆「司法無視」「避難が心配」と「ふるさとを守る高浜・おおいの会」の東山幸弘さん(高浜町)ら、怒りの声(『フクナワ』22日)
◆19日1,000人が兵庫県庁2・3号館を取り囲む「包囲行動」「関西広域連合長の井戸知事は高浜再稼働に同意しないでください」『神戸新聞』は20日第2社会面で。首都圏反原発連合や沖縄からも
◆22日、隣県・京都府の山田知事に対し府内の8団体が再稼働に反対することを求める要望書。『京都新聞』はアイリーン・美緒子・スミスさんのコメントなど紹介
◆神戸こども未来舎・代表の田中英雄さんが17日、福井特産の越前奉書紙に毛筆で抗議文を書き、送った
2015年12月17日
なだ・平和のための木曜行動635
●安倍首相が13日までインドを訪問し、原発を輸出する日印原子力協定の締結に原則合意。円借款、新幹線輸出、武器輸出、米印軍事訓練への自衛隊参加なども。インドはNPT(核不拡散条約)未加盟
●使用済み核燃料の再処理、プルトニウム抽出と核爆弾の製造について、いわば「核拡散のための協定」であると『中国新聞』など各紙が社説(13日〜16日)
●広島市長と長崎市長は交渉中止を求めてきた。抗議の声広がる。「安倍首相は被爆国であるという歴史まで修正したいのか」
●日印原子力協定について、広島選出の岸田文雄外相は「核の不拡散を推進する我が国の立場にも合致する」と語った(『読売』15日)
●「フクシマの原発事故は終わっていない。インドに原発を売っている場合か」ニューヨーク・マンハッタン中心部の大通りで12日、市民がデモ
●長崎の被爆者5団体は15日、日印原子力協定を結ぶ安倍首相宛に抗議文。「正気の沙汰とは思えない」
●フクシマ事故で拡散し溜め置かれる「指定廃棄物」3,400トン(8,000ベクレル超/kg)の宮城県内での「処分」について2年つづきで調査ができなかった。候補地の栗原、大和、加美3市町長は、8回目の宮城県市町村長会議(13日)でも候補地返上を井上信治・環境副大臣に訴えた。加美町長は、福島県飯舘村の仮設焼却施設での集約処理を提案した(15日『河北新報』)
●高島市の福井正明・市長と三日月太造・滋賀県知事は13日、再稼働同意条項を含まない原子力協定を締結することに合意
●関電が異議を唱えた高浜仮処分について福井地裁は24日午後2時に決定をだす
2015年12月10日
なだ・平和のための木曜行動634
◆福井県高浜町の野瀬豊町長が3日、高浜原発3・4号機の再稼働に同意を表明したことに、各地から批判の声
◆近畿経産局が来春からの電力小売り自由化について8日、説明会
◆もんじゅナトリウム火災事故から20年の8日、設置許可の取り消しを求める訴訟を起こすと記者会見。河合弘之弁護士ら
◆もんじゅの半世紀について、5日の全国集会で配布された「略年表」次のとおり
これまで1兆円超・いま一日5,500万円
1967年 | 動力炉・核燃事業団設立 |
1983年5月 | 中曽根首相が建設許可 |
1994年4月 | 許すな臨界 白木浜で全国集会 |
1995年1月17日 | 阪神大震災 |
8月29日 | 発電開始 |
12月8日 | ナトリウム火災事故 |
1998年10月1日 | 動燃解体 核燃機構 |
2003年1月27日 | 控訴審 住民側完全勝訴 |
2005年5月30日 | 最高裁が二審判決破棄 |
10月1日 | 原子力研究開発機構 |
2010年5月6日 | 運転再開 |
8月26日 | 炉内中継装置落下事故 |
2011年3月11日 | 東日本大震災 福島3機メルトダウン |
6月24日 | 設計ミスの東芝が17.5億円で 落ちた装置を回収 |
2012年11月 | 機器点検漏れ14000件 |
2013年5月29日 | 運転再開準備禁止命令 |
2014年9月 | 監視カメラ50基故障判明 |
10月 | 機構 改革報告書 後に誤り判明 |
2015年11月13日 | 規制委員会が機構に「退場」命令 |
12月8日 | 設置許可取り消し訴訟提訴へ |
2015年12月3日
なだ・平和のための木曜行動633
■福井県高浜町の野瀬豊町長はきょう高浜原発3・4号機の再稼働に同意を表明する。福井地裁は差し止め仮処分を4月14日にだし、関電が提出した異議(「人格権より企業収益」)を審査している段階
■高速増殖炉もんじゅのナトリウム漏れ事故から8日で20年。5日福井市で原子力発電に反対する福井県民会議、原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、ストップ・ザ・もんじゅ、反原発運動全国連絡会などが廃炉を求める全国集会を開く。あわせて高浜再稼働反対集会
■●もんじゅ集会(12時〜14時)福井市文化会館大ホール●高浜集会(14時30分〜15時30分)福井市西公園●福井駅前まで市内デモ(15時30分〜16時30分)
■戦争法反対の神戸市内34団体は19日、高浜再稼働反対の県庁包囲行動を計画
■1日、衆議院文部科学委員会で田中俊一・規制委員長は、11月13日に文科省に出した勧告は、もんじゅの廃炉を前提にしていないと答弁。文科省所管の原子力研究開発機構に、もんじゅの運営からの退場を命じ、半年以内に適切な運営主体を示せない場合、もんじゅのあり方を抜本的に見直すことを求めたにも関わらず
■馳浩・文科相は2日、もんじゅを視察した(フクナワhttp://fukunawa.com/)
■再処理工場完成が23回も先送りされるなど、見通しの立たない核燃サイクル事業について、経産省は30日、認可法人を新設し、その新認可法人が青森県六ヶ所村にある日本原燃に委託して再処理工場などを運営する方式とすることを決めた。来年の通常国会に関連法を提出する
■『東京新聞』2日「こちら特報部」は上記を「継続の是非問わず」「新天下り先」
2015年11月26日
なだ・平和のための木曜行動632
●21日から3日間、広島市で開かれた「核被害者フォーラム」は、10か国から。広島、長崎、福島、チェルノブイリ、核実験、ウラン採掘、劣化ウラン弾など。世界核被害者の権利憲章を採択。「核の時代を終わらせない限り人類はいつでも核被害者になる」「核と人類は共存できない」
●20日から25日まで、六甲道勤労市民センター4階で、神戸市原爆被害者の会が「原爆と人間」展を開いた
●原発内の燃料プールは、ほぼ満杯で、実は再稼働どころでない。経産省が電力9社と日本原子力発電(敦賀と東海村)を集め、20日対策協議会の初会合。関西電力は使用済み核燃料2千トン分の中間貯蔵施設を、'20年までに福井県「外」で決めると表明した
●13日に「異議審」が「結審」した差し止め仮処分の「決定」の日さえ決まっていないのに、関電と高浜町長は露骨に再稼働早くと、動き出している。野瀬豊町長は20日、経済産業省を訪ねた。司法は政府の下部機関という認識か?関電は年内に高浜3・4号機のプルサーマル発電・再稼働をめざすとする
●『はとぽっぽ通信』(原発設置反対小浜市民の会・中嶌哲演さん)207号には「ふるさとを守る高浜・おおいの会」の東山幸広さん(高浜町)が初めて執筆。「免震重要棟は未着工」「フィルター付きベント装置は計画案さえなし」「訓練なしの避難計画」
●滋賀県の三日月大造知事は24日、原子力規制庁に「再稼働の地元同意の範囲は、最低でも30キロ圏内」とするよう申し入れた。高浜原発から30キロの範囲には京都府も滋賀県も含まれる。現行では、高浜町と福井県だけが同意の対象
2015年11月19日
なだ・平和のための木曜行動631
■東芝がアメリカの原発子会社ウエスチング・ハウス(WH)の巨額損失を隠していた問題で、東京証券取引所が損失を公表するよう指摘し17日、1,156億円の減損処理を発表した
■東芝はWHを常識破りの高額で買収('06年、5,400億円、後に6,600億円)し、脱原発の世界の動向に逆行していた。取材し、報じたのは『日経ビジネス』。WH単体では'12年度に1,110億円、'13年度に480億円の減損処理をしていた
■東芝の原子力事業の損失は、『日刊ゲンダイ』7月29日なども指摘していた。粉飾決算の「責任をとった」(9月30日臨時株主総会)歴代3社長が「社内を闊歩」と報じられる(『日経ビジネス』)など、国策企業だから心配なし反省なし未来もなし?
■高浜原発3・4号機の差し止め仮処分(4月14日)の「異議審」(関電が申し立て)は、13日、4回目の審尋を行い結審した
■高速増殖炉「もんじゅ」について、規制委員会の田中俊一委員長が13日、文科省を訪れ、原子力研究開発機構(文科省)に対し、運営主体からの「退場」勧告をだした。もんじゅは廃炉に、と新社会党など
■日本原燃は16日、青森県六ケ所村に建設中の使用済み核燃料再処理工場の完工時期を、’16年3月から'18年度上期に延期した。23回目の延期。同村のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料工場については、'17年10月としていた完工時期を延期し、'19年度上期に変更した。(『河北新報』17日)
■『東京新聞』は、「もんじゅ」など核燃サイクル事業全体で事業費が12兆円に達し、今後も毎年1,600億円ずつ増えていくと17日1面トップで報じた
2015年11月12日
なだ・平和のための木曜行動630
▼四国電力が来年早々にも再稼働を急ぐ伊方原発の、避難訓練が8、9両日行われた。佐田岬半島の原発以西には5,000人が暮らす。70人がフェリーや海上自衛隊の多用途支援艦(12.7o機関砲を装備?)で大分市へ。想定は電源喪失
▼東京電力は、3.11以後自粛していたテレビのコマーシャルを新潟県内限定で再開した。30秒間。外部電源を失った場合に備えて配備したガスタービン発電機搭載のトラックが登場。手際よく発電機を起動させる(『東京新聞』10日社会面トップ)
▼高速増殖炉「もんじゅ」について、規制委員会は13日、原子力研究開発機構(文科省)に対し、運営主体からの「退場」勧告をだす。'67年発足の動燃から'98年「核燃料サイクル開発機構」、'05年「原子力研究開発機構」に(『毎日』11日夕刊)、看板だけ掛け替え2度
▼一日5,000万円を使い続ける「もんじゅ」について『朝日新聞』が10日の社説で。河野太郎・行革相が担当する11日から3日間の「行革公開検証」に期待する、と
▼林幹雄経済産業相は6日、閣議後の記者会見で「もんじゅ」について「政策に直接影響を及ぼすものではない。計画どおり核燃料サイクルは推進」「指摘されたのは管理体制で政策全体ではない。管理体制は文部科学省がしっかり検討して進めると思う」
▼5日の『神戸新聞』は「もんじゅ廃炉に現実味」「専門家のおごり体質変わらず」
▼敦賀市などが選挙区の高木毅・復興担当大臣は10日の衆議院予算委員会で「もんじゅ」関連企業にパーティー券を買わせていたことを認めた上で「政治信条や復興相の職務には何ら影響しない」と答弁
2015年11月5日
なだ・平和のための木曜行動629
■原子力規制委員会が4日、定例会合。もんじゅについて、原子力研究開発機構による運営は不適正として、運営主体を変更するよう、所管する文部科学省に来週勧告する。野球などプロスポーツで言えば「退場」。文科相が機構に代わる運営主体を明示できない場合、もんじゅの廃炉も含め施設の在り方を抜本的に見直すよう求めたと共同通信
■もんじゅはナトリウム漏れの大事故から12月8日で20年。核燃サイクル構想の中心施設(すでに1兆円消費)。もう一方の六ヶ所村再処理工場も完成が20回以上延期されている(こちらはすでに2.2兆円)
■伊方原発の再稼働に反対する松山での集会に4,000人。福島県浪江町から三木市に避難して、集会に参加した女性の発言などを『大分合同新聞』が2日報じた。伊方3号機はMOX燃料(ウランとプルトニウムの混合燃料)のプルサーマル発電
■『神戸新聞』は4日朝刊の4めんに、「核燃サイクル米から異論」「テロ懸念、元米高官ら反対の書簡」と特集。9月8日に識者14人がエネルギー庁長官に「米国がまずMOX燃料政策(プルサーマル発電)をやめ、日本に再処理工場を延期させるべきだ」という書簡
■同記事によれば「日本のプルトニウム貯蔵量は48トンにのぼり、核爆弾6,000発分」「日本、中国、韓国が再処理技術を高め核燃サイクルの道を歩み、テロリストがこれを強奪・不正入手すれば、核テロに直結する」とジョセフ・ナイ氏らが指摘
■模型をつくってテレビに出てきた安倍首相は火事の「消火」を演じたが、実はプルトニウムを「消化」したい。これが米側から否定された。(FBで井上力)
2015年10月29日
なだ・平和のための木曜行動628
◆26日、事故から1年もたって'12年4月から工事を始めた「海側遮水壁」が完成。海に流れだす汚染水は一日400トンから10トンに減ると、東電発表。山側は'13年11月、凍土遮水壁の構想をぶち上げ、制御する構想だったが、失敗。川の流末をせき止めれば川は氾濫する。敷地全体が「どろ沼」状態化する。サブドレンや地下水ドレンでくみ上げ、「浄化」して放流する
◆避難のつづく川内村に、11月1日、特別養護老人ホームが開所する。昨年10月、避難指示区域が見直された。帰還者は6割1,618人(今年7月)の川内村復興ビジョン「帰還、雇用と復興のシンボル」
◆中村時広・愛媛県知事は伊方原発3号機の再稼働に同意したと26日、四国電力に伝えた。伊方原発をとめる会は、同日抗議声明「・・・住民避難もできない現状、県民多数の反対の声を無視した判断、人命軽視、無責任・・・」。11月1日12時30分から松山市の城山公園で全国集会in松山「瀬戸内海を死の海にさせない」
◆『大分合同新聞』は27日、豊後水道を隔てた大分県側にも放射能被害が及ぶことから抗議活動する姿や反対の声を報じた
◆26、27両日の『東京新聞』1めんトップは原発問題。経産省が電源構成に関して行ったパブリックコメント(意見募集、今年6月)の9割は「原発を減らす」だった。伊方町役場前に建つ原子力広報センターは、出資の三分の一、運営費の4割を四国電力が出し、県の天下りが役員
◆『神戸新聞』27日は総合面(5めん)に「大震災前年に警告黙殺」「福島原発・見送られた津波評価」3号機でプルサーマル発電をする際、「貞観津波再来なら原発は無事ではすまない」の声無視された
2015年10月22日
なだ・平和のための木曜行動627
■事故後の福島第一原発で働いた男性に初めて白血病の労災認定(富岡労基署)。認定基準は一般のがんでは累積放射線量が100ミリシーベルトだが、白血病では年5ミリシーベルトを認定基準とした。男性は福島第一だけで累積15.7ミリシーベルト。累積5ミリの労働者は2万人をはるかに超える。申請件数は8件
■原子力規制委員会は21日、運転停止処分中の「もんじゅ」(敦賀市)について、文科省から点検漏れ問題や組織の抜本改革について聞き取りを行った。高速増殖炉開発をやめる勧告をすべきだ
■10月26日は政府が定める「原子力の日」。チェルノブイリから29年6か月
■『神戸新聞』19日は、高浜原発3号機の再稼働を急ぐ関西電力の意向とは反対に、「11月中の再稼働」は不可能である見通しを報じた
■フクシマ3号機の格納容器に初めてカメラが入った。線量は1シーベルトと猛烈。水が6.5メートルの高さまであることがわかったので「成功」だと東電は言う。「堆積物」のため底までカメラは行かず。1号機は4月にカメラを入れて9.7シーベルト。2号機は8月の予定だったが延期されている
■『河北新報』20日は、放射性物質大量放出は、3号機のベント('11年3月15日午後4時)によって引き起こされたとする原子力研究開発機構・グループの解析結果を報じた。これまでの東電の報告などと異なる
■東電・柏崎刈羽原発7号機に、東電はヨウ素フィルターを公開、21日NHKが報じた
■脱原発首長会議が18日、記者会見。「伊方3号機の避難計画にまったく現実性がない」。桜井勝延・南相馬市長は「再稼働させないことが最善の避難計画」
2015年10月15日
なだ・平和のための木曜行動626
●7日発足した改造内閣の高木毅・復興大臣(「原発銀座」の福井2区選出、再稼働議連の事務局長)は、被災地の原発について「基準適合で再稼働」と就任会見で宣言した。東北電力・女川(おながわ)原発2号機(宮城県)が再稼働申請中。東電・福島第二原発(福島県楢葉町、富岡町)は福島県議会が廃炉の決議
●『東京新聞』9日の一面トップは「都心の川に残る放射能」。同紙10回目の調査。東京証券取引所に近い鎧橋でセシウム452ベクレルなど。同紙11日の一面トップは「震災後も原発立地の14道県で電力関連への天下り」実態調査
●13日、滋賀県議会は本会議で高浜原発3・4号機の再稼働をしないことを求める請願を、可否同数、議長の反対で否決した
●原発事故で発生した指定廃棄物の最終処分場建設問題で、環境省は13日夜、宮城県大崎市で「県民向けフォーラム」を開いた。宮城県内で3候補地(栗原市、大和町、加美町)。環境省が加美町田代岳で6日からすすめる現地調査の即時中止と、3候補地の白紙撤回を求める意見が相次いだ。村井嘉浩知事は白紙撤回の可能性に言及した
●『福井新聞』は12日、関電が差し止め仮処分で再稼働できない高浜3・4号機でプルサーマル発電を準備し、プルトニウムとウランの混合酸化物=MOX燃料を装てんする予定だと報じた。3号機は事故のとき国内4例目のプルサーマル発電を行っており、'12年2月まで動かした。4号機は初めて
●川内(せんだい)原発2号機の再稼働をきょうに控え、12日鹿児島で再稼働反対集会に1,800人。神戸でも集会
2015年10月8日
なだ・平和のための木曜行動625
■最終処分場は決まらない。再処理工場は動かない。使用済み核燃料を貯蔵する場所が足りないのに、政府は再稼働一直線。6日の関係閣僚会議は「乾式貯蔵」方式で貯蔵量を増やすとし、受け入れ自治体に交付金を増やすことを決めた
■伊方(いかた)原発(愛媛県)のある伊方町議会が再稼働賛成の陳情を6日採択した。特別委員会採択は2日。安倍首相が6日の原子力防災会議で「万一事故があった場合は政府として責任を持って対処する」と言明、町長は「説明を評価」
■愛媛県議会特別委は伊方原発再稼働賛成の請願を6日、可決した。知事は安倍首相との面談を求めていたが、ないまま
■高浜3号機が差し止め仮処分中にもかかわらず「使用前検査」を始めた(8月17日)ことなど、現地の様子を『はとぽっぽ通信』207号。ふるさとを守る高浜・おおいの会・東山幸弘さんが「免震重要棟は着工もしていない」など
■月初め発行の『原子力資料情報室通信』496号で「脆性遷移温度は99℃、高浜1号機の寿命延長は危険」と井野博満教授
■東電は福島第一原発で「地下水ドレン」から地下水をくみ上げ、浄化して海に放出する計画。5日は約2時間、5カ所の井戸から地下水をくみ上げた。一日約50トンのくみ上げを計画(『福島民報』6日)建屋に流れ込んでいる地下水は一日400トン
■(FMわぃわぃなど「ラジオ・フォーラム」の番組「小出裕章ジャーナル」3日)原子炉建屋周辺に(凍土壁ではなく)本格的な遮水壁を張り巡らせて、地下水が原子炉建屋の中に流れ込まないようにするべき。抜本的に、やはり考え直すべきだ。https://www.youtube.com/user/tacc77
2015年10月1日
なだ・平和のための木曜行動624
◆9月28日の『東京新聞』1めんトップは、「厳しい日ゼロ」「再稼働ゆらぐ根拠」。沖縄を除く電力9社の7月1日から9月10日までのピーク時使用率を調べグラフに。節電、太陽光発電の普及や大企業の「新電力」との契約増・大手電力離れなど原因
◆八木誠・関電社長が28日の定例記者会見で、これまで10月中旬と豪語していた高浜3号機への燃料装てんを「未定」とした。高浜3・4号機は4月14日に運転差し止めの仮処分命令が福井地裁でだされており、「再稼働前提の点検」ばかりでなく燃料装てんまでは、さすがに無理筋?
◆稼働39年の美浜3号機について40年の期限超え運転が可能かどうか審査している規制委員会は30日「きわめて深刻な状況」(更田委員長代理)。11月末までに審査にパスし認可得られなければ廃炉に
◆機器の点検期間・間隔や方法を定める際、機器の安全上の重要度を3段階に分類するが、もんじゅの重要度分類が間違っていた。30日の規制委員会では「極めて異常な状態を認識する必要がある」という意見が相次いだ。それでも運転禁止命令を解除する?
◆共同通信は28日、中国政府(中国工程院、中国原子力エネルギー業協会)がフクシマ後、建設を停止していた内陸部の新原発を来年にも再開する意向と報じた。「安全は原発の生命線」を撤回?中国政府も「中国の原発は世界一厳しい安全基準」と言っている。沿岸部と違い内陸部は巨大地震がたびたび起きている。
◆「ミュー粒子」で2号機の燃料がどうなっているか「透視」実験を行ってきた名大研究チームは「70%から100%溶けている」と研究結果をまとめた(共同通信27日)
2015年9月24日
なだ・平和のための木曜行動623
◆22日、首都圏反原発連合(反原連)が国会前で大集会。日比谷公会堂のトークセッションには精神科医の香山リカさん、慶応大学教授の金子勝さん、映像作家の鎌仲ひとみさん、シールズからも
◆23日、さようなら原発1000万人アクション「さようなら原発 さようなら戦争全国集会in代々木公園」では、鎌田慧さん、澤地久枝さん、落合恵子さん、河合弘之弁護士、武藤類子さん、シールズの奥田愛基(あき)さんら
◆日本世論調査会が12、13両日に行った原発再稼働問題の世論調査で、再稼働反対は58%(20日の『東京』など)
◆台風18号が温帯低気圧となったあと東北地方に9日から11日にかけ豪雨。福島県飯舘村では除染廃棄物を入れた黒い袋(1立方メートル)が大量に流出、一部は下流の南相馬市まで。環境省は15日、314袋を発見、163袋が破損し、うち151袋は全量流出、他に未発見が81袋と発表。福島県内で14万個(昨年7月)、「黒いピラミッド」と呼ばれている
◆壊れた原発では排水路から大雨で汚染水があふれ、外洋へ流出している。確認されただけで8回。「浄化後」とされる井戸の汚染水の放流は14日に始まった
◆九州電力は10日に営業運転を始めた川内(せんだい)原発1号機につづいて、11日、2号機への燃料装てんを開始した
◆高浜原発3・4号機が差し止め仮処分され(4月14日)、関電はそれに異議を申し立てた。「異議審」は10月8日に第3回審尋で住民側が弁論、11月13日まで審尋期日が決まっている。関電は「11月に再稼働」と言いつづけるが、福井県知事は「燃料装てんは地元同意後」と9月7日
2015年9月10日
なだ・平和のための木曜行動621
●役場も含め全町避難の福島県楢葉町で5日、避難指示が解除された。「帰還1割、再生険しく」と報じられた。政府は楢葉町を廃炉の拠点にする構想。ただし溶けた燃料がどこにあるかまだ分かっていない
●大震災・原発事故からあすで4年半。『福島民報』は8、9両日、原発事故を理由とした自殺について報道。計72人、今年は7月末までで11人、昨年1年間の15人に近づいている。400人を県が確保したいとする生活支援相談員は273人にとどまる
●岩手県大船渡市を定期訪問し、復興支援活動を4年半。ろっこう医療生協と地元商店街が実行委員会をつくり「大船渡支援・水道筋さんま祭り」が開催される。27日(日)午前11時〜、メイン会場は王子公園駅東口浜側の青谷川公園。神戸市、神戸新聞社、サンテレビジョンが後援
●再稼働されたものの海水の混入などで遅れていた川内(せんだい)原発1号機がきょうから営業運転。九州電力は9月中間決算の見通しを550億円の黒字と4日発表。他の電力会社からの購入が9月1日から不要となり110億円支出減、原油が暴落し、電気料金引き下げは後回しで420億円改善、売り上げ減でも大増益
●原発再稼働問題で、鹿児島県知事と安倍政権、そして九州電力の「蜜月」ぶりを8日の『東京新聞』「こちら特報部」。8月29日来神した向山祥隆さんが「政権と知事は相思相愛」とコメント
●5日の『神戸新聞』は関西電力の7・8月の電力需給が、使用率90%超はわずか4日と報じた。太陽光パネルの普及などで。『おはよう新社会党です』7日にグラフで
●5日の『東京新聞』は、大口利用者の新電力への切り替えは原発15基分と1めん
2015年9月3日
なだ・平和のための木曜行動620
◇県民会館で行われた講演会「子どもたちの未来が不安!!ヤメテ!!戦争法案」で反原発かごしまネットワークから、川内(せんだい)原発の再稼働阻止運動の報告を、向原祥隆・事務局長(8月29日)、理路整然と。反対集会は砂浜、真っ黒に日焼けされ。出版社(南方新社)を経営、『大浦湾の生きものたち―琉球弧・生物多様性の重要地点、沖縄島大浦湾』など
◇関西電力管内、8月の電力需給、ピークは8月3日。16時に91%、2,539万KW、供給は2,781万KW、うち他電力からの購入は101万KW。需要のピークは8月4日16時、2,557万KW、供給2,902万KW、88%。関西、つまり本州の原発ゼロは15日、丸2年を迎える
◇北陸電力7〜8月需要が90%を超えたのは計3日間、関電に7月16万KW、8月10万KWを平日、売却(『北国新聞』2日)
◇避難指示区域に指定されている福島県南相馬市(小高)、川俣町、葛尾村の3市町村で、「特例宿泊」につづき、住民が長期に滞在できる「準備宿泊」が31日から。ゴミ収集・郵便配達なし、希望者(届け出)1割弱。来年4月強制帰還?
◇31日、福島県は県民健康調査で、子どもの甲状腺がんが98人、疑い14人と発表。県が将来の患者数を予測し、必要な対応を検討すると『福島民報』が1日報じた
◇福島で除染廃棄物の中間貯蔵施設・建設予定地の地権者2,365人のうち売買契約は15日現在で7人。環境省28日
◇国際原子力機関(IAEA)がフクシマの最終報告書を31日だした。「原発は安全との思い込みが東電をはじめ、日本に広がっていたことが事故の主因」と序文。14日から年次総会
2015年8月27日
なだ・平和のための木曜行動619
●11日再稼働させた川内(せんだい)原発1号機で、20日細管が破損し海水が混入、21日出力上昇試験をストップ。混入量は470リットルで営業運転は1週間遅れると25日発表。31年間取り替えてこなかった
●美浜原発3号機について関西電力は21日、基準地震動を993ガルとすることで規制委員会の審査打ち切りを免れた
2015年8月20日
なだ・平和のための木曜行動618
●原発から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定のための自治体職員向け説明会が、非公開で行われていると『毎日新聞』(大阪本社版除き、19日)
●原発ゼロ'14年度、電力9社の原発維持費は1兆4,260億円と18日の『神戸新聞』
●関電の電力使用実績8月4日がピークで2,557KW、使用率90%超は一瞬が数日
2015年8月6日
なだ・平和のための木曜行動617
◆原水禁世界大会が福島県いわき市で8月1日始まった。福島・ヒロシマ・長崎結ぶ
◆『ヒロシマの風長崎から』続編下旬発売
◆山本太郎議員が「戦争になると原発が狙われるのではないか」と問い、田中俊一・規制委員長は「想定していない」。安倍首相は「一概に言えない」7月29日
◆東電元会長ら強制起訴へ。7月31日
2015年7月30日
なだ・平和のための木曜行動616
■27日「重大事故発生。全電源喪失。4日間かけて冷温停止まで」の訓練。住民の避難訓練なし。再稼働を急ぐ九電の川内(せんだい)原発1号機
■机上の避難方法を想定してみる。冷温停止しないと分かるのはいつ?そこから5キロ圏内が避難を始め、その終了後それ以遠の地域が避難。それまでずっと屋内退避。その間の水や食料は、医療・介護は?冷温停止に成功する前提の訓練
■川内原発再稼働について23日、行政不服審査法に基づき住民513人が異議申し立て。「原発周辺にある火山の巨大噴火の前兆をとらえるためのモニタリングをめぐり、具体的な方法に関する審査内容が明らかにされていない」と
■四国電力・伊方原発3号機は、15日に規制委員会の安全審査を「合格」した。愛媛県は有識者からなる専門部会で安全性などの審査。『四国新聞』が29日、耐震性と基準地震動について、四国電力の説明に部会で疑義、外部の専門家からの聞き取りが必要となったと報じた。中央構造線のそば。南海トラフ巨大地震は何ガル?
■関電は、再稼働を差し止める仮処分がでている高浜原発3・4号機の、「すべての使用前検査(燃料装てんを含む)」を受ける方向で検討していると29日『神戸新聞』が報じた。仮処分への異議審(地裁)に圧力をかける既成事実づくり。司法無視の暴挙
■福島の子どもの甲状腺がんの発生分布を、県の区域分けでなく、市町村ごとに分布図を描くと原発事故との因果関係は明瞭。東神戸診療所の郷地秀夫所長が25日、学会で発表する予定の論考を『神戸新聞』が図解して報じた
2015年7月23日
なだ・平和のための木曜行動615・・・614号は休載でした
■東芝・WH、日立・GE、三菱・アレバは世界の原子炉メーカー「御三家」
■東芝がアメリカの原発メーカーWH(ウェスチングハウス)を6,210億円で買収したのは'06年。'08年のリーマンショックと'11年の東電事故を経て、同社の水増し粉飾決算を第三者委員会が20日「認定」した。社長3代にわたり上意下達で'09年3月期から'14年12月期、1,518億円はすべてか?
■フクシマ後、「原発市場の先行きについて(東芝の)佐々木社長は『縮小というより、増えるのではないですかね』(日経ビジネス2011年8月29日号)と相変わらず強気」という記事は『日経』同年9月13日
■本欄(『なだ・平和のための木曜行動』N0.436号・同年9月15日)で、以下の4行
■東芝はウェスチングハウス社へ1,250億円だして出資比率を87%まで引き上げた(6日)。「東芝はアメリカの原発を売る会社」となり「次の一手に悩む」と『日経』が13日
■日本の「原子力損害の賠償に関する法律(原賠法)」第4条3項は「原子炉の運転等により生じた原子力損害については、製造物責任法の規定は、適用しない」。日本の内国法はアメリカで適用されない
■規制委員会は15日、四国電力伊方原発3号機の審査書を決定、九電・川内(せんだい)1・2号機(1号機は燃料装てん済み)、関電・高浜3・4号機(差し止め仮処分)についで再稼働へ
■川内原発再稼働に反対運動を続ける向原祥隆さん(反原発かごしまネット事務局長)が、8月29日(土)13:00県民会館の孫崎享さん(まごさき・うける)講演会(子どもたちの未来を守る!安全保障関連法案を廃案に!!)で、神戸へ。神戸こども未来舎などで実行委員会をつくって開催
2015年7月9日
なだ・平和のための木曜行動613
●九州電力は川内(せんだい)原発1号機への核燃料装てん作業を、7日に始めた。8月10日頃に原子炉を再起動するとしている
●周辺の被害地元となる市町は、避難計画の詳細を求めている。燃料装てんにあたって7日、正門前で再稼働に反対する抗議行動が行われた。九電東京支社前でも。世論調査結果は、「再稼働反対」が「賛成」を大きく引き離している
●東電によるフクシマ事故で「新基準」を規制委員会がスタートさせたのは’13年7月8日、旧基準で動かした大飯原発4号機が点検に入り、原発ゼロの日本列島となったのは'13年9月15日
●川内原発は規制委員会が新基準として求めたフィルター付きベントや免震重要棟がない。規制委員会は「事故はフィルター付きベントや免震重要棟を必要としないレベルに収まる」としている。住民避難計画は避難の受け入れ体制がない。病院など「屋内退避」レベルまでしか事故を想定していない。それ以上は「想定外」だという
●数千年に一度の火山の巨大噴火(カルデラ噴火)は、運転中には起きないと規制委員会は言う。火山学者はほぼ一致して噴火の予知は不可能としている
●全町避難の福島県楢葉町にだしている避難指示を、政府は「8月10日解除」で関係者に調整を始めていると4日、各紙が報じた
●『福島民報』が、凍土遮水壁の試験凍結の様子を伝え、年度内に本格運用するのは無理、規制委員会は「机上の計画」と評していると5日伝えた。18か所の測定地点のうち12か所で氷点下になっていない
2015年7月2日
なだ・平和のための木曜行動612
◆9電力会社の株主総会が25日。脱原発を中心とした株主提案は9社で97議案、最大は大阪市・京都市なども提案した関西電力の22議案
◆日本世論調査会が株主総会の集中開催日を前に行った世論調査(6月13・14日)で、再稼働反対63%、賛成31%。政府が2030年の電源構成を原発20〜22%と決めた(6月1日)ため実質「官製株主総会」。東電は政府が50%超の株主、「国営株主総会」で政府以外の株主は無権利
◆福島地裁(潮見直之裁判長)は30日、福島県浪江町の五十崎喜一さん(当時67)の自殺は東電福島原発事故による避難が原因と認め、遺族に2,700万円の支払いを命じた。遺族は控訴せず、東電に対し控訴をやめ、謝罪することを求めた
◆フクシマ2号機格納容器の貫通口を東電が26日、事前調査。放射線計測ロボットの計測可能上限、1シーベルト。貫通口ふたの隙間から黒っぽい物質が溶け出たあとが写る写真とともに30日の記者会見で公表した。人は近づけない
◆「居住制限区域」と「避難指示解除準備区域」の避難指示を2016年度末(2017年3月)に解除する福島復興指針を、政府は6月12日に改定した(この欄18日)。東電は29日、損害賠償の見積もりを9,501億円増額し、7兆753億円とし、原子力損害賠償・廃炉等支援機構(国)に対し、増額分の追加支援を申請した
◆神戸地裁に提訴されている兵庫県内への避難者の「避難の権利裁判」は、9日11時45分、第9回期日。神戸地裁最大の101号法廷で。原告団は1〜3次合計34世帯92人に。6月27日ろっこう医療生協第31回総代会でOさんが傍聴支援を訴え
2015年6月25日
なだ・平和のための木曜行動611
●再稼働を関電が急ぐ高浜原発3・4号機のそばで、天正地震(1586年)の際に起きた大津波の痕跡と見られる砂層を福井大のチームが観測していた。関電は「津波評価や対策に影響を与えるものではない」と言い続けているが、規制委員会は関電に調査を促す意向を共同通信の取材に対し示した(6月22日各紙)
●9電力会社の株主総会がきょう25日、いっせいに開かれる。昨年に続きすべての総会で脱原発の株主提案が行われる
●関西電力の株主総会には大阪市と京都市は今年も脱原発提案。大阪市の提案は、すべての使用済み核燃料の最終処分が決まらない限り、再稼働すべきでないとするもの
●『朝日新聞』がまとめて24日報じた株主提案は以下のとおり。◆原子力発電からの撤退、再稼働に向けた安全対策工事の凍結(東北、北陸、中国、四国など)◆原発事故への巨額の損害保険への加入、補償金積み立て(東京、九州)◆住民避難体制の充実を再稼働の条件に(北海道、九州など)◆原発依存による経営悪化の責任を問い社長解任(関西、九州)◆安全性に留意しつつ原発を早期に再稼働する(東京)
●規制委員会は24日の定例会合で、事故時の被ばく医療体制を根本的に改める原子力災害指針の改定案を決めた。「原子力災害拠点病院」「高度被ばく医療支援センター」などを立地県が指定する
●国土庁(当時)が1999年、福島県沖の地震で8メートルの高さの津波が沿岸に押しよせることを掌握していたことを24日、共同通信WEB版が報じた。役所が役所に対策を求めたが、東電には届かず?
2015年6月18日
なだ・平和のための木曜行動610
●12日、政府は「居住制限区域」と「避難指示解除準備区域」の避難指示を2016年度末(2017年3月)に解除することを閣議決定した。同日、政府(関係閣僚会議)は使用済み核燃料の取り出し開始を最長3年おくらせ、'17年度からに変更。収束は遅らせ、帰還は急がせる
●15日福島県は、フクシマ事故による自主避難者への、災害救助法に基づく避難先の住宅の無償提供を'17年3月で打ち切ると発表。文書は「避難指示区域以外からの避難者に対する平成29年4月以降の取扱いについては、災害救助法に基づく応急救助から、新たな支援策へ移行」と書く。県内外に避難者は11万2千人、うち自主避難者は3万6千人
●兵庫県弁護士会は昨年8月20日、避難者の意向や生活実態に応じた期間更新や、転居が可能となるよう「原発事故避難者への住宅等の供与に関する新たな立法措置等を求める意見書」を出した
●16日『神戸新聞』は、「事実上の帰還強制だ」と避難者の声を紹介し、首都圏への避難者らでつくる「ひなん生活をまもる会」が都庁で記者会見し、打ち切り撤回を求めたことを報じた
●兵庫県内に避難している人の数は2月20日現在、345世帯883人、うち神戸市内は119世帯281人(兵庫県発表)
●淡路市で関西最大級のメガソーラー(太陽光発電)「ユーラス津名東ソーラーパーク」が16日、竣工した。15万4千枚のパネルを60ヘクタールに貼り、発電量は33.5メガワット(1メガは千キロ、100万)、一般家庭1.1万戸分と17日の『神戸新聞』が報じた。ユーラス・エナジー・ホールディングスの子会社が建設・運営
2015年6月11日
なだ・平和のための木曜行動609
■福島県飯舘(いいたて)村民の6割3,400人が'17年3月までの避難指示解除と賠償打ち切り(自公両党提案)に反対して村長に3日、申し入れ(『東京新聞』8日の「こちら特報部」)
■9日の『河北新報』は、線量が下がらないのに「除染は終わった」として避難指示解除を急ぐ安倍内閣の方針に、飯舘村の声と苦悩を報じている。下がらぬ線量、いたるところに、はぎ取った土の仮々置き場
■自主避難の人々の暮らし再建も営々と。福島県郡山市から避難し淡路市で農業を始めたSさんは、「しましまタマネギ(福シマ・淡路シマ)」初めての収穫。梅雨の晴れ間の7日、灘からも援農。小4、小2の子どもと24歳のKさんは、ちびくろ保育園(兵庫区)の夏まつりでの再会を固く約束
■東電は工程表で本年度前半(つまりあと3か月)に始めるとしていた3号機プールからの使用済み核燃料取りだしを、2年後の'17年度とするなど、「廃炉の中長期ロードマップ」を大幅に改訂すると『神戸新聞』が10日報じた。政府への取材で
■10日の『福井新聞』は、美浜3号機再稼働について審査する規制委員会で、「地震は深さ4キロより深いところで起こる」とする関電と、大飯、高浜と同様に深さ3キロでの地震を想定すべきだとする規制委員が対立し、「審査はいきなり正念場」と報じた。750ガルとした基準地震動の設定を関電は大きくしたくない
■『週刊朝日』19日号は「小泉純一郎氏動く」「原発ゼロあきらめるな」・・・ニコニコ動画のパロディ「総統閣下は安保法制審議にお怒りです」でも、「総統」は「オレも小泉のようになりたいよ」とつぶやくラストシーン。作者は元東電医師の小野俊一さん
2015年6月4日
なだ・平和のための木曜行動608
●1日、九州電力は川内(せんだい)原発の再稼働時期を8月中旬になると発表した。鹿児島県知事(や鹿児島県議会、薩摩川内市議会と薩摩川内市長)は、昨年11月7日、再稼働に同意した。「1月にも再稼働」と見通しを述べていた
●鹿児島地裁は4月22日に川内原発再稼働の差し止め仮処分を求める申請を却下した。住民側は福岡高裁宮崎支部に控訴。『南日本新聞』・『西日本新聞』は5月9日「巨大噴火の可能性は十分小さい」とした地裁決定に地震・火山学者から「科学的根拠がない」と異論が噴出していることを特集した
●きょう4日、鹿児島市内のホテルで小泉元首相が講演する
●5月27日、九州を縦断した「リレー・デモ」(ストップ再稼働!3・11鹿児島集会実行委員会)が、福岡市の九電本店に11万余の署名をもって九電と交渉。4時間後に九電は警察官を本店に入れて「排除」
●1日、関西電力はフクシマ後2度目の電気料金値上げを強行した。月300キロ使用で6月7,932円、10月からは8,481円、2年前より2割高に。同日、久元喜造・神戸市長は「遺憾」の文書、「多様なエネルギー源の活用」を申し入れ。原発依存率が5割を超えていたことが、経営不振の原因
●福島第一原発港湾内4か所で、放射性物質(ストロンチウムなどベータ線)濃度が5月30日、過去最高を更新。29日、汚染水をタンクから3号機タービン建屋に移送するホースに直径1センチの穴が開いているのが見つかっていた。『日経』は2日、「ホース設置以来点検せず」と報じた
●小浜市民の会『はとぽっぽ通信』205号は「高浜仮処分」申立人声明など
2015年5月28日
なだ・平和のための木曜行動607
◆昨年11月7日の鹿児島県知事による再稼働同意から半年、規制委員会は27日、川内(せんだい)原発1・2号機の保安規定を認可した。「7月下旬に1号機、9月下旬に2号機を再稼働」と九州電力。列島原発ゼロは'13年9月15日からで、現在21か月めに入っている
◆電気事業連合会の会長として22日、記者会見した関電の八木社長は、老朽原発・美浜1号機の「後継機をつくりたい」と表明した。「政府の電源比率20〜22%を維持する」「地元の熱い思いをいただいている」ことが理由、と。関電は11機のうち9機を再稼働、1機をリプレースすれば電源構成はフクシマ前の原発51%超えか?
◆八木社長は、高浜3・4号機の再稼働が差し止められている問題で、関電が申し立てた異議の審尋が11月中旬まで3回予定されているが、「3回の審尋を経ず、早期に判断の可能性がある」と言い、11月再稼働を言明(『福井新聞』23日)
◆ウィーンに本部を置くIAEA(国際原子力機関)がフクシマ事故の最終報告書。「勧告した安全評価を十分行わなかった」「国際的な慣行に従わなかった」と「想定外」はバッサリ。6月に定例理事会、9月年次総会で審議される(25日『神戸新聞』)
◆25日『東京新聞』は、高浜原発の近くで、天正地震(1586年)のものとみられる津波堆積物が見つかったことを1めんで
◆24日加西市玉野町で「兵庫・加西市逆池(さかいけ)水上メガソーラー発電所」が竣工した。同じく京セラが加東市で設置する水上メガソーラーを超え世界最大の2.3メガワット。一般家庭約820世帯の消費電力に相当する。6月11日に関電に売電を始める(『神戸新聞』25日など)
2015年5月21日
なだ・平和のための木曜行動606
◆4月14日に福井地裁がだした高浜3・4号機の運転差し止め仮処分に対し、関電はその執行停止を申し立てていたが、これを18日、地裁(林潤裁判長)は却下した
◆仮処分への異議を関電は申し立てており、20日、第一回審尋が行われた。「決定が出るまでに数か月程度かかる」と『産経』
◆19日『福井新聞』は、福井県内にある「原発のゴミ」(使用済み核燃料とは別)の状況をまとめた。関西電力美浜、大飯、高浜の3原発で保管しているのは3月末時点で、200リットルのドラム缶計約10万2千本。貯蔵容量は12万4500本で、「空き」は18%のみ。日本原電敦賀は貯蔵庫の容量8万5千本に対し6万6700本を保管。昨年度は六ヶ所村に8千本送り出した。他に事故で取り替えた蒸気発生器などの巨大廃棄物も
◆プルサーマル発電の四国電力伊方原発3号機について、規制委員会は20日、審査書案を決定、パブリックコメントを行うが再稼働へ。列島最大の「中央構造線断層」から8キロしか離れていない。基準地震動は650ガル。佐田岬半島の原発より西に5千人が住む。半島先端の三崎港まで道路は無事で?陸路、岸壁は壊れず?船で大分県へ
◆安倍内閣は海外での武力行使を(切れ目なく)行う戦争法を15日提出した。19日の参議院・外交防衛委員会で中谷防衛相は「電力不足」「生活物資の不足」(首相の本会議答弁)には「原子力とかそういった部分」(も含まれる)と答弁した
◆北陸電力志賀(しか)原発について、規制委員会の有識者会合は13日、直下を走る断層について「活断層であることを否定できない」という見解をまとめた
2015年5月14日
なだ・平和のための木曜行動605
●川内(せんだい)原発仮処分が鹿児島地裁によって棄却されたことへの即時抗告を、各紙は7日夕刊で報じた
●九州電力は川内原発再稼働方針を修正し、13日「7月下旬再稼働」とする工程表を再提出した。規制委員会から「現実性があるとは思えない」と指摘されていた。使用前検査は3月に始まったが九電の不手際がつづく
●小泉元首相が6月4日(木)13時30分、鹿児島市の城山観光ホテルで講演する。事務局は日本キリスト教団串木野教会内0996-33-3739FAX兼用(10日『南日本新聞』)
●脱原発をめざす首長会議が宝塚で第4回総会を開き、4月28日に経産省が決めた「'30年に原発比率20〜22%」とする原発依存方針に反対する緊急決議
●11日で東日本大震災・福島原発事故から50か月。今年は5年に一度の国勢調査の年で、10月1日まであと半年を切った。福島県浪江町、大熊町、双葉町、富岡町、葛尾村、飯舘村は全町・全村避難中で、国勢調査人口が「ゼロ」となりそうだと共同通信が8日、報じた。10万人減少だった阪神大震災('95年)の国勢調査とその後の「行政災害」の教訓は生きるか?
●宮沢洋一経済産業相は7日、東京電力福島第1原発を視察、廃炉の工程表を「できるだけ速やかに改定したい」と述べた
●日本原子力研究開発機構が、格納容器内に落下した燃料の状態をフランス政府と共同研究する(8日『福島民報』)。国際廃炉研究開発機構が廃炉の技術開発を行い、原子力損害賠償・廃炉等支援機構が「廃炉戦略プラン」を3年後に確定することになっている
2015年5月7日
なだ・平和のための木曜行動604
■川内(せんだい)原発仮処分が鹿児島地裁によって棄却された(4月22日)ことを受け、申立人(原告)は6日、福岡高裁(宮崎支部)に即時抗告をおこなった
■まず5キロ圏内から避難を始め、5キロ以遠は「屋内退避後に」とする2段階避難計画を、鹿児島地裁は「合理的」とした。5キロ以遠の人々が各自の判断で逃げ始めることはない?のが、なぜ「合理的」?
■あたかも5キロ〜30キロ圏の住民がただちに避難開始することへの禁止条例を地裁は鹿児島県議会に求める?かのように。敵前逃亡を禁じる軍隊なみ?前線から逃げてくる仲間を斬り殺した新撰組か?
■連休中、心配が募った箱根山のようなことが川内原発の近所で起きれば、だれが、いつ原発を止め、燃料を取り出す指示をだすのか。大規模噴火について棄却の理由は「可能性があるとする専門家は少数」。基準地震動については判断放棄
■川内原発の地元紙『南日本新聞』は、5月1日、世論調査結果を報じた。前年調査より「再稼働反対」が増え、59.9%
■フクシマ処理で契約額が増え続ける原発の世界最大手「アレバ」の元最高経営責任者アンヌ・ロベルジョン氏(55)が「日本には危機管理の訓練が欠けていた」(共同通信が取材、5日『東京新聞』)
■「核のゴミ」最終処分は、再処理のうえ地層処分するとして、'10年に神戸など、全国各地で名乗りを上げる自治体を探してきた政府は、「科学的有望地」を示し、全国の複数の自治体に調査を申し入れる方式に今月、改める(4日『東京新聞』)
■4月30日、関西電力は美浜3号機の40年越え運転のための特別点検を始めると表明。高浜1・2号機の申請と同時に
2015年4月30日
なだ・平和のための木曜行動603
◆日米首脳会談「原発はベースロード電源」(共同声明・付属文書、28日)
◆関西電力は高浜1・2号機を40年を超えて運転を延長する申請をきょう行う
◆28日経産省の有識者会合は、2030年の電源構成で「原発比率は20〜22%」と決めた。老朽原発を40年で廃炉にすると原発比率は最大で14〜15%。欧米各国は再生可能エネルギーの比率を30%超としている(ドイツは'25年に40〜45%)が経産省(日本)は22〜24%
◆経済産業省は、2030年時点の原発の発電コストを1キロワット時あたり10.1円とする試算を公表する。米英はフクシマ後、安全対策で建設費が高騰するとして16円、日本はフクシマ以前に建設された浜岡5号機などと同じ条件で建設する想定のため安い(27日『東京新聞』)
◆26日チェルノブイリの過酷事故から29年。フクシマまでは世界で唯一、レベル7の事故を起こした4号炉は、国際支援で新しい石棺で覆われている。1〜3号炉は'00年までに運転を休止したが、ウクライナ政府が資金難で解体を正式に決定したのは今月(27日『神戸新聞』)
◆元京大助教の小出裕章さんが25日、外国人特派員協会で記者会見し、汚染水が増え続ける福島第一原発1〜3号機について、「4年たっても現場に作業員が近寄れない事故は原発だけ」と指摘、「石棺方式で放射能を閉じ込めることに転換するべきだ」と提言した
◆フクシマから海洋に流れ出た放射能のうち、800テラ(兆)ベクレルが北米沿岸に流れ着いた。試算はウィーンで開かれた学会で福島大学環境放射能研究所の青山道夫教授
2015年4月23日
なだ・平和のための木曜行動602
■14日、福井地裁(樋口英明裁判長)は高浜3・4号機の差し止めを、仮処分決定。昨年5月の大飯原発「人格権」判決と同趣旨、さらに規制委員会の新規制基準は「緩やかにすぎ合理性がない」
■裁判所の「取り消し」確定まで「動かしてはならない」。関電は17日、異議申し立て。関電の森会長は15日「(再稼働は)遅れる」。住民側にとって最悪の最高裁での取り消し確定まで1年。14日、菅官房長官は「再稼働を粛々とすすめる」
■14日、申立人(原告、9人)の高橋秀典さん、松本なみほさんを含む約30人が神戸からマイクロバスなどで福井へ(写真)
■決定後の報告集会は約500人。河合弘之弁護士、海渡雄一弁護士ら弁護団、今大地晴美(敦賀市議)申立人代表、中嶌哲演さんらが決定を報告、記者や会場からの質問に答えた
■あゝあわからないわからない 安全安心安価安定 安倍さんトークがわからない 日本の原発世界一 爆発 死の灰なんのその あとは野となれ山となれ 行方不明の燃料棒どこへ行ったかわからない はやる心がわからない(21日の『東京新聞』「こちら特報部」面、鎌田慧さんのコラム)
■格納容器を調査するためのロボットが1台10日に動けなくなり、2台目も放射線でカメラが壊れ、19日格納容器内にうち捨てられた。人が1時間もせずに死に至る9.7シーベルト
■21日、発電機故障で汚染水、また外洋に
■原発で今後、大事故があった場合、「緊急作業にあたる作業員の被ばく線量の上限を、100ミリシーベルトから自動的に250ミリシーベルトに引き上げる」と報告書(17日、厚生労働省の検討会)
2015年3月26日
なだ・平和のための木曜行動601
■敦賀2号機(福井県)について、原子力規制委員会の有識者会合は25日、「直下に活断層(耐震上、考慮すべき活断層)」とする最終評価書を了承
■同機を所有する日本原電(げんでん)は、24日「申し入れ」(http://www.japc.co.jp/news/press/2014/pdf/270324.pdf)。
「話し合いの機会を」と言うが、実は'13年5月15日に同じ結論の評価書がだされていた。つまり2年間「話し合ってきた」結果が今回の最終評価書
■ANN(朝日放送)などは、敦賀2号機は廃炉の可能性と報じた。なお、同1号機については関電美浜1・2号機などとともに同社が17日、廃炉を決定した
■「もう動かすな原発!福井県民署名」が昨年夏から行っていた20万5千人の署名を24日、福井県の野路博之・原子力安全対策課長に手渡した。代表の中嶌哲演さんらは2月22日にも県庁を訪れ、知事に手渡す予定だった。3月9日に県議会は閉会、26日に知事選が告示される
■2日から規制委員会が行っていた保安検査で、もんじゅの「最重要配管」までが点検漏れとなっていたことが25日判明した(『東京新聞』同日夕刊)
■原子炉の安全性を保つ上で最も重要とされる「クラス1」の配管など、今回のもんじゅ点検漏れは原子炉の心臓部。1万か所を超える点検漏れは、点検のたびに増え続けている。すでに日本原子力研究開発機構に対し事実上の「運転禁止命令」がでている
■高浜町議3人が関係する3社が高浜原発関連の工事を請け負っていた(『中日新聞』22日)。前日の報道と合わせ計4町議・4社・7億7千万円。町議選は4月26日
2015年3月19日
なだ・平和のための木曜行動600
◆高浜原発の再稼働差し止めを求める仮処分申請が結審したことについて、原告弁護団の井戸謙一弁護士が「Xデー(26日か27日)には多くの市民が、福井地裁の決定に喜び、裁判官に敬意を表し、差し止め決定を支持していることを全国に示そう」(12日未明ネットに)
◆15日、神戸学生青年センターで行われた「子どもの生命を 未来を 守る」集会で、中嶌哲演さんは、関西電力が出した裁判官忌避が退けられたことや、小浜の運動の経験から超党派の市民の団結の重要性を講演。詩や歌も。参加者90人
◆17日関西電力と日本原電、18日九州電力と四国電力が、老朽原発の一部について廃炉を決定。18日『神戸』は、廃炉決定の美浜1・2号機あわせて84KWにすぎないことなど、効率化の観点からの決定で、安全への不安はぬぐえないと報じた
◆廃炉決定と同時に再稼働申請(17日)。関電は高浜1・2号と美浜3号。申請中の原発は計15原発24基に
◆13日、貯まる汚染土の保管場への搬入を「見切り発車」。福島県内8万8千か所の仮置き場などに野積みされている。保管場から移して中間貯蔵施設で30年間「貯蔵」されるが、その先は決まっていない
◆滋賀県議会本会議は16日、原発再稼働には30キロ圏内の自治体の同意が必要だとする請願を、否決した。委員会審査では可決されていた。自民の一部からは賛成や退場も
◆14日の『東京新聞』は、核のゴミの最終処分を始めるスウェーデンの処分場を報じた。「10万年の安全」に自信と。場所が決まった国はフィンランド、フランスと同国。日本の使用済み核燃料は1万7千トン
2015年3月12日
なだ・平和のための木曜行動599
◇高浜、大飯両原発の再稼働差し止めを求める仮処分申請で、福井地裁(樋口英明裁判長)は11日、午後3時から高浜3・4号機についての2回目の審尋(口頭弁論)。高浜については「結審」、3月中にも「判決」か(その5日前に開廷通知)。さよなら原発神戸アクションが傍聴
◇上記を県会「チーム議会改革」事務局の松本なみほさんがフェイスブックで速報
◇「25bプール650杯分」・・・事故から4年を目前に、『朝日』が東電福島原発敷地内のがれきや伐採木が集められ、行き場が決まっていない放射能汚染ごみ(廃棄物)の存在を報じた(8日「東日本大震災」特集第3回)
◇『東京新聞』11日の一面トップは、福島の上空9,000bからの「夜間の国道6号」航空写真。廃炉工程にある福島第一原発と東京方面が光り輝き、途中はところどころ(いわき、水戸)が明るいものの、ほとんどが暗闇。タイトルは「復興途切れ途切れ」
◇大震災4年の11日、社説に原発事故を論評した新聞社も多かった。『神戸』は「二つの核を超えて」
◇愛媛県民の69.3%が伊方原発の再稼働に否定的な意見。『愛媛新聞』が2〜3月に行った四国電力伊方原発に関する世論調査結果を11日、報じた
◇来日したドイツのメルケル首相がドイツを発つ前に、「日本も(脱原発、再生可能エネルギーの)同じ道を歩むべきだ」と日本人研究者(福島出身、ベルリン在住)との対談で語っていことを、7日のNHKニュースが報じた
◇9日、福島県弁護士会が汚染水流出問題で会長声明。賠償、収束、環境回復、被災者支援を求める会長談話も
2015年3月5日
なだ・平和のための木曜行動598
◆小出裕章・京大原子炉実験所助教の最終講義が2月27日、同実験所(大阪府熊取町)で。自主講座「原子力安全問題ゼミ(第111回)」。IWJ(岩上チャンネル)ハイライト動画(無料)はhttp://iwj.co.jp/wj/open/archives/235922
◆汚染水が外海に流出していたことを東電が知って隠していた問題で、3日の衆議院予算委員会で安倍首相は「海洋の放射能濃度は法定内、汚染水の影響は港湾内に止まり、コントロールされている」
◆『神戸新聞』27日社説は、汚染水流出について「汚染水がコントロールされていない証し」「怠慢による失点は大きい」。各紙が大きく報じた
◆「事故から4年を迎える11日までに中間貯蔵施設への除染廃棄物の搬入」をめざしてきた環境省が、受け入れ先の双葉、大熊両町から「日程ありき」だとして反発をうけ、搬入を3月12日以降とした
◆1日、安倍首相が双葉町役場を視察。中間貯蔵施設の予定地で、保管場の建設が進む。福島市内などの公式仮置き場9百か所、公園や学校など5万3千か所から保管場へ運び込む。中間貯蔵施設から30年後に県外へ移すと政府は口約束
◆27日、京都府と関電が原子力安全協定を締結した。原発から5キロしか離れていない舞鶴市がある京都府が、「関電にしてもらえる」のは原発の増設などの「事前説明」だけ。京都府は安全対策に関して「意見を言うことができる」。「稼働の自由協定」であり、兵庫県など他府県は「意見さえ言えない?協定」
◆避難区域内外の商工業の営業損害賠償を来年2月に打ち切るとしてきた東電は、この方針を3日、撤回した
2015年2月26日
なだ・平和のための木曜行動597
■原子炉建屋山側の「K排水路」から外海に流れ出る汚染水について、東京電力は昨年4月16日以降はその濃度を把握しながら流出を放置していた。タンク群の汚染雨水などからの「C排水路」は一昨年夏、流出先を港内に変更していた
■汚染源は2号機屋上で、雨が降るたび高濃度の汚染水が海洋に流出。リットルあたりセシウムは1,000ベクレル、ストロンチウムは1,500ベクレル、流量は一日あたり1,700トン。認めたのは24日、間もなく4年
■25日、福島県漁連は組合長会議を開き、国と東電から説明を聴取。「信頼関係が崩れた」「漁業者を甘く見ているのか」
■24日、経済産業省は「汚染水の浄化」を終えるのは、2015年度いっぱいかかると発表した。当初は「今年3月末」
■福井県美浜町長選挙(22日投開票)で5選された山口治太郎町長は、『読売新聞』の取材に、「(廃炉となる1・2号機について)リプレース(建て替え)などを国のエネルギー基本計画に盛り込んでもらうよう先頭に立って要望したい」と抱負(24日の同紙)
■小出裕章・京大原子炉実験所助教が退官する。最終講義は27日午後2時、同実験所(大阪府熊取町)で。自主講座「原子力安全問題ゼミ(第111回)」で。IWJ(岩上チャンネル)が中継する
■19日に自民党の経済産業部会が発送電分離の電気事業法改正案をまとめた際、付則に「問題があれば(2020年4月実施について)必要な措置をとる」という文言を盛り込んだことについて、20日電事連の八木誠会長(関電)は「私どもの要望を受け止めていただいた」と言い、発送電分離を阻止する意向をのぞかせた
2015年2月19日
なだ・平和のための木曜行動596
◇12日、高浜3・4号機の再稼働へ規制委員会が審査書。13日の『東京新聞』は1めんトップで「意見公募応えず『適合』」「原発集中立地 懸念置き去り」。各紙とも1めん
◇17日、政府は役人を福井県に派遣し再稼働方針を伝達。福井県側は5条件を提示し、政府に回答を求めた
◇12日、福島市で開かれた福島県の「県民健康調査」の検討委員会で、甲状腺の1巡目検査(事故から3年)で「異常なし」だった子どものうち2巡目検査(昨年4月から)で、1人ががん、7人が同疑いと診断されたと報告された
◇県発表では、合計118人ががん、および同疑い。うち手術でがんと確定した子の数は87人。検討委員会の星北斗座長(県医師会常任理事)は「原発事故の影響とは考えにくい」と言い続け、12日も「これまでの見解を変える必要はない」と言った
◇17日、来日中の国際原子力機関(IAEA)の調査団は、福島原発で増え続ける汚染水について「管理した上で海洋放出することが全体の安全性向上につながる」とトンデモ会見
◇経済産業省は、原発から出る「核のごみ」の最終処分について、将来、処分地や処分方法の見直しができる仕組みに変更すると、共同通信が17日報じた。「最終処分じゃないかも」と最終処分場押しつけ
◇日本学術会議の委員会も「核のごみ最終処分」について、3月にも正式に公表する(18日『神戸新聞』)。高レベル放射性廃棄物の処分地が決まらないまま再稼働を進める国の姿勢は「将来世代に対する無責任」とし、再稼働で生じる廃棄物の抑制や上限設定など「総量管理」を、と
2015年2月12日
なだ・平和のための木曜行動595
◆規制委員会はきょうの定例会合で高浜3・4号機の再稼働審査を「合格」とする。同原発は神戸に最も近い原発。関西電力は「再稼働も電気代値上げも」
◆大飯原発3・4号機の差し止め判決(昨年5月21日)を受け、名古屋高裁金沢支部での控訴審は9日、第2回口頭弁論。被告・関電は1審とまったく同じ主張を繰り返した(上記)
◆9日東京電力は記者会見で、宇宙線「ミュー電子」を観測して、壊れた原発のなかで、溶けた燃料がどこにあるかを調べる装置を設置したと発表した。まず1号機から。格納容器から漏れ出している汚染水は毎時3.4トン、濃度は2.37シーベルト等のデータがロボットによって観測されている。格納容器内は数十シーベルトとも
◆9日、福島県田村市都路地区の旧緊急時避難準備区域の住民105世帯339人が、国と東電に対し、総額約37億3千万円(1人あたり1,100万円)の損害賠償を求め、福島地裁郡山支部に提訴した
◆同地区は昨年4月に緊急時避難準備区域が初めて解除され、1月28日、政府の原子力損害賠償紛争審査会が、慰謝料の今年3月末での打ち切りを「妥当」としていた
◆『毎日新聞』(大阪夕刊)は7日、12年4月〜13年5月に原発から70キロ離れた場所で捕獲されたニホンザル61頭の筋肉からセシウムが78〜1778ベクレル検出されていたと報じた。日本獣医生命科学大の落合和彦講師と羽山伸一教授らの調査。すでに昨年7月、科学誌に掲載されていた
◆経産省の小委員会が2030年の電源構成比率を「原発20%」を軸に議論を始めた(『東京新聞』5日の「こちら特報部」)
2015年2月5日
なだ・平和のための木曜行動594
■関西電力は「保有11基中9基の再稼働を目指す」と『神戸新聞』3日。関電は2日、美浜3号機を運転開始から40年を超えて運転する意向を福井県に伝えた。関電の「40年超え運転」は高浜1・2号機に次いで3基目。美浜1・2号機の廃炉は、年度末に発表?経産省の廃炉経費を利用者に再負担させる制度変更を待っている
■規制委員会は高浜3・4号機の再稼働審査を「合格」とする。12日の定例会合で。同原発は神戸に最も近い原発で、4日『神戸新聞』は、「30キロ圏内に京都府綾部市や舞鶴市が含まれている」と2めんで大きく報じた
■除染で出た汚染土などを運び込む「中間貯蔵施設」が「着工」され、3日報道に公開された。作業する人は宇宙服のような重装備
■学校の校庭や公園、民家の庭など福島県内1,000か所にある「仮置き場」のうち、原発に近い9市町村から3月11日(事故から4年)までに搬入し始める
■「着工」されたのは、「保管場」で、双葉、大熊両町内に2ha。環境省が地元に約束したのは、昨年中に中間貯蔵施設の建設を終え、今年から搬入を開始することや、30年後には福島県外に運び出すことなど
■南相馬市のホットスポット「特定避難勧奨地点」の10世帯とその近くに住む1世帯への、ADR(訴訟外紛争手続き)による不動産賠償の和解案(4億3千万円)を、東京電力は一部拒否する回答を1月30日にだした
■東京・世田谷区(保阪展人区長)は、2日発表した新年度予算案で「節電家庭に地元で使える商品券」。財源は区営の太陽光発電収入
2015年1月29日
なだ・平和のための木曜行動593
◇除染廃棄物の中間貯蔵施設予定地(双葉・大熊)への試験搬出=搬入が3月11日までに開始される。搬出されるのは両町と浪江町、富岡町、川内村、楢葉町、広野町、葛尾村、田村市。南相馬市や福島・郡山両市などは対象外。公園や学校、各家庭の「トン袋」に入れて保管されている
◇東電は23日、汚染水処理を年度内に終わらせることを断念、見通しを5月へ変更
◇Jビレッジ(サッカーコート11面や合宿施設など)のうち、原発収束作業に使われていない2面の営業を再開することが決まった
◇Jビレッジは50ヘクタール(甲子園球場の約12倍、神戸空港島の約5分の1)。当初、福島第一原発7・8号機建設の見返りに東電が計画した広野、楢葉の両町にまたがる施設。130億円を投じて'97年、供用開始。運営は東電と福島県など
◇最後の特定避難勧奨地点が解除された南相馬市の142地点・152世帯の帰還が進んでいないことを『福島民報』が報じた(27日)。毎時3マイクロシーベルトもの高線量の場所があり、4世代が2世帯に分かれて住むなど
◇川崎市は26日、20日に東電からの損害賠償2億8,643万円の支払いがあったと発表(前回約5億円)。下水汚泥焼却灰の保管費用など約2億6,612万円、食品の放射性物質濃度の測定費用など約1,973万円、水道水の検査に関わる運搬費用など約52万円。入金額は累計約9億9,853万円。同市が使った経費は35億2,300万円(http://www.city.kawasaki.jp/templates/press/160/0000064573.html)
◇舞鶴市は23日、高浜原発から5キロ圏外に住む一部の住民にも安定ヨウ素剤を、同原発再稼働までに配布すると発表
2015年1月22日
なだ・平和のための木曜行動592
●東京電力福島第1原発(19日、1人死亡)と同第2原発(20日、1人死亡)、柏崎刈羽原発(19日、1人重傷)で死傷事故。「いずれも当たり前の対策さえしていれば防げた事故」と21日の『東京新聞』
●20日、東電の姉川尚史・立地本部長が臨時記者会見。「重大災害が続き大変申し訳ない」と謝罪
●21日の『福井新聞』が同社を訪れた関電副社長の発言を報じた。「(運転期間の原則40年制限で)原発は減っていき、いずれゼロになってしまう。国の方針として原子力の比率をある程度維持するならば、リプレースは必要」と
●出力の小さい古い原発を建て替え、出力の大きい古い原発は40年を超えて運転を延長、40年経っていない原発はすべて再稼働の関電。世論に大逆行
●年末16日に電源開発(Jパワー)が申請していた大間原発の審査を20日、規制委員会が開始した。建設中の原発審査は初めて。世界初のフルモックス(燃料すべてがウランとプルトニウムの混合酸化物)。制御棒の効きが遅くなることは、はっきりしているのに。Jパワーは基準地震動を650ガルと想定、それより強い地震は想定外
●20日の『東京新聞』は、1めんトップで福島からの移住が急増していると調査結果
●17日、灘区民ホールで開かれた「阪神淡路大震災20年の集い」(ろっこう医療生活協同組合とホールの共催)に、きらり健康生活協同組合(福島市)から橋本一弘・常務理事。汚染土の中間貯蔵施設への搬出も始まらず、子どもの甲状腺がんが多発の時期を迎えるなど、「フクシマ」の現状が報告された。保養キャンプへの謝辞も
2015年1月15日
なだ・平和のための木曜行動591
■関西電力が4月から平均10.23%の電気料金値上げ(2年で2度目)を年末に申請したことに関し、検針の際、「値上げ申請について」チラシを各戸に投函している
■値上げの理由を「原発再稼働が遅れているから」(原子力プラントの再稼働の遅延による火力燃料費等の大幅な増加)とし、今年11月より早く再稼働できれば「引き下げを行いたい」。世界中で原油価格が半値以下に下がっていることも、姫路でやっとコンバインド方式の発電に火力を切り替えることにも触れず
■問い合わせ電話(0800-123-0303)をすると、録音する旨の断りで理由を「品質向上のため」とテープが言う。説明文書の品質は劣悪
■6日、近畿経済産業局は公聴会を3月3日(火)と4日(水)、大阪合同庁舎1号館 第1別館大会議室で行うことを公表。意見陳述届出書の提出は2月16日まで。届出多数の場合、経済産業大臣が指名
■関西電力としては説明会さえ1か所も開催しない意向
■経済産業省の有識者会議は14日、報告書案をまとめ、'16年の電力小売り全面自由化後も、原発の廃炉費用を電気料金に転嫁することを決めた。利用者は、脱原発の業者を選んでも原発廃炉費用を払わされる
■仙台市の画家加川広重さん(38)が福島第1原発事故後の被災地を描いた幅16.4メートル、高さ5.4メートルの絵画などの展示イベント「巨大絵画がつなぐ東北と神戸」の開催を9日『神戸新聞』が報じた。「原発事故の悲劇訴え」と。10日から18日まで、デザイン・クリエイティブセンター神戸(神戸税関の南東、旧・生糸検査所)
2015年1月8日
なだ・平和のための木曜行動590
◆高浜3・4号機の再稼働へ、関西電力・八木社長は周辺自治体との安全協定について「要望があれば、30`圏にとどまらず、内容に応じた協定は結び得ると思う」と記者会見。内容については「立地地域の安全協定の歴史的な経緯を踏まえ、各自治体と相談する」(6日、福井県庁で)
◆30`圏内だけでも福井、京都、滋賀の3府県・12市町に18万3千人が住む。八木社長は「再稼働手続きで同意を求める対象は立地する市町と県に限る」と強調し、「内容に応じた協定」は、地元同意も立ち入り調査権も含まないもの
◆「川内(せんだい)方式」での再稼働方針を「妥当」とアンケートで回答したのは、全国の原発の半径30`圏に入る160自治体のうち、約2割の35自治体にとどまると共同通信(5日の朝刊各紙)
◆東京電力の広瀬直己社長は一年ぶりに新潟へ。6日、新潟県の泉田裕彦知事と会談。泉田知事「まずは福島第1原発事故の原因究明だ」。東電は22日に柏崎市で、23日に刈羽村で住民への「説明会」
◆日本原電は敦賀1号機について「(運転終了方針の)2016年を超えて運転延長することは検討していない」と実質廃炉宣言。66年着工、70年運転開始で、大阪万博に電気を送った日本最古の原発。出力は35.7万kWで2号機の三分の一(6日、社長が福井県庁で記者会見)
◆福島県が6日、昨年10月1日時点の子どもの避難者数を発表した(詳細上記)
◆秋田県湯沢町に住む60代の女性が「放射能除染機」の購入を持ちかけられ、3千万円をだまし取られた(秋田県警湯沢署が6日発表)。振込先は兵庫県丹波市に住所があるという
2014年12月25日
なだ・平和のための木曜行動589
■NHKが21日、「メルトダウンFile5知られざる大量放出」を放映。(1めん)
■23日、共同通信が福島事故での被ばくによる甲状腺がん、および同疑いの子どもが4人、「初めて罹病、今後は?」と取材結果を発信(各紙報道は24日)。きょう福島県の検討委員会
■関電・八木社長は19日の定例会見で、再稼働する高浜3・4号機でプルサーマル発電を行うと改めて言明。ウランとプルトニウムの混合酸化物(MOX)を燃やす。高浜3号機では'99年に計画浮上したものの、検査データの不正が発覚し、プルサーマル発電は'10年から
■関西電力は24日、来年4月からの電気料金値上げを認可申請。値上げ幅は平均で10.23%。福島事故後、再値上げは2社め。再稼働も値上げも。やりたい放題に「こんなクリスマスプレゼントいらん。もっと節電するしかない。それでもっと困るのは関電」(中央筋で買い物の女性)
■政府の原子力災害現地対策本部は、21日、南相馬市のホットスポット「特定避難勧奨地点」(142か所・152世帯)を28日に解除すると「説明会」で住民に言い渡した。これで「特定避難勧奨地点」はすべてなくなる。同市原町区大谷の男性は「自宅は除染が終わっていない農地に囲まれている。子どもが戻ってきても外に出すのは不安」(『福島民友』22日)
■インターネットで東電生協は「応援しよう福島県第○弾」と銘打って果物などを販売(昨年末)。「これからも風評被害への取り組みを継続的に行い、福島支援に全力で取り組んでいます」としていたが、この約一年「取り組み」は、少なくともネット上にはない
2014年12月18日
なだ・平和のための木曜行動588
◇総選挙終了で、高浜原発3・4号機の再稼働と1・2号機の「40年超え」運転へ、また廃炉と引き換え増設(リプレイス)へ、関西電力と規制委員会、および経産省は足並みをそろえ、加速
◇規制委員会は17日、高浜3・4号機の「審査書案」提示。原発再稼働の「川内(せんだい)方式」にスイッチを入れた。大雪、厳寒のなか、福井県知事宛の再稼働反対の福井県民署名を『はとぽっぽ通信』202号が伝えている
◇16日、関西電力は1日から行っていた運転40年の高浜1・2号機の「(延命)点検」を報道関係者に公開した。4年前、超音波検査で制御棒駆動装置に大きなひび割れが見つかったアメリカのデービス・ベッセ原発(オハイオ州、免許は運転開始40年の'17年まで)の検査手法引き写し?
◇共同通信は16日、経産省の有識者会合が「中間整理案」に、廃炉となる原発の敷地内に原発を建設することを「今後の課題」として盛り込んでいると報じた。出力の小さな老朽原発に限って廃炉にし、代わって大出力の原発を建設?「リプレイスであって再稼働でも新増設でもない」?
◇17日『東京新聞』「こちら特報部」は、高浜原発再稼働の動きについて。11月27日に差し止め請求を却下した大津地裁判決は「規制委員会が早急に再稼働を容認するとは到底考えにくい」としていた、と
◇太陽光発電を電力会社が買い取り留保している問題で、国が認定した受け入れ可能量の検証結果が16日、発表された。北海道、東北、九州の3電力の「受け入れ可能量」は、国認定の半分。電力会社は「再生エネつぶし」に奔走