2004年11月の井上力
アナログ・プレゼンにも熱中しました

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日付

見出し

11月29日(月) 褒められて悪い気のするはずもなし
11月27日(土) 灘総支部のホームページ
11月25日(木) 闘病観察・9
11月21日(日) 求女塚、国史跡に
11月19日(金) セカンドオピニオン
11月13日(土) 景気回復鈍化=悪化に鈍感
11月11日(木) 介護リフォームの勉強会
11月8日(月) 被災地へ
11月3日(水) あすから新潟です
11月1日(月) 郵政民営化についての政府広報

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2004年11月29日(月)の井上力
褒められて悪い気のするはずもなし

川柳もうまいですよ。私も参考にさせていただきます。

とTさんから褒めていただきました。Tさんは嵯峨野で自治会の広報紙を創っておられます。良い教育者は褒めることのできる人です、まことに。

*** * ***

きょうの本会議での矢田市長の答弁。「医療産業都市構想で70社がポートアイランドU期へすでに進出した」「(外国では)クラスターと表現できる企業の数は少なくとも500」

ある議員への答弁です。私には神戸医療産業都市構想とは、そして先端医療センターとは、繰入金、借入金、補助金、助成金、出資金のカタマリにしか見えません。そこで次のようなグラフをつくってみました。決算委員会に持って行ってクラスターとは何のカタマリですか、と聞いてみようと思っています。

27日のグラフ内の'03年度を「H.16」としていますが、「H.15」の間違いです。

加納花枝さんから頼まれたグラフを、「アナログ版パワーポイント」にしました。その際いっしょにつくったものです。工房ダックスがつくるA1サイズの「電気の要らないプレゼン」です。

電気黒板(プレゼン)が流行っていますが、これは電気のいらないプレゼンです。

 

繰入金・借入金・補助金・・・のクラスター

 

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2004年11月27日(土)の井上力
灘総支部のホームページ

ついに灘総支部のホームページがアップされました。織田佐一さんら若い仲間の手によって、管理されます。21-YOUTHとかいうページも準備中です。ぜひ広げてください。アドレスは以下のとおり。リンクのページも更新しました。

http://nsp-nada.sakura.ne.jp

 

神戸市立中央市民病院の移転・新築問題(19日)に関して、あさっての『おはよう』の「データで読む神戸市政」に先端医療センターの経営状況をのせました。

すでに債務超過であることや、累積欠損が無視できなくなっていること、PET診断はもはや神戸の先端医療センターの目玉商品ではなくなっていること(先日新聞全面広告をしている病院もありました)など、報告してきましたが、今回は医業収入と支出の関係を円グラフにしています。

先端医療センターの「収支」(単位:百万円)

'03年度

'04年度

支出

3,204

4,503

医業収入

510

1,485

他の「収入」

2,694

3,018

<支出>=<収入総額>です。ここでいう'03(H.15)年度は、先端医療センターが「全面開業」した年度で、'04年度は、その2年度めです。

<収入>のなかに占める<医業収入>の割合は、めざましく改善されています。しかし、この2年間を見る限りでは、<支出>規模がどこまで増えれば黒字になるかというと、永遠に黒字化は不可能なようです。

<支出>または<収入総額>−(マイナス)<医業収入>を両年度、計算してみてください。つまり<他の「収入」>への依存が増えています。借入金、繰入金などです(ここでは紹介しません)。

興味のある方は、先端医療振興財団のホームページをご覧ください。財政難のなかで、「官から民へ」の改革のために、何という大盤振る舞いなのでしょう。

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2004年11月25日(木)の井上力
闘病観察・9

明日で私の85歳の母が脳梗塞で倒れて8か月になります。この間、最初の1か月は自宅から車で15分ほどの救急指定病院。オープン直後のきれいな病院でした。

図書室が蔵書ゼロだったことを除けば、そして早くも新機種が発売された「洗浄トイレ」が新機種ではなく、右手に障害が出た母にはボタン操作が右側にしかない「旧式」で不便だったことを除けば、非の打ち所のない設備でした。「新機種」は、リモコンです。「新機種」は神戸空港ターミナルが「売り」にする「左右どちら利きの人にも使えるトイレ」です。

ストップ・ザ・病院移転」で、「トップランナー」として紹介した設備やシステムを備えています。次に3か月半、お世話になったのは郊外のリハビリ専門病院でした。一人ひとりに対応した治療方針を徹底するすばらしい病院でした。いずれの病院も公費が投入されています。

いずれの病院にも、これまで55年間の親不孝を反省し、よく通いました。娘も妻も・・・彼女たちには反省の必要もないのに・・・。

「在宅」に戻って3か月半です。いま母は団地の敷地内ですが、屋外を歩く練習をしています。

車いす、手すり、浴槽、トイレ、流し・・・障害者のための公的援助の対象のものだけでなく、スチーム電子レンジ、ポット、床暖房、パソコン、テレビのリモコンなど、実に「介護用品」は、多様です。さいたまにいる長女(私の姉)との会話手段である電話も。母は使っていませんが「電動歯ブラシ」もその一つでしょう。ほとんど「介護ロボット」です。

介護ロボットがあれば暮らせるわけではありません。医療生協がつくってくれたケアプランで、週1.5回デイケアに通い、あと3日は訪問介護、ほかに週1回の訪問リハビリです。

これら介護ロボットを動かしているのは年金収入です。介護保険という福祉システムもまた年金が動かします。カネがなければ福祉システムもロボットも動きません。

さらにそれ以上に、ご近所のTさんら、訪ねてくださる方々があればこそ、「在宅」の暮らしはなりたっています。

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2004年11月21日(日)の井上力
求女塚、国史跡に

 「八上(やかみ)城跡」(篠山市)と「西求女塚(にしもとめづか)古墳」(神戸市灘区都通3)の2件が国の史跡に指定されることになった。国の文化審議会(高階秀爾会長)が19日、文科相に行った答申に盛り込まれた。県内の史跡は41件になる。

と、きのうの『毎日』が報じました。さっそくあすの『おはよう新社会党です』に次のように紹介しました。最後の数行はあそびです。上記『おはよう』内の求女塚の写真は『能楽の淵』サイトからお借りしました。

中国からの船に見せる日本文化の
ショーウィンドウだったそうです

 都通3丁目(阪神西灘駅南東)の西求女塚が史跡として文部科学省から指定されることになりました。神戸市教委は'85年以来「遺跡公園」(「求女塚西公園」)として整備し、最近では'01年に大規模な調査をしました。その際1596年の「慶長伏見地震」による地滑りあとなども確認されました。卑弥呼に贈られたとされる三画縁神獣鏡7面が出土しています。

 万葉集から始まり、謡曲「求塚」や森鴎外の戯曲「生田川」にうたわれた一人の娘に2人の若者が求婚する悲話は有名です。

 楽天イーグルズを神戸と仙台が取り合い、仙台球場を楽天とライブドアが奪いあったなんていう「21世紀の悲話」の地も、やがて「史跡」になるかもしれません。

「ショーウィンドウ」の方の見出しはアナログ版にはありません

なお、メインの記事は神戸空港問題。久しぶりに「いまどきの神戸空港」を更新しました。

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2004年11月19日(金)の井上力
セカンドオピニオン

「あなたは重病にかかっている。手術をお勧めする」と、Aという医者が言った。念のため、別の病院で検査をしていただいてもいいですよ。

セカンドオピニオンという手法が医療の世界で、当たり前になっています。

この夏以来、われわれがカリカリして問題にしてきた神戸中央市民病院の移転・新築構想案をめぐって、パブリックコメントが行われ、本当に多くの人が、あるいは団体が、意見を出しました。

「市民の皆様からのご意見と神戸市の考え方」なるものが、24日の市会・福祉環境委員会にだされます。(案)が取れて「構想」が動き出します。

セカンドオピニオンが、どう活用されるのか、259人・団体もの意見を神戸市は採り入れ、あるいはセカンドオピニオンとして生かすことができるか、注目でした。

本当は、中央市民病院の大規模補修や、現地建て替えが「ファーストオピニオン」です。白々しくも「(新しい病院では)セカンドオピニオン機能を充実させます」などと、数行だけ加筆することが、パブリックコメントの目的ではなかったはずです。

「次の建て替えのときには、市民の意見を聞きます」?矢田市政も3年です。

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2004年11月13日(土)の井上力
景気回復鈍化=悪化に鈍感

「景気回復鈍化」・・・経済の成長が緩やかになっている・・・竹中平蔵大臣はUFJに続いてダイエーや西武をイジメ倒したその口で、「そんなはずはない」と困った顔をしてみせています。もちろんわれわれは(タイガースやプロ野球選手会を応援することはあっても)ダイエーや西武の経営を擁護するつもりはまったくありませんが。

生産を縮小して減収増益としたり、中国に展開する多国籍企業への木材や鉄鋼の輸出が増えたことによる増益や、はなはだしきはクビ切りで「固定経費が圧縮できた」ことによる増益、これらを「景気回復」と名づけること自体が間違いではないでしょうか。某市長でさえ、来年度予算編成にあたって「税収は増えない」、つまり神戸の景気は悪い、と認めています。

「6四半期連続の景気上昇」の正体を解明しましょう。

景気動向の1要素とされる個人消費、神戸市民の1か月平均家計支出は以下のとおりです。データは企画調整局より。

神戸市民の平均家計支出(1か月)

(単位:円)   集計世帯は90余で平均家族数は約3人

'01年

'02年

'03年

'04年7月

総額

314,691

294,542

295,784

270,380

1人当たり

104,549

99,845

97,618

86,108

総務省統計局調査を神戸市企画調整局が公表

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2004年11月11日(木)の井上力
介護リフォームの勉強会

「見直し」というコトバが、いつから誤用されるようになったか、どなたかが相当前(たぶん前世紀)に書いておられました。

従来の「正しい」使われ方は以下のとおりです。
2ちゃんねるが、新潟中越地震の被災地情報で、見直された。井上力個人としても見直した

国権の最高機関たる国会の誤用は、以下のとおりです。
介護保険法附則第2条です。

(検討)
第二条 介護保険制度については、要介護者等に係る保健医療サービス及び福祉サービスを提供する体制の状況、保険給付に要する費用の状況、国民負担の推移、社会経済の情勢等を勘案し、並びに障害者の福祉に係る施策、医療保険制度等との整合性及び市町村が行う介護保険事業の円滑な実施に配意し、被保険者及び保険給付を受けられる者の範囲、保険給付の内容及び水準並びに保険料及び納付金(その納付に充てるため医療保険各法の規定により徴収する保険料(地方税法の規定により徴収する国民健康保険税を含む。)又は掛金を含む。)の負担の在り方を含め、その全般に関して検討が加えられ、その結果に基づき、必要な見直し等の措置が講ぜられるべきものとする。

憲法の前文が「日本語じゃない」とか「醜い日本語」だとか言っている人は、これが「美しく正しい日本語」かどうか、先に吟味してほしい。少なくとも機能的ではないし、私は学力低下症候群と断じる。

悪法も法と言いますから、従うとして(従わなくても保険料は天引きされていますが)、正しく解釈すると、
介護保険法は(評価されることがないだろうから)行政府が改定しなさい、という趣旨でしょうか。

結局、「見直し」とは、制度は破たんするだろうから破たんする前に取り繕いなさいという趣旨のようです。正直に言えば、
給付を減らし、保険料及び納付金(・・・)の負担(・・・)を増やす(・・・)ものとする。
ということのようです。

さて、その「見直し」問題とも直結する住宅改修制度(介護リフォーム)について、以下のように「勉強会」をすることにしました。

介護リフォーム勉強会

と き

12月4日(土)午後7時〜
ところ 六甲道勤労市民センター・5F大会議室
講 師 児玉 善郎 先生(日本福祉大学教授)
他(折衝中)
無料です。工務店、職人さん、これからリフォームされる方、ケアマネージャー・ヘルパー・・・歓迎。

なおこれに先だって、以下のような見学会も行います。

介護リフォーム見学会

と き

12月4日(土)午前10時〜午後3時
ところ 神戸市灘区鶴甲団地4号館105
  井上たみ方
闘病のため今年8月にリフォーム

(施工は森岡工務店078-871-1472)

 

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2004年11月8日(月)の井上力
被災地へ

ファルージャの「掃討作戦」直前を伝えるメールが深夜に着いていました。ファルージャには空爆が再開され、女性や子どもは町から出るように「最後通告」が行われたあと、けさの新聞にもあるとおり、戒厳令が布かれています。クルド人地区を除く全土に非常事態宣言。英文は省略しました。(午後2時、「被災地へ」をアップしたあと追加)

2004-11-7(Sun)

賛同者 各位

アンマン滞在中の原文次郎さん(日本国際ボランティアセンター/イラク現地調整員)から、バグダッド市民の緊急メールが転送されてきました。転送・転載可です。

                 世話人会

http://ac-net.org/honor/doc/041107-kidnapping-faluja.php


囚われのファルージャ

原 文次郎 訳 


 誰もが、全てのものがファルージャで囚われの身になっている。女性、子ども、家族、歴史、人間性、そして平和が。そして世界は米陸軍部隊が市民を殺す様子、どんな爆撃機が使われるのか、どんな兵器がファルージャで試されるのかをただ見ているだけだ。世界は死に体になっていて、いなかる感情も、反応も示さない。

 あなたはファルージャが意味するものを知っていますか?それはこの世界のどの都市にも当てはまることです。それはヒロシマであり、カブールであり、ファルージャは人間性の漆黒の将来‐民主制と平和の名のもとに行われる殺戮を意味します。ファルージャはファルージャの人々のもとにあるものを意味するだけではありません。ファルージャはこんにちの世界のシンボルなのです。大魚が小魚を食べてしまうような世界の。

 沈黙を保っていると、あなた方の街が、あなた方の歴史が次の番です。いかにして最新の技術が容易に無実の子どもたちや脆弱な人々を殺せるのかを見続けなさい。そして次はあなた方の番です。

 誰でも、きょうの犯罪に否定的な立場を取る人々が、歴史と人間性の前に照らして、(あすには)この犯罪に手を貸す者になるのです。

 誰もが臆病さやおびえから免れられないのです。それが、シェイクスピアの言うところの「なすべきか、なさざるべきか」という問題なのです。

 ファルージャはわれわれの嘆きを期待していません。

 ファルージャはすべての良心を呼び覚ますような強い叫びを必要としているのです。

*** * ***

 4日から6日まで駆け足で中越地震の被災地を訪ねました。織田佐一さん、小田豊さん(被災者連絡会)、あわはら富夫さんと私の4人でした。小林義昭さんには忙しいところグループホームなどを案内していただきました。

 新潟大学には学生ボランティアが集い、映像と同じように川口町や小千谷市総合体育館は阪神淡路大震災直後を思い起こさせる光景であふれていました。山古志村の人々も山間部の小集落も、長岡や小千谷など「都市部」も、「ふるさとを捨てない」「コミュニティを大切に」という思いがみなぎっていました。

 全壊世帯に400万円など、阪神淡路大震災では行政が「ほしがるな」とした公的援助が打ち出されています。一方、被害調査と暮らしの再建はこれからです。

 お会いした一人ひとりのご意見や実情をまとめるつもりです。それは後日に。

小千谷市総合体育館

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2004年11月3日(水)の井上力
あすから新潟です

新潟中越地震から10日、台風23号から2週間たちました。

被災地からの情報は少ないように思います。「仮設住宅建設費相当分を家屋補修費として支援策に入れる」(地元)に対し、「災害救助法には家屋の補修を法で行うことになっている」(大臣)という回答が、的を射たものであるのかどうか。

仮設住宅を申し込むと「仮設住宅建設費相当分の援助が受けられなくなる」という情報が流される一方で、仮設住宅の募集が行われているそうです。

神戸では経験ずみですが、一番大きな被害を受けた町である「神戸市」がどんな要望を出すか、あるいは出さないかに災害関連情報は集中し、結局市民の提案や要求は次々と却下されていきました。

明日から3日間の日程で、被災地を訪ねます。被災者連絡会の小田豊さん、織田佐一さん、あわはら富夫さんと私の4人です。新潟市議の小林義昭さんが現地で奔走しており、そこを訪ねます。

課題は多岐にわたりますが、織田さんは被災地からの発信に向けてかれのIT技術を生かすため、小田さんは兵庫県被災者連絡会の教訓を今度の被災地に伝えるシステムやネットワークづくりのため、あわはらさんと私は、新潟大学の先生や自治体職員とのネットワークをとおして、「震災と合併」とか「震災と高齢者・障害者」などを学びあうためです。

では行ってきます。

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2004年11月1日(月)の井上力
郵政民営化についての政府公報

けさの新聞折り込み『にっぽんNOW』第1556号は「郵政民営化」は「より良質で多様なサービス提供へ」とうたっています。株式会社「今週の日本」が発行するビラです。

以前、アタマにきたのは住基ネットについての偏ったキャンペーンをこのビラがやった時でした。今回は4ページのうち1ページがトヨタの全面広告で、他の広告はJFEと公共広告機構だけ。片隅に小さく「編集協力・内閣府政府広報室」とあります。

どういう経過で新聞折り込みをするようになったのか、どういう資金でこのような大量宣伝が可能になるのか、内閣府政府広報室の予算はどれくらいあって、この会社とはどのような契約が成り立っているのか、この会社の役員や職員のなかに元公務員はどれくらいいるのか、調べなければいけないと思いました。

いわく「郵便局はコンビニです。3つの商品しか扱っていないが民営化で事業を拡大できる」「貯金や保険もハイリスク・ハイリターンの商品となる」・・・正直ですが、ウソばかりです。郵便については「全国一律サービス維持」だと。

神戸市会に出された民営化反対の請願は10月7日の本会議で起立採決の結果、採択されましたが、このとき起立しなかったグループの主張は、「離島や山上、あるいは列島の端にある地域、過疎地なども料金が同じなのはおかしい」だったそうです。えらい時代になったものです。

郵政民営化問題を鋭く分析している前田純一さんも、このビラにはカリカリしているだろうと思います。

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