井上力の 井上力の木曜コラム

2018年5月21日更新

バックナンバーその1へ バックナンバーその6へ
バックナンバーその2へ バックナンバーその7へ
バックナンバーその3へ 吉田俊弘さんの「木曜行動ノート」へ
バックナンバーその4へ pdf版はこちらへ
バックナンバーその5へ トップページへ







675

誰かうまい嘘のつける・・・



なだ・平和のための木曜行動NO.738
2018年5月17日

「そして神戸。昨日はすばらしい神戸の夜景を堪能しました」「・・・憲法改正。課題は山積しています。そして1つが終わり、そして1つが生まれ」「・・・おそらく批判を受けることでしょう。しかし、神戸、泣いてどうなるのか」と安倍首相。『産経WEST』昨年6月24日。

原稿を書いた人に、座布団1枚!

安倍首相が「この秋の臨時国会終了までに自民党の改憲案を提出する」と豪語した神戸での講演です。

1か月後の7月24日と25日、衆参の閉会中審査で「加計学園の獣医学部新設計画を知ったのは、今年1月20日」という驚がくの答弁をし、柳瀬唯夫(かつての秘書官)さんは先週、反省せず記憶を修正。「証拠をだせ」に愛媛県知事は職員が受け取った名刺をだしました。

冒頭の講演の原稿には『そして神戸』の結論部分の歌詞が抜けていました。〽誰かうまい嘘のつける相手探すのよ(半世紀超)


674

貧困の連鎖とめよう



なだ・平和のための木曜行動NO.737
2018年5月10日

『朝日』が県内の地方版に8日載せた尼崎市の「子どもの生活に関する実態調査」。「尼崎市、小中学生へ初調査」「貧困層、短い勉強時間」「ゲームやテレビ高い依存度」「市、効果的な支援策へ活用」という見出しです。調査は昨年9月で、分析結果公表は今年3月。

「学習塾・進学塾に通っている」相対的貧困層の小学5年は18%で、「それ以外」層の39%の半分以下。「1日にテレビやゲームに4時間以上費やす」中学2年生は相対的貧困層で31%、「それ以外」層は15%。「携帯電話やスマホ4時間以上」「学校の勉強がほとんどわからない・まったくわからない」「虫歯がある」・・・などでも誠に深刻です。

稲村和美市長、職員、教職員のみなさん、ありがとう。報告書は都築徳昭市議からさっそく送っていただきました。子ども食堂の広がりから、学習支援、ともだちづくりなど多岐に、どのまちでも、神戸でも。(反省貴重)



672

もんじゅ勝訴して



なだ・平和のための木曜行動NO.736
2018年4月26日

「新もんじゅ訴訟」で訴状を取り下げることに同意しますかというメールが来ました。次のように回答しました。

海渡雄一先生の提案に賛成します。

95年1月17日の阪神大震災の年末、12月8日にナトリウム漏洩事故が起きました。被災地は敦賀からわずか100キロです。被災地の行政は「鎮魂」と銘打ち関電などの「援助」を受けてルミナリエを始めていました。当時、小学校の避難所に残っていた人もおり、仮設住宅をはじめおびただしい数の住民が仮住まいをしていました。県外避難の方も10万人でした。

大震災と原発事故の同時発生はフクシマで現実となっても、なおもんじゅを動かそうとした権力が存在していたことと、そのような暴挙は住民の手で止められなければならないことを、この「勝訴」は歴史に書き残すことができました。

チームの皆様に感謝し、原発をすべてなくすまで・・・(半世紀超)



671

王様は裸だ



なだ・平和のための木曜行動NO.734
2018年4月12日

しょせん「ツイッターへの書き込み」ですが・・・。

テーマは「安倍昭恵夫人が土俵に上がりたいと言ったら」とhiraoyogiさん。NAVERまとめより。

⚫いい土俵だから上げてください、とか⚫魔法のようなことが起こり、土俵に上がることができる⚫総理夫人は男性として扱うと閣議決定⚫そっと「主人からです」と百万円の入った封筒を行事に⚫土俵に上がったという記述が削除されて、後に佐川が勝手にやったことになります⚫土俵の下に大量の産廃を埋めておくと思われる⚫土を盛ったものであり、土俵ではない⚫夫人が土俵に上がった事を問いただすと、若手行事が「刑事訴追の恐れがあるので」と言って逃げ切る⚫丸川議員「昭恵夫人は女性ではありませんでしたね?」⚫上がるのはまず証人喚問の土俵にしてください

「王様は裸だ」と、みんなが言っています。街頭でもネット上でも。(反省貴重)



670

「戦禍」の情報公開を

 

なだ・平和のための木曜行動NO.733
2018年4月5日

アフガン戦争でインド洋に派遣され、またイラク戦争で海外派遣された自衛隊員のうち、54人が自殺していたという政府、官房長官だったかの答弁に驚いたのは、3年前の5月、「戦争法(安保関連法)」審議が本格化し始めた頃でした。「うち4人がイラク派遣が原因で」と、それまでの「原因は不明」から見解を一変させたのです。「これまでも自殺者はいた。安保関連法で状況が悪化するとは限らない」と言いたかったのです。

それから1年半以上経って南スーダンPKOがあり、イラク派兵の日報が資料請求された際以来、「不存在」とし続けてきたものが、さらに1年経って「あった」と言うのです。防衛省内、それも2か所で「見つか」ったあと、小野寺防衛大臣が「ありました」と言うまでさらに2か月の、4月2日。

日報で54人の死の原因にどこまで迫れるか不明ですが、「戦禍」の情報は公開されねばなりません。(半世紀超)


669

検閲謝罪しろ



なだ・平和のための木曜行動NO.732
2018年3月29日

安倍首相は先週末、銀座の高級すし店にオバマ前大統領を招いたそうです。

就任前のトランプ大統領にいち早く会い、「TPPはやめる」という頑固な決意の前に、それでも「仲よし」を誓った後ろめたさがあったからでしょうか。

トランプ大統領は、日本の鉄とアルミを関税の対象から除外しない決定を宣言した際、「長い間アメリカに日本はつけ込んできた」「安倍はほくそ笑んでいるがそんな日々はもう終わりだ」と会見で述べました。

さあ、これは「国難」ではないのでしょうか。元外交官の孫崎享(うける)さんは、夕刊紙で「トランプ氏が仇敵のオバマ氏と安倍首相の会談日程を知り『これまでの親密姿勢は一体なんだったんだ』と考えた」と指摘しています。

その場しのぎのつじつま合わせは森友事件への対応でも一緒です。「妻は詐欺師にだまされただけ」ならば、なぜ昭恵さんをホテルに幽閉しているのでしょう。(反省貴重)



668

検閲謝罪しろ



なだ・平和のための木曜行動NO.731
2018年3月22日

NHK連続テレビ小説『わろてんか』ではタレントが徴兵され、映画『お笑い忠臣蔵』が厳しい検閲で「保留」となり、今週は建物疎開の場面になっています。北村笑店(吉本興業)は「非国民」だらけです。「わろてんか隊」(史実は「わらわし隊」)として大陸へ行き、「あす前線へ向かう部隊にはふさわしくない」と漫才や衣装が「攻撃」されるシーンも。

それから80年「検閲は、これをしてはならない」はずなのに・・・。自民党文教部会長と部会長代理が名古屋市の中学で行われた前川喜平・前文科次官の授業について、文科省・初中局から名古屋市教委への「質問メール」を主導し、添削までしていたことが明らかになりました。授業の音声データ提出まで校長に文科省は要求しました。

「文科省の主体的な判断」だという役所の言い訳は、「お笑い」です。事態は「教育の政治的中立」を犯しただけでなく検閲の復活です。(半世紀超)



667

財務省が偽造



なだ・平和のための木曜行動NO.730
2018年3月15日

「身びいきのスキャンダル」と英紙『タイムズ』が報じた(朝日新聞、14日朝刊)事件の「犯行」の表現が、日本での報道は、真っ二つに分かれています。菅官房長官は訊かれて「文書の趣旨はほとんど変わっていないから『書き換え』」と12日、答えました。

翌朝の朝刊で、朝日、毎日、東京(神戸、琉球新報、沖縄タイムスなど)は「改ざん」と報じ、日経と産経は「書き換え」、読売は「削除」でした。

2日の大スクープが朝日だったことに加え、近畿財務局の決裁文書であり、不当に値引きされた土地は豊中にあり、政府が隠しきれなくなったのは灘区に住む職員の自殺だったということもあり、朝日は大阪本社版で紙面いっぱいの黒ベタ白抜き見出しでした。

14日の毎日新聞は、第二社会面で「改(かい)竄(ざん)」の意味を識者から聞いています。「穴」の下に隠れる「ねずみ」。隠すための書き換え。新社会党は「偽造」を使います。(反省貴重)



666

「胸に響いた」判決



なだ・平和のための木曜行動NO.729
2018年3月1日

「契約社員に希望の判決」「東京地裁判決をベースに、さらに一歩前進した。これまでの同種訴訟の判決と比べたら100点満点」と森博行弁護士。「17年契約更新を繰り返し、20万円で妻と子3人」の原告は、不満も残るとしながらも「有期も無期も対等ということ。非正規にとって実に胸に響く内容」(いずれも22日『神戸』)

日本郵政は東洋経済新報が調査した「非正規の多いトップ500社ランキング」(昨年3月)に堂々2位の17万人(1位はイオン)。「非正規2千万人時代」の「主役」。朝から晩まで、凍てつく冬の夜も、真夏の炎天下も、雨の日も風の日も、正規と同じ仕事をして。両者控訴とは言え判決は、扶養手当の不支給など労働契約法20条が禁じる「不合理な待遇格差」の是正を会社に命じたものです。

労働契約法が施行された5年前の『労働法ハンドブック』は森弁護士。のぞみ共同法律事務所06-6315-8284
(半世紀超)



665

毎日やろう「納税者一揆」



なだ・平和のための木曜行動NO.728
2018年2月22日

・・・公用車に乗った佐川長官が向かったのは、都内のホテル。どうやら、ここを自宅がわりにしているようだ。・・・佐川氏を乗せた公用車は霞が関とは別の方向に出発。普通なら10分もかからない距離を30分以上かけて遠回りして国税庁に入っていった。その姿は徴税官というより指名手配の逃亡犯。確定申告シーズンが終わるまで逃げ回るつもりなのだろうか。

森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会の醍醐聡・東大名誉教授から、神戸で抗議デモをしたグループに送られてきたメールで、紹介された『ニュース・ポスト・セブン』の一節です。

「納税者一揆」初日の16日、東京の国税庁前のデモは1100人、神戸は200人でした。森友問題の火付け役となった木村真・豊中市議も駆けつけました。灘税務署にも「佐川長官辞めろ」のムシロ旗は現れました。

佐川長官のホテル代はだれから徴収した税金?(反省貴重)



664

どちらの革命を選ぶか



なだ・平和のための木曜行動NO.727
2018年2月15日

企画業務型裁量労働制の適用範囲の拡大(労働基準法改正)について、6日閣議決定された答弁書で「契約社員や最低賃金で働く労働者にも適用が可能」と安倍内閣は言ってのけました。

1月29日、裁量労働制で働く人の労働時間について「平均的な方で比べれば、一般労働者よりも短いというデータもある」などとした珍答弁はさすがに14日、撤回・おわびとはなりましたが、この際「働き方改革」=生産性革命法案提出を断念し、労働政策審議会に差し戻すことを求めます。

Sさん28歳は大企業への就職を前に、このところの議論を見て顔を曇らせます。休日出勤の日数によっては賃金を計算してみると大阪の最賃909円を下回ってしまう!と。

奴隷的拘束を禁じた憲法18条を書き「労働者はここで怒りの声を上げずにいつ上げるのか。革命が起きるのも時間の問題だ」とは9日の『日刊ゲンダイ』。(半世紀超)



663

どこまでも「下」に厳しく



なだ・平和のための木曜行動NO.726
2018年2月8日

16日から確定申告が始まります。佐川宣寿(のぶひさ)・国税庁長官は前任の理財局長として昨年、「記録にない」「記憶にない」「廃棄した」と、安倍首相夫妻をかばいつづけた功績で栄転しました。

昨年、97歳で母が亡くなり、相続の手続きで求められたのは、母が生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍謄本でした。結婚し子を産んでいないか、だれかと養子縁組していないか、まただれかと再婚し、生存していないか・・・。7通もの戸籍謄本と再製戸籍謄本には天保10(1840)年生まれの(母から見て)父の祖母が載っていました。

1行たりとも消去されていない100年近く前のプライバシーを庶民には提示させ、国税庁長官は1年前の価格交渉記録を「廃棄した」人物なのです。

5日、国税庁のホームページに年金機構が発行した源泉徴収票に「誤り」があったと掲載されました。どこまでも「下」に厳しく「上」に優しく。(反省貴重)



662

「非正規」解決する気なし



なだ・平和のための木曜行動NO.724
2018年1月25日

「非正規」という言葉を、この国から一掃してまいります・・・には参りました。

「新しい時代」は連発され「人づくり革命」に「生産性革命」、ワーク・ライフ・バランスに「格差の固定化は、決してあってはならない」「貧困の連鎖を断ち切らなければなりません」と22日の安倍首相・施政方針演説。軽すぎて言葉が滑ってすべって。

厚生労働省の労働力調査によれば、'02年からの15年間で非正規労働者数は1451万人から2061万人へ610万人、実に42%も増えました。アベノミクス以降だけでも245万人増です。

首相は「(就任後)雇用は200万人近く増え・・・」など厚労省のデータをたびたび口にしているのにズルい。広報に電話してみると、名乗ったためか「担当者不在」でした。

いや。首相は「言葉を一掃する」と言っているだけで、非正規雇用の問題をなくすとは言っていません。再び参りました。(半世紀超)



661

行政が立ちふさがるな



なだ・平和のための木曜行動NO.723
2018年1月18日

5時46分に市役所前で必ずお会いしていた人がひとり減り、二人減り、今年は河村宗治郎さん、その人が1・17を目前にして亡くなられました。

新聞(『神戸』)の追悼記事で、Yさんは名前を出さずに「父親のような存在。被災者のために、最後まで使命感」と語りました。3年前、手術で声を失ったOさんは、雨の「第23回追悼・連帯・抗議の集い」の準備をしていました。

借り上げ住宅からの退去を裁判所に訴え、神戸市長は市営住宅入居者を被告にし、河村さんは住民を激励してきました。Yさんはそのトップランナーですが、支える大きな力が必要です。議会は本来、仲介役ができる立場のはずです。

阪神大震災は、直後から行政災害だという指摘をしてきました。直後も23年後も、あたかも何度も襲う強い余震のように、生活再建の道に行政が立ちふさがります。仁王立ちして。(反省貴重)



660

子育て支援の競争を



なだ・平和のための木曜行動NO.722
2018年1月11日

『東京新聞』が明石市の「子ども第2子から保育料無償」施策について7日、大きく報じました。

「人口は急増したが、待機児童は全国ワースト6位に」「母親『はいれなければタダでも意味ない』」と、明石に住む私の息子夫婦を取材したのではないかと思うほどです。

特集は泉房穂市長の意図を聞き出しています。

「政府は3〜5歳児だけで予算は10分の1、消費税増税による財源に合わせただけ」「0〜2歳の親の負担が重いのに、そこを軽くしなければ施策の効果は出ない」「子どもに役所がお金を使うことが街の将来につながると思えるかどうか」「中間層が苦しい」そして「国も子どもや子育て層にお金をシフトしていくべきだ」と。

湯浅誠さんも、かつて首をひねりました。

「中間層」も「貧困層」もひとかたまり。保育所と保育士を大幅に増やそう。保育士の処遇改善を。そういう隣の街との競争は大歓迎です。(半世紀超)



659

政府が「ブラック」



なだ・平和のための木曜行動NO.721
2017年12月28日

6回目のブラック企業大賞の「大賞」にはアリさんマークの引越社が選ばれ、23日に授賞式が行われました。

同企画委員の竹信三恵子さんらは「今回のノミネート企業には、病院や放送局、オリンピック建設関連など、公益性・公共性の強い分野が入った。公共サービスにお金が入っておらず、公共部門がヘタってきている。(現場の人たちは)厳しい働き方をさせられている」「来年は、裁量労働制の問題が焦点となる」

来年の通常国会には7本の法律が一本化されて提出されます。同一労働同一賃金という聞こえのよいものに隠して、裁量労働制の適用範囲を拡大しよう(現行法では「企画業務型」と「専門業務型」のみ)というのが、対象者が激増する長時間ただ働きの「働かせ方」です。

おおむね「非合法」を「合法」にするのが安倍内閣のすすめる「働き方改革」です。政府がブラックいや漆黒です。(反省貴重)



658

憲法を「守らせる」



なだ・平和のための木曜行動NO.720
2017年12月21日

憲法には「自白」が3回でてきます。第38条です。

その自白、それも取り調べ段階で一度だけの自白が唯一の証拠となって12年の刑を科され、服役して8月に満期出所した元看護助手の再審を20日、大阪高裁(後藤眞理子裁判長)が決定しました。湖東記念病院事件第二次再審請求事件。

20代前半だった西山美香さんの奪われた14年半を取り戻すことはできませんが、えん罪を晴らす日の近いことを確信します。支援団体代表をかつての中学の先生がしておられるそうです。取り調べの可視化は道半ばですし、えん罪も不当捜査も長期拘留もあとを絶ちません。憲法を「守らせる」運動を誓います。

弁護団長の井戸謙一さんが「脱原発はりまアクション」の招きで加古川に来られて講演をされた際、聞きに行き感銘を受けました。志(し)賀(か)原発を差し止めた判事でした。福島原発事故の月末で退官され弁護士です。(半世紀超)



657

沖縄は未来が見えている



なだ・平和のための木曜行動NO.719
2017年12月14日

20年前の今ごろ名護市民の直接請求で実現した住民投票(市民投票)は、市民の意思をねじ曲げるため四択(賛成、条件付き賛成、条件付き反対、反対)にされたにも拘わらず、そして50%をどれかが占めなければ無効とされたにも拘わらず、反対が53%という圧倒的な市民の意思を示しました。当時の市長は首相官邸に飛んで「市長として基地を受け入れる」と表明し、辞職しました。8年前に市民は市政を取り戻し、稲嶺市長が誕生しました。

仲井眞知事が東京で入院し、姿を見せたと思ったら「埋め立てを承認する」「これでよい正月が迎えられる」と言ったのは4年前の年末でした。翌年秋の知事選で県民は翁長知事を選んで県政を取り戻しました。

2月4日、名護市長選挙が行われます。秋は知事選挙。11日、名護で「新外交イニシアティブ」のシンポジウムが行われました。沖縄からは未来が見えています。(反省貴重)



656

亥年の選挙 がんばろう



なだ・平和のための木曜行動NO.718
2017年12月7日

天皇退位の日を決め、2019年は5月1日から新元号。「ここまでやるか忖度」の「安晋」はないそうで一安心。でもメーデーまで皇室がらみの記念日にして・・・世界の常識は「労働者の日」。

2019年は亥年。阪神大震災(95年)も関東大震災(23年)も亥年。「おめでたいといっては改元し、災厄があったといっては改元した」(陳舜臣さん『元号の還暦』)日本の元号らしく、『大地動乱の時代』(石橋克彦さん)だった平成に早く別れたいのがホンネだという説も。次々と原発を再稼働させたい安倍政権。

亥年といえばアジアで初の共和制が誕生した1911年の辛亥革命。47年の亥年は日本国憲法施行。

新憲法の下、史上初めて参議院選挙が行われ、統一地方選挙も。その後4年と3年の最小公倍数12年ごとに「亥年選挙」。自民党が負けた選挙が実に多い。前回07年は自民83、公明20、民主109でした。(半世紀超)




655

もんじゅに訊け?




なだ・平和のための木曜行動NO.717
2017年11月30日

阪神大震災の年の12月8日、もんじゅがナトリウム漏れ事故を起こしました。使った以上にプルトニウムを手にすることができる、日本が資源大国になれる・・・いまの首相のように「革命」を連発しませんでしたが、鉄も原油も地下資源に乏しい国が、資源大国へ「生まれ変わる」という奇想天外。

その事故から20年、もんじゅが動いたのは250日、新もんじゅ訴訟が始まりさらに1年、昨年政府はやっと廃炉を決めました。

今年も12月8日が近づいた29日、『毎日新聞』1めんのトップ記事は「ナトリウム回収 想定せず」「もんじゅ設計に『欠陥』」。冷却剤の液体ナトリウムは空気に触れると発火、水に触れると爆発、しかも凄まじい放射能。造ったときから取り出すことは想定されておらず、廃炉の工程にも書かずに原子力規制委員会に廃炉計画を申請するのだと。

「知恵の菩薩」もんじゅに訊けとでも?(反省貴重)



654

核兵器禁止の時代




なだ・平和のための木曜行動NO.716
2017年11月16日

3年つづいたジュネーブの国連軍縮総会での高校生平和大使のスピーチを、日本政府が断念した経緯を明らかにせよと『西日本新聞』が情報公開請求し、14日報じました(各紙も15日)。

公表されたのは、高見沢将林(のぶしげ)軍縮大使が他国の軍縮大使から「規則は高校生が政府代表団の一員になることを認めていない」「(スピーチの途中で)私はそれをやめさせることもできる」などと脅されたことなどを岸田外相(当時)に報告した公電などです。

居丈高に核兵器禁止条約時代の到来に反対し、「核の傘」の下に入っている日本に「高校生に喋らせるな」と脅した核保有国(国名は墨塗され非公開)。

ありもしない「核の傘」に頼る姿勢が今や核兵器禁止運動の対立物になっていることを示したできごとです。ノーベル平和賞授賞式に臨む被爆者と広島、長崎両市長は、この顛末を世界じゅうに語り広げてほしい。(半世紀超)



653

ちぃがぁう〜だろぉ〜



なだ・平和のための木曜行動NO.715
2017年11月9日

人づくり革命とまで命名された自民党の公約の一つは「保育・教育の無償化」でした。

今もネット上には「2020年度までに、3歳から5歳までのすべての子供たちの幼稚園・保育園の費用を無償化します。0歳から2歳児についても、所得の低い世帯に対して無償化します」と明記されています。

日曜日の『毎日』が報じたところでは、認可外保育施設は無償化の対象に含まないのだそうです。「3歳から5歳まですべて」ではないと。「認可外」に通う子は19万人。原則、園庭なしでベビーホテルも含まれますが、0歳〜2歳のときに認可園に入れなかったために認可外を選ばざるを得なかったケースが圧倒的です。認可園に入れなかった上に、無償化の対象からも外されては、「ちぃがぁう〜だろぉ〜」です(豊田真由子元議員は元厚生官僚。同紙8日)。総選挙からまだ2週間。(反省貴重)



652

増えなかった与党の得票数



なだ・平和のための木曜行動NO.714
2017年11月2日

総選挙で若者の与党支持は相当なものだったと、『アエラ』巻頭言で浜矩子(はま のりこ)さんが語り、あるいはフェイスブックなどでも指摘されています。あれだけ「与党圧勝」と毎日報じられれば、若者は野党共闘がなぜ注目されているかなど、関心を持てなかったでしょう。首相は「就職内定率の上昇」「人手不足」を針小棒大に言いつのりました。入試を控え、卒業を控える学生、高校生たちは、野党が訴えた「格差と貧困」「まっとうな社会を」は経験がなく「政府の言うとおりしておこう」と考えた恐れは十分です。

後期が始まり、大学祭の準備。参院選との違いなどだれも答えられない。新しくできた政党の顔も姿も見えない。神戸では市長選挙もあり、補欠選挙がある区とない区がある。高校生は中間考査。

有権者数も投票者数も増え、「初めての選挙」票は与党でした。しかし与党の得票数増は比例でわずか50万票余です。(半世紀超)



651

企業はだれのお陰で・・・



なだ・平和のための木曜行動NO.713
2017年10月26日

郵便局(ゆうちょ銀行)にも銀行にも投資信託を勧める大きなポスター。配当は通帳8月の欄に「1円」と書かれている。「あんた、まだ1円あるだけ金持ちや」。信託銀行がどこにあるのか、どうも灘区にはなさそうで、三宮・元町に3行だけのようです。いっときどの駅前もサラ金だらけだったのに。それで銀行という訳ですが・・・「楽天証券のつみたて投信」とか。

株への少額投資は非課税にしたニーサ(NISA)への誘いもヤンヤやんやと。これも「つみたてニーサ」があり、「こどもニーサ」もできたそうです。

株の時価総額はGDPの1.5倍までは株価バブルではないとか、総選挙期間中は日経平均が毎日上がり続け、「アベのおかげ」。

東芝の株主総会に来ていた人が怒っていました。「だれのお陰だと思っているのか」。これだけは大間違いだと分かりました。それは労働者が発すべきことばです。(反省貴重)



650

名を捨て実は・・・



なだ・平和のための木曜行動NO.712
2017年10月5日

民進党からの出馬を準備していた人たちには「小池百合子殿」と書かれた8項目の協定書に署名することが求められました。半日後に10項目となったものなど複数あります。

「安保法制を容認」とは、2年前の9月19日未明に、声をあげ続けた若者たちと国会の内外が連携して反対を貫いたことを「反省して(戦争法に)賛成する」という、実は「誓約書」です。

半日で「憲法にのっとり適切に運用する」と変更されましたが、その憲法については「憲法改正を支持」するわけですから、米艦防護などを口実にして戦争(武力行使)が始まることが適切だというわけです。小池百合子「殿」は国会議員の国会での行動に、反省することを求めました。

2日の枝野幸男さんの「立憲民主党」に拍手を送りました。改憲・極右の2大政党への道を市民の手で止め、憲法と平和の道をまい進しましょう。(半世紀超)



649

雇用は争点



なだ・平和のための木曜行動NO.711
2017年9月28日

「この2年間で正規雇用は79万人増え、正社員の有効求人倍率は調査開始以来初めて1倍を超えました。正社員になりたい人がいれば、必ず1つ以上の正社員の仕事がある」

安倍首相が「解散記者会見」(25日)の冒頭で触れた雇用情勢です。『データブック』をだす市政研究所は3点の反論をしています。

「一般事務職」の正社員有効求人倍率は0.3を切っており、「正社員になりたい3人の1人だけ正社員」です。0.22(5人に1人)という数値もあります。

第2に、「2年間で79万人」と言いますが、今年4月の昨年4月からの増加は14万人しかありません。

第3に、今年7月までの2年間に、非正規労働者数は104万人も増えました(原数値)。この5年間、正規と非正規の割合に変化はなく、仲間の37%が非正規です。

所信表明なしに、それへの質問封じて解散ですが、この議論をこそ選挙で。(反省貴重)



648

答えは本土から



なだ・平和のための木曜行動NO.710
2017年9月14日

沖縄県読谷村(よみたんそん)のチビチリガマが何者かによって荒らされました。

遺族会会長も知花昌一さんも、入り口に彫刻「世代を結ぶ平和の像」を創った金城実さんも「だれが」「何のために」「なぜ」と怒っています。この答えは本土から出さなければいけません。

これから犯人を探し出して「動機は何か」「何に怒っていたのか」と捜査が行われていくでしょう。しかしそのような動機や犯意の解明は、金城実さんが彫刻に名づけた「世代を結ぶ平和」をつくるためには役立ちそうにないからです。

「チビチリガマの集団強制死」をすべての教科書に復活させること。南京大虐殺も従軍慰安婦も。旧出石郡高橋村・分村開拓団が満州で集団強制死に追い込まれたことを教科書に載せること、関東大震災後の朝鮮人虐殺についても。隣人を非国民とののしった社会が過去にあっただけでなく、これから作られそうなこと。(半世紀超)



647

魔法という法



なだ・平和のための木曜行動NO.709
2017年9月7日

臨時国会(月末)の最大の焦点である「働き方改革」は、働く側からの改革でなく「働かせ方」の大改悪となります。審議は公益委員、労働者側委員、使用者側委員で構成する労働政策審議会(労政審)で大詰めを迎えようとしています。

連合の会長人事が二転三転しました。安倍内閣は第一次政権で一定年収以上の労働者にはどんなに長時間働いても残業代を払わないホワイトカラー・エグゼンプション制度を持ち出して以来、この制度の合法化を執拗に求めています。

8日に労働条件分科会に出される裁量労働制(みなし残業時間制)の拡大案(労基法改正案)は月給が安くても残業代を企業が節約できる「魔法という法」です。雇用対策法なども含め、労働法制は劣化の一途です。

「強引なまとめ」と、傍聴して警鐘は上西充子・法政大教授。連合会長と経営側への論点インタビューを5日の『日経』が。(反省貴重)



646

みんなの力を



なだ・平和のための木曜行動NO.708
2017年8月31日

「ガッチャンコ、ガッチャンコとやってますな」と、外からの強い力で社会党を破壊する動きをたとえて、兵庫県の農民運動の大先輩がかつて嘆いておられました。

号泣県議で兵庫県議会が全国マターになって3年です。神戸市会では東灘区の故・大野一議員がいっさいの罪をお墓のなかまで持って行ってくれたと、2年たちましたので安心しきっていたフシがあります。がしかし市議会の捜索を経て、3人が起訴されました。加えて元SPEED今井絵理子参議院議員と新幹線で手をつないで熟睡する市議の写真が発端となって、また政務活動費が詐欺疑惑に。

「ガッチャンコ、ガッチャンコ」と音を立てているかのようです。しかしこれは外からの力が働いているからではありません。自壊・・・自ら壊れるその音が、あまりにも大きいだけなのです。「なかでの自浄と再生」に期待できません。市民が「外」から大きな力をだすときです。(半世紀超)



645

前例にKIFMEC病院



なだ・平和のための木曜行動NO.707
2017年8月24日

5今治に加計(かけ)学園がつくろうとしている獣医学部は、狂犬病や鳥インフルエンザなどヒトへの感染が心配される病原菌を培養し、その感染を防ぐ研究をするというふれ込みです。そういう新しい特別な研究が可能になるように、学部新設を認めようというわけです。

設計図では、WHO(世界保健機関)の基準を満たしておらず、ここが感染源となる危険施設になりかねないと指摘されています。

さらに設計図では最上階に厨房やワインセラーがあり、宴会場(『日刊ゲンダイ』)があるそうです。

「特区」で「最上階」といえば、わずか1年で倒産したポートアイランドのKIFMEC病院の最上階には霊安室があることが大々的に宣伝されていました。生体肝移植で失敗例が続出し、つまり霊安室の稼働率が高すぎて閉院したのですが・・・。

森友学園事件のてん末に照らせば、設計図は詐欺罪の証拠品です。(反省貴重)



644

「負」動産時代



なだ・平和のための木曜行動NO.706
2017年8月17日

「一物三価」(公示価格、路線価、固定資産評価額)とか「一物四価」(上記に時価=実勢価格を加えて)と言われる土地は、とりわけ人口減少の地方では今や「負動産」と呼ばれます。

「商品の集積体」では大半の住宅地は特殊な商品です。住宅という商品を上に乗せ、土地ごと頻繁に売買されています。

税制は戦前、地租と家屋税でした。シャウプ勧告は大革命でしたが、所得税や法人税を国と県がほとんど取ってしまい、地方交付税だけではやっていけない市町村は、欠かせない収入源として固定資産税を徴収します。都市計画税と合わせると、神戸市の場合、市税収入の半分ちかくを占め、膨れあがる介護保険事業費のすべてをこれだけでまかなえる規模です。借家でも家賃を介して固定資産税を払います。

「負動産」時代は、アベノミクスの産物で、格差社会を象徴する大問題です。(半世紀超)


643

ノーモア ヒバクシャ



なだ・平和のための木曜行動NO.705
2017年8月10日

今年の8・6、8・9、広島と長崎の式典は、核兵器禁止条約に対する政府の「交渉不参加」「議決に反対」「批准の意思なし」という態度表明を受け、強い関心を集めて行われました。

安倍首相の挨拶と、被爆者との懇談でも注目したのはこの一点で、何かにつけて「ていねいに説明する」と言い続けてきたことから、まさか「お悔やみとお見舞い」だけであろうはずはありませんでした。

たしかに「核なき世界」「参画」「双方に働きかけ」ということばが出るには出ましたが、「核兵器禁止条約」ということばさえ出ないまま終わりました。

広島の松井市長は「絶対悪」と言い、長崎の田上(たうえ)市長は「条約の批准」を直接的にうったえました。

最大の問題は、唯一の戦争被爆国が国民(つまり被爆者)の名において「双方」のうちの核保有国の立場に立ったという問題です。ノー・モア・ヒバクシャ。(反省貴重)


642

自衛隊員の遺書を読め



なだ・平和のための木曜行動NO.704
2017年8月3日

「今日が私の命日になるかもしれない これも運命でしょう 家族には感謝しきれん 笑って逝(い)く」

5月28日NHKスペシャル「変貌するPKO 現場からの報告」・・・南スーダンから帰ってきた自衛隊員が昨年7月、現地で書いた遺書です。

ジャーナリストの江川紹子さんが1日、指摘し、7月28日午後の菅官房長官記者会見を見ました。朝、稲田大臣が辞任表明した日の2度目の会見です。

日本テレビの記者が「そもそも南スーダンを一貫して『戦闘ではなく武力衝突』とする政府答弁と、現場の感覚がかい離していたとの指摘があるが」と問い、菅長官は「きわめて安全な状況のなかで、PKO部隊として責務を果たし、大変感謝された。そういう事実だ」と答えたのです。

隊員が遺書を書くほどの危険を「きわめて安全」。転進は敗退、玉砕は全滅だったと知らされたあの8月。ああ72年前の帝国崩壊まだ知らぬ?(半世紀超)



641

前川・前次官がんばれ



なだ・平和のための木曜行動NO.703
2017年7月27日

加(か)計(け)学園問題を中心に、衆参の予算委員会が開かれ、テレビやネットで中継をご覧になった方も多いと思います。

2日目の25日、参議院で青山繁晴議員が質問、参考人として加(か)戸(ど)守行・前愛媛県知事が答弁席に立ちました。「前川(喜平・前文科次官)参考人の精神構造を疑う」と、いきなりの個人攻撃。10日の参考人招致につづき、加戸氏による前川さん攻撃は産経新聞紙上などを含めエスカレートの一方です。

34年生まれの加戸氏は文部省定年後の99年に愛媛県知事に当選、就任直後に「新しい歴史教科書をつくる会」の扶桑社版を採択することを公言し、01年に県立養護学校で採択に持ち込むなど、文字どおり極右で、13年から教育再生実行会議委員。日本会議です。

役人として知事として何度も終わった人が、国会で後輩を攻撃。「暗い社会」「怖い世の中」が不安になります。(反省貴重)


640

個人として尊重されているか


 

なだ・平和のための木曜行動NO.702
2017年7月20日

母が亡くなって戸籍謄本を3つの市役所から7通とり寄せました。住宅という「負」動産や預貯金の相続のためです。

配偶者や子について証明するため、生まれてから死ぬまでの謄本が必要です。

ほぼ人別帳の壬(じん)申(しん)戸籍(明治4年)は封印されてはいますが・・・。「人種、信条、性別、社会的身分又は門地により・・・差別されない」(憲法14条)に基づき、57年に改製され、94年にも改製された戸籍だけでなく、「家」の歴史を提出しなければなりません。いまも「家の相続」という考え方の故だろうと思います。

戸籍には親子関係を証明するために必要のない情報(母の場合には、天保10年1840年に生まれた曾祖母の名など)がへたくそな字で大量に書かれています。

戸籍制度のない圧倒的多数の国の常識が日本では通用しません。国籍の問題で言えば多重国籍のどこが悪いんでしょう。(半世紀超) 



639

安全配慮義務どこへ



なだ・平和のための木曜行動NO.701
2017年7月13日

『神戸新聞』社説(12日)が、強く大きなペンの力を発揮しました。

高橋まつりさんが残虐きわまる長時間労働で自殺し、母親の手記を各紙が載せたことが奇跡のように言われました。広告の電通は新聞やテレビを操作する力を持っており、「電通の犯罪」に関し「公正な報道」など、望むべくもない、というのが識者の声でした。

電通は略式起訴、高橋まつりさんの病を知りながら長時間労働を命じた上司たちは不起訴(5日)。案の定、新聞もテレビも小さく報じただけでした。高橋まつりさんの母親は再び「納得できない」とコメントをだしたのに、社説は今のところ『神戸』だけです。

労基法は傷だらけとなり、労働行政も劣化が深刻です。民事で労働(者)弁護団などが判例に押し上げてきた「安全配慮義務」(労働契約法5条、08年)は、起訴前に「黒が白に」。

「真相に迫れ」と『神戸』。(反省貴重)



638

This is 敗因 背景に3K


638が2回あります

なだ・平和のための木曜行動NO.700
2017年7月6日

57から23議席へ。自民党の歴史的大惨敗で都議選は終わりました。都民ファーストへの支持というより、安倍首相とその取り巻きたちによる横暴が、国民的な怒りを喚んだ結果です。

「T(豊田)H(萩生田)I(稲田)S(下村)is敗因」は、自民党がいつもの手で本物である2A(安倍、麻生)を隠す敗因分析です。

驚き、呆れるばかりの言動や汚職や違法行為の数々の背景に、3Kへの国民の抵抗の始まりを見ます。3Kとは、9条改憲、共謀罪、そして格差と貧困です。

安倍首相は都議選告示の翌日、神戸での右翼結社の集会で自民党改憲案提示を臨時国会、つまり今秋に前倒しすることや、獣医学部の全国展開を宣言しました。神戸は01年、当時の憲法調査会が公聴会を開き、故・中田作成さんらが公述人として反対の論陣を張り、政府の改憲運動を戒め、収束させた地です。

3Kへ神戸から反撃を。(半世紀超)



638

大新聞が「書かされた」


実際は「637」としてプリントアウト

なだ・平和のための木曜行動NO.699
2017年6月8日

加計(かけ)学園が獣医学部を新設するのは「官邸の最高レベルが言っている」「総理の意向」と書かれた文書が役所にあると『朝日』が報じたのは5月17日でした。22日『読売』は「前川喜平・前文科次官が出会い系バー通い」をしていたと、3段の見出しで。

前川・前次官が「あったもの(文書)をなかったことにできない」と記者会見を行ったのは25日でした。

以後、菅官房長官は「怪文書」と切り捨て、前川・前次官について「彼は異常だ」「100回も行っている」「もっともやってはならない行為」と今も人格攻撃乱発です。

『読売』が書いて2週間以上たちました。その後の『読売』も含めた報道や、『読売』より菅長官の方が詳しいところを見ると官邸が「書かせた」記事のようです。前川・前次官については、「美談」はでてきても菅長官の非難は「あたりません」。

秘密警察があり、それを使っていること。個人攻撃。安倍政権は凶暴です。(反省貴重)



637

33年後の『1984年』


「636」としてプリント

なだ・平和のための木曜行動NO.698
2017年6月1日

昨年2月に亡くなられた中田作成(なかた なりしげ)さんが書いておられました。

イギリスの作家、ジョージ・オーウェル(一九〇三〜五〇)の『一九八四年』(一九四九年刊)に描かれた世界が思い浮かんできます。テレスクリーンによって個々人の一挙手一投足から会話(寝言)までが国家によって掌握される、管理・監視社会の恐怖を描いた未来小説です。さて、住基ネットの目指すところは?(引用止)

'02年9月『憲法を生かす会・灘ニュース』第5号の「人声人語」です。監視社会は、15年後の共謀罪で補完され、加計(かけ)学園問題で前川前次官の出会いバー出入りを政権が非難しました。

「戦争は平和である」「歴史改ざんを仕事とする真理省」など『一九八四年』に描かれた社会に近似していく安倍政治を、「言霊の人」でもあった中田さんなら、今どうおっしゃるでしょう。

同書は今年1月、全米売り上げトップだったとか。(半世紀超)



636

万死に値する




なだ・平和のための木曜行動NO.697
2017年5月25日

非正規労働者数が2016暦年の平均が2016万人となり、2016年度平均も2024万人であったと「労働力調査」。いずれも2千万人を超えたのは史上初です。いよいよ「非正規2千万人時代」を生き抜く賃金の底上げが必要です。

ですが・・・。

同調査では正規が前年度より47万人、非正規は30万人増えたといいます。

昨年5月「一億総活躍国民会議」で安倍首相は「非正規という言葉をなくす決意で臨む」と言いました。なくすのは「言葉」で、正規も非正規も賃金の境界線を限りなく見えなくするということのようです。

政労使合意のあとで、労働政策審議会が「過労死合法化」などの審議を急いでいますが、議事録は途中ではだしません。来年4月に迫る労契法18条「無期労働契約への転換」へ、契約社員や「フルタイム・パート」「予定紹介派遣の労働者」の運動と要求を支援しましょう。(反省貴重)



635

アベノトックス



なだ・平和のための木曜行動NO.696
2017年5月18日

「次世代電子産業特区〜三重で生まれた半導体が世界を記憶する」と、首相官邸。私たちは規制緩和と特区が富の偏在を拡大していることを記憶したい。

安倍首相は2年前「日本のお家芸であった半導体シェアはサムスンに抜かれたが、・・・メモリーカードに入っているタイプの半導体は四日市から世界中に売っている・・・」と東芝を絶賛。

いま、東芝はアメリカの原発が理由で1兆円の赤字をだし、監査がハンコを押さない上場企業が認められようとしています。証券取引所そのものが「特区」になったかのようです。

そしてもう一つ話題の特区は「(半世紀ぶり)獣医学部」特区。今治に加(か)計(け)学園がつくるのは「首相のご意向」という文書が内閣府や文科省からでてきました。同学園が神戸で開いている保育園(こども園)の、安倍昭恵・首相夫人は顧問です。

今年の新語・流行語は、アベノトックスで決まり。(半世紀超)



634

民営化 水道まで?



なだ・平和のための木曜行動NO.695
2017年5月11日

灘区が誕生した要因の一つに、電気局(いまの交通局)から配電を受けようという2村1町の決断があったと言います。市電と配電の電気局が誕生して今年8月で100年で、いろいろ記念事業が予定されています。

交通局から市電も電気供給もなくなりましたが、水道局の方は117年の歴史まるごと、命を支える水事業です。今では「おいしい水」でお風呂を沸かし、飲む水はペットボトルという妙なことになっていますが。

その水道を「日本では内務省!自治省!(本当は厚生労働省)、国営!・市営・町営だが、100%民営化する」と麻生太郎・財務大臣がG20で公約して4年。森友、共謀罪、そして「首相が改憲」などで隠れていますが、コンセッション(公設民営)の本命とみられていた水道を民営化する法律です。神戸空港のコンセッションが「営利企業にソンサッセン」であることを見れば一目瞭然。百害あって一利なし。(反省貴重)



633

万死に値する



なだ・平和のための木曜行動NO.694
2017年4月27日

「(大震災は)東北でよかった」に自民党も怒りました。カラスの鳴かない日はあっても大臣が暴言を吐かない日はありません。・・・大臣と政務官の劣化で思い出したのは裁判官の劣化です。

昨年9月16日、福岡高裁那覇支部。「基地は沖縄に限る」という判決を出した多見谷寿郎(たみやとしろう)・裁判長。「北朝鮮が発射するノドンの射程外は日本列島でも一部」で、射程外の辺野古(へのこ)には「地理的優位性」があるから沖縄県知事の公有水面埋立法を扱う態度は間違っているとしたのでした。知事に「確定判決には従うか」と何度も尋ねた上で、沖縄県民を「処分」した異例で悪意の判決でした。

「基地は辺野古がよかろう」は、憲法の下で働く公務員としての言動とは思えません。

共謀罪が成立するとチェックの対象になるやも知れませんが「罪該万死」、万死に値する大罪です。その判決で大浦湾は一度だけ死にます。(半世紀超)



632

被介護者の尊厳



なだ・平和のための木曜行動NO.693
2017年4月20日

月曜日の『毎日』夕刊に2人の女性小説家が「介護経験を書く意味」というタイトルで対談をしています。

「被介護者の尊厳」に最大の・・・と言っても制度や本人および家族の収入という巨大な「壁」のなかで・・・目標を置いてがんばっている「小規模多機能施設とががわ」で、最期を過ごした母のことを思い出しながら読みました。

おそらく最初は有吉佐和子だったでしょう、なぜか娘が親のことを書いた本ばかりが売れているような気がします。周りには老人となった息子の苦闘や、なんと言っても多いのは一人暮らしか老夫婦です。

モノを書く才能があれば「被介護者宣言」を書いてみたい。かつて市長は「最小の経費で最大の行政効果を」と言い「都市の経営」は無批判に継承されています。介護を保険でまかない行政の支出は最小です。結果として「にんげん」がどう奪われてきたか、失われているか。(反省貴重)



631

騎馬戦の馬ヨレヨレ



なだ・平和のための木曜行動NO.692
2017年4月13日

だんじりのカネの練習が始まりました。ラッキィ池田さんと踊った孫が入学式の正門前で写るメールが届きました。

この世代が退職する頃、「50年後の日本の人口は8808万人」であるという予測を出したのは国立社会保障・人口問題研究所です。数日前には15年の国勢調査ですでに明らかにされていた「50歳未婚率男23%、女14%」というデータも。

さっそく『朝日新聞』は、(今は)現役2.3人で高齢者1人を支える「騎馬戦型社会」だが、50年後は1.3人に1人の「肩車型社会」(引用終わり)と、書きました。

25年も30年も前から続けられている社会保障費削減(高齢化社会)キャンペーンです。「現役」のなかの雇用者数は5700万人、今や人口の半数ちかくが雇用者(労働者)となりました。問題は社会を支えて働く人の収入です。騎馬戦の馬や肩車の下の人の「半失業」でヨレヨレなのが問題です。(半世紀超)



630

よこしまな考え 教科書に



なだ・平和のための木曜行動NO.691
2017年4月6日

ツイッターの「アキエリークス」で、首相の妻が塚本幼稚園で行った講演を聞いてみました。迎えた園児が直立不動で「おおやまとは神の国なり」と声をそろえ、それを立って微笑み頷き、絶賛。首相が前日(15年9月4日)大阪に来ていたこと、多忙でここに来ないが小学校の開校に期待を寄せていると言明しました。

教育勅語復活、「よこしまな考えを持った外国人」排除をめざすネットワークはカミカゼまで。

「朋友相信シ(あいしんじ)」どころか「しつこい」とののしり、国有地払い下げはクスリが効き過ぎ、ついにアベノリスクになっても、教育勅語復活への執念は衰えません。

こんどは「瑞穂の國」にパン屋はよくないと検定意見。よこしまな考えを持った教育勅語ネットワークの怖さ、何とかしないと。

「パン屋さん憤慨」と5日の『毎日』大阪1めん。よこしまな考えで教科書を書き換える首相は退陣を。
(反省貴重)



629

逆効果の外務大臣



なだ・平和のための木曜行動NO.690
2017年3月30日

核兵器は非人道的。その保有と使用を禁じる条約交渉に、日本政府は不参加を表明し、アメリカは会議場の前で「抗議集会」を開きました。

「核保有国と非核保有国の対立を深め、逆効果になりかねない」?条約交渉に不参加だと岸田外相。これまでの「核保有国と非核保有国の橋渡し役を担い、唯一の被爆国として核兵器廃絶をすすめる」という立場は180度、何のために日本国外務大臣は存在しているのでしょうか。

原爆の地獄を語り継ぐ被爆者はもとより、そこから学び、声をだすすべての人々にとって、その発言自体が「逆効果」です。被爆のむごい現実と増え続ける核兵器と核保有国に怒り、「核なき世界」へ歩もうとする地球の全住民にとって、こんな「逆効果」はありません。

条約交渉をボイコットした国連本部、「JAPAN」の席に一羽の折り鶴が置かれているそうです。(半世紀超)



628

過労死の合法化やめろ



なだ・平和のための木曜行動NO.688
2017年3月16日

長い間にわたって積み上げられた判例の「80時間」をほぼ一瞬で変更したことは、適法でしょうか。13日「残業月100時間」を合法化することを政労使が合意しました。

KAROSHIが英語の辞書に載って15年、大阪労働者弁護団の過労死110番は、今年30年目を迎えます。長時間労働とそれによるおびただしい犠牲者の続出を、政治、労働運動、経営者の3者が恥ずかしいことと考え、「職場という戦場」をなくそうと、それこそ協力して取り組むのが人の道のはずですが、正反対。
広告独占・電通の故・高橋まつりさんのお母さんが抗議コメントをだしました。

「人間は、コンピューターでもロボットでもマシーンでもありません。・・・繁忙期であれば、命を落としてもよいのでしょうか。命を落としたら、お金を出せばよいとでもいうのでしょうか」

過労死の合法化に反対です。雇い主には安全に配慮する義務を罰則付きで。(反省貴重)



627

博治さん長期拘留は異常



なだ・平和のための木曜行動NO.687
2017年3月9日

辺野古の新基地建設反対運動のリーダー、山城博治(ひろじ)さん(沖縄平和運動センター議長)が不当に長く勾留されています。

昨年10月17日に逮捕され、初公判の17日で5か月、第3回公判が予定される4月17日には半年になります。なぜ裁判所は起訴後も勾留を許可しているのでしょう。家族まで対象にした接見禁止をつけて。

『毎日』が四千字の特集をしました。東京本社版2月24日の夕刊で「内外から批判相次ぐ」という「特集ワイド」。

このなかで一橋大大学院の本間武教授は「反対運動の勢力をそぐことが真の目的か」として、「仮にすべての事件で有罪になったとしても、罰金刑か執行猶予」「法運用の基本は『比例原則』で、国が立証しようとする罪の大きさに比べて、この長期拘留は異常」と明快。

政党機関紙も含め、全紙が社説で見解を明らかにしてほしい。(半世紀超)

拘留とか勾留を同一文書のなかで使いましたが無知の故で、使い分けしたわけではありません。



626

資本ファーストか



なだ・平和のための木曜行動NO.686
2017年3月2日

アメリカでは28日、きのうトランプ大統領が初の議会演説をしたそうです。

「私が大統領に当選して以降・・・株式相場も大幅に上げている」・・・相変わらず下品に、人ではなく「資本ファースト」=「お金が大事」と叫んでいました。ネクタイの色を変えることは容易でも、品性を身にまとうことはできませんでした。

所得の再分配よりも成長によって格差を解消できるとし、大規模な土建事業を興し、大企業減税と規制緩和を行うことが、36年前のレーガノミックスをお手本として、トランプ政権の「政策」であると、新社会党は分析しています。『データブック』の著者でもある野崎佳伸氏は「前例はアベノミクスであり、(安倍首相と)二人はその軽薄さにおいて気が合う」と酷評も。

「お手本はレーガン」で、軍事費6兆円増も打ち出しています。平和は武力でつくるもの、と。歴史は「武力で平和はつくれない」証明だったのに。(反省貴重)



625

開港150年なぜ今年



なだ・平和のための木曜行動NO.685
2017年2月23日

神戸市は今年を「開港150年」だと言いますが来年1月1日が開港150年です。

「開港百年」は「明治百年」でもありました。2月11日を明治百年にあたる1967年から建国の日にした紀元節復活の企(たくら)みのなか、明治百年という復古調のものではなく、神戸の先進性や国際交流の発展を意識して、神戸市は「明治百年」でなく「開港百年」を選んだのではなかったでしょうか。明治150年である今年、首相の視線は祖父の活躍した60年前にあり、幸い明治150年は視野にないようです。

一方、今年は神戸市長選挙の年で、かつてはポートピア博覧会('81年)に始まって4年に一度イベントが行われました。ユニバーシアード、フェスピック・・・。最近は2年に一度のビエンナーレ。「花粉症 春も秋もで 鼻炎慣(びえんな)〜れ」と揶揄された、あれです。「開港150年」が今年である本当の理由は、どうもここにありそうです。(半世紀超)



624

いまだに民活万能論



なだ・平和のための木曜行動NO.684
2017年2月16日

神戸空港は、その埋め立て経費も含め、借入金(市債)で建設し、その返済は着陸料等、空港を経営することで得る収入および剰余で返済することになっていました。また住民投票条例を否決するにあたって'98年、市長と与党は「市税投入せず」と約束しました。

来年4月から42年間の運営権を売り、オリックスなどが空港を経営することになると、市債の返済(償還)をするのは、もちろんオリックスではありません。

「神戸市」つまり市民が毎年、17億円('16年度)返済する義務だけが市に残ります。

PFIといい、コンセッションといいます。名前を変更した民営化(PFI法がおもに想定したのは上下水道事業)です。「民活万能」「民営化いいことだらけ」・・・そう言えばきょう2月16日は国鉄労働者1047人を「新会社JRは採用せず」とした日から30年です。神戸空港開港11年。(反省貴重)     



623

テロリストと一般人




なだ・平和のための木曜行動NO.683
2017年2月9日

「共謀罪は国際条約締結のため必要だった」が、三度廃案となった。「テロ等準備罪」は「共謀罪とはまったく違う」「ので」「国際条約締結のため必要」・・・?・・・

もはや肩の上に乗っているのは頭ではありません。「ていねいに説明する」とオウムのような、これが「説明」。

つづく説明は取って付けたように「一般人は対象ではない」とも。あのニーメラーの詩を、思いださざるを得ません。
 ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった/私は共産主義者ではなかったから
 社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、私は声をあげなかった/私は社会民主主義ではなかったから
 彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった/私は労働組合員ではなかったから
 そして、彼らが私を攻撃したとき、私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった(ニーメラー財団)(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.682
2017年1月26日

622

でんでんアカンやん



はっきりしていた頃の母の記憶では、1919(大正8)年生まれの母は、八尾の小学校で「言葉がきれい」と先生に褒められたそうです。三重県の田舎生まれなのに。

周りの子が「ザ行」と「ダ行」が発音しにくく「でんでん」(全然)、「ごだいます」(ございます)、「よろがわのみる」(淀川の水)という調子で、「これからは、お百姓の子も、働き奴(はたらきど)の子も、ちゃんとモノが言える子にならんとあかん」と。

「方言札」の大阪版だったかも知れませんし、今年100年を迎えるロシア革命の影響だったかも。

なぜこんなことを思い出したかというと、24日の参議院での首相答弁。蓮舫議員の「国会にプラカードは自民党も」という指摘に「一般論で、だれが、とは言っていない。訂正デンデンという指摘はあたらない」と原稿を読んで答弁したことがネットで話題になりました。「云々(うんぬん)」をデンデンと読んだのでした。でんでんアカンやん。(反省貴重)



621

共謀罪4たび




なだ・平和のための木曜行動NO.681
2017年1月19日

はっきりしていた頃の母の記憶では、1923年、大阪駅前にテントが張られ、関東大震災で避難してきた人の救護所があったそうです。治安維持法ができたのは25年でした。その年、ラジオ放送が開始され、「朝鮮人が反乱を起こした」などの流言飛語を抑える役割を果たしたとも言われますが、ラジオは戦争へ「1億火の玉」へと国民を駆り立てました。31年の柳条湖事件の犯人が関東軍だとは報じられませんでした。

治安維持法は、外国人と交流のある者、社会主義者や朝鮮人を国家が取り締まる法律でした。

今年の117に向けてのメッセージでもないでしょうが、共謀罪を名を変え、4たび出すと安倍内閣。

あす始まる国会で安倍首相は「憲法施行70年、次の70年を見すえた国づくりを」と、「新しい憲法」まっしぐらです。治安維持法を、帝国憲法を「取り戻」されてはたまりません。(反省貴重)      




620

首相こそ退位を



きのうまで高齢者だったのに、あさ起きて新聞を見たら「准高齢者」になっていた!新年2度目の驚きは「さ来年、元号を変える」。

陳舜臣さん(一昨年1月没)が『元号の還暦』を書いておられます。日本と中国の暦年と元号に触れ、さいごは「なんといっても西暦のほうが分かりやすい」と締めくくっておられます。

「一世(帝)一代」の歴史や元号の長寿と短命について興味深く。

元号法によって元号の永久化と生活の不便や不合理が押しつけられ、あろうことか「生前の元号はく奪」を狙う今回の情報リークを、氏ならどうお考えになったでしょうか。

昭和とともに中国でも一つしかない長寿の元号「康熙(こうき)」を、孫の乾隆(けんりゆう)帝は偉大な祖父を超えるのは忍びないと退位し、元号は還暦を迎えなかったそうです。

尊敬する祖父をすでに超え、9年をめざす?首相こそ「退位」すべきです。(半世紀超)      



619

買って!『データブック』



昨年は堺の大山(だいせん)古墳(大仙陵古墳、仁徳天皇陵)と始皇帝陵(というより兵馬俑坑)を見てきました。世界三大墳丘の2つです。千五百年も二千年も昔に、人間の「はたらき」は、自分と子どもと家族が、そして王や王家の人々とプロの戦闘集団が、その日を生きるためだけではない多くの蓄えを可能にしました。人間が働いて、巨大な建造物を造りました。自然災害も餓死も、戦乱もあったでしょうが、王の墓と富は増えました。

いま、GDP(国内総生産)の増加は一時的で歴史的なものだと朝日新聞(4日)が論じます。以前は「まずパイを大きく」と言われ、トリクルダウンなどとアベノミクスは言いましたが。

朝から晩まで働いてその日ぐらし、子どもの貧困。飲食サービス業の労働者の月給は下がって12万円を切り、パートは9万5千円です。

実質賃金指数が15㌽下落!『データブック2017』第1章に書きました。(反省貴重)     



618

占領下の光景



なだ・平和のための木曜行動NO.678
2016年12月22日

ちょうど1週間前に私はそこ(国道331号線)を、東(ひがし)村(そん)の方から名護のキャンプシュワーブに向けて2度、通りました。ネットに映る機動隊のいわゆるカマボコが列をなして止まっている光景に、一瞬まだ沖縄にいる錯覚。大浦湾の北の小さな湾にも見覚えがあったのです。

オスプレイが名護市安部(あぶ)の海岸に墜落し、海岸には、まず警察の規制の列ができ、その奥には米軍が張り巡らしたロープと米兵。

そこは演習場でも基地でもないし、米軍専用水域でもないが、米軍の「財産」は無条件に保護され、日本の警察はそのために、住民が近づくことを規制していたのだそうです。稲嶺進・名護市長が早朝、西海岸からやって来て規制を受け、帰り際に「今度はパスポートを持ってくるゎ」と言ったと伝えられました。

日米地位協定と、加えて知事敗訴を淡々と言い渡した最高裁。「占領」はどちらもやめた方がいい。(半世紀超)      



617

胴元の一人負け



なだ・平和のための木曜行動NO.677
2016年12月15日

わずか20日間ほど、国会のカジノ法騒動を見て30年前を思い出しました。神戸市会の議席を初めて預かって、来年で30年です。

あちこち地上げ屋が出没し、「やがてこの辺りも西神のようなモダンなまちに変わっていくやろう!」なんて・・・。社会党が賛成してリゾート法ができ、国の隅々まで有頂天になっているようでした。神戸空港は要らないという圧倒的な声が、オール与党の市会のなかで1期生の声を元気なものに仕立てました。バブル崩壊、そして神戸は大震災に襲われました。地上げでできた空き地と空き店舗、そのうえに震度7が壊したまちの空き地は今も残ります。そしてリゾート法は全国に廃墟を残しました。

やはり歴史は一度目は悲劇として二度目は喜劇として、繰り返しました。バクチで負ける住民の悲劇こそ国家の成長であると。こんどは胴元が一人負けする喜劇にしたい、ぜひとも。(反省貴重)     



616

カジノが悪でない?



なだ・平和のための木曜行動NO.676
2016年12月8日

ふだん新聞に、ましてや「社説など目をとおさない」とおっしゃる方にぜひ伝えてください。

カジノについての社説の見出しを少し並べてみます。

「人の不幸を踏み台にするのか」(読売1日)「唐突な採決に反対する」(毎日1日)「拙速な解禁は問題多い」(日経2日)「危うい賭博への暴走」(朝日2日)「数の力を振り回すな」(同6日)「あまりに乱暴な強行採決」(神戸3日)「それが『美しい日本』か」(東京7日)「国民不在の成立認めない」(琉球新報5日)「審議の形骸化は深刻だ」(沖縄タイムス4日)

ブロック紙も地方紙もほとんど全てが書き、私が大好きな『八重山毎日新聞』(読者数1万6千人、石垣市)も7日に「この国は『安倍一強』の末恐ろしい独裁国家になる」と書きました。

「カジノ=悪ではない」(産経1日)「懸念解消を先送りするな」(同2日)には恐れ入りましたが。(半世紀超)



615

安全が二の次に



なだ・平和のための木曜行動NO.675
2016年12月1日

ブラジルのサッカー選手やヴィッセル神戸の監督だったカイオ・ジュニオール氏が乗った飛行機が墜落したと報じられました。先ずはご家族や関係者、そしてサッカー大国ブラジルのファンの悲しみはいかばかりか、心から哀悼の意を表します。事故機はボリビア、離陸はブラジル・サンパウロで目的地と事故現場はコロンビアです。公称航続距離を上回る距離の飛行が許可されていたそうです。

航空界はもともとですが、グローバル化で経営環境は激変を続けます。ANAの片道航空券は上海で往復航空券を買った方がが安いとか、台湾の航空会社が1日で消えてしまったとか。安全が二の次にされていないか心配です。

関西空港の国際線は週1131便と空前の一方で、欧州便は週22便と過去最低だそうです(『毎日』26日)。そして神戸空港も関空と同じ関西エアポートが経営することになります。(反省貴重)    



614

海外会見中継で墓穴



なだ・平和のための木曜行動NO.674
2016年11月24日

テレビはブエノスアイレスのカメラに切り替わって「災害対応に万全を期すよう指示した」と得意満面の安倍首相。

あの「アンダーコントロール」を同じ場所で首相が言ったことを思い出しながら、福島、地震、津波警報、「にげて」などテレビから出てくる声や字幕との大きな落差を感じ、首相は「情報をアンダーコントロールしてるだけ」と妙な納得。

やがてTPPの話をまたブエノスアイレスから首相がし始め、南相馬から灘区に避難しておられた農家のMさんがどれほどTPPを怒っておられたか、などを思い出しました。

7時過ぎ、第2原発3号機の使用済み核燃料冷却停止、間もなく冷却再開はほぼ同時の記憶です。

トランプ次期大統領がTPP離脱宣言のビデオを発表したのは、首相が会見で「アメリカ抜きでは意味がない」と言った10分後だったそうですが、それを見た首相の表情は報道されずでした。(半世紀超)      



613

いまだ無法地帯



なだ・平和のための木曜行動NO.673
2016年11月17日

広告の独占ブラック企業・電通に昨年4月入社し、クリスマスに独身寮から飛び降りて命を絶った高橋まつりさん。

「かとく」(厚労省の過重労働撲滅特別対策班)が強制捜査(7日)、社説や特集記事、シンポジウム(高橋まつりさんのお母さんが訴えた東京会場は9日)、野党の「長時間労働規制法案」再提案(15日)、経団連の会員企業への呼びかけ(15日)も。

「KAROSHI」が英語の辞書に登場したのは02年で、「着実に」その波及は世界的に。予備選で善戦したサンダースはトランプが大統領選挙で勝ったのは「労働時間は長くなり、賃金は引きさげられており、実入りのいい勤め口が中国その他の低賃金国へと移転されていく・・・没落する中間層の怒り」だったと指摘しています。

兵庫県でのシンポジウムは22日14時、県民会館で。高橋まつりさんの母の代理人、川人博・弁護士の基調講演があります。(反省貴重)



612

恨みたくなるサンダース



なだ・平和のための木曜行動NO.672
2016年11月10日

さあ、えらいことになりました。トランプ勝利。

昔はアメリカが風邪を引いたら日本が咳をするなんて言いました。いまやアメリカが咳をしただけでも日本は40度の熱を出し、かつ徹夜で働く・・・。きのうは朝から東証の株価が今年2番目の下げ幅で、当確がでる前に政府と日銀が緊急会合。

恨みたいのはなぜサンダースは降りたのでしょうか。私たちは世界の資本主義が行き詰まっていて、富を持つ1%が富を持たない99%の人々を働かせ搾取していると、危機を認識していました。だから変革だと、サンダースとトランプは言いました。

オバマはやめる直前に自分が生きている間は核兵器はなくならないと断じました。日本は核兵器を禁止する交渉開始に反対してアメリカ民主党政権への忠誠を誓いました。トランプは日本と韓国に核武装を勧め、米軍駐留経費をもっと払わせると言いました。(半世紀超)    

風邪とくしゃみの関係、変でした。


611

投票したのは3人に1人



なだ・平和のための木曜行動NO.671
2016年10月27日

投票率はなんと34・85%。日曜日の東京10区補欠選挙は過去最低の前回、おととしの総選挙を18ポイントも下回りました。

若狭さんは自民党の現職で、都知事選では自民党が推薦しなかった小池さん擁立運動の先頭に立ち、その「功績」で小池さんのあとを決める今回の選挙に立候補しました。比例の議席でしたから繰り上げ当選で二階派の田畑毅さんが19日に衆議院議員として官報に。おかしいのは都知事のお祝い「若狭さんには地方のことを」。東京都に地方自治はない・・・?

もっとおかしいのは民進党と連合でした。

巨大与党下での補欠選挙、市民と野党の共闘不発で、投票に行かなかった人を責めることはできません。

憲法前文「日本国民は正当に選挙された代表者を通じて行動し」というくだりを読む木曜日のマルイ前、Kさんの声が澄んでいました(反省貴重)  




610

恥を知れカローシ大国



なだ・平和のための木曜行動NO.670
2016年10月20日

シェア7割の世界企業・電通、石井直(ただし)社長が17日に社員に送ったメッセージです(『バズフィード日本』)。「これまで当社が是認してきた『働き方』は、・・・」

電通は「広告帝国」で「日本のメディアの論調を決定している」とフランスのネット記事を内田樹さんが翻訳しています。

高橋まつりさんが過労自殺したのは入社した昨年12月25日。ツイッターには死に追い込まれていく日々の苦痛が綴られていました。世界で初めての「過労死白書」が閣議決定された日に、弁護士と高橋さんのお母さんが労災認定されていたことを記者会見しました。捜査。ツイッター削除はだれの仕業か。

冒頭の社長の表明は懲役を逃れるためだけのもの?なお太っ腹?「月5時間残業を減らす」「22時消灯」

安倍首相も口にする「働き方改革」。石井社長は「是認してきた働き方」。

働かせ方でしょう!(半世紀超)


609

身売りが嬉しそう



なだ・平和のための木曜行動NO.669
2016年10月13日

実質赤字の神戸空港が身売りに出されます。身売りに出す方がえらく嬉しそうです。

2059年度まで42年間という想定外を超える「超想定」の長い年月、周辺の土地もあわせ運営権を176億円で売却する「事業」がスタートしました。新しい門出なので、市のホームページに載せられてきた「神戸空港の管理収支」も単年度予算だけに一新されました。

建設前の運輸省(当時)の役人は「自ら航空会社を持たない限り成功はおぼつかない」と言いました。

市幹部が待望する「3空港一体運用」がかなうとして、縮小社会への大反逆は、85年前の満州経営にも似た奇想を伴わずには成り立ちそうにありません。

PFIもコンセッションも、土地信託の結末を反省したものではありません。舞子ビラや大阪フェスティバルゲートの総括はできているように見えません。(反省貴重)     



608

貧困対策の貧困



なだ・平和のための木曜行動NO.668
2016年10月6日

「第2子から保育料は無料」明石市が9月から始めた施策に全国から関心が集まりました。「貧困対策ではない。年収700万円くらいの中間層を明石に集めたい」と、湯浅誠さんのインタービューに泉房穂市長が答えて、ビックリでした。

全国的に、また神戸市も「3歳までは母親の手で」という麗しき?家族観押しつけで未だに0歳や1歳、2歳の保育定員は極少です。最近でこそ小規模保育園など弥縫策があるものの。

さて明石では4月1日に待機児童8人だった0歳は、10月1日には100人に、1歳は118人から152人に、定員の元々やや多い2歳も49人から90人に。全体で291人から479人に激増しました。

市長の発表を歓迎した明石に住む息子夫婦。上の2人と違ってやがて2歳になる3人目は「保育所落ちた」、しかも契約社員の育休明けがちょうど9月。総選挙に出馬予定の(菊地)きくち憲之さん、がんばって!(半世紀超)      


なだ・平和のための木曜行動NO.667
2016年9月29日

607

兵隊さんに感謝した時代



8月合併で行政区域は豊岡市となった旧(出石郡)但東町。「兵隊さんに感謝」の時代、「満州国」で終戦2日後、分村開拓団298人が激流に身を投げ「自決」。子どもだけが生き残ることがないように親は子を背中合わせにゲートルで縛って・・・。

但馬ユニオンの岡田一雄さんが依頼していただき、石坪馨さんと山下幸雄さんが、体験を講演してくださいました。6月末から行われた「満州第13次大兵庫開拓団と高橋村」の展示は最終日が3日後に迫っていました。

事実が隠されていた訳ではありません。ほぼドキュメントである小説の「まえがき」で知事が悲劇を弔っています。旧但東町は2度も記録誌をだしました。

時代が71年前を思い出すことを求めています。「国を守る」ことと生命を粗末にすることが同義語であった時代のことを、刻銘に話していただいたことに感謝した「平和の旅」でした。(反省貴重)      


なだ・平和のための木曜行動NO.666
2016年9月15日


606

あたらぬ高射砲再び



8月Jアラートというシステムで大規模災害にも、ミサイルにも対応できるという話を聞いたとき、そんな警報に力を入れても、相手は諦めてくれないだろうという心配が募りました。

地震も津波も警報でその破壊力を減らしたりしません。ミサイルにいたっては対抗手段を無力化してこそ武力の武力たる存在感が発揮できます。

『日刊ゲンダイ』に田岡俊二さんがコメントをよせています。1兆5千億円のミサイル防衛システムが、まったく役に立たず、ミサイルが海上に落ちた後で察知できたと。氏は野球の外野手の守備練習にたとえ、かねてから指摘していました。「打つぞ」「ナイスキャッチ」では、ミサイル防衛システムの成功をまったく意味しない、と。「届かぬ高射砲」の再来です。

稲田朋美・防衛相ついに「神った」か?すばらしい名案、「破壊措置命令」を出しっぱなしにしているそうです。(半世紀超)   


なだ・平和のための木曜行動NO.665
2016年9月8日

605

はじける寸前



「姫路市内の駅前一等地が更地にされ、どんどん『マンション建設予定地』の看板が立っています。金融緩和で行き所を失ったおカネが不動産へ、特にマンション建設に流れ込んでいるのでしょう。やがて必ず、このバブルは弾けて大変なことが起こるだろうと予測しています」と脱原発はりまアクションの小野純一さん。

私がフェイスブックで近所の建物解体現場を写したことへの書き込みでした。

日銀の統計でも。不動産部門への今年4〜6月期の新規貸付額が、バブルのピーク、27年前の89年4〜6月期を上回ったそうです。前年同期比で22%増の3兆1271億円。

四半世紀前のバブル崩壊は業界ごとに整理され、何の責任もない労働運動の解体、大規模な解雇と自治体再編につながりました。阪神大震災特需で時期はずれましたが、GDPも実質賃金も97年がピークです。この道はいつか来た道また歩く。(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.664
2016年9月1日

604

柳条湖事件85年



8月14日、NHKスペシャル「村人は満州へ送られた〜国策71年目の真実〜」をご覧になった方も多いと思います。

兵庫県出石郡高橋村(当時)からの分村開拓団の集団強制死も語り継がれています。

「お前たちは日本人か」
銃を構えた壮年の男が、俊介にいった。百人ほどの男が銃や鉄棒、槍などを持って、団員たちを包囲している。・・・「女子供が多い。危害だけは加えないでほしい」
「通行税を貰おうか」

『遙かなり墓標』(69年・春木一夫著・神戸新報社)は、満蒙開拓団の生存者からの聞き取りをまとめた小説風のドキュメントです。

企画展が6月末から9月20日まで豊岡市但東町で行われており、但馬ユニオンの岡田さんが頼んで、生存者のお話を聞く機会をつくっていただきました。9月17日に日帰りで、斎藤隆夫記念館にも。憲法を生かす会・灘が参加を呼びかけています。078-801-8448へ。(半世紀超)      


なだ・平和のための木曜行動NO.663
2016年8月25日

603

摩耶山いのち



孫が泊まりに来た日に森林植物園に行きました。

「森林植物園のいま」というコラムをほぼ毎日、更新してくださっています。「みんなで忍者修行」という楽しそうな企画の日などがあることも教えてもらって、これは来年でしょうか。「マヤ暦」に満載されるイベントで摩耶山をこよなく愛し、周りにも「摩耶山いのち」「坂バスいのち」と呼びかける慈(うつみ)憲一さんの笑顔も思い浮かべながら・・・。

六甲・摩耶(灘区から一番大きく見える長峰山も含め)は、すばらしい「財産」であることは疑う余地もありませんが、一方に資源だ、インバウンド(外国人観光客)が狙い目だなどという声も耳にします。摩耶ケーブル、六甲有馬ロープウェイなどが無料の「社会実験」中です(26日まで)。

森林植物園で電動アシスト車いすが貸し出されていました。山上でのマイカー規制の実験が行われるのは、夢でしょうか。(反省貴重)      


なだ・平和のための木曜行動NO.662
2016年8月18日

602

公費がマネーゲームに(下)



内外の株で運用する割合を倍増させたのは安倍内閣です。直後に運用で大きな損失が出たのでした。年金を株で運用すること自体は以前からで、今や総額1円のサクラダの株をGPIFがいつから持っていたのか推し量ることさえ不可能です。

橋梁工事の事故と言えば、同種の大事故が今年4月、神戸市北区の新名神高速道路建設現場で起き、10人の死傷者を出し、国道176号は2か月半にもわたって通行止めになりました。発注者は西日本高速(旧道路公団)、元請けは横河ブリッジと三井住友建設でGPIFはいずれも株主です。「横河」の名で21世紀最大の談合事件、橋梁談合を思い出しました。公共工事は深い闇のなかです。

株価を上げて支持率が上がった安倍内閣。さらにGPIFは、直接、個別の企業の株を買うことまで画策しています。マネーゲームの勝者を決める独裁者を許してはなりません。(半世紀超)      


なだ・平和のための木曜行動NO.661
2016年8月4日

601

公費がマネーゲームに(上)



年金を株につぎ込んで5兆円もの損失をだしたことが、先週公表されました。「なぜ例年のように7月上旬ではないのか?」参議院選挙の投開票日を意識した「29日公表」の狙いはあたりました。

今回から保有全銘柄の「運用状況」が発表され、『日刊ゲンダイ』が調べたところでは、上位30社のうち14社でGPIF(年金積立金管理運用独立法人http://www.gpif.go.jp/)が「筆頭株主」です。「歪んだ株主構成」(同紙)、健全な資本主義とはとうてい言えないという主張です。

時価総額トップは1兆5千億円のトヨタでした。ブラック企業にも広汎に。

時価総額が一番少額だったのは12年11月に破産した橋梁工事のサクラダでした。年金資金で買ったのは147万株、時価総額は15年3月末、1円と書かれています。91年、広島新交通の橋梁落下事故で15人の死者、創業117年の老舗でした。(半世紀超)      


なだ・平和のための木曜行動NO.660
2016年7月28日

600

来年を家賃補助元年に



各紙がいっせいに報じたところでは、家賃補助が来年度からスタートするそうです。国交省の有識者委員会が22日、中間報告をだし、8月の概算要求へ、実現へ。

低家賃公営住宅の大量建設・・・。書かれて当時100年、大内兵衛訳のエンゲルス『住宅問題』について同級生のMから教わったのは学生時代の合宿でした。

市会の議席を預かって初めての質問への市長の「やるよ」という答弁は、阪神大震災の頃には、特優賃という制度になって。「似て非なるもの」家賃は上がり、入居者苦しみ、倒壊の例も。

平山洋介・神戸大大学院教授が『住宅政策のどこが問題か』(光文社)で、またラジオ・テレビで繰り返し「先進国でやってないのは日本だけ」と訴えておられます。『世界』7月号でも熊本地震対策は「複線型復興を、その柱の一つに」と。

『貧乏物語』100年。早川和男教授『住宅貧乏物語』37年。家賃補助元年に。(反省貴重)  


なだ・平和のための木曜行動NO.659
2016年7月21日


599

なにが経済団体か



15日に関電姫路支店前とJR姫路駅前で行われた「第200回カンキン行動」に参加しました。カンキンは、関(カン)電、金(キン)曜日。神戸のカンキン行動は4月に200回を迎えました。

大津からIさんらが来て、高浜原発を差し止めた大津地裁の決定に感謝し、琵琶湖一周マラソンなどで、事故が起き関西の全市民の飲み水が汚染されることを止めようと運動していると報告がありました。神戸も水道水の4分の3は、琵琶湖です。「大容量送水管に12日分の汚染されていない飲み水を蓄えることができる」と行政が言えば、「トイレの水は?」「13日目から後は?」と募る心配。コンビニでペットボトル買いトイレに?不経済かつ不可能。

その関西。関西経済連合会は正副会長が「一地方の裁判官ごときに」と決定をなじり、地裁は差し止め訴訟を門前払いするように運動しているそうです。これでは不経済連合。濁ノミクスです。(半世紀超)  


なだ・平和のための木曜行動NO.658
2016年7月14日

598

18歳をなめるな



先進国で最後まで18歳選挙権を認めてこなかった日本で、10日の参院選からそれが可能となりました。70年前の4月10日に行われた総選挙で、男性は25歳から20歳に、そして女性の参政権が勝ち取られて以来の改革です。

「高校生や大学生の政治活動が自由でないのに、まっとうな権利行使ができるはずがない」もっともです。

「18歳をナメるな」という啓発ポスターが印刷工業組合から市選管に提案されたのは、シールズの奥田愛基さんらが国会の前で「国民ナメるな」とコールしたことと関係があったかどうかは分かりません。

「みなせん1区」や「市民の集い」が「投票に行こう」と呼びかけたのは、若者と政治への参加という行動を共有したいという一念からでした。選んだ人がどう働くか、どう裏切るかも含め共有したいものです。総務省によれば18歳は45%だったとか。(反省貴重)      



なだ・平和のための木曜行動NO.657
2016年6月16日

597

平和の道しか無い



人様の字をうまいだヘタだと言えない自覚はあります。しかし辞める都知事が書道が特技でイタチの筆にチャイナドレスは筆の上達のためと聞いてわらった後、『毎日新聞』の夕刊を広げ、驚きました。

安倍首相が一昨年総選挙の前、テレビで「この道しか無い」と書いた筆の字。「い」ではなく「り」です。この道は「無(む)り」を確信していたのでしょうか。『毎日』の特集は、アベノミクスを検証してみよう、バラ色に描かれた未来予想を検証しようと呼びかけています。

私は昨年から半年間、街頭に立つとき、三宮交差点のマルイ前で83日、六甲道駅前などでも、金(かね)子(こ)兜(とう)太(た)さんの「アベ政治を許さない」をプリントしゼッケンにして着けました。前にも書きましたが96歳、『東京新聞』1めんの「平和俳句」の選者を18か月続けておられます。その字は力強く、「い」の2画目は「はらう」のでなく「とめる」です。(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.656
2016年6月9日

596

辺野古反対ますます



沖縄の県議選は神戸新聞の「反基地の民意が鮮明に」など本土の新聞も多くが社説にしました。

『産経』は、自民党沖縄県連の「腰の定まらない姿勢」に7日、眉をひそめてみせました。

島尻安伊子・沖縄北方担当相が日米地位協定の改定を自民党本部に要請したこと、そして県議会での抗議決議の際、自民党県議団が退席し、公明党県議団が賛成したことを「政権の方針から大きく逸脱した」と感情まる出しです。

島尻大臣には参院選で結果が出ます。それは『産経』の勝利ではありません。

私が昨年6月にシュワブゲート前の座り込みに行った際、お会いした公明党の県議(71)は、今回5期目の議席に届かなかったそうです。『産経』は溜飲を下げたのかも知れません。同県議の姿は開票の翌朝、やはりゲート前にあったそうです。辺野古反対の県議が31人に増えた報告に大きな拍手が沸いたそうです。(反省貴重)    


なだ・平和のための木曜行動NO.655
2016年6月2日

595

投票に行こう



今度の選挙は総理大臣が任期中に憲法を変えると宣言して始まる選挙です。

「アベ政治を許さない」のプラカードのことが30日の『日刊ゲンダイ』に。トラック島で餓死戦死した仲間を「水脈(みお)の果て炎天の墓碑を置きて去る」と島を離れる際に詠んだ金子兜(とう)太(た)さんの筆です(ことばは澤地久枝さん)。『東京新聞』1めんに載る「平和俳句」を持ちかけ選者の96歳。

プラカードを持って女性たちが六甲道駅前にも立ちました。三宮交差点のマルイ前では署名活動が83日間、のべ千人、1万1千筆。

野党は共闘!32のすべての1人区で共闘が実現しました。そして『朝日新聞』が社説に書き、1日に報じたところでは比例の共同名簿(統一名簿)が可能性を膨らませているそうです。

統一名簿が実現すれば若者の投票率にも激変を起こせるかも知れません。戦場に立つな、投票用紙と鉛筆を持とう。(半世紀超)      


なだ・平和のための木曜行動NO.654
2016年5月26日

594

実質賃金15㌽下落



先週、この欄で「4年連続下落」と触れた実質賃金指数は、翌20日朝、厚生労働省が発表した毎月勤労統計で「5年度連続下落」に書き換えられました。

2千万人の非正規労働者、女性が9割を占める1千万人のパート労働者の低賃金が実質賃金を押し下げていると分析されます。間違った分析ではありません。ただこれは「雨の降る日は天気が悪い」と言っているのと同じです。

安倍首相の「官製春闘」3年、アベノミクスの3年間は、引き続いて実質賃金が低下しつづけた3年間でした。まずその指摘が必要です。為替政策によって実質賃金が引き下げられた事実は重大です。

ピークの96年度から15ポイント下がりました。独禁法が「消え」持ち株会社(ホールディングス)という財閥が復活したこと。大店法が「消え」小商売まで巨大企業の支配下に置かれたこと。そしてストがないこと・・・。(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.653
2016年5月19日

593

恐ろし2020年問題



64〜65年不況は戦後の日本経済が、初めて迎えた構造不況でした。オリンピック景気と所得倍増論。成長一途の資本主義の大発展の途上で、好景気は小休止しました。今のように慢性的に続いたりしませんでしたが、過剰生産でした。

2度目の東京オリンピックは、所得倍増どころか実質賃金が4年連続下落しています。好景気をアベノミクスと名づけ首相が新語を造って大売り出しです。

20年東京オリンピックを招致するにあたって、コンサルに払ったカネがワイロだったとフランスの検察が調べ始めました。汚染水、エンブレム、聖火台のない競技場など、いや今後何が起きても「辞退などできない。それは日本経済の大破たんを避けるため」と願望も悲痛なものになってきました。

オリンピック景気なきオリンピック後不況。経済破たんを避けるためのオリンピックが終わった後の経済は?恐ろしすぎます。(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.652
2016年5月12日

592

負担大きい安保条約



昨年8月、戦争法案の国会審議が山場を迎えたところで神戸に来ていただいた際の講演が明快でした。元外務官僚の孫崎享(まごさき・うける)さん。(ユーチューブは「孫崎享」「神戸」で検索してください)

大統領選挙、共和党のトランプ氏が「安保ただ乗り論」を蒸し返し、扇動しています。そこに石破茂氏が訪米して「日米安保条約をもう一度よくお読みいただきたい」と言いました。

戦後71年、米軍が居座っているのは居心地がいいから。思いやり予算(「日米地位協定24条で経費負担は米国」と明記)は増額され、韓国40%、ドイツ33%に対し、日本の負担は75%。1951年、ダレスは「安保条約で米国は日本防衛の義務を何ら負っていない」と明言しました。

安保条約を読み直した方がいいのは石破大臣。「われわれはカネを出さない。どうぞ米軍は撤退してください」と堂々と言うべきだと孫崎享さん。(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.651
2016年4月28日

591

公表して徴税を

 

 

「租税回避地に資金を移して脱税していた」名前があがったセコム創業者らは「適正で合法の投資で、脱税ではない」と、いっせいに言いました。

共同通信は270社、400人であり、5月10日に公表されると報じています。

カリブ海にある人口わずか5万人の英領ケイマン諸島が租税回避地(タックス・ヘイブン)として有名ですが、人々の暮らしはどのようなものか、利用者である資産家は知ろうともしません。それがどこにあるのか、さえ?

ネットで日銀の「直接投資・証券投資等残高地域別統計」を見ると「日本」はケイマン諸島に60兆円の投資残高を持っています。

大企業の脱税犯罪であり、超富裕層の相続税脱税事件です。

「手取りが少なくて人に言うのも恥ずかしい」私たちと、公表されない富裕層の巨額の「所得と資産」。公表して徴税を。(半世紀超)   


なだ・平和のための木曜行動NO.650
2016年4月21日

590

震源を規制できない

 

 

「14日夜の熊本地震(16日に「前震」となった)は、震度7を観測した熊本県益(まし)城(き)町(まち)(地表)で最大加速度1580ガル、最大速度92カイン」「阪神大震災の揺れは891ガルと112カイン・・・」と、防災科学技術研究所(同名で検索可)の解析を『読売新聞』が報じました。カインは1秒あたりセンチで、ガルは1秒あたりの加速度です。

国内の原発で最大の「基準地震動」は2300ガル(石橋克彦教授『原発を終わらせる』)、伊(い)方(かた)原発は町長が1000ガルにしろと指示しています。他の原発はせいぜい600とか700です。

2メートルの活断層のズレが地表に出てきた場所は、幸い、原発から遠く、事故は起きませんでした。原子力規制委員会は川内(せんだい)原発では12・6ガルだったと鼻高々、玄海原発も20ガル。規制委員会は自動停止しなかった理由を説明しましたが、直下や近くで地震が起きることを規制できる委員会ではありません。(反省貴重)    



なだ・平和のための木曜行動NO.649
2016年4月14日

589

ある入学式で

 

 

GATTがWTOに改組されたウルグアイ・ラウンドの締結された地としてくらいしか知らなかったウルグアイという国から、前大統領が12日まで日本に来ていました。「世界でもっとも清貧な大統領」ホセ・ムヒカさん。

その生涯や思想を、そしてまた東京外大で講演した際に日本の若者に訴えたその演説を、学院長が詳しく紹介したのは、北区にある神戸こども総合専門学院の入学式(13日)でした。16人の保育士の卵たちを前に、田中英雄さん―ちびくろ保育園の現役園長でもある―は、若者たちに語りかけました。

田中英雄さんは月刊誌4月号で「待機児童解消政策」の愚かさを指摘し、スウェーデンの「就学前学校全入法」を紹介しながら、「より速くより遠くに」という浪費を中止し、まず近くの「子ども・若者」に投資し、創意・工夫と連帯力のある若者を育てようとうったえておられます。神戸のムヒカさんです。(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.648
2016年3月31日

588

南スーダンから撤退を



戦争法が29日施行されました。11本の法律によって「国の形」が180度変更されました。

南スーダンに国連PKO活動で派遣されている自衛隊員は、現地時間の28日18時に新PKO法が施行され、改正法に基づいて派遣されている状態になりました。攻撃を受けたとき「逃げる」かそれともそれが「敵前逃亡」となるか、生死に関わり、正反対ですが部隊行動基準は変更されませんでした。武器使用基準も参院選までは旧法のままだそうです。

南スーダンには中国が千人を超える部隊を出し、自衛隊は350人です。アメリカは6人だそうです。内戦3年目を迎えており、2月には国連が設営する難民キャンプが襲われ多数の死者がでました。

始めるのは簡単でも戦争を終わるのはとても難しい。PKOも同じです。撤退を決断すべきときに「同盟国のニーズ」に応え法改正したのは真逆でした。(反省貴重)     


なだ・平和のための木曜行動NO.647
2016年3月24日

587

また核兵器合憲論



18日の参議院予算委員会で横畑裕介・内閣法制局長官が「憲法上あらゆる核兵器の使用がおよそ禁止されているとは考えていない」と答弁しました。

話は57年の岸信介・元戦犯までさかのぼり、「核兵器と名前がつけば全部いけないというのは少し行き過ぎ」という答弁や、72年の沖縄返還・日中国交回復にあたって佐藤栄作首相が非核三原則(核を持たず造らず持ち込ませず)を打ち出し、非核の根拠は憲法にはないという非常識が、安倍内閣の常識に。

法制局長官によれば「わが国を守るための必要最小限度」は、「武力による威嚇または武力の行使」(憲法)から除外されてしまいます。ついに核兵器まで。

「憲法が国を守ってくれるはずがない」反知性主義の極み。かれらは安保条約を憲法の上に置きます。安倍内閣の日本は、核なき世界への人類の歩みから大きく取り残されてしまいました。(半世紀超)      


なだ・平和のための木曜行動NO.646
2016年3月17日

586

債権放棄で総活躍



紙面では585=間違っていました

神戸・医療産業都市構想とアベノミクスの広告塔の役割を果たすべく造られたKIFMEC(神戸国際フロンティアメディカルセンター)病院が、破産申請をすると神戸新聞が報じました。倒産しても事業はつづける更生法や民事再生と違って、診療停止・病院閉鎖が先にあって、破産宣告申請です。

「債権者説明会はしない」のは「無用なお手間」(弁護士)だからだそうです。親会社は三井物産。三井物産はシンガポールに900億円投じて病院を建て、撤退したそうです。土地使用料などこれからも債権が膨らみ続ける神戸市に、また隣に子ども病院を建設中の兵庫県に、あるいは政務調査費でシンガポールを視察した市会議員にも、「無用なお手間だから」と説明なしでしょうか。

借り上げ市営住宅入居者に立ち退きを迫る一方で、「ダメだった」という新聞報道だけで債権放棄とは、もしそうならおおらかですね。そうでなければ・・・。(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.645
2016年3月10日

585

原発ゼロで迎えた5年



紙面では584=間違っていました

関西電力は、きのう大津地裁から高浜原発3・4号機の差し止めを命じられました。一昨年5月に大飯原発3・4号機について福井地裁が運転禁止を命じた判決、昨年4月に福井地裁が高浜3・4号機を仮処分で差し止めた決定につづき、3たび「司法に喝采」です。

今度は3号機が動いている状態での仮処分、嬉しい限りです。またきょうから関西は原発ゼロ再現です。

弁護団長は、フクシマ以前、2例しかなかった差し止め判決の一つ北陸電力の志賀(しか)原発(石川県)を止めた井戸謙一弁護士(当時裁判長)でした。氏は11年3月末に定年まで10年を残して判事を辞め、彦根で弁護士をしておられます。

13年の秋、脱原発はりまアクションが招いてフクシマから避難している人を支援する講演会を開き、聴きに行きました。にんげんのために働く信念の人でした。

あすは金曜日、各地で原発止める行動日。3・11五年です。(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.644
2016年3月3日

584

中田作成さん逝く



中田作成(なりしげ)さん(77)が26日朝9時15分、亡くなられました。二・二六事件80年の、寒い朝でした。神戸空港開港から10年と10日の朝でした。

29日がお葬式でした。憲法を生かす会・灘の、創立以来の共同代表である今村稔さんの、あまりに美しくあまりに重い弔辞は、あらためて紹介されます。「作成がお世話になりました皆様へ」と5年前、書き遺された先生の参列者へのご挨拶を奥様が読まれました。神戸新聞社は記事の他1めんの「正(せい)平(へい)調(ちよう)」で生涯を讃え、お別れを悼みました(1日)。

相談はこれからですが、31日午後6時30分から、六甲道勤労市民センターで「お別れの会」を開こうと、準備を始めます。ご遺志によれば、またやさしく、たしなめられるかも知れませんが、みんなでおくりましょう。先生が愛した神戸・六甲の人々、その山並み、鎮魂の調(しらべ)に依って。(憲法を生かす会・灘)  


なだ・平和のための木曜行動NO.643
2016年2月25日

583

解雇ビジネスをやめさせよう



『データブック2016』第1章に「失業率は減っている」と書いたことを後悔しています。確かに政府統計では減っているのですが、同時にえげつない「指名解雇」が大企業と人材ビジネス大手のコラボで進められています。

「会社で活躍していない労働者」を探しだして退職を勧奨する「指南書」どおりに上司が面接してクビを切り、再就職支援と称して助成金を元手に再就職支援企業へ「売り渡」しているそうです。

安倍内閣になって「労働移動支援助成金」は150倍の650億円に急成長。22日の『朝日』、同日の衆議院予算委員会で民主党の大西健介議員が指摘し、24日の『日刊ゲンダイ』が竹中平蔵会長率いるパソナの手口を暴いています。

活躍していない社員は「ローパー」(ロー・パフォーマンス)。一億総ローパーで一億総下流をもたらす解雇ビジネスへの、政府の税金投入をやめさせましょう。(反省貴重)      


なだ・平和のための木曜行動NO.642
2016年2月18日

582

税収増を直接雇用へ



兵庫県知事による予算案の説明は、経済・雇用情勢の分析から始まります。「横ばい圏内」が何度もでてきて「設備投資は増加し」「雇用環境は改善」されたと言います。

消費税がアップし、設備投資には消費税の還付があるので、ここでも買い控えからの反動がありました。コインパーキングは増えても商店の数は35年間も減り続けています。

有効求人倍率は91年10月以来23年11か月ぶりに「1」を超えました。求人数が求職数を四半世紀ぶりに上回りました。ただし正社員の有効求人倍率は「0・57」です。2人に1人は正規の仕事に就けません。

ベノミクスは海外子会社からの「上納金」を1.5倍にし、株があがり「株式等譲渡所得割交付金」は増えました。

アベノミクスの破たんで、その副作用や禁断症状が県にも市にも押し寄せます。税収を直接雇用と借金返済へ。(半世紀超)      


なだ・平和のための木曜行動NO.641
2016年2月4日

581

企業栄え賃金下落(下)



「異例の賃上げに成功した」と安倍首相は官製春闘に胸を張ります。

政府の「毎月勤労統計」によれば、暦年で3年連続して実質賃金は下がりました。4年目の'15年・昨年分は速報が8日に発表されます。

また安倍首相は「妻が景気がよくなったので働きに出て25万円、私の50万円と平均すると平均収入は減るんです」「これがマクロ分析です」とヒットラーばりに手を振り上げました。

25万円のパートも空想の産物なら、アベ一家の収入を「マクロ分析」とは恐れ入りました。なにより、景気が「良くなって」平均賃金が下がっていることが大問題なのではないでしょうか。

GDP(国内総生産)と賃金指数がピークとなった'97年から来年で20年です。

「労働者階級は20年間に、300万人多く働き、30兆円少なく受け取るようになった」と『データブック2016』第1章が書いています。(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.640
2016年1月28日

580

企業栄え賃金下落(上)



「官製春闘」3年目、なぜ賃金は上がらないのでしょうか。大企業の史上空前の利益の秘密を解いてみましょう。

@アベノミクス前は1ドル=80円、黒田バズーカで1ドル120円に。つまり1台360万円の自動車は、4万5千ドルから3万ドルに。

A日本車が数量で1.5倍、売りやすくなり、輸出は増えるはずでした。しかし、もくろみどおりになっていません。海外生産です。たとえばメキシコ・トヨタが対北米輸出を年々増やしています。メキシコ日産の北米向け輸出は、'14年、42%増、ホンダは4倍です。日本からの輸出は縮みました。

Bメキシコ・トヨタがアベノミクス前、トヨタ本社に「上納」していた額は、ドルで同額でも円では、黒田バズーカ1発で1.5倍になりました。1億ドルが80億円から120億円へ。自動車の生産台数は2725万台、海外生産比率は64%に。(『データブック2016』第2章より)(反省貴重)   


なだ・平和のための木曜行動NO.638
2016年1月14日

579

戦争を平和と言うに似てないか



大震災21年、神戸空港10年です。神戸空港運営権売却について昨年7月、神戸市の空港担当局長が県のセミナーで。「監査法人ビッグ4、新日本監査法人さん、プライスウォーターハウスクーパースさん、あずさ監査法人さん、トーマツさん、すべてから、非常に中身の濃いご提案・・・新日本監査法人さんに作業をお願いすることに決定し・・・」

その新日本監査法人が、金融庁の処分を受けました。アメリカの子会社が64基もの原発受注計画を持つというだけで、臭うのに。金融庁への公認会計士会からの勧告は「当監査法人の運営は、著しく不当」。

神戸空港の10年。県の補助金28億、交付税40億などがすでに消え、他の会計からの流用が243億円。もっと巨額の島の造成とは切り離し空港運営費だけで。

赤字を黒字と言ってもらうために、赤字を黒字と言って処分された監査法人に1億7千万円払う。(半世紀超)   


なだ・平和のための木曜行動NO.637
2016年1月7日

578

水増し お手のもの



神戸空港は2月16日に開港10年を迎えます。

土地を売って造成費は十分まかなえるし、着陸料収入で運営も大丈夫、とされていたのは開港まで。

10年間で県の補助金28億、交付税40億などをつぎ込みました。「山、海へ」で膨れあがった財布、新都市整備事業会計は空っぽに。

昨年は運営権売却調査に2億円使うと決めた途端、就航便の7割を占めていたスカイマークが民事再生で大騒動に。オリックスがフランスとその旧植民地で空港運営をして儲けるバンシと組み、旧国営伊丹空港と関西空港の44年間の運営権を入手しました。神戸空港は?「いまは関空と伊丹に集中」当然でしょう。

さらに1億7千万円払って神戸市が3空港一体運用の道を「調査」してもらった監査法人「新日本」は、東芝の赤字を見抜けなかった問題で金融庁から処分。水増しに株主怒り市民呆(あき)れ。神戸空港も赤字を黒字に置き換えた?(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.636
2015年12月24日

577

関西3空港 謎だらけ



15日「関西エアポート」という会社が関空と伊丹の運営をすることになり、その契約書が22日公表されました。

44年間・2兆2千億円という長期・多額の契約が、なぜ結ばれたか、この先どうなるのか、何しろ契約の当事者たちのだれ一人として44年後にこの世にいる可能性がないことを除いて、謎だらけです。

一番の謎は、来年2月に開港10年を迎える神戸空港問題です。「(関空と伊丹)以外にも必要な事業を行う」として神戸空港との一体運用に触れてはいますが、社長は15日に「今は(関空と伊丹に)集中したい」と言明しました。でも神戸市は神戸空港運営権売却の準備をやめません。

もう一つの謎はオリックスとバンシ(フランスとその旧植民地で空港運営を行っている大企業)と一緒に、出資して関西エアポートに参加する30社のなかに、JR西日本が入っていないことです。リニアのJRは天敵?(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.635
2015年12月17日

576

福祉に重税かける国



大人用紙おむつをドラッグストアで買います。医療生協のサークルに時折持って行く袋菓子をいっしょに買いました。毎月15日と16日は、高齢者がカードをだすとポイント3倍。ふだんは108円について1円分ですが、この日は3円分。大人用紙おむつを使う人が高齢者かどうかではなく、買い物をするのが高齢者だとお菓子もポイント3倍です。矢を市場に放てば必ず高齢者という的に当たります。

消費税「軽減税率」とやらの、消費者不在の激論が終わった直後のこと。「再来年の4月からお菓子は8%が据え置きで、紙おむつは10%に上がるのですか?」「会社やメーカーや業界団体はなんか言ってくれてますかね」

私もじいさんですが、おじいさんが老人車に紙おむつを積んで坂道を帰る姿、上下水道料金にも灯油にもガス代にも10%。健康にして文化的な生活は辛うじて。重い方の税率かけて。(反省貴重)   


なだ・平和のための木曜行動NO.634
2015年12月10日

575

原発なんと傲慢なのか



阪神大震災、地下鉄サリン事件。とんでもない惨事の年12月、8月末に動き始めた「もんじゅ」から冷却剤のナトリウムが漏れ、火災を起こしました。

報道は小さく、私もボンヤリ。一週間後、神戸市会で原和美市議が質問しました。ルミナリエが慰霊の、しかし、まぶしすぎる光を放った被災地で。

20年たちました。昨日の『東京新聞』夕刊社会面は小浜・明通寺(みょうつうじ)の国宝、三重の塔の文殊菩薩(もんじゅぼさつ)像の写真を広げる中嶌哲演(なかじまてつえん)さん(73)を報じています。文殊菩薩は獅子の上に乗っています。

「仏教の獅子は人間のエゴの象徴で、それを制御するのが文殊の知恵。それに対し、人間が原子力を完全に制御してみせるというのは何と傲(ごう)慢(まん)なのか。そういうおごりこそを、文殊菩薩は最も戒めている」

8日、訴訟を始めることが宣言されました。設置許可取り消し訴訟の原告に加えてもらおうと思いました。(半世紀超)

もちろんフライヤーにリンクを張ることなどできませんでしたが、訴訟団への「参加のご案内」へは、ここから。


なだ・平和のための木曜行動NO.633
2015年12月3日

574

にんげんのための医療を



神戸医療産業都市構想は、国の「成長戦略」の強大な一翼を形成していました。アベノミクスでも引き継がれていました。小保方さん問題=理研の成長はコピーしてペーストする「継ぎ足し」だったことが昨年、発覚しました。そして「切れ目なく」。

今年は、ゴッドハンド(神の手)・田中紘一教授の「生体肝移植」技術と三井の「資本」が大増殖する構想が音を立てて崩れました。シンガポールの移植病院も、インドネシアの移植病院も、神戸で若い移植医がコピペして?量産されることを前提に、あるいは富裕層は神戸のKIFMEC病院で健康な肝臓をもらえることにしていましたから、神戸の休診は、構想すべての破たんを意味します。

この際、医療産業都市構想の全体を、にんげんのための医療へ、白紙に戻すべきです。ゴッドハンドの持ち主たる「神々」や「資本」のための医療をやめて。(反省貴重)      


なだ・平和のための木曜行動NO.632
2015年11月26日

573

『沖縄ノート』裁判10年



23日、大江健三郎さんを那覇市に招き、琉球新報社と岩波書店が講演会を開いたと沖縄2紙が伝えました。新報は社説でも。沖縄戦70年と大江健三郎さんが初めて沖縄を訪ねて50年、辺野古の新基地問題。

提訴の時点で35年前の『沖縄ノート』が名誉毀損にあたるとして、大江健三郎さんと岩波書店を被告にしたのは10年前の8月でした。請求棄却、被告勝訴という当然の判決が確定するまで7年もかかりました。新しい歴史教科書をつくる会や自由主義史観研究会など、原告を支援する集団は、その間、教科書検定問題などで「歴史」を「修正」し、日本の進路をねじ曲げました。沖縄は、沖縄県民は、しかし歴史をただしく書き続けています。

大江健三郎さんは「憲法は文化として根づいている」と。壇上で学生3人と対話し、「民主主義的な考え方をはっきりと主張する沖縄の新世代がいることが希望だ」と。(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.631
2015年11月19日

572

政府のねらい透けて見え



「すかし」の入った番号を書いた紙・・・お札ではありません。個人識別番号・・・個体識別番号と一字違い、嫌がられないよう可愛く名づけたマイナンバーです。

マイナンバー「通知」カードが、灘区でも簡易書留で届き始めます。マイナンバーカード申請書と返信用封筒がついています。私たちは、カードの申請をしない方がいいと主張しています。カードを持たなくても番号で「個人識別」されることを拒否できませんが。

住基番号と住基カードのときは、送り返す人が続出したり、犯罪に使われたりで結局、カード保有者は5%で今年末、発行をやめます。

全国中小業者団体連合会(全中連)が先月行った省庁交渉での回答は、マイナンバー・カードの取得も源泉徴収票などへの番号記載も、なくても受理され、また不利益はないというものでした。先々、総背番号化することへの警戒こそが必要です。(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.630
2015年11月12日

571

2000万人署名

 

 

事務所の前にテーブルを置いて署名あつめを始めました。「戦争法廃止を求める統一署名」。2000万人を目標に、そしてその大運動を成功させる力が働けば、来年の参議院選挙で野党協力につながり、法律の執行停止をまず参議院で議決することができるという構想です。

Oさんと名乗られましたが、署名用紙を持って帰っていただきました。三宮で仕事帰りに「アベ政治を許さない」と訴えるゼッケン姿を見かける、持続する怒りに期待しているとも。

9月10日、夜の国会前で作家の落合恵子さんがうったえたのは一瞬で消えてしまう火花でなく、怒りをもち続け、平和への希望をあきらめないということでした。その落合恵子さんを招いて、来年3月21日に、千人規模の大集会を開くための実行委員会が来月10日にスタートします。3月末とされる法施行直前の集会となります。(半世紀超) 


なだ・平和のための木曜行動NO.629
2015年11月5日

570

平和マップ若者とともに



3日から始まった「戦争法の廃止を求める統一署名」で、スタンディングの女性たちとともに六甲道駅前に。旧知のUさん夫妻がにこやかに署名台の前に立ってくださいました。

「知覧から特攻の寸前」「あの戦争を美化するやなんて」・・・もっともっとお話を聞き、残したい。

戦争を体験した方々のお話を聴き、「戦場」をいっしょに歩いてみましょうと女性たちが企画する「灘区平和マップを歩く会」が3年目を迎えました。

灘区役所の後援で14日(土)午後1時、王子公園駅西口集合で「歩く会」が、また22日(日)午後2時から六甲道勤労市民センター・E会議室で詩人・たかとう匡子(まさこ)さんを迎えて講演会が行われます。たかとうさんは『よしこがもえた』などで10月、井植文化賞。6月5日の神戸空襲に遭い避難した姫路でまた。「よしこの髪に火がついて」若い人たちもぜひ聴いてほしいと主催者。(反省貴重)      


なだ・平和のための木曜行動NO.628
2015年10月29日

569

すべてが商品 泥遊びまで



NHKのあさイチを見ていたら、子どもが砂遊びをしていました。

寒いスェーデン生まれの不思議な砂は、室内用だそうです。洗濯は大変、しかし小遣いもいらず、土の匂いを嗅ぎ、泥んこになって人生初めての創作活動をしてきたヒトの育ちをこのように変更していいのでしょうか。砂の盛られたコップで「ちょっとアツ燗ヨ」とハナをたらして勧められ、ああお父さんって酒を飲むのかと学んだ母子家庭の子も、物心ついて半世紀超。もちろん、なんとかサンドでも、創造も想像も可能ですが「すべてが商品、泥遊びまで」。

最近、兵庫区のちびくろ保育園に出かけます。もとは未認可、園庭は狭いですが、雨の多かった今年など、万里の長城、新幹線に新快速。午前中は近所の公園で毎朝過ごします。

保育園の屋上園庭をはじめ、砂も土も子どもたちから遠ざかります。その土で米も野菜も育つのに。(半世紀超)    


なだ・平和のための木曜行動NO.627
2015年10月22日

568

オスプレイより特養



あのワタミが松蔭女子大の隣に建設中の有料老人ホームを売却しました。兵庫を含む全国8都府県100余りの施設を210億円で損保ジャパンに。入居者も職員も「売却」です。資本、営利企業とはいうものの・・・。

入居している6千4百人の高齢者やその家族の皆さんに、これを座視せざるを得ない行政や、これをひとつの「受け皿」とする介護保険法と介護保険制度に関心を寄せてほしいのです。

「介護離職をゼロにする」・・・目ざとい安倍内閣の補佐官や偏った応援者たちは、制度の破たんを先読みしています。

新自由主義では「ありえない」のですが、「ワタミが売却するもの」を国が買い取れば、実は行政にとって、こんな安い買い物はありません。オスプレイを17機でなく15機にすればおつりが来ます。とりあえず「公設民営」の特養と公的住宅が確保できたのですが・・・。財政赤字削減は別の分野の問題です。(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.626
2015年10月15日

567

個人識別番号



やっぱり、と言うしかありません。「マイナンバー特需」で沸き返る一部の業界が、どんどん「需要を創出」するだけ、という指摘どころではないワイロ事件が発覚しました。もっと前の段階で、年月で言えば8年も前から、というのです。民主党が法案を出す以前から。

法律の名前は「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」です。この法律の名前を「すべての個人に背番号を付けて識別・管理する法律」あるいは「国民総背番号」と言っては、身も蓋もないのです。かわいいですねマイナンバー。へその緒をなくしても生きることはできる社会でしたが、カード(背番号)がないと仕事に就けない社会になってしまいました。

番号を利用したいのは、使いたいのは、個人ではありません。「立ってる者は親でも使え」と言いますが、「使えるものは使わな損」は、お金とマイナンバーには、あてはまりません。(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.625
2015年10月8日

566

無人機で病院爆撃



来年5月、南スーダンPKOに派遣する自衛隊は、戦争法の下で部隊行動基準、武器使用基準を「戦場仕様」にするそうです。水道の敷設工事を行っている場所が攻撃されれば武力で排除する規定はこれまでもありました。しかし「国連の仲間」が襲われている場所へ駆けつけて戦うことが自衛隊員の義務となった戦争法の下、「ふつうの軍隊」としての行動を自衛隊員に求めます。

PKO=国連平和維持活動そのものが、「戦乱の平定作戦」に変わってきているという指摘もあります。「安全保障環境の変化」という説明しかしませんでしたが、PKOも変質していたのです。

PKOではありませんが、アフガニスタン。国境なき医師団は病院がアメリカの無人機の爆撃を受け22人も亡くなり抗議しています。武器は新しくなっても、戦争の本質は本来の姿へ「先祖帰り」しています。(反省貴重)      


なだ・平和のための木曜行動NO.624
2015年10月1日

565

せいかつひのフタ



「身も蓋もない」とは、容器もフタもなく、中身が露出してしまっている、つまり「表現が露骨すぎる」という意味です。

市会や県議会の政務活動費を「せいかつひ」と略します。地方議員の「生活費」?このように言ってしまうとまさに「身も蓋もな」くなってしまいます。

昨年の号泣県議問題につづいて・・・。神戸市会の「自民党神戸」が、政務活動費を議員に配っていた問題で、市会議長は神戸地検に告発しました。兵庫県議会では、選挙前は「さらに減額に含み」などとされながら、「様子を見る」結論だそうです。

日曜日に市長選と市議選があった東大阪市では「いったん廃止」を掲げた大阪維新が8人全員当選、政党助成金を山分けしてもらうまで分裂できないという事情を抱えながら・・・。

第二報酬、第三報酬にウラ大福帳。百条委員会設置を。市民の手でフタを外してしまうしかありません。(半世紀超)    


なだ・平和のための木曜行動NO.623
2015年9月24日

564

さんまは水道筋



落語「目黒のさんま」では家来の配慮で脂をぬき、骨を抜いて吸い物になったサンマに殿様が満足せず、目黒の農家で食べたホンモノが忘れられぬと「サンマは目黒に限る」がオチです。伝統・最大のさんま祭りは「目黒のさんま祭り」です。

さて戦後も70年、冷戦も終わり、なお戦争に明け暮れる世界にあって、日本国憲法は、脂の乗りきる時期のはず。殿様と家来が組んで、憲法を揉みくちゃにして脂を抜き、9条の大骨・小骨をぜんぶ抜き、元の姿をとどめません。主権者が殿様の時代じゃない現代。「マズイ」と主権者が言うのに食うか食わぬかは「総合的に判断」などと。

ろっこう医療生協が東北・大船渡への復興支援を4年間くり広げ、商店街も応援してきました。職員の見学報告は「さんまは大船渡に限る」でした。27日11時から「水道筋さんま祭り」が神戸市などの後援て行われます。さんまは水道筋に限る。(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.621
2015年9月10日

563

悪知恵ここまで



悪知恵の上限と賃金や年金の下限はないようです。

消費税の食料品への税率は8%のままにしてはどうか。しかし生活必需品と言ってもう少し広義のときもあったのに、下水道は食料ではない、介護用のオムツも10%課税?子どもの学用品も食料品じゃない。

成り行きから目を離していたらなんと。マイナンバーの普及促進と消費税の軽減税率問題が交点を持った。貧乏人は年間の食料品費は20万円と国が決めて、1年に2%4千円還付してほしければカードを持ち歩き、食料品を買ったらカードを出せ。

しかもなんと、マイナンバー民間利用の準備の遅れを逆手にとって、来年6月、参院選目前に安倍首相がまた夕方、テレビに出てきて「消費税の10%への増税を延期する」という記者会見をやるのだそうです。

悪知恵もここまでにさせましょう。戦争反対、憲法まもる共同候補の擁立で。(半世紀超) 


なだ・平和のための木曜行動NO.620
2015年9月3日

562

3万人か12万人か



 30日の国会前のデモ参加者数について、「本当の参加者数を本社が試算」したところ「32400人だった」と9月1日の某紙。NHKは当日夜「主催者発表12万人、警視庁発表3万人」。

神戸からもたくさんの知人が行って「議員会館との間の道路にいた」「あちこち徘徊した」・・・総参加者数を数えた人は一人もいません。『神戸新聞』は31日朝刊に図を描いて「国会周辺で安保法案反対集会の参加者が集まった区域」を赤く塗りました。

たがや亮さんがブログで地下鉄の乗降客数がふだんの日曜と比べそれぞれどれだけ増えていたのかを調査し、アップしています。「東京メトロ・国会議事堂前駅・通常日曜日1900人程度・30日当日25621人・23721人増」・・・「地下鉄4駅66959人増」と。

納得ですが、他にJR新橋、有楽町、そして東京駅から歩いた人、チャーターしたバスでの参加者も。(反省貴重)


8月はコラムがずっと「休載」でした。参議院平安特別委員のファックス番号一覧や29日に大成功で終えた「子どもたちの未来が不安!!ヤメテ!!戦争法案」講演会の案内で紙面いっぱい使ったものですから。


なだ・平和のための木曜行動NO.616
2015年7月30日

561

通帳見せろ

 

 

Uさんから電話をいただいて、ただ嬉しいでした。新築の小規模ホームに入所されたそうです。

8月から施設入所で「部屋代・食費」の軽減を申請するには、通帳を役所に見せ、タンス預金を申告し、預貯金の残高を役所が調査することに同意しなければならなくなりました。全国で110万人が対象だそうです。来年から始まるマイナンバー制度で、いずれ「隠しても隠しきれないぞ」と、ていねいなことです。「手間を省くためのサービスだ」と強弁するのでしょうが。

ちょうど、この制度変更と同時にUさんは「運良く」入所したのでした。

活発な働く女性であったUさんは、軽減を申請する当事者ではないかも知れません。ならばおそらく、なおいっそう、この人を人とも思わぬ失礼極まりない、人間の尊厳を傷つける制度変更に怒っておられることでしょう。とにかく訪ねてきます。(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.615
2015年7月23日

561

深まる政府危機

 

 

改築のプランあってもまず排除/解体がすんで価格がつり上がり/誰決めた?僕ちゃうと皆子ども風/前回の五輪は高度成長期/でも戦後初の不況が待っていた/心配はアテネの二の舞なのですが/借金を返済するのは孫子たち(違約金100億円)/戦場に立たされるのは若者や!

こんなに字数が多いのは川柳と言わない。乱発をしても冴えない未熟者。21日の「おはよう川柳」です。

問題になった破格の2520億円の大半、本体部分と周辺整備を大成建設が1570億円で請け負うことが決まっていました(『読売』10日など)。

新国立競技場問題は、首相の狙いに反して今後ますます複雑な経過をたどりそうです。「白河の清きに魚も棲みかねて」ほどではないものの、民主党政権から安倍政権へ、「ゼネコンとその談合のルネッサンス」が終わります。安保・沖縄と並ぶ内閣の存立危機の要素です。(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.613
2015年7月9日

560

日本がいちばん

 

 

日本の銀行が海外に投融資している額は410兆円。アメリカを抜いてイギリスに迫る世界第2位になり、年内にも世界一に、と日経電子版が報じました。

GDP・国内総生産が長く500兆円、国内設備投資は年間数10兆円です。日本経済の規模からして、いつの間に銀行がそんな蓄えをしたのでしょう?庶民から手数料を取る一方で利息がつかないのに・・・。

記事を読み進めると案の定、外貨調達のうち、顧客の預金は2割で8割は「金融市場」だそうです。投融資先はタイ、インドネシア、カンボジア、ミャンマー、米国が紹介されています。一方でトヨタなど「日の丸企業」も内部留保をはき出す先は株主配当と役員報酬の増額で、目立つのは生産拠点を海外に移すことです。

「データブック研究会」で若者といっしょにクビをひねってグローバリズムと格闘しています。ぜひごいっしょに。(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.612
2015年7月2日

559

賃金25か月連続ダウン



6月19日、労働者派遣法改正案は衆議院で可決され、参議院に送られました。国会前で廃案にとうったえ続けてきたユニオンの仲間たちは、会期末を24日にひかえ、3たび廃案にできる可能性に望みを託していました。しかし結局、維新の党が「強行採決回避」に手を貸し、参議院での審議入りに道を開きました。22日、95日間もの会期延長が決まりました。

その前日18日、厚生労働省の官僚たちは、ひと昔前なら法案の行方に重大な影響をもたらす一つの統計結果の発表をさらりとやってのけました。

4月の実質賃金が速報の対前年プラスでなく確報ではマイナスだったと。取材には「いつプラスに転じてもおかしくない」という珍妙なコメント(『朝日』)がつきました。

30日「高めに出る」とする5月の速報値もマイナスで、25か月(!)連続で実質賃金ダウンです。アベノミクスは破たんです。(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.611
2015年6月25日

558

平和へ不断の努力



沖縄慰霊の日「全戦没者追悼式」。遺族会の皆さんがのぼりを持って行進し式場に集まって来られました。

安倍首相の式辞は、何重もの意味でぎまんに満ちたものでした。

「植民地や侵略した地を除けば唯一の地上戦」が「国内最大の地上戦」に。沖縄戦の本質、ひいては戦争の本質について、もう8月の70年談話です。

憲法の「不断の努力」(12条)は、自由および権利の保持について「改憲派が大好きな国民の義務」をうたっているのに、安倍首相は「世界平和の確立に向け」というところで持ち出しました。秘密保護法は12条違反です。戦争法は「切れ目のない武力行使」のため。憲法のことばをぶち切りました。

私たちはこの日、平和の礎(いしじ)でSさんの祖父の兄弟たちの名を探し、「頭(こうべ)をたれ」ました。無料開放されていた平和祈念資料館でたくさん学びました。(半世紀超)    


なだ・平和のための木曜行動NO.610
2015年6月18日

557

沖縄の70年

 

 

後日談

私たちと前後して石川文洋さんが辺野古の座り込みを激励に来ておられました。(『沖縄タイムス』に写真入り記事)石川文洋さんは「辺野古基金」呼びかけ人のお一人でもあります。

『月刊まなぶ』に毎月書いてくださっている石川文洋さんが『沖縄の70年』(岩波新書)を4月に出されました。

・・・いち「在日沖縄人」として、一人でも多くの本土の人々に、我が故郷・沖縄のこと、そして「私が見てきた戦争」について知ってもらうことができれば幸いである。・・・と。

石川文洋さんの母方の祖父が現地召集されたのは61歳だったそうです。

戦争する国で幸福追求権や職業選択の自由がどうなり、人生がどうなったのか、喜寿の石川文洋さんがたっぷり書いています。

「母方の祖父」岸信介・元首相と安倍晋三・現首相が55年を隔ててやろうとしていることに、あらためて寒気がしてきました。オジイが徴兵された・・・私も知らなさすぎる「沖縄の70年」。

嘉手納空軍基地のそばで農業をする母方の祖父を訪ねるSさんらと一緒に23日「沖縄・慰霊の日」に行ってきます。(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.609
2015年6月11日

556

生涯ハケン事態

 

 

再々提出された労働者派遣法改正案が12日に委員会採決される事態に、労働弁護団は9日、緊急集会を開きました。また同日、専門26業務で長年働いてきた派遣労働者11人が厚労省で記者会見を開き、「私たちは3年で自動的に失業する」「廃案に」と訴えました。

委員会は、年金データの大量流出問題で審議が止まっていました。ところがにわかに10日と12日に審議日程が入ってしまったのです。

自民党が、同法案への対案をだしていた民主・維新を分断する目的で、対案の維新との修正協議をしていたのです。対案とは「同一労働・同一賃金推進法」で、その「実現」は日本の賃金水準をさらに低位標準化させる「職務給」中心の賃金体系に「変革」することを意味します。

国民から遊離した国会の本質をさらけ出してしまった「事態」がまた一つです。(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.608
2015年6月4日

555

那覇へ飛ぶのですが


 

口永良部島の噴煙は高さ1万メートルに達したそうです。「沖縄慰霊の日」の23日にあわせて予約を入れた私は、「ちょうど飛行機の飛ぶ高さやなあ」と少し心配になりました。

今度は3日、那覇空港で空自のヘリが原因となる「重大インシデント」(事故につながりかねない異変)が発生したという速報です。

今回は第一原因が空自のヘリだったのですが、安倍首相が何度も語る「安全保障環境の変化」の指標の一つは那覇空港での自衛隊戦闘機のスクランブル発進の回数増だとしています。冷戦時代以来、過去2番目の多さだと。報道では詳細が伝わらないものの、対ロシア機が最多で、次は想像どおり中国機が対象。部隊は「北部」と「南西」。那覇空港は大空港ですが、自衛隊機優先で民間機の待機空域での待機や離陸待ちは日常茶飯事です。第2滑走路が着工されました。(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.607
2015年5月28日

553

戦争は平和である

 

全体主義国家「オセアニア」のスローガンは「戦争は平和である」「自由は隷従である」「無知は力である」。ジョージ・オーウェルの『1984年』が書かれたのは1949年です。西が東を、右翼が社会主義を批判する際、とくに1984年頃、ずいぶん引用されました。実際はスターリン批判だったのですが、以来30年。

最近ではそっくり、いまの世界秩序を予見した未来小説だったという解釈が散見されます。

『週刊新社会』26日号は安倍首相=「戦争は平和である」と戦争法案の批判論文を載せました。

首相の言葉は日に日に軽くなっています。「外国の領土に上陸していって、戦闘行為を目的に武力行使を行うことはない」「大規模な空爆を行うことはありません」。アメリカの戦争に日本が巻き込まれることは「絶対にありえない」。

法案は「(戦争を)平和安全法」と書きました。(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.606
2015年5月21日

552

それでもカジノと関空



「大阪都構想」の総括議論をしっかりと行う場所が「大阪市会(市議会)」では「ない」ことだけは、早くから決まっていたかのようです。

橋下・大阪市長は、敗戦の弁のなかで「日本の民主主義はすばらしい」とは言いましたが、「ぜんぶ本当のことを言い、大阪市会と大阪府議会で、市民参加の総括大討論会をやってほしい。開きたい」とは言いませんでした。

早くも次へと事態は動き出しています。

来年4月改正施行の地方自治法が定める「総合区長」制度がひとつ。市ではカジノ推進、府と市で二次破たん必至の関西空港(22日に運営会社の一次選考・・・と言っても1グループだけ残る?)への「公的支援」です。

もう一つは「政治家・橋下徹」の表舞台への復活です。維新の党からはもちろんですが、改憲という馬車を3頭だてにするために。安倍政権が強くプッシュ中です。(反省貴重)  


なだ・平和のための木曜行動NO.605
2015年5月14日

551

カジノと医療



 

安倍・成長戦略の矢尻にあたる医療ツーリズムの大拠点、神戸のKIFMEC病院に行ってみました。

4月上旬時点では44床、入院患者数は8人。そこに常勤医師8人、移植医5人。朝刊(神戸新聞)で副院長が退職と報じられ、第二の小保方さんかと思う間もなく「シンガポールから補充」。

市民病院と行政の支援を受けるための計画的行動で、「7例で4人」も含め何もかも予定どおりなのかも知れません。

兵庫県は、須磨区から移転させ、こども病院をKIFMECの北東隣に建設中です。カジノ特区はダメだけど医療特区は推進だと。

新自由主義は医療をギャンブルにしてしまう。小保方さん問題とKIFMEC病院での「過半数のいのち救えず」事件は、その兆しです。前方ばかり見るのではなく、振り返ることがとくに地方行政には必要です。(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.604
2015年5月7日

550

維新の軍門に降ったのか



大阪都構想・住民投票について久元喜造・神戸市長が4月24日の定例会見で「都市の帰すうが住民投票によって決せられるということは大変意義が大きい」と言いました。一昨年、市長選挙の公開討論会で対立候補に「維新の軍門に降るのか」と「論戦」を挑んだ人とも思えません。

東京都の財政が豊かなのは本社が東京に集まっているからです。都構想では市バスや地下鉄は民営化され赤字路線は廃止されます。水道や介護保険・国民健康保険は一部事務組合となって住民のコントロールが効かなくなります。福祉施設から大学まで統合・廃止されます。

大阪市から大阪府に吸い上げられた財源と権限で地下鉄を堀り、高速道路を造り続けるのが都構想です。

カジノで関西は人も街もギャンブル依存症に。住民投票は大阪市廃止投票です。「カジノの是非を決める」住民投票です。(実は『おはよう846』の使い回しです。反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.603
2015年4月30日

549

カラスも生きるためだろうが


 

団地にツバメが巣をつくり、今年も去年までの巣を補修し、子育てが始まっています。巣づくりはうまいものだと感心します。換気口の小さな突起に、換気口ごとにいくつか巣ができています。材料は、石屋川の支流の河川敷でしょうか。

去年と同じカップル?去年の子ツバメ?それともまったく別の家族?子育ては人間ほど難しくはないように見えました。

ある日ふと見上げると一つの巣が真っ黒です。「なぜ?色がついた?」寝床でしょう、ワラのかけらがひとつ、またひとつ、ゆらゆらと落ちてきて、なに?と思う間もなくその黒い塊は羽を広げて猛烈な勢いで飛び立ったのです。カラスが巣を襲っていたのでした。自然界は残酷です。

いや人間社会も。生きている人の肝臓を切り取って移植する営利病院。その病院が人手不足だとして公立病院が応援する。戦場の後方支援よろしく。(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.602
2015年4月23日

548

医療はいつから産業に

 

 

昨年の号泣県議問題と小保方さん問題につづいて神戸国際フロンティア・メディカル・センター病院(KIFMEC)が大問題です。生体肝移植手術7例のうち4人も死亡したことが指摘され、移植手術は延期。

新自由主義とグローバリズムのショーウインドーのような病院です。

構想段階から多くの医師や医師会は問題を指摘していました。

当時、日経新聞が1めんトップで報じました。井戸知事がブラジル行きをドバイ経由にした7年前の「自治体外交」(日本の首長とアラブの首長)に、その後三井物産が加わってこの病院は、シンガポールへ進出するそうです。昨年11月に開院しました。

最上階の霊安室の「稼働率」についてアラブの王様がクレームをつけたのではないか?自動車の部品取り工場は現地化が進んでいます。ツアー客の部品取り病院は・・・。医療はいつから産業に?(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.601
2015年3月26日

547

我が軍・八紘一宇


 

自衛隊の海外派兵を「いつでも、どこでも、密接な関係のある、どの国の軍隊と一緒でも」可能にするそうです。

早い話、米軍の行くところどこへでも。だれとでも。いつでも。国連決議が前提という歯止めにならない条件が付けられようとも、これは「自衛隊」ではない、まぎれもなく軍隊です。いえ、「必要最小限度の実力」から一挙に飛び越えて、他国の武装集団が入ってくる相手の国から見れば、侵略軍でさえあります。

そしてついに首相の口から「我が軍」(20日参議院予算委員会)。

我が軍は、「私」を自由にするでしょうか。職業選択の自由や言論・思想・信条・信教の自由はどうなるでしょう。我が軍を「八紘一宇」が実現するまで強く大きくすることが「私」の任務に。不気味な四字熟語が国会で語られる(16日)ところまで「私」は来てしまっています。(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.600
2015年3月19日

546

議員が勉強。学生が労働


 

政務活動費問題・号泣県議問題をどう考えますか。アンケートを皆さんから集めさせていただいています。

学生は年度末で休みに入っており、水道筋の交差点に立ってスピーカで呼びかけると「ボクにもください」と近くのワンルームマンションから出てきて、その場でアンケートに答えてくれた若者がいました。

街頭でこの活動を始めようと提案したのも24歳と33歳でした。

「就職氷河期」から20年。「超氷河期」がずっと続きます。「シューカツ」に明け暮れる4年間の最後に背負うのは奨学金返済という借金の例も。あるいは「後の首相の家庭教師」など昔話か一部の東大だけで、ブラック企業が休憩も休暇も睡眠もない「ブラックバイト」(大内裕和・中京大教授)で待ち受けます。

「調査」「研究」「資料」言葉が似ていて、どうやら地方議員は勉強漬けなのです。学生が「労働」して。(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.599
2015年3月12日

545

いまどきの神戸空港

 

 

神戸空港を「西日本の拠点」とするスカイマークが破たんしました。その債務は大半がエアバス社の求める違約金であるとして、「死んだ後の生き残り」をめざしています。4日に発表された同社の9〜10月ダイヤでは、神戸空港離発着便は破たん前と同じ21便、米子便を那覇便に振り替えるだけだそうです。また「神戸・羽田便を1万円」とする「倒産後も安売り」を貫くとも報じられました。

民事再生法は消費税と同じ「内国法」で、海外債務に適用できるはずもありませんが、年収の2倍もの投資計画をたてたワンマン社長が辞めたことでもあり、やさしい治療が選ばれる模様です。

11日に発表された対前年利用者数は1割もの減少ですが、神戸空港が同社の破たんに直接、連動する心配は、先送りされました。神戸空港は同社の破たん前から実質、すでに破たんしているのですから。(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.598
2015年3月5日

544

国策より地域の文化を

 

 

「(片山善博・元鳥取県知事が、自由研究だから基準はつくれない、要らないと指摘する新聞記事に)研究費もらって研究するって、やっぱりセンセイなんだァ」と、4月から大学院へ行くKさん。払って研究する若者と、もらって研究するセンセイ。

号泣県議に、折からの税金・補助金の首相らへの環流問題。日に日に、政治家不信・政治不信の渦は強まるばかりです。

信頼回復と投票率アップは同義語です。

1割カットと費用弁償の手直しで信頼は回復せず、これでは号泣県議問題の幕引きです。低い投票率で生まれた県議会が問題を起こし、もっと低い投票率を準備しています。この流れを断ち切る力をつくろう。いっしょにやろう。いや、みんなの力で。

「チーム議会改革」の発足に合わせ、Kさんら若者と一緒にアンケートを集めます。ぜひご協力ください。(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.597
2015年2月26日

543

国策より地域の文化を


 

 神戸市が航空機部品の製造を奨励しています。

 世界はジャンボの製造が終わり、一方、A380が中東産油国から大量の発注を受け好景気に沸いているのは今だけで、やがてバブルがはじけ、流れは中・小型機の製造に向かうだろうと言われています。

 三菱が商船建造をやめ関連企業は干上がっています。国策のMJ(三菱ジェット)からトリクルダウン(しずくがしたたり落ちる)のように仕事が増えるという訳です。

 はんせいきちょう人間としては、反論3点。

 空港さえ造れば、製薬会社さえ誘致すれば、というのはもうやめたのか?

 「成功」するとすれば武器製造と一体化している限りで、秘密保護法の対象事業、税食い虫が増えるだけ。

 縮小社会に必要なのは成長より地域文化と反合理化。まちの本屋さん、文具店、散髪店、駄菓子屋さん、喫茶店に家賃補助を。(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.596
2015年2月19日

542

貼り薬でなく手術を



 号泣県議問題で政務活動費についてのアンケートのご協力をお願いしています。答えていただく項目が多く、あるいは県議の活動実態がまったく見えないのに、アンケートで「いくらにするのが適切か」といきなり問われても・・・というのも率直なお気持ちでしょうか。まだ回収数は決して多くありませんが、切開手術を要する病気を、塗り薬や貼り薬でだまそうとしては、命取りです。シンプルでお答えのいただきやすいアンケートをお願いしようと思っています。

 法律で命名されたのは2年半ほど前ですが、歴史は長く、根の深い問題です。最初は知事の交際費、条例になってからの日はまだ長くありません。

 少ない余白に「私は夫婦で12万円で暮らしています」「手取り15万円、なんとかしてくれ」「くらし苦しいです」など書いていただきました。この声に県議選は答えなければなりません。(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.595
2015年2月12日

541

廃港あるのみ

 

 

 スカイマーク社の西久保慎一・前社長が2月に入って持ち株の7割を売却したそうです。同社に7億円貸していたそうですから「回収」したつもりなのかもしれません。

 しかし、同社はストックオプションの乱発で労働者(従業員?社員?)を株主にし、ボーナスを「回収」してきた経過があります。労働者と会社は運命共同体?なのに、前社長が株を売り株価を引き下げたのです。破たんですでに一般株主には紙くず(電子くず?)でも、前社長は数億円を「回収」できました。

 運命共同体と言えば同社と神戸空港も。

 当初予算で運営権売却のための「空港資産の評価」に2億円をかけるそうです。「市税を投入しない」という市会決議に反し、市税を選りに選ってこんなところに使うとは。市民には損害を回収する手立てがありません。これ以上の税投入を避けるには廃港あるのみです。(半世紀超) 


なだ・平和のための木曜行動NO.594
2015年2月5日

540

神戸空港の破たん

 

 

 「うちへの地代や着陸料の滞納はありません」と聞いていたのですが・・・。

 経営破たんした神戸空港の最良・唯一のパートナー、スカイマークが、先週28日、民事再生法の適用を申請し、社長が交代しました。A380という巨大ジェット機をエアバス社から購入して、国際路線へ翼を広げようとして違約金だけ請求され、得意の燃料先物取引が裏目に、就航・撤退を繰り返した関空がLCCを優遇したため、利用者を奪われ、ダイエー商法を彷彿とさせる安売りをやめたら搭乗率(利用率)激減、小泉改革で得た羽田への就航の権利を共同運行(コードシェア)の切り札にしようとしても協議不調。

 神戸空港への滞納は2か月分で9400万円(『神戸新聞』4日)。神戸空港の全航空会社からの年間収入は7億余(支出は26億)。

 就航便の7割を占めた同社の破たんは、市民が心配した神戸空港の破たんです。(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.593
2015年1月29日

539

認識の共有


 

 「クリーンなエネルギーには、水力、原子力・・・がある」「住民の誤解」「世界で最も厳しい基準」・・・安倍首相の国会答弁のことではありません。日中両国の指導者の「認識」の共有には、驚くほかありません。

『毎日新聞』が28日に「オピニオン」面で「そこが聞きたい・中国の原発増設計画」と題し、政府認定「非営利団体」トップの張華祝氏へのインタビュー記事を報じました。「100基以上にも現実味」。

 核のゴミ問題、使用済み核燃料の処理については字数も少なく、はっきりしませんが、「聞いてひと言」も指摘したように、楽観的です。再処理し「最終的に出てくる高濃度の放射性廃棄物はガラスで固めて地下に埋めます」と。

 核開発で「2周遅れのトップランナー」が「1周遅れのトップランナー」とデッドヒート、まさに死を賭した競争?いま世界が認識を共有すべきは「放射能と健康」です。  (半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.592
2015年1月22日

538

号泣 一つの結末



 西宮で県議補欠選挙が行われています。号泣の野々村・元県議に加え、年末総選挙に現職が立候補し、補欠選挙をしなければならないことになりました。盛り上がっていない、という報道のなかで、無意味でムダだという市民の声が紹介されていました。

今度の西宮市選挙区が初めての例ですが、兵庫県議会と神戸の市会などには、この公選法の規定どおり補欠選挙を行うと、「働く期間」2か月の「超限定」議員が生まれてしまいます。2度の特例法で任期は6月10日までですが、今年の場合4月12日に通常の選挙があるからです。

 唯一、法的に可能な解決策は、事前に合意して4月末あたりに(旧)議会が自主解散することです。

 政治不信と史上最悪の低い投票率。前回の統一地方選挙は42%、年末総選挙は50%でした。自主解散は尼崎市議会など前例は稀ですが。大震災20年、節目に。(反省貴重)


なだ・平和のための木曜行動NO.591
2015年1月15日

537

新しい神戸



「神戸市民の皆様、神戸は亡びない。新しい神戸は、一部の人が夢みた神戸ではないかもしれない。しかし、もっとかがやかしいまちであるはずだ。人間らしい、あたたかみのあるまち。自然が溢れ、ゆっくり流れおりる美わしの神戸よ。そんな神戸を、私たちは胸に抱きしめる」で締めくくられた陳舜臣さんの「神戸よ」(497字)を『神戸新聞』が掲載したのは9日目の朝(1月25日)でした。

 公園のテントの脇でたき火にあたり、この詩を回し読みして一緒に涙を流しました。そんななかの一人が、東京から来て神大震災学生救援隊の一員となった見津さんでした。神戸のために疾走し、直後に早世したかれは、紙面をきれいに折りたたんでリュックに入れました。

 故・馬部貴司男さんは「『新しい神戸』をつくる市民の会」から発信しました。

 いまも神戸は多くの人に「抱きしめ」られています。(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.590
2015年1月8日

536

憲法をドリルで




仕事始めの朝、NHKがしきりに報じたのは、自民党が「最初の国民投票」を突破しようとしていることでした。

あれほど9条と前文を壊したいと言い続け、解釈改憲で集団的自衛権を使うと宣言し、年明け「どういう条文から国民投票を行うのかなど、国民的な理解を深める作業をしていきたい」と「安倍首相は述べた」そうです。

極右政治家が「憲法の一字も変えることができなかった」と言って引退し、その前には「間違った助詞の一字だけでも変えたい。それがアリの一穴となり、自主憲法の制定につながる」と首相に質問でアドバイスをしていました。

この朝、NHKがしきりに報じたのは、アリの一穴はどこかと自民党が探しているということでした。「最初の国民投票」を第三次安倍政権は計画しているということでした。巨大与党が憲法にドリルで巨大な穴を開けようとする新年です。(反省貴重)

 

なだ・平和のための木曜行動NO.589
2014年12月25日

535

キューバへの思い



アメリカがキューバとの国交回復へ。

マイケル・ムーア監督の『シッコ』(SICKO・・・「ビョーキ」のような意味)は、実例を集めてアメリカの医療費負担の重さや、健康保険制度への企業の頑固な反対姿勢を皮肉った映画でした。「なぜ途上国のキューバの方が医療水準が高いのか?」と。

キューバの医療スタッフは、5万人がアフリカをはじめ60か国を超える国で活動します。エボラ出血熱の治療でも文字どおり命がけで。

「教育と医療は無料」の貧しい国が、半世紀にわたって超大国アメリカにいじめられ、それでも人々は明るく、野球好きなところや宗教観は日本とそっくりで・・・行ってきた人は口々にキューバをたたえます。

CNNの世論調査で米市民は63%が国交回復賛成、反対は33%。

日本の首相にはこの成り行きが理解不能でしょうか?(半世紀超)


なだ・平和のための木曜行動NO.588
2014年12月18日

534

再稼働に反対しよう



高浜原発3・4号機の再稼働へ、押してはならないスイッチを規制委員会は17日、押してしまいました。「フクシマ」後、新規制基準で九州電力の川内(せんだい)に続き2例目。

9月に、ちびくろ保育園の田中英雄さんが出したバスに乗せてもらって、「神戸こども未来舎」の一員として現地を訪ねました。

「立地地元」(中嶌哲演さん)には、文化施設や競技場、体育館などが建ち並び、海水浴場は人工。舞鶴から灘区に1432人などの避難の「マッチング」を決めた(3月)といっても、計画とはほど遠い「ガイドライン」。

高浜町と福井県の同意だけあれば再稼働という道が川内でついてしまいました。30キロ圏内、3府県・12市町・18万3千人は、そこでもヨウ素剤が必要となるかもしれない灘区などへ逃げるのみで、協定の対象外。40歳の原発の方が高台に建つからと、あと20年動かすとも。(反省貴重)